私のヒーロー   作:おいーも

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遊園地デート

 

 

 

 

 

 

side傷原流水

 

 

 

「久しぶりのデートですね?流水さん!」

 

「そうだねぇ。お互い8月くらいから忙しかったし。」

 

 

 

今日は朝からデート。場所は遊園地。……と言っても私が身長的に全然アトラクションに乗れないから、アトラクションも程々に色々見て回るのが大きいけど。

 

 

今日の私は三つ編み。緩く編んでもらったからふわふわだ。黒いセーターに白いスカート。レギンスも履いて……ってこれ全部被身子ちゃんチョイスなんだよね。

 

私こういうの無頓着だから全然わかんないし興味があまり湧かない。被身子ちゃんがかぁいいって言ってくれるなら新しいの買うのも吝かじゃないけどねぇ。でも何買っていいかわかんないんだよね。被身子ちゃん来る前とかタンスの中下着以外シャツと短パンしか無かったから。パジャマすらなかった。面倒臭いじゃん。……夏場暑いし。

 

こう考えると被身子ちゃんのおかげでオシャレという物を知った……実感した?って言う方が正しいのかな。被身子ちゃんの場合私に選んでる物が私に似合うじゃなくて、自分の好みを着てほしいの可能性もある。

 

被身子ちゃんに作り替えられてる感じがしてすごく重い。めちゃくちゃイイ。

 

 

そういえば今回もちょぴっと輸血してもらったのを感謝したら『私が物理的に流水さんの身体の一部になれるの嬉しいです。』とか言ってたな……。ゾクゾクする。

 

 

「流水さん!チュロスありますよ!食べませんか?」

 

「いいよ!食べさせあいっこする?間接キスになっちゃうね?」

 

「流水さん?もっと凄いことしてるから今更ですよ?」

 

「それもそっか。」

 

最近被身子は私との関係をあまり恥ずかしがらなくなってきてる。自信がついてきてるのかなぁ。むふふ。私の彼女さんかっこ可愛いいでしょ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「おいひー!」

 

「チュロス初めて食べました。美味しいですね。」

 

 

食べ歩きしながらデート。幸せだねぇ。

 

ところどころヒーローがいるからやっぱり警備は欠かせないんですねぇ。大変だ。……遊んでる訳じゃないよね?

 

 

「……遊園地にもヒーローさん居るんですか。」

 

「今や何処に敵が急に出るかわかんないしね。特にこういう人が多いところではよく出るんだよ。」

 

「……マスコットみたいな扱い受けてますね。流水さんもどうですか?」

 

「無理。私血使うからメルヘンじゃない。」

 

「じゃあ私もですね。仲間です。」

 

被身子ちゃんの手を握る力が少し強くなる。私の事離さないってこと?

 

「そうだね。でもヒーローの遊園地警備ってすごく大変だよ。」

 

「えっ?そうなんですか?」

 

「そうだよ〜。この広い範囲を決められた人数で周りながら写真を頼まれたら撮ってあげて、サインを頼まれたら書いてあげて。そのうえで怪しい人から目を離しちゃいけないんだから相当に大変。」

 

「うわぁ……私なら嫌になっちゃいます。」

 

「だから遊園地警備のヒーローは基本的に色んな事務所から実力者を外部委託みたいな形とってる場所が多い。基本的に日替わりで色んなヒーローが来てくれるから、一種のアイドルとのプチ写真会みたいな感じになってる人も多いよ。」

 

「……遊園地にまで来て?」

 

「遊園地にまで来て。もはや一種のコンテンツだね。」

 

「色んな人がいるんですねぇ。」

 

 

 

「うわーっ敵だぁ!!」

 

「きゃあああっ!!」

 

 

 

「言ったそばから出たね。」

 

「本当に出るんですねぇ。」

 

「……野次馬しに行こっか。」

 

「ヒーローはコンテンツじゃないですよ?」

 

「何かあれば助けられるようにだよ。こういうのは休みでもヒーローは近場にいた方がいい。」

 

「そうですか?じゃあ行きましょうか。」

 

私たちはゆっくり歩いていく。どうせ現場のヒーローだもの。相当な手練しかいないから充分でしょ。

 

 

 

 

 

 

……と思ってた時期が私にもありました。

 

「くそっ!この棘の敵!触れられん!!」

 

「先輩!どうするんですか!」

 

「応援を待つしか……。」

 

 

 

ポンコツですねぇ……。

 

「ヒーローは一芸特化じゃ生き残れないって言われてる理由がわかった気がします。」

 

「でしょ?こうなるの。」

 

新人研修中かぁ……なんで触れないと発動しない系を用意したかな?こういうのは普通ある程度色んなところに対応できる人を用意するもんだと思ったけど。

 

 

「うわあっ針飛ばしてきたぞっ!?」

 

ステン。

 

 

……あの後輩ヒーロー相当ポンコツですねぇ。……どこかで見たような?

 

手は出さないと思ってたんですが……

 

「……周りに被害出すなら話は別ですね。被身子ちゃん。チュロス持っててください。」

 

「はーい。」

 

食べないでくださいね?

 

ガリッ……私は親指を噛む。

 

「よいしょ。」

 

親指から出た血を使って目の前の敵をすぐ拘束。芋虫状態にする。

 

「「!?」」

 

私の個性は長く伸ばす、その場にとどめる、巻き付ける、纏わせるとかは得意だけどそれだけで形を作るのは難しい。……だからクロユリ十断とかは武器に纏わせてから放ってるわけだし。

 

まぁでも血の糸使って拘束出来るくらいには練習したからこれくらいは余裕。

 

 

「なんだこりゃっ!?ほっ……ほどけねぇ!!」

 

「君は!?」

 

「……てめぇ!!」

 

「はい。拘束したんであとはお願いしますね。10分くらいで拘束解けるので。」

 

「待て!君は誰だ!」

 

「ヒーローです。休日中なのでこれで失礼します。」

 

 

ヒーロー免許を見せながら去ろうとする。……が

 

 

「待て!傷原ァ!!てめぇ舐めてんのか!!」

 

「君!?どうした!?」

 

 

ポンコツ君に足を止められた。なんですか?

 

「誰ですか貴方。なんで私の名前知ってるんですか?それよりも助けてもらったんだからまず感謝が先でしょ。先輩ヒーローも困ってますよ?」

 

「はぁ!?てめぇ1ヶ月そこらで俺の顔忘れたのか!?」

 

「興味ないので。……ん?何処かで見た覚えありますけど……私にナンパした人ですか?」

 

「は?」

 

「違ぇよ!同級生だわ!!」

 

被身子ちゃんからの圧。違ったみたい。

 

んー……?同級生……同級生……居たような気が……居なかったような気が。

 

 

「……?あっエンデヴァーにビビってた人ですか?」

 

「誰でもビビるだろ!!」

 

バキッ

 

急にその同級生ヒーローの頭が殴られる。

 

「君っ!なんだその態度は!なにも改善してないみたいだな!!」

 

「ぐっ……!」

 

「……そういえばあの時居た竹の人じゃないですね?」

 

前一緒にいた人は……竹の人だった気が……

 

「む?こいつは最近異動してきたんだ。実力は確かなはずなんだが……前事務所で問題行動が多かったからと。」

 

「……ポンコツ君はポンコツ君ですね。」

 

「誰がっ!!!」

 

「君ッ!!これ以上醜態を晒すのはやめたまえ!彼女はヒーローとして立派な行動をした!まずは感謝だろう!!」

 

「ぐっ……うぐぐぐっ……。」

 

 

「…………する気がないなら失礼します。時間は有限なので。……ヒーローらしからぬ言動と行動。どうにかした方が良いですよ。」

 

昔の爆豪くんみたいですね。何も成長しなかったらこうなるんでしょうか。おーこわいこわい。

 

「すまない!感謝する!名も無きヒーローよ!」

 

「…………。」

 

先輩は感謝してるんですけどねぇ?

 

 

 

 

 

 

「……少し前の爆豪くんみたいでしたね。」

 

「わかった?似たような感じしたよね〜。」

 

チュロスを返してくれる被身子ちゃん。

 

……なんか短くなってない?

 

「……覚えてないんですか?同級生の事。」

 

「雄英高校の同級生に……っていうか小中と同級生にいい思い出無いし……誰が居たかもあんまり覚えてない。今は被身子ちゃん居るし別に関わらなくてもいいかなって。」

 

「ふふっ……たしかに流水さんの周り同年代の人居ないですよね?」

 

「同年代の人と仲良くなれないのよねぇ。年下か年上ばっかり。……白ちゃん達が異常かな。白ちゃん同い年なんだよね。」

 

「……え?」

 

そのえ?はなに?見えないって!?

 

わかってますよ!それくらい!!私ちんちくりんだもんね!!!

 

チュロス美味しい。

 

 

 

 

 

 

 

 

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