【完結】俺は死んだはずだよな?   作:破れ綴じ

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客人の居場所と燃え上がる心

 蔵の土間に熱が溜まって、鼻の奥に鉄みたいな甘さがへばりついたまんまだ。さっきまでの空気は一気に冷めて、皮膚の内側だけ汗が滲み出てくる。

 マドリーが遅いのは珍しい程度で済む話だと思ってたのに、屋根の並び越しに見えた細い煙の筋が、風に揺れながらも同じ場所に立ち続けているのを見て、とにかく嫌な予感が止まらない。コイツは当たる時だけ饒舌だ、それもこれまでの人生で何度も経験済み。たまには外しやがれってんだ。

 

 荷車はある。樽を運ぶための二輪のやつが、いつもは酛の香りをこびりつかせて眠ってる。軸は鳴くが、板はまだ生きてるみたいだ。立派ってほどじゃないが一応馬もいる、これなら色々準備したまま現場まで行けるだろう。速さは期待できねえが人の足よりはずっとマシだ。

 俺自体が馬に乗れれば良かったんだが、生憎盗賊崩れにそんなことできるワケがない。ただ、騎乗は下手でも、荷を引かせるなら俺でも扱える。厩にいた奴が栗毛の牝馬に胸当てをかけて、耳を伏せるのを宥めながら軛を合わせた。躊躇う暇はない。待ってたらマドリーが危ないかもしれねえんだ。

 

「若、用意できました。車方も乗りました。積みは空なんで、揺れは少ないはずです」

 

「よし。一応、樽と縄と布、ひとまとめにして積め。水は途中の井戸で拾う。今から積むと無駄に零すだけだ」

 

 荷置き場の影に人が集まってくる。リアンと家の部下二人が前に出た。中でもリアンは鼻息荒く、もう飛び乗る勢いだ。コイツも俺と同じ、マドリーが行ってるはずの貸し部屋が火元だと悟ったんだろう。

 他の全員の顔には同じ色の困惑が貼りついてる。多分俺だって同じだ。今だって平気なふりしてるが、内心では確証の無い不安と焦りでとにかく気が急いていた。

 

「本当に火事の場所にお嬢がいるのですか」

 

 今にも出発する俺たちに慌てて薬家の護衛が声を上げる。さっき俺が「あそこにマドリーがいる」って言われてからずっと青ざめた顔のまんまだ。

 

「分からねえ。ただ可能性があるってだけで、誤解ならそれが一番だ。何事もなくマドリーが遅刻してきた時に備えてお前は残っとけ」

 

「しかし──」

 

「備えってのはあるに越したことねえだろ。お前が門で待ってたって怒るやつはいねえ、むしろ助かる。戻ってきた本人に問題が無いように残れ、何かあればすぐ伝える」

 

 そう言うとソイツは唾を飲み込み、短く頷いた。

 リアンが車輪の縁を蹴って跳ねるみたいに乗りかけ、俺と目が合って止まる。こいつの目にも、いつもの無鉄砲と違う色が差してる。

 

「……なあ兄貴、マジでいくのか? マドリーはいないかもしれないんだろ?」

 

「逆にいるかもしれねえんだ。リアンは前、車方の隣で道を切れ。ぶつかる前に声出してどかせ。二人は後ろ」

 

「……分かったよ、兄貴がそう言うなら」

 

「若! 準備できやした。いつでも出せます!」

 

 車方の声に頷いて、門番に顎で合図を送る。鉄の金具が鳴って重たい門が後ろに引かれた。外の空気が一気に押し込んでくる。

 

「出すぞ! 車方、徐々に上げろ、一気に跳ねるな。荷物を落とすなよ!」

 

「へい!」

 

 車輪が石の目地に弾かれて跳ね、全員の膝が同時にゆるむ。揺れが収まるまで、俺はずっと同じ方向を向いていた。

 本当はあの場所にマドリーなんていないのかもしれない。あの火事が何の関係も無いならそれが一番だ、その場で消火でもなんでもやってやるさ。

 

 ただ、空へと昇っていく黒い煙が、どうしても俺には他人事に思えなかった。

 だから、俺は。さっきの嫌な予感が本物で──今日俺は死ぬんじゃないかって思っちまった。

 

 

 

 

 

 *

 

 

 

 

 

「クソッ! やっぱりか! 最悪だ!」

 

 黒い壁みたいな熱気に顔を殴られて、胸の奥で心臓が乱暴に跳ねた。やっぱり火元はあの貸し部屋がある長屋で間違いなかった。窓格子の鉄が赤く、外壁の漆喰が泡を吹いて、廊下側に白い煙が低く溜まってる。

 一応消火はしてるみたいだがほとんど意味を成してない。人の群れは近づきたいのに怖くて離れたいって顔をして押し合いながら、桶をぶつけては中身を足元へこぼしていた。

 馬車を斜めに突っ込ませ、道の一部を塞いで流れを細くする。奥の方を見れば薬家に行ったとき目に入ってた馬車がここにもあった。

 御者は雇われか? 心配そうに火の中を見つめたままだ。マドリーの姿はねえ、取ってきたはずの酒を入れた容器も近くにねえ。じゃあマドリーはやっぱり中ってことじゃねえか! 

 

 暴れ始めた栗毛を車方に押しつけ、俺は飛び降りて前へ出た。咄嗟に体が動いて、頭が次の判断を決める。

 裏の戸が開いてる、あそこからなら入れる! 

 

「──兄貴! オレたちは見に来ただけだろ! 市の見回りを待って、それからでも遅くはねえ! こんな火、素人が突っ込む場所じゃない!」

 

 リアンが腕を掴んで止めに入る。いつもの無鉄砲が鳴りを潜めて、目の奥の色が本気で怖がっている。俺だって同じだ、初めから救助のつもりで来たわけじゃない。マドリーが遅れている理由を確かめて、何もなければ笑って帰るはずだった。

 なのに現実はこうだ、長屋の真ん中が炎を噴いてる。ここで待っている間に、中の人間が息を詰まらせる未来が、嫌でも脳に浮かぶ。

 

「待ったって火の機嫌がよくなったりはしねえだろ! 中の奴を助けるなら、今しかない!」

 

「だからって兄貴が行く道理にはならねえよ! ありゃもう無茶苦茶だ! 床が抜けたり、煙で倒れたりしたらどうする!?」

 

 こいつの声が腹に刺さる。俺だって行きたくねえよ! さっきまで死ねばいいかなんて考えてたのが嘘みたいだ。あの火はヤバイ、このままじゃ中にいる奴は間違いなく無事じゃすまない。けど、ここで背中を向けたら眠れない夜が増えるだけだ。

 外に人手はいる。中は、今は不在だ。やるなら一人で短く決めるしかねえ。

 

「マドリーは中だ、まだ入り口に火が回ってない今の内に行ってきて、さっさと回収する。それだけだ」

 

「ふざけんなよ兄貴! 止まってくれよ、俺は兄貴を火の中に押し込むためにここにいるわけじゃねえぞ!」

 

「分かってる、俺だって好きで行くんじゃない!」

 

「じゃあなんで! 兄貴は家の頭になるんだろ、なら尚更だ!」

 

 リアンの指がさらに強く俺の袖を握って、爪が布ごと皮膚に食い込んだ。目が真っ赤で、まるで俺の胸倉に火を押しつけてくるみたいだった。でも、息が荒いのはこいつだけじゃない、俺も同じだ。さっきから震えは止まらない。

 だけど止まらなくていい。止めるのは、さっき死ねばいいかなんてバカな事考えちまった俺の迷いの方だ。ここまで来たら俺も腹を括った。あれを握り潰して、何か別のもんに変えないと、ここで立ってる意味がない。

 マドリーが俺に投げた期待も、リアンが向けてくる真っ直ぐさも、全部が真っ赤に燃えて、俺の背中を押してくる。いいさ、これが終われば無理やりだろうが当主でも何でもやってやる。そのためにも、今の俺に死ぬ気なんざ全くねえ。ただマドリーを連れて戻ってくる、それだけだ。

 

「心配すんな、約束する。必ず生きて帰る。嘘でもなんでもねえ。お前は桶と水を準備してただ待ってりゃいい」

 

「んな、兄貴がいなくなったら、オレは──」

 

「帰る! 帰ったら、そのあとは三人であの酒をどうするか作戦会議だ! そんな大事な仕事があるのに死ぬ訳ねえだろ!」

 

「──クソッ、クソッ……!」

 

 リアンの顔が俺に向く。何かを押し殺してる声だ。コイツだってマドリーを見殺しにしたい訳じゃない、ただそのために俺が助けに行くことが納得いかないだけだ。

 ただ、この一か月半で俺は散々熱い酒家の跡取り息子としての姿を見せてきた。そんな男が炎の中助けに行くって言ったせいで、俺をもう止められねえと悟ってる。

 

「兄貴、やめろって言いたい、それで止めてくれるなら何度だって言う。……けど、兄貴はもう止まらねえんだろ」

 

「ああ」

 

 リアンの手が袖から落ち、拳になって胸元で固まった。顔はまだ反対をやめていない。それでいい、その顔のままで待ってろ。戻った時に、真正面から怒ってくれ。俺に死んで泣かれるつもりは全くない。

 

「兄貴、戻ってこい。絶対戻ってこい! 戻ってきたら、文句言わせろよ!」

 

「ああ、全部聞いてやる。うるせえって三回言う覚悟もしとくぜ」

 

 膝を落とし、肩で木の歪みに体重を載せる。板が悲鳴を上げ、抵抗がほどける瞬間が来る。そのわずかな緩みを逃さず、体を押し込んだ。

 熱が顔に張りつき、煙が肺の手前でうなる。視線を下げ、腹で床を滑り、手探りで壁を拾い、前へ。外のざわめきが遠のいて、火の音が耳の中で太くなった。嫌でも分かる。ここから先は、俺の番だ。

 

 今まで色んなことから逃げてきた。今日だって当主の席から逃げるつもりだった。今までそうやって生きてきたし、それが一番の生存戦略だった。ただ、そうすればリアンやマドリーも、家の奴らも、きっと薬家の奴らだって良い顔はしねえ。んなもん見たら俺は間違いなく後悔する。

 今だってそうだ。中にいることが分かった上で、マドリーを見捨てたりなんかしたら、俺は間違いなく一生後悔する。それじゃダメなんだ、俺は逃げねえ、生きるのだって諦めねえ。

 ここからアイツを救い出して、全員揃った状態であの酒を飲むんだ! 

 

 

 

 

 

 *

 

 

 

 

 

「マドリー! クソッ! どこだ!」

 

 俺たち三人が実験で使ったあの部屋、マドリーが完成した酒を準備しておくと言っていたあの部屋。なのに人の影すら見当たらねえ。

 倒れた卓の脚は焦げ、瓶は割れて床に薄い刃みたいな炎が走っている。薪の火と違う、軽く速い燃え方、ありゃ酒が残ってるところへ火が回る時の勢いだ。舌の根に冷たい酒精の匂いが混じって、喉の奥で嫌な甘さがまた膨らんだ。

 

「畜生が……」

 

 水にぬれた布越しの声は火の音に噛み砕かれて、自分の耳にも届きにくい。見渡しても答えなんかねえ。寝台の下、机の影、棚の足元、隅の隙間。低い場所から順に手を伸ばし、布や紙や器具を掻き分けても、触れたい形には当たらない。

 

 指先が掴んだのは、油で汚れた布切れと、蓋を失った小瓶の輪だけ。布は投げ込まれたように散らばっていて、端から焦げの匂いが上がっている。アイツは片付けにうるさい女だ、こんな散らかし方はしない。火の扱いも厳しい女が、床に酒を残して火をつけるほど間抜けか。んなはずねえ、ここまでの燃え方は、誰かが意図的につけた火だ。

 瓶の口縁にはべたつく輪が残り、指先が嫌な滑りを拾った。こりゃ飲みものの残りじゃない、油だ。消毒油の尖りが酒精の上に薄く被っている。薬家で嗅いだ匂いに似てるが、混ぜ方が荒い。

 ——そういや、マドリーが前に言っていた。「酒家を憎む過激なのを追い出した」と。酒家と組み始めてから、マドリーを逆恨みする奴が出始めたって考えてもおかしくねえ。薬家の名を借りて、酒家に手を出すやり方。

 

「……ッ、そんなこと考えてる場合じゃねえ!」

 

 今この場で犯人を突き止めても、目の前の火は弱まったりはしねえんだ。

 布の内側で自分に吐き捨てる。変なこと考えるな、今はマドリーに集中しろ、呼吸を整え直せ。

 

 寝台の裏は空、間仕切り板の陰も空、棚の下も紙と器具ばかりで、体温の残りはなし。そもそも周りが火だらけで集中しても人のいた痕跡なんて分からねえ。箱の蓋が半ば開いて、中で薬包が散らかっている。こんな散らかし方をあいつがするか、するわけがねえ。

 

「げほっ……っ、マドリー!」

 

 布に吸われる自分の声が情けない。名を呼んだところで火は返事をしない。作業台の脚を肩でどかし、もう一度だけ低い場所を見回すが、それでも見つからない。てことはここじゃねえんだ。

 火の唸りは轟々と太く、部屋全体が息を荒げているようで。外からのざわめきが一度だけ聞こえるが、すぐ遠くなって火に飲まれて消える。油の匂い、酒の筋、雑な布、混ぜ物の輪。煙を吸い込んだのか、俺の頭まで霞んできやがった。ああ、クソ、何もかもが思考の邪魔をしてきやがる。

 

「いてっ……ああ、畜生!」

 

 床板のささくれが掌に刺さり、その痛みで頭がまたはっきりした。とにかく今はマドリーを見つけるほうが先だ、部屋にいないならどっか別の場所まで移動して、そこで倒れてるってことだ。

 廊下に出る。隣と通路を当たる。もし出ていたなら、そこで倒れてる。俺に要るのは犯人探しの推理じゃなくて、次の一歩だ。

 息をひとつ短く切って、煙の下、扉のほうへ身を返した。

 早く見つけねえと! そろそろ時間がねえ!

 

 

 

 

 

 *

 

 

 

 

 

 いた! いやがった!

 煙がもうかなり濃くなって前も見えにくいままだが、ようやく見つかった! 

 

 通路の奥の床に横向きに倒れて、片腕が前に伸び、もう片方が胸の下で折れている。浅いが息をしてる、なんとか逃げようとして、煙の吸い過ぎでぶっ倒れたのか。俺もかなり限界に近いが、それでもなんとか見つかった! 

 

「(マドリー! 聞こえるか、俺だ!)」

 

 喉が痛くてもう声も碌に出せない。が、それに反応したのか、まぶたがほんの少し動いて、灰で重くなった睫毛が震えた。返事はない。口元の煤を指で拭うと、皮膚の下の熱が指先に移ってきて痛い。濡れ布の端で口と鼻を覆い直してやる。

 腕の下に手を差し入れ、胸の下と膝裏を同時に持ち上げて立ち上がる。床板が沈んで、足首が沈み込んだ。姿勢を保つために腹に力を入れる。煙が高い位置に溜まっているから、少し顔を上げるだけで目が痛い。息を短く繰り返せば、吸うたびに喉が焼ける。肺が小さくなっていくみたいに、吸える量がどんどん減っていく。それでも、焦りが体の中で跳ねるのを無視して、足を前に出す。

 

「(クソ……あっちからは出られねえか……)」

 

 正面の扉は炎の壁だ。熱が近づくだけで頬を殴ってくる。あそこは無理だ、別の場所を探さねえと。

 ──そうだ、窓だ。あれなら外へ出られる、というか今は出口がそれしかない。右の廊下を見やる。壁沿いに積まれた木箱が一部崩れて通路を狭めている。上から焦げた布が垂れて、火の粉が不規則に落ちている。迂回はない。押し分けるしかない。

 身体を壁へ寄せ、抱えた彼女の頭がぶつからないよう角度を変える。箱の角で服が裂ける音がして、腕の皮膚に火の粉が刺さる。構わねえ。滑る床で足を取られぬように、膝を柔らかく使って重心を低く運んで。

 視界が黒い。煙の層が濃すぎて、目の前が潰れている。耳に入るのは燃える音と、何かが落ちる鈍い音だけ。自分の息の音が荒くて汚い。情けないが、それが生きている証拠だと思って噛み耐える。

 

「……ア、シェ……」

 

 腕の中で喉が掠れた。声は細いが、はっきり俺の名前だ。彼女の瞼が半分だけ上がって、焦点が合わない目が俺の顔をなぞる。

 よかった、生きてる! それならなんとかなるはずだ、もうすぐ出口なんだから。大丈夫、ここは1階だ、窓突き破ったって落下で死んだりしねえ。あと少しだ。

 

「(いいから、起きるな。息だけしてろ。すぐ出られる)」

 

「ど……して、ここ……に……」

 

 舌が回らない声。意味は分かる。無理するな。ここで止まったら間に合わない。

 俺は頷いて、抱え直した。彼女の髪が煤で湿っていて、こんな火の中なのに首筋に当たって冷たい。ただ、体温はまだ落ちていない。大丈夫だ、急げ、足を止めるな。窓枠がある壁まであと数歩。

 

 窓は内開きだ。強く押してみるが、動かねえ。よくみりゃ熱で枠が歪んで噛んでやがる。

 ああ、畜生! こうなったら肩で押すしかねえ。蹴るのは駄目だ、腕が塞がっているし、蹴った振動で彼女の頭を壁にぶつける。選択肢は一つだ。もう他の道は全部火が塞いでやがるし、それを考えてればここで二人とも火だるまだ。

 いける、いける、俺は生きてここを出るんだ。逃げたいからって死ぬ道は選ばねえ。あと少しで全部解決するんだ。

 

「(目え閉じろ。息を止めろ)」

 

「ま、まっ……て……それは……だ……め……」

 

 俺はマドリーの顔に濡れ布を強く当て、胸と腹で抱え込み、背中を丸める。窓枠の角に肩を当て、腰から押し込む。時間をかけると余計に危ねえ、ここで一気に押し切るぞ。

 体重をすべて預けるつもりで肩を入れろ。いいか、一、二、三……! 

 

「あ……け、ちゃ……だめ……ばく……はつ、する……!」

 

 腕の中でマドリーが何か言ったと思った瞬間、俺の肩が勢い良くぶつかって枠が壊れ、外気が顔に触れた!

 

 やった、助かった! 出られた! 見てるかマドリー、外だぞ! 外の景色が見える! 俺はちゃんと約束通り、外に出られて──

 

「──ッ!!?」

 

 ──瞬間、背中からとんでもない爆風が飛んできた。

 

 は……!?

 

 

 

 

 

「おい、爆発があったのはこっちか!」

 

「煙が充満してるところに穴が開いて、それで一気に燃え上がったんだ!」

 

「男と女が倒れてるぞ! 男は背中がボロボロだ! 急いで手当てを!」

 

「い、いた、兄貴! おい、人を呼べ! 台だ、台も持ってこい! 急いで薬家に運べ!」

 

「待て、兄貴、目ぇ開けろ! 寝るな! おい、待て、待って、兄貴、兄貴……!!」




これで第3章終わりです。
ここまで読んでくださってありがとうございます。
可能であれば、感想や意見や評価やここすきを頂けると嬉しいです。大喜びします。
それでは、次話以降も宜しくお願いします。

みんなもバックドラフトには気を付けよう!(´・ω・`)
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