Wizarding Worldに転移しました   作:ホシカワ

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これは現代で生きていた男が大好きな小説である『ハリーポッター』の物語内に転生してしまうというとんでもびっくりな物語。
そして転生した男にはとんでもない【力】も隠されていた――。


プロローグ

 俺は令和七年五月に死んだ。

 多分過労死。

 高校卒業後に入社した会社は世界的な大企業で俺はそこのエース営業マンだった。

 年収は五千万を超え、会社から何度も昇進の話を受けていたが、すべて断った。

 『現場に居たい』

 しかしこれは嘘。

 いや、現場に居たいのは事実だが、現場に居たい理由があった。

 大好きな小説が家で待っていたからだ。

 現場の営業マンじゃないと家に帰る時間も無くなるし、責任ある立場になると読書どころじゃなくなるから。

 毎日帰宅後、十分でも五分でも読書をした。

 『ハリー・ポッター』シリーズは何周もしていて、映画も何度も観た。

 俺が一番好きな作品シリーズ。

 しかし、俺は死んだ。

 読書中に突然頭が揺れて、そのまま――。

 忙しい毎日だったが、何で――。

 

 来世があるならせめてハリーポッターの世界に行きたい――。

 いや、逆に怖いかな。

 俺の場合良くてスクイブ、悪けりゃマグルだ。

 マグルに生まれたらハリポタの世界に行く意味がない。

 だったら大いなる力を持っている陰でも表でも活躍できるような魔法使いに――。

 そこで意識が途切れた。

 

 

 

 はずだったのに――「これ、どういう状況?」

 目の前には杖を構えた十人の男――杖!?

 って俺も杖を構えているし……。

 は? 普通走馬灯って自分が経験してきた人生を振り返るんじゃないの?

 何で空想? しかも――っていうか目の前の十人って闇の魔法使いじゃないか?

 死喰い人ではない。仮面付けてないし――。

 「最後の警告だ。我が陣営に加われ」

 は? こんな場面ハリポタにないぞ――。

 その瞬間、脳内に大量の情報が流れ込んできた。

 痛い――頭が割れる――。

 何で? 走馬灯で頭痛が――。

 

 

 頭痛が収まり、理解した。

 俺は転生というか転移というか憑依した。

 この魔法使い、【シルベス・アインダル】に。

 そして今流れてきた情報を整理すると、俺――シルベスは強力な魔法使いで更に古代魔法を使用できる限られた人物らしい。

 ゲームで古代魔法を使う魔法使いが主人公だったのがあったけど、それが関係しているみたいだ。

 何より、俺の今の恰好――。

 奇抜そのもの。

 これがあのゲームの主人公であることを意味している。

 更にシルベスはランロクとルックウッドを既に殺している。

 つまりはゲームクリア後の世界。

 そして前の十人は俺を闇の陣営に引き込むために様々な事を画策しているようで、何度も返り討ちにしてきたが、今回は最後通告という事らしく、これでも断るなら十人全員で襲うという事のようだ。

 【記憶、人格、魂の継承が完了しました】

 一瞬何者かの気配がしたが、何も感じない為、気のせいだと思い、目の前の十人を殲滅する決意をする。

 「アクア・エルクト・デュオ」

 杖先から多量の水を十人に向けて放出する。

 これで倒せるとも足止めできるとも思っていない。

 しかし、一瞬の隙さえ出来れば僕の勝ちだ。

 

 大量の水に押された闇の魔法使い十人は水の勢いに足を取られ、ほんの一瞬ぐらつく。

 その隙を逃さずにすぐさま古代魔法の落雷をお見舞いする。

 「「ギャ……」」

 十人は一気に絶命した。

 古代魔法の落雷はせいぜい二、三人程度を殺せるだけだ。

 しかし、事前に水を大量放出したことで闇の魔法使い十人が一斉に感電したという事だ。

 

 待て――。

 僕――? 俺――?

 どうなってる。

 一人称は俺か私だった。

 なのに先ほど内心で『僕』と言った。

 しかも十人も目の前で殺したのに、何も思わない――。

 どういう事なんだ――。

 いや、闇の魔法使い、犯罪者、密猟者に人権は存在しない。

 つまり、ゴミ掃除と同じなんだ。

 

 さて、ホグワーツに帰ろう。




Wizarding WorldのとんでもIF世界のお話です。
「んな訳あるか!」
とのツッコミお待ちしておりますw
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