少女の姿をしたアンドロイド「
そして、モモイとスネークはアリスの学籍を偽造しに、データルームへ向かう。
ミッション内容
・アリスの学籍を偽造すること。
・学籍は棟を移動した先にあるデータルームで作れる。
・一部のエリアを除き、生徒に見つかってはならない。
「あー、あー……エメリッヒ先生?聞こえてるー?」
「ああ。バッチリ。」
「今回僕も手伝うけど、こっちではアリスの面倒を見てるから、あんまり色々はできないかもしれない。」
「そうか。…アリスも大事だ。そっちも気をつけてくれ。」
「ありがとう。じゃ、何かあったら連絡して。」
「了解。」
「オッケー!」
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「ここはゲーム開発部の部室前だが、ここからどうやって行く?」
「えーーっとーー……確か、エレベーターで六階まで上がるはず。」
「分かった。エレベーターまで移動だな。」
「あっ、先生だ。こんにちは。」
「こんにちはー。」
通りかかった生徒だ。
「……。」
何と返せばいいか分からないらしい。こんなことを悩むのも、彼としては学生時代ぶりだろう。
「……モモイ。どうして俺に手伝わせたんだ?」
「だって、先生ってステルスとか得意そうだったから。丁度いいかなって。」
「……丁度いい?」
「でもさ?先生だから堂々とデータルームまで侵入できるかなって。」
「キヴォトス三大校のミレニアムの、データルームだぞ?シャーレでもそこまでは……」
「先生、もうエレベーター見えてきたよ!丁度上がってくるみたい!」
「……。」
スネークとモモイはエレベーターに近づく。
が、
「あら、先生とモモイちゃん。こんにちは。」
「げっ……ノア先輩……」
ミレニアム
瞬間記憶の能力を持ち、その記憶力は並大抵のものではない。そして、言葉で太刀打ちできる者は、現状この学校にほとんど居ないという。
何より、一度怒るとユウカの何倍も怖い。普段優しい人が怒ってしまえば、本当に。命はないだろうと確信できるレベルだ。
「ノアか、久しぶりだな。」
「先生はどちらへ?」
「六階だ。」
「(言っちゃうの!?)」
「六階というと……セミナーの管理区域になりますね。」
「……そこの職員用ロッカーに用がある。忘れ物をな。」
「そうでしたか。モモイちゃんも一緒なのが気になってしまったので。」
「ああ、今ここの案内をしてもらってる。」
「えぁー……うん、そ、そうだよ?」
言葉に詰まり、明らかに同様している。
ノアは訝しんだ。
「六階に着いたな。じゃあ俺達はここで──」
「先生?」
「……何だ。」
「ロッカーまでご一緒してもよろしいでしょうか?私も書類を取りに行くので。」
「構わないが。」
「俺はここだな。ノア、君は?」
「私はこちらですね。……。」
紫の瞳が、こちらを掴むように捉えている。捕らえていると言うべきだろうか。
「ねえどうするの!?すっごい見られてるよ!?(小声)」
「気にするな。どうして俺が……」
「!」
「どうかされましたか?」
「……電子ロックが掛かっていない。」
「かけ忘れ?」
「いや、確かに掛けた───!」
「今度は!?」
「財布の……札が減っててな。小銭もだ。」
「えぇ!?ロッカーに入れてたんでしょ?電子ロックをこじ開けるとか……できる?ピッキング?ハッキング?」
紫の瞳は、不自然な一筋の光を見た。
「……あら、先生?失礼しますが、その財布に髪の毛が入っていませんか?」
「……よく見たら入ってるな。小さい隙間に。」
「髪ぃ先生のじゃなさそうだね。」
「ピンクの長髪だ。何か知らないか?」
「……私の推理にはなりますが。」
「1年生の
「誰だ?」
「以前からセミナーの債権の無断発行、銀行口座のハッキングなどをしていたイタズラ好きな子なのですが……もしかすると。」
「……そいつを探してくれないか?記憶力の良いお前なら見当がつくだろう。」
「わかりました。見つかり次第、連絡しますね。」
「頼んだ。」
なんでか、心なしか嬉しそうに、ノアは去っていった。
「……どうだ、こんなところか?」
「すごい!全部計算してたの?」
「……いや、金を盗まれたのはアクシデントだ。あれが今日の食費だったんだが…」
「おおぅ……奢ろうか?」
「要らん。」
「で、ここからは?」
「えーっと、今モモトークで地図を送ったよ。」
切り抜かれたスクリーンショットだ。印が幾つか書き込まれてある。
「……随分長いな。」
「そこで!私が監視を誤魔化すから、先生にはその隙に潜入してほしいんだ。」
「……潜り込むなら、お前の方が適任じゃないのか?土地勘があるんだろう?」
「うーん……じゃ、
「そんな軽々しく、人のことを囮にするな。」
「気になったことがあるんだが。…地図の道中にあるこの『苔・シダ植物観察部』の部室にポイントマークがついているのは?」
「あー……そこね。そこの部の子たち、先生や私を見かけたら、絶対部室に連れていくからね。障害物扱いでマークをつけてるよ。」
「シダと苔を観察する部が生き残ってるのか?」
「そこの論文、毎回必ず新発見があるらしいからね。部員もいるし羨ましいな〜⋯」
「⋯脱線しちゃった。じゃ、作戦開始!」
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「あそこが『観察部』か…」
スネークは部室へ歩み寄った。
「あっ!シャーレの先生だぁ!!」
「!?」
「ようこそうちの部活へ!さぁさぁ、自慢のコケちゃんとシダちゃんを見ていってもらえませんか!?」
「先生だ!ご本人ですか!」
「先生は理系ですか?文系ですか?」
「分かったがその前に。…………そんなに腕を引かれると脱臼する。」
「あぁ、すみませんでした。こっちです、ついてきてください。」
「…行ったかな。今がチャンス!」
モモイはセミナー管理区域の奥へ進んでいった。
「───これがそうなのか?」
「そうです、うちの待望の新人ですよ!この小石に、あっちの子のコケを移植したんです。」
「へえ、聞いた通り実績があるらしいな。設備も充実している。」
「あ、先生!育ててたゼンマイの一部を天ぷらにしてみたんですが、ご試食いかがですか?」
菜箸片手に、割烹着姿の生徒がいた。
「天ぷらに馴染みはないが。」
「百鬼夜行のレシピに従ってみたので、きっと美味しいですよ!まだ誰も食べてませんけど!」
「俺を
F「ささ。こちらです。」
「(山菜の類いには、あまり手を出したことが無かったな…)」
「……頂こう。」
『先生、棟の間の橋のとこまで来たんだけど、ドアをなんとかしてくれない?』
「待ってくれ、今食事中だ。」
『何呑気に食べてるのさ!?』
『…ちなみに何食べてるの?』
「『ゼンマイの天ぷら』…だそうだ。」
『ああ、ゼンマイ料理ね。私もよく(不本意だけど)食べるよ。』
「…美味い、のか?」
『うーん…美味しいのかな?私、野菜が苦手だからこっそり味変しててさ。マヨネーズで味を誤魔化してて…』
「……悪い、遅れる。」
「えっ」
ちょっとネイキッドの方が混ざってる気がしないでもないですが、このスネークはソリッドです。