異世界でも天使は踊る   作:唯の人擬き

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最近紺碧の艦隊見てるんですけど、長門チートすぎじゃないですかねあれ?


第八話 天使か悪魔か

『管制、こちらスノー1。これより敵方領地上空を飛行する。』

 

『了解、以後の指示・通信はAWACSを通じて行え。』

 

『スノー隊、了解。』

 

爆弾を抱えたF18Eは外交団護衛部隊を支援すべく、最短経路で急行する。

 

 

外交団護衛部隊

 

「奴らの様子は?」

 

司令は焦っていた。敵の数はこちらを大きく上回る。一斉攻撃されて防ぎ切れる保証はない。

 

「、、、各車、戦闘用意。」

 

交代で寝ながら警備していた彼等は正面戦闘に備えて眠気と闘いながらその時を待つ

 

「うん、、、なんだ、、、?」

 

無線が入り不自然に思った直後無線が入る。

 

『あーあー、こちら第二空母航空団第二戦闘攻撃飛行隊。護衛部隊聞こえるか?』

 

何が来たかと思ったら友軍からの無線。航空支援の来た事を神に感謝しつつ無線にでる。

 

「こちら護衛部隊!まさか航空支援が来てくれるとは!」

 

『あぁ。ゴーストアイ、IFFに対応させといてくれるか?』

 

『あぁ確認した。IFFに対応させといた。』

 

『分かった。車両に近づきすぎた敵の始末はそちらでやってくれ。』

 

「了解した。」

 

弾薬が少々怪しかった彼等にとって、空母艦載機部隊はまさに戦場の天使であった。

 

 

ロウリア王国軍諸侯供出群 異国人打払部隊

 

ロウリア王国軍は大まかに分けると5つになる。1つは王都防衛隊、1つは海軍、1つは竜騎士団、1つは大王直轄軍、そして全体の半分程を占めるのがロウリアが領土拡張政策で占領した地域の諸侯が供出した諸侯供出群である。

この部隊は王国三大将軍の指揮下に入り、頭数を揃えるのに最適な部隊となっている。兵站支援は受けることができるが武具は最低限の支援以外は全て自前調達なので装備にはばらつきがある。また(諸侯も普通に前線に出るため)各諸侯にはある程度の指揮権も付与されており、比較的流動性の高い部隊でもある。戦果に対して自治権などが付与されるため、一部地域では借金してでも高水準の装具を整えるところもある。ちなみにエルファ伯爵が差し向けたのは完全な私兵である。

 

「敵の様子は?」

 

今回の宣戦布告で、戦果を求める一部の諸侯は指揮権を無理矢理な解釈をして部隊を差し向けていた。王都を守っていたワイバーンがほぼ全滅していることは梅雨知らず、外交団を処刑し力を示す事しか考えていなかった。

 

「はっ!敵の鉄の馬車は現在固まって止まっております!敵は交代で警戒しているらしく、敵兵は荷台の中で休息を取っている模様です!」

 

「そうか。では引き続き監視!朝出発する時や警備の交代時の油断する隙をついて攻撃する。具体的な連絡はまた行う。」

 

「はっ!」

 

集まった中で最も爵位の高いヴェルナー侯爵は報告に来た部下を下がらせる。

 

「よし。それでは軍議を始める、、、の前に、実は我々に合流した勢力がある。どうぞ。」

 

天幕の布扉を開け入ってきた人物を見て多くが(なんで居るんだよこいつ)という表情を浮かべる。

 

「初めまして。アデムです。よろしく。」

 

入ってきたのは残忍で知られていたアデムだった。逆らった者や気に入らない者は魔獣の餌とするとんでもない性格の持ち主であった。

 

「ということでアデムさんと彼の魔獣部隊も合流する。」

 

最悪だという空気が流れる中軍議が始まる。

 

「まず敵についてです。敵は鉄の馬車周辺を交代で警備しているらしく、そのほかは車内で休息を取っていると見られます。よって、最も警備がザルな警備の交代時に奇襲をかけます。まずは騎兵隊で突撃し交代する敵兵を排除、そのまま車内の敵兵を排除します。敵の鉄の馬車は数が多いので残りは騎兵隊に続かせて突撃させる歩兵隊で排除します。なお、敵は黒い杖のようなものを所持していますのでなんらかの魔法攻撃を受ける可能性があります。万が一捕虜が取れた場合h」

 

「私に任せてもらっても?」

 

アデムが気色悪い笑みを浮かべて聞く。

 

「え?まぁ構いませんが、、、では捕虜はアデムさんに任せます。」

 

「ヒッヒッヒ、、、」

 

アデムの独特な声が天幕内に響く。

 

「何かご質問は?」

 

手が2〜3本上がり質問が飛び交う。30分後には攻撃態勢を整え、時期を見計らう。

 

 

『こちらスノー1、該当空域に突入する。各機速度を落とせ。安全装置は解除しとけよ。』

『スノー2了解』

『スノー3了解』

『スノー4了解』

 

 

ロウリア軍 追跡部隊先遣隊駐屯地

 

「さぁ、あいつらは楽しませてくれるかな?」

 

彼はジョーブ。ロウリア軍東部諸侯団の中で精鋭とされるホーク騎士団。その中でも特に最精鋭な第15騎馬隊の隊長を務める。非常に残忍な性格をした者で付いたあだ名が赤目のジョーブ。

 

「たいちょお、いつも自分が楽しんでばかりじゃあ無いですか。少しは俺らにも楽しませてくださいよぉ。」

 

「はっ、それなら俺より早く凸るんだな。俺はそんなことで殺しはしないよ。」

 

「ヤッタァ!」

 

、、、こんな狂った会話は日常だ。

 

 

『スノー1、敵を確認した。UGBへのウェポンチェンジよし。これより爆撃する。』

『Boms away.』

 

 

「うん?なんだあれ?」

 

隊の中でも目のいい者が空を見て疑問を口にした瞬間

ドカァァン

まともな対空火器がない彼等は爆弾やそれを落とすF18Eに抵抗する事は出来ない。

残ったのはF18Eの飛行音だけだった。

 

 

ロウリア軍 追跡部隊司令部

 

「何があった⁉︎」

 

ヴェルナーが叫ぶ。そろそろ襲撃しようかという時に謎の轟音と爆発が起こったのを見て疑問符だらけになった。

 

「申し上げます!前線に駐屯していたホーク騎士団が先程の爆発に巻き込まれ全滅した模様!」

 

「なんだと⁉︎」

 

最精鋭で鉄砲玉として有用な部隊を失い絶望するヴェルナー。

近くにある水たまりが一斉に静まり返る。

 

ドカァァン

 

ロウリア軍追跡部隊は司令部を爆撃され、破壊された。死亡者には総指揮官のヴェルナー侯爵と魔獣使いのアデム(魔獣ごと巻き込まれる)、報告に来ていた部下や作戦の最終確認にあたっていた各諸侯であった。ロウリア軍追跡部隊は司令部と現場指揮官を一気に失い大混乱に陥る。

 

『こちらスノー3、敵の司令部と思われる場所を爆撃、木っ端微塵だぜ!』

 

『スノー4も確認、馬鹿でかい生物らしき死骸もあるぞ。』

 

『所詮生き物、科学兵器には勝てねぇよ!』

 

『スノー2よりスノー1、敵は遁走している模様。追撃しますか?』

 

『あったりめぇだろ。護衛部隊に脅威をもたらす奴は全て潰すのが命令だからな。』

 

『スノー2了解、爆撃する。』

 

20分もしないで爆撃によってロウリア軍は敗退。散り散りとなって元の駐屯地に帰還した。爆弾の落下音やF18Eの飛行音は『悪魔のラッパ』と恐れられ、エメリアの戦闘機は『空の悪魔』と呼ばれエメリアは『魔帝』と呼ばれるようになる。

 

『爆弾を投下し終えた。敵は散り散りだ。スノー隊、帰投する。』

 

「こちら護衛部隊、貴君らの航空支援に大いなる感謝をする。帰り道で不幸がない事を祈る。」

 

『そちらもな。RTB。』

 

スノー隊は空母ネモフィラに向けて進路を取る。なお、着艦時に艦橋の真隣を飛行した結果、こってり絞られたのは別のお話

 

 

「さぁ、艦隊に合流するぞ!後もう少しで上陸地点に着くぞ!」

 

航空支援を受けたのち、彼等は順調に撤退。艦隊と合流後に本土へ帰投した。

 

 

エメリア国防海軍 第五艦隊

 

「本艦隊、ポイントαに到着。作戦はフェーズ2に突入します。」

 

「司令、お時間です。」

 

「うむ、、、」

 

第五艦隊は敵の本土を攻撃する為に空母から離脱して行動していた。艦隊司令長官の彼は、我々の不備で起きた戦争で人が死ぬのは果たして赦されるのか、奇襲を仕掛けて大きな傷を残したエストバキアとなんら変わらないのではないかと考える。

 

「前方VLSを開放、カラドボルグ巡航ミサイルを発射せよ。」

 

だが戦争が始まった今、それを考える暇などない。反省は終戦後にいくらでも出来る。彼は自分にそう言い聞かせた。

 

「了解!カラドボルグ発射用意!数6!指定した場所に発射!」

「カラドボルグ発射指示を受け取った。VLSハッチ開放。」

「甲板上の作業員は退避!アラートならせ!」

 

復唱がいくつか続き発射準備が整う。

 

「司令、射撃準備完了。いつでも行けます!」

 

「、、、カラドボルグ発射始め!」

 

「了解!カラドボルグ発射!」

 

前方のバカデカいVLSから巨大なミサイルが発射される。

 

 

超音速で飛ぶその矢は、正確に目標へ飛翔した。




カラドボルグとはケルト神話に出てくる剣で、かの有名なエクスカリバーの原型とも言われるらしいです。ちなみにモデルはP-700グラニート。
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