私のヒーロー   作:おいーも

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私のヒーロー活動

 

 

 

 

 

side渡我被身子

 

 

「午後のヒーロー基礎学だが、B組と共同でプロヒーローにお願いして授業をしてもらうことにした。場所はまた連絡する。」

 

昼休み前。授業も終わり、みんなのお腹の虫が鳴く頃。相澤先生がクラスに顔を出し、一言言って出ていった。

 

 

「プロヒーローにお願い?すげぇ!めっちゃ貴重じゃん!」

 

「授業って何するんだろ!楽しみ!!」

 

「授業して貰うことにしたって事は臨時なんでしょうか?」

 

 

皆から口々に出る期待の声。プロヒーロー……ですか。誰なんでしょう。そんな急に連絡して来てくれる人居るんでしょうか。皆さん忙しいでしょうに……。

 

 

「誰かな?オールマイトとか!?」

 

「既に居るだろ……エンデヴァーとかホークスとかトップヒーローだと嬉しいな?」

 

「そうじゃなくてもきっとすごいヒーローが来てくれるよ!」

 

妄想が膨らんでますねぇ……私は少しだけ不安です。

 

 

「渡我!誰が来ると思う?」

 

「うちも気になる。渡我からあんまりそういう話聞かないし。」

 

芦戸ちゃんと耳郎ちゃんが私の席に突撃してくる。

 

「えぇ……?私ですか?……あまり興味が湧かないもので……。」

 

「え!?なんで!?」

 

「だって……どのヒーローであってもプロ……ですよね?だったらその人から盗めるところを探すのに苦労しそうです。授業1回分で……どれだけ糧に出来るんでしょうか……。」

 

 

もっと強くならないと。いっぱい盗めるところがあったらいいですね。

 

「うーむむむ……渡我はストイックすぎるよ!もっと簡単でいいんだよ?」

 

「そうでしょうか……。」

 

 

「そのストイックな所が渡我さんのいい所ですわ。」

 

「八百万ちゃん……それでも勉強でまだ八百万ちゃんに勝てないからもっと頑張らないと……。」

 

「簡単には負けませんよ?」

 

「ひぇ〜……私からしたら雲の上すぎる〜……。」

 

「芦戸ったら……。」

 

「芦戸ちゃんももっと勉強しましょうね?」

 

「やだーー!!」

 

さてさて……どうなることやら……ですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

昼休みが終わり、場所は会議室。少し大きめの部屋で……みんなが座れる分の机と椅子が配置されている。A組、B組と別れて座り先生を待つ。

 

ガヤガヤ……皆賑やかですね。

 

 

 

 

ガラッ

 

急に会議室のドアが開く。

 

「来たっ!」

 

「誰だ!?」

 

 

相澤先生とブラド先生が入ってきた。

 

……監督官だもんね。仕方ない。

 

 

「……なんだお前ら。急に静かになって。」

 

「ガッカリしたなお前ら!?コホン。一応説明だ。今日は本来だったらクラス毎に実戦訓練をする予定だったが……少し敵の動きが活発化してる昨今、よりヒーローについて見解を広める事も大事だとのことで、プロヒーローを招待してより皆の力にしてもらう為に皆に集合してもらった。ただ今日の授業は試験的だ。本来行ったことの無い試みだ。どうなるかは未知数。故に皆に馴染み深い人に教鞭を執ってもらうことにした。」

 

 

「馴染み深い人?」

 

「やっぱオールマイトかな!?」

 

「オールマイト先生の過去聞きたいよね!」

 

「紹介しよう。今日の先生だ。」

 

オールマイト先生ですか……興味は少しあります。

 

 

ドアから入ってきたのは……

 

 

「はーい!皆の流水先生だよー!」

 

流水さんが両手を振りながら入ってきた。

 

「「「「ええええええええ!?!?」」」」

 

「……かぁいい。」

 

 

 

 

 

 

 

side傷原流水

 

 

数時間前。保健室。

 

今日はリカバリーガールが病院勤務なので私1人。……でも暇すぎるのでいちごミルクを自販機から買って、ひとりでパソコンポチポチ。公安からの仕事はあるっちゃあるからね。

 

 

コンコン。

 

「はい!どうぞー。」

 

誰か怪我したかな?

 

 

「ブラドキングです。ブラッドロータス先生。お時間よろしいでしょうか。」

 

B組担任の……どうしたんでしょうか。

 

「はい!いいですよ。」

 

 

「失礼します。ブラッドロータス先生。単刀直入に言います。今日の午後……ヒーロー基礎学で教鞭を執ってみませんか?」

 

 

「……私がですか?私汚れ仕事しかしてないのでまともなお話出来ないですよ?」

 

「世間一般のヒーローは、表の輝かしい部分しか見えてません。ブラッドロータス先生のヒーロー活動から学べることも多いのではという判断です。」

 

「うーむむむむ……皆の夢を摘み取ってしまいそうで嫌ですね。」

 

少し心配。

 

「それはブラッドロータス先生の手腕でどうにかしていただけると……。」

 

「………いいですよ。出来る限りやってみましょう。」

 

「ありがとうございます。イレイザーも喜びます。」

 

「ありゃ?相澤先生も噛んでたんですか。」

 

「ははは。噛んでたも何もイレイザーからの提案です。」

 

これは……手のひらの上じゃんね。

 

 

 

 

 

 

 

それで現在に至る。

 

「えーってなにさ!私が教鞭執れないとでも!?」

 

「だって……傷原先生教師じゃ……。」

 

「これでも雄英高校の卒業生なんですけど?」

 

「「「えええええっ!?」」」

 

「そんな驚く事かなぁ!?」

 

一部の生徒はまだ私が元雄英生なのを知らないらしい。悲しい。

 

 

「お友達感覚でいる子も居るけど……無名な私でも一応プロヒーローだからね?まぁ……裏の世界ではだいぶ名前知られてるけど。」

 

「裏……?」

 

「何?え?」

 

相澤先生が補足してくれる。

 

「皆。今日は傷原流水先生……もといブラッドロータス先生にはヒーロー活動の闇の部分について少しだけ話してもらう。君達が何れヒーローになるのであれば……必要な知識だ。」

 

「闇の部分……!」

 

「少し楽しみ。」

 

「面白そう。」

 

皆ワクワクだね。……そんなに面白い話になるかな?

 

 

 

「はい。じゃあまず少しだけ自己紹介しようか。傷原流水です。ヒーロー名はブラッドロータス。知らない人もいっぱい居たよね。公安所属です。なので事務所はありません。好きな物は被身子ちゃん。嫌いなものは……あんまりピンと来ないな。」

 

「ななななっ!?」

 

「「「ヒューッ!」」」

 

「茶化さないでください!」

 

顔真っ赤な被身子ちゃん可愛い〜。

 

 

「一応少しだけ質問受け付けるよ。何かある人〜。」

 

「はい!」

 

「早かった!拳藤さん!」

 

「先生はなんでヒーローを目指したんですか?」

 

 

「いい質問だね。私がヒーローを目指したのは……私孤児だったんだけど、拾ってくれた育ての親……パパに恩返しするためなんだよね!」

 

「健気だ!」

 

「そうだよ。パパは仕事づくしで大変そうでさ。パパを養ってあげるためのヒーローになりたかったんだ!思い始めたのは小学生くらいで……そこから独学で身体作って身体の動かし方学んでをやってたらなんか雄英に首席で合格したんだよね。」

 

「すげぇ……。」

 

「なんかで済ませるのが傷原先生って感じ。」

 

 

「でもね〜少し嫌なことがあったからこういう道を歩いてる感じかな。」

 

 

「嫌なこと……?」

 

「聞きたい?」

 

「「「聞きたーい!」」」

 

 

「いいよー!ただしすごく気分の悪くなる話だから嫌だったら出ていってくれて構わないよ!出席点はあげるし、意地悪しない。約束しよう!」

 

 

「……。」

 

みんな強いね。怖いもの見たさもありそうだけど。

 

「覚悟はいいね?私はね、優秀だったが為にヒーロー事務所からすごーーーく熱烈なアピールを受けた結果、ヒーロー事務所同士が喧嘩しちゃってもう私に大批判!クラスの同級生は私がいくつもブッキングしたって思って大イジメ!いやー!キツかったね!」

 

 

「えぇ……。」

 

「何それ……。」

 

ドン引き……えぇ?明るく言ったんだけどなぁ……。

 

 

「事実だよ。根津校長に聞いてみて。だから私は表舞台のヒーローになることを諦めたんだ!」

 

「表舞台のヒーロー?」

 

「そうだよ!裏の世界のヒーローになった。」

 

「裏の……世界?」

 

「なんかちょっとかっこいい。」

 

 

「そうだよね。言葉だけ聞くとかっこいいよね。…………そんな事ないのに。私がやっているヒーロー活動は主に2つ。ひとつは違法薬物の検挙及び潜入捜査。」

 

「潜入捜査!?スパイじゃん!」

 

 

「そんな優しいものじゃないよ。取引の瞬間を見つけたり、敵のアジトに潜入して何日も飲まず食わずで情報を集めることなんてザラ。しかも見つかった瞬間即座の対処ができないと全てが水の泡になりかねない。一瞬の気の緩みが失敗を招く相当苦しくてしかも表沙汰にしにくい仕事なんだよね。」

 

 

「…………。」

 

「それをやってたんですか?」

 

 

「これだけじゃないよ!もう一個の方が重要で……人間社会の存在する仕事の中で相当に深い闇の仕事だと思う。」

 

 

「深い……闇?」

 

 

「………………凶悪敵の拘束及び処理……なんだけど。意味……わかるかな?」

 

 

「拘束……はわかるけど処理?」

 

「事後処理の事?」

 

 

「違うよ。凶悪敵が拘束できない場合は始末しろって事。簡単に言おうね。私が人を殺したことがあります!」

 

「「「えっ!!」」」

 

「…………。」

 

皆の顔から血の気が引く。……被身子ちゃん?私知ってましたけど?みたいな顔しない。マウントとらないの。

 

 

「そんなびっくりすることでもなくない?私は公安と政治の認可が降りた凶悪敵を処理する専門のプロヒーロー。公安の正式な闇だよ。私は……政府から人を殺す許可が降りてる異常な人間なんだ。」

 

 

もう少しだけ……深い話をしようかな。

 

 

 

 

 

 

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