【完結】俺は死んだはずだよな?   作:破れ綴じ

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恐怖の密会と打ち明けた秘密

 封筒を手渡すと、ルシアはそれを胸に抱きしめる。

 

「ありがとう。これだけの情報があれば、また動ける」

 

 もうこの会合も四回目になった。ルシアは明らかに声が弾んでる。

 情報屋から仕入れた他所の犯罪者共の弱み集。ガルトン自身との関連性は薄いが、あればそこそこの奴らをしょっ引ける──そんな裏の情報を、さっき全部渡し終えたところだ。

 ルシアにとっちゃ、犯罪者の摘発ができて、ガルトンを少しでも追い詰める材料が増えたってことにもなる。そりゃ嬉しいだろうな。

 

「それで、今日は他に何か?」

 

 視線が俺に向く、期待を込めた目。ああ、そうか。今日の本題は、これからだよな。

 一応俺を見る目は犯罪者を見る目のままなんだが、毎週手紙を交換するようになって、それが楽しみなのか当たりが若干柔らかくなってるような気がする……。

 

「ああ。アシェルから預かったものがある──これを」

 

 懐に手を入れる。指先が布に包まれた小さな塊に触れた。

 お守り──つっても、市場で買った木彫りの小さな護符だ。王女の紋章が彫られてるのを、布袋に入れて紐で結んだ。「王女様を守れるように」って願掛けの品としては十分だろう。ルシアが「王女サマを守る兵士になりたい」ってのもアシェルなら知ってる情報だから問題ないはず。

 

 俺が差し出すとルシアの目が見開かれた。

 息を呑む音。指先が震えてる。

 

「これは……」

 

「お守りだ。アシェルがお前のために用意してたらしい」

 

 ルシアの手がゆっくりと伸びてくる。まるで触れたら消えちまうんじゃないかって怖がってるみたいにゆっくり──そして、指先が布に触れた。

 

「私のために……?」

 

 呟くような声。指で布を優しく撫でて、お守りを両手で包み込むように握りしめ、次の瞬間──ルシアの目から涙が零れた。ただお守りを胸に抱きしめて顔を伏せる。肩が小刻みに震えてる。涙の震えか、笑ってるのか、それとも両方か。

 ……いや、なんだろうな、この胸の痛みは。すげえ罪悪感。

 

「アシェルが……私のために……」

 

 ……何も言えねえ。言えるわけがねえ。だってこれ嘘なんだから。

 アシェルが用意したんじゃない。俺が勝手に買って勝手に作って勝手にルシアへ渡してるだけだ。いや、一応俺は正真正銘のアシェルなんだが。ルシアの夢を応援したい気持ちも本物なんだが。自分で言ってて訳分かんねえなこれ。

 

 ルシアはお守りをじっと見つめる。

 布を少しずつほどいて中の護符を確認して──そして、結び目で手が止まった。

 

「……確かに、この結び方」

 

 ルシアの指が紐の結び目をなぞる。一度、二度。確かめるように。

 

「これ……アシェルのやり方だわ」

 

「えっ」

 

 む、結び方……? なんで? そんなんで俺かどうかって分かるのか? 

 

「確かにこれはアシェルの結び方。間違いない。私覚えてるの、この結び方の癖」

 

 ルシアが顔を上げる。涙を流したままでも確信に満ちた目で。

 え、そんな分かりやすい癖なんて俺にあったのか……? 盗賊の頃に覚えた荷物の固定方法をそのまま使ってただけなんだが……別に珍しい結び方って訳でもないと思うが……。

 

「実はね。アシェルが亡くなった後、遺品を遺族に渡そうとしたの。でも」

 

「な、何の話──」

 

 ルシアがお守りを胸に抱いたまま静かに話し始めた。目が少しだけ伏せられる。急に何を──

 

「遺族がいなかったの」

 

「……何だって?」

 

 遺族がいなかった? いや、俺もバレク家にいたとき以外は、今のアシェルの家族がどうなってるか、とか考えたことなかったが……いなかったってどういう……? 

 

「調べても調べても誰も出てこなかった。アシェルには家族がいなかった。最初からいなかったみたいに」

 

 ルシアの声が震える。

 

「だから私が買い取った。遺品全部」

 

 ──全部。

 え、全部? 

 

「彼の制服も、装備も、全部。お金を出して私が引き取ったの。誰も引き取らないなんてそんなの嫌だった。アシェルが誰にも覚えられないまま消えるなんて絶対に嫌だったから」

 

 そう言ってルシアはお守りの結び目をもう一度なぞる。

 

「だから覚えてるの。アシェルの結び方とか、アシェルの癖とか。何度も眺めたし、何度も真似したし、全部、全部覚えてる」

 

 やべー……。

 

 今日手紙だけじゃなくて物を渡したのは、ルシアの機嫌を良くするためと、同じことの繰り返しによってこれまでの密会で培った信頼を飽きさせないようにするためだった。

 

 ただ、ルシアが全部買い取ってたってことは。じゃあ、もし俺が「アシェルの遺品だ」とか言って何かを渡していたら──ルシアに嘘だってすぐバレてたってことじゃねえか。

 

「こんな素敵なものが手に入るなんて……あなたには感謝しなくちゃね」

 

 冷や汗が背中を流れる。

 危なかった。本当に危なかった。いや、危なかったどころじゃねえぞ。

 判断次第でルシアの地雷ぶち抜いてこの場で殺されるとこだった……ってことだよな。

 てかなんで俺の遺品なんざ全部買い取ってんだよ! 

 

「──そういえば。ねえ、あなた名前は?」

 

 ……名前? ああ、そういえばこの体では名乗ってなかったな。

 毎回怖すぎるのと向こうが俺に興味がないせいでずっと言う機会が無かったような。

 

 えっ……と。ベラに言ってたのと同じ奴でいいか。

 

「その、シェラだ」

 

「そう、シェラね。覚えたわ」

 

 ……思わず適当言ったが、名前すら嘘なんだな。何やってんだろ俺。

 いつか本当のこと話せるときが来たらいいんだが。

 

 

 

 

 

 *

 

 

 

 

 

 窓の外で使用人たちが庭の手入れをしてる姿が見えた。

 剪定鋏を持った男、水を撒く若い女、箒で落ち葉を掃く年配の男。黙々と仕事をこなしてる。

 

 俺がここに来て、もうそろそろ五週間近くか? 

 最初の頃は、使用人たちの目が冷たかった。「記憶を失った執事長」ってのは、要するに「使えない上司」って意味だが、それ以上になんか距離があった気がする。

 

 でも、今は少し違う。

 廊下をすれ違う時、軽く会釈してくれる奴が増えた。厨房で味見を頼まれることもある。庭師が「執事長、この花壇どうしましょう」って相談してくることもある。んなこと言われても俺には何も分からねえけど。

 まあ、信頼されてるって程じゃねえ。ただ、「敵じゃない」って認識はされ始めてる気がする。

 

「執事長」

 

 声をかけられて振り返ると、メイドの一人が立ってた。若い女で、いつも厨房の手伝いをしてる。名前は……ああ、確か台帳で見た。

 

「夕食の準備ができました。お時間よろしければ」

 

「ああ、分かった」

 

 メイドが一礼して去っていく。背中が少し丸まってる。疲れてんのか、それとも怯えてんのか。

 

 使用人たちは皆、何かしらの事情でここにいる。

 単純にガルトンへ忠誠を誓ってる奴。借金のカタで売られてきた奴。後ろめたいことがある奴。逃げ場がなくてここに流れ着いた奴。金払いがいいから、目を瞑ってる奴。さっきの奴は、まあ後ろ向きな理由でここにいる奴なんだろう。

 

 食堂に向かう途中、厨房の前を通りかかる。中から湯気と、肉の焼ける匂いが漏れてくる。

 扉が少し開いてて、中の様子が見えた。料理長が鍋をかき混ぜてる。若い男が野菜を刻んでる。皆、黙々と手を動かしてる。

 

「執事長、味見をお願いできますか」

 

 料理長が顔を上げて、俺に声をかけてくる。木のスプーンを差し出してきた。

 

「ああ」

 

 スープを一口。塩加減がちょうどいい。肉の旨味が効いてる。

 というかそれ以上は分からない。俺の貧乏舌に期待しすぎねえ方がいいと思うが、元の俺はよく分かる奴だったのかね。

 

「問題ねえ。いい出来だ、多分」

 

「ありがとうございます」

 

 料理長が僅かに表情を緩める。笑顔じゃねえが、安堵してるのは分かる。

 

 前の執事長──つまり元のアシェルは、こういうことしなかったらしい。指示だけ出して、結果重視で、あんまり協調性のない、真面目人間。いつも通りだな。

 だから、俺が味見を頼まれて素直に応じると、皆驚くようになった。「記憶を失って、人が変わったんですか」って訊かれたこともある。まあ、変わったっちゃ変わったんだろうな。中身が別人なんだから。

 

 食堂に入ると、既に何人かの使用人が席についてた。執事、メイド、庭師。

 ガルトン邸の使用人は、基本的に屋敷で食事を取る。朝昼晩、決まった時間に、決まった場所で。逃げ出さないように、監視の意味もあるんだろうな。

 

 皆、それなりに会話しながら食べてる。「今日の仕事は大変だったな」「明日は休みが取れるといいんだが」「あの客人、また来るのかね」。そういう、他愛もない話。

 ガルトン邸ってのは確かに裏で真っ黒な仕事をしてるが、使用人の大半はそこまで深くは関わってねえ。庭の手入れをして、掃除をして、料理を作って、それで一日が終わる。だから、こうして食事を取る時間ぐらいは、普通の屋敷と変わらねえ。笑い声も聞こえるし、愚痴も出るし、冗談も飛ぶ。

 

「執事長も、お疲れ様です」

 

「ああ、お前もな」

 

 向かいに座ってたメイドが、軽く声をかけてきた。さっき廊下で会った女だ。

 

「今日は市場に行かれたんですよね。何か面白いものはありましたか?」

 

「面白いもの、ねえ……まあ、色々あったな」

 

 適当に返すと、メイドがくすっと笑った。

 

「執事長、以前より話しやすくなりましたね」

 

「そうか?」

 

「はい。前は……その、近寄りがたい方でしたから」

 

 隣の執事が頷く。

 

「確かに。以前の執事長は、完璧で、厳しくて、間違いを許さない方でした」

 

「今もそうだろ」

 

「いえ、今は違います」

 

 執事が僅かに笑みを浮かべる。珍しい。

 

「今の執事長は、少し……人間らしい、と言いますか」

 

「人間らしい、ね」

 

 まあ、元のアシェルが人間らしくなかったって訳じゃねえだろうが、感情を表に出さない、仕事一筋の人間だったんだろうな。それに比べりゃ、俺は適当だし、雑だし、分からないことは分からないって言うし。そりゃ、人間らしく見えるか。

 

「あっ、すみません! 前の執事長がおかしかったという訳では……」

 

「いやいい。多分事実だろうし」

 

 こんな感じの、普通の会話が続く。

 

 ごくたまに、その会話が途切れる瞬間もあるが。

 どこからか「レミ」の名前が出た時とか、「旦那様の仕事」の話になった時とか。

 特にレミの会話になったときは皆黙り込んじまう。聞いた話によると、本気でキレたレミを相手にすれば、屈強な衛兵ですら数秒で意識を持ってかれるとかどうとか。なんだそれ、怖すぎだろ。

 

 皆分かってるんだ。ここがどういう場所なのか。誰に仕えてるのか。逆らったらどうなるのか。

 だから、こうして食事を取る時間は、それを忘れようとしてるのかもしれない。大人しくしてれば美味しい汁を啜れる訳だからな。変なことして『説得』の対象になるのは誰だって嫌だ。

 俺も、今はただ、食事を取るだけ。スープを飲んで、パンを齧って、肉を食べる。周りの会話を聞いて、時々相槌を打って。

 

 それだけで、少しだけ、肩の力が抜ける気がした。

 

 食事を終えて、部屋を出る。窓の外は……もう暗いな。

 そろそろ散歩の時間か。毎週同じ日に散歩に出てればルシアとの密会がバレかねないから、適度に外に出て、違和感を持たれないようにしねえと──

 

「執事長。少し、お時間よろしいですか」

 

 おっと……。

 

「……ああ、いいぞ」

 

 

 

 

 

 *

 

 

 

 

 

 レミに案内されたのは、屋敷の奥にある小さな書斎だった。

 窓は少なく、灯りは蝋燭だけ。壁には本棚が並んでるが、背表紙に題名はなく番号だけ。

 

「こちらへどうぞ」

 

 レミが椅子を引いて、俺を座らせる。そして、机の上に分厚い帳簿を三冊、並べた。

 

「執事長。そろそろ、裏の書類業務にも携わっていただこうと思います」

 

 ……来たか。

 使用人の管理、物資の発注、屋敷の維持とか。そういう表の仕事は大体掴んできた。レミの指導もあって、ミスも減ってきてる。

 でも、裏の仕事は別だ。債務者リスト、賄賂の記録、口止め料、暗殺依頼。ガルトンの「表向きには存在しない」仕事。それを、管理する。

 

「これは旦那様のご指示です。旦那様も、執事長の回復を喜んでおられます」

 

 レミが帳簿の一冊目を開く。

 

「こちらが、債務者の管理帳簿です」

 

 ページをめくる。名前、住所、債務額、利息、返済状況。全部、細かい字でびっしり書かれてる。エドウィンのときもこんな感じのを見ることになったが、まあ実際目の前にすると生々しくてイヤだな。

 

 レミが二冊目を開く。

 

「こちらが、賄賂と口止め料の記録です」

 

 また、名前がずらりと並んでる。貴族、商人、役人。金額も相手も用途も全部書いてある。

 

 レミが三冊目を開く。

 

「そして、こちらが『依頼』の記録です」

 

 ……依頼。暗殺、脅迫、偽証工作。ターゲット、方法、報酬、進捗状況。全部、書いてある。

 

「他にも執事長は屋敷全体の極秘情報の管理を任されています」

 

「極秘情報、ね」

 

「私が旦那様の右腕として、この屋敷の実権を握れるように。執事長にはこれらの仕事をいち早く覚えていただく必要があります。お分かりですね?」

 

「……ああ、分かってる」

 

 レミの目が、じっと俺を見てる。

 

「執事長は、記憶を失われても、必死に仕事を覚えようとされていますね」

 

「そうか」

 

「ええ。その姿勢、私は評価しています。執事長は──生き残ろうとする意思が、非常に強い方ということですから」

 

 ……? 

 なんだ急に。

 

「生き残る意思?」

 

「ええ。記憶を失っても、諦めず、適応しようとする。どんな状況でも、生き延びようとする」

 

 レミの声に、僅かに温度が乗った気がした。感情、というより──興味、というか。

 

「私は、そういう人間が好きなのです」

 

「……好き?」

 

「ええ。生存能力が高い人間。どれだけ追い詰められても、諦めず、次の手を考える。そういう人間は信頼できます」

 

 レミが帳簿を閉じる。

 

「執事長は、記憶を失っても、死のうとはしなかった。仕事を覚え直し、周囲に適応し、生き延びようとした」

 

「……それが、どうした」

 

「それが、素晴らしいのです」

 

 レミが僅かに微笑む。珍しくて──不気味だ。

 

「そういう人間は、簡単には死にません。容易く裏切りません。生き延びるために、最善を尽くしますから」

 

 レミが立ち上がって、本棚から別の帳簿を取り出す。

 

「ですから、私は執事長を──信頼しています」

 

 ──し、信頼? 

 

 俺を信頼してるって? 何言ってんだコイツ。

 罠か? どうにかして俺を試そうとしてるのか……? 

 試して、何を確かめようとしてるのか。

 俺が「生き残る意思」を持ってるかどうか、か? それとも、別の何かか? 

 

 分からねえ。

 でも多分、レミは俺を相手に、何かを探ろうとしてるんだろう。

 

 信頼してる、なんて言葉をこんな簡単に口にする奴じゃない。

 いつも無表情で、冷たくて、感情を見せない。なのに、今日は違う。

 もし、レミが本当に俺を試してるなら。もし、俺の反応を見てるなら。

 

 ──だったら、逆に利用できるかもしれない。

 

 確かめてみるか。

 レミが、どこまで受け入れてくれるのか。どこまで、俺の秘密を許容してくれるのか。

 

 ……危険だが、やってみる価値はあるかもしれねえ。

 

 

 

 

 

 *

 

 

 

 

 

「もし──死んでも、別の人間に成り代われる奴がいたら、どう思う?」

 

 レミの動きが、止まった。

 一瞬。ほんの一瞬だけ、レミの目が──揺れた気がした。

 

「……急に、どうしてそんな話を?」

 

 でもすぐに元に戻る。何も感じてないような、冷たい目。声はいつも通り、抑揚がない。

 

「いや……なんとなく。ふと思っただけだ」

 

「そうですか」

 

 そのままレミは、少し考えるような素振りをして。

 

「死んでも、別の人間に成り代われる、ですか」

 

「ああ」

 

「それは──素敵ですね」

 

 素敵……。

 

「何度でもやり直せる。失敗しても、次がある。それは、究極の生存能力です」

 

 レミの声に、また温度が乗った。ただ、興味というよりも、話を信じていないような、完全に仮定の話として割り切っているような……。

 しまったな。現にこんな現象に巻き込まれたり、「ウィスプ」なんて意味不明な存在を実際に見たり、そんな経験を持ってる俺だから素直に考えられるんだが、いきなりこんな質問しても困惑するだけか。

 

「執事長は──そういう人間に、憧れがあるのですか?」

 

「……さあな。ただの冗談だ」

 

「そうですか」

 

 レミはそう言って、僅かに微笑んで──

 

「──執事長」

 

「何だ」

 

「急に、どうしてそんな話を?」

 

 急にレミの声が、低くなった。

 

「何か──隠し事でも?」

 

 背筋が冷える。レミの背中が、こっちを向いてない。でも、気配が俺を見てる。

「嫌な予感」を微かに感じた。いや、まさか、そんな訳──

 

「いや、別に……」

 

「そうですか」

 

 レミの声が、さらに一段と低くなった。

 空気が変わる。部屋の温度が、一気に下がった。

 

 レミが──ゆっくりと、振り返る。

 その動きが、やけに長く感じる。靴が床を擦る音。スカートの裾が揺れる音。蝋燭の炎が、僅かに揺れて、影が壁を這う。

 心臓が、うるさく鳴る。喉が、乾く。息が、浅くなる。「嫌な予感」が強くなる。

 

 顔がこっちを向いた。

 無表情。いつもと変わらない、冷たい目。でも──その奥に、何かが潜んでるような──

 

「てっきり私は──廃礼拝堂での、あの女兵士との密会を隠したいのかと思ったのですが」

 

「……」

 

 ………………えっ?




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