ウマ娘プリティーダービー -伝説と呼ばれた新宿の種ウマ男- 作:龍角散ガム
けれど、ネタが尽きて更新を辞めてしまい、気がつけば約1年の月日が経っていました。
そして最近、とあるウマ娘の育成ストーリーに脳を焼かれてましてね。
急に「もう無理......助けてシティーハンター......ッッッ!!」となり、一度妄想を始めたらネタが溢れ出して止まらなくなったので初投稿です。
日本最高峰のウマ娘育成機関。
その名も日本ウマ娘トレーニングセンター学園、通称『トレセン学園』。
ここからは、かつて数々の名ウマ娘たち『シンボリルドルフ』『メジロラモーヌ』『オグリキャップ』らを排出し、彼女達は今もその活躍を日本中に届けている。
その伝説を追いかけるように、今を生きるウマ娘たちは、夢を胸に日々厳しいトレーニングに励んでいる。
そして、彼女たちを支えるトレーナーたちもまた、己の手で次なる“伝説”を育て上げるべく、同じ熱を抱えてこの学園に身を置いていた。
「ふむ......見事な脚部。安定した体幹とペース配分。まだ荒削りだが、成長すればマックイーンの好敵手になる......」
グラウンドに設置されたベンチから、双眼鏡越しにトレーニング中のウマ娘を観察している男が一人いた。
彼は、今も名を広めている注目ウマ娘の一人『メジロマックイーン』を育て上げた若きトレーナーだ。
彼は、ぶつぶつと独り言を呟きながら、自身のタブレットにデータを記していく。
だがその観察ぶりは、あまりにも真剣かつ異様。
鋭い視線とぶつぶつと呟く独り言は、どう見ても不審者である。
気配を察したウマ娘たちが次々と距離を取っていく中、彼に話かける人物がいた。
「ほぅ......お前は“太もも”派か、マックイーンのトレーナー」
突然声をかけてきたのは、鍛え抜かれた肉体と鋭い眼光を持つ、青と赤のジャケットを着こなした男だった。
「だが......まだまだ甘いな、若造」
「どういう意味ですか?」
「見ろ。あのウマ娘を......」
男が指差した先にいたのは——
「あれは『ミホノブルボン』!? 」
無表情、無機質、まるでサイボーグのような性格で知られる逸材。
スプリンター適性から一転、ステイヤーとしての才能を開花させた、新星ウマ娘だ。
「なるほど......まさかここまで仕上げていたとは。天皇賞(春)に出走するのは確実ですね。完全に盲点だった......流石です、
冴羽と呼ばれた男に尊敬の眼差しを送る若きトレーナー。
だが——
「そうだ!!ミホノブルボンは尻だ!!やはり彼女は素晴らしい物を持っている!!」
「......はい?」
あまりにも素っ頓狂な発言に、トレーナーはズルリと肩を滑らし、情けない声を漏らした。
「隠された未知の領域......だが、体操服からでも分かる圧倒的な造形美。これはトレセン内でもトップクラスの巨尻......!!見よ!これが俺が独自ルートで入手した勝負服データだ!!なんて素晴らし......じゃなかった。なんてハレンチな尻を強調する勝負服なんだ!!これが公に晒されたら、青少年の性癖は破壊され尽くすだろう......なんて恐ろしい......!!」
「いや、言い直せてないですよ。というか貴方の発想が恐ろしいですよ本当に」
「彼女がまだ学生なのが唯一の幸いだった......これがもし冴子くらいの年齢だったら......ぐふふふふっ!!!!」
「うわぁ......」
完全に妄想モードに入った冴羽を見たトレーナーは、ドン引きしながら彼から距離を取る。
だがその行動は手遅れであった。
二人の会話を聞いた周囲のウマ娘たちの声が、トレーナーの耳に入る。
「マックイーンさんのトレーナー......あんな人だったなんて......」ヒソヒソ
「普段から太ももとか尻とか見てたのね......!」ヒソヒソ
「いやでも分からなくはないよね」
「「確かに」」
「違うーーーっ!!」
だが、トレーナーの叫びも虚しく、誤解は着実に広がっていく。
「僕は関係ないですからね!!この人が勝手に妄想しているだけであって......!!」
「いやいや、責任転嫁は良くないぞトレーナー君。お前もさっき一緒にウマ娘の太ももを見てたじゃないか」
「太ももじゃなくて脚部です!!脚です!!」
「同じじゃないか。ものは言いようだろう?」
「確かに広義的に見れば同じですけど、太ももって言うとなんか少し卑猥じゃないですか!!」
「ねぇ聞いた!?卑猥だって!!」ヒソヒソ
「やっぱりそうだったんですね......!!」ヒソヒソ
「いやでもやっぱ分からなくはないよね......!!」ヒソヒソ
「「確かに」」
「だからちがーーーう!!」
大声で否定するも、むしろ誤解が大きくなっていく。現在進行形でトレーナーの評判がどんどんと下がっており、このままでは『名トレーナー』の称号から、ムッツリなトレーナー、略して『ムッツリーナー』の称号へと変わってしまう。
そして、トレーナーにとって何よりも恐ろしいことがあった。
それは——
「ト レ ー ナ ー さ ん ?」
「ヒェッ、マックイーン......!!」
「ちょーーーーっと、お時間宜しいでしょうか?」
「あ、いや、その......これは違くて......」
「お 時 間 宜 し い で し ょ う か ?」
「待てっ!!落ち着けっ!!まずは弁明させてくれ!!」
「ほほぅ......この期に及んで言い訳ですか......?」
「言い訳じゃないって!!これは免罪なんだ!!全ては冴羽さんが仕組んだ罠であって......!!ねぇ冴羽さん!!貴方からも何か言ってやってくださいよ!!」
トレーナーはすがりつくように冴羽に助け舟を求めた。
だが、当の本人は全く聞いていなかった。
「キミ達、中々分かっているじゃないか」
「いえいえ、冴羽さん程ではありませんよ」
「良いですよね、ミホノブルボンさん」
「うん。あの健康的なお尻、とっても良いです」
「「「分かる」」」
「違うっつってんでしょーーーーが!!というか意気投合してるーーー!?!?」
トレーナーの魂のツッコミが響き渡るも、空に虚しく消えていった。
「もう良いでしょう。では、トレーナーさん。行きましょうか」
「本当に違うんだってマックイーン!!粉☆バナナ!!冴羽さんが僕を陥れるために仕組んだバナナ!!脚部を見ていただけで変態扱いされるのはお菓子いじゃなイカッ!!トレーナーなら誰しもが見るはずだろう!?それに、変態発言したのは冴羽さんだけ!!僕は何も言っていない!!それがバナナという証拠ォォ!」
「何 か 言 い ま し た か ?」
「イエ、ナンデモナイデス」
完全に真っ白に燃え尽き、トレーナーは自身の運命を受け入れた。
そして、マックイーンに首根っこを掴まれながらズルズルと引きずられ、トレーナー室へと連れ去られていくのであった。
「さらば、
そんなトレーナーを敬礼しながら見送る冴羽の姿は、まるで殉職した戦友を見送る軍人のようであった。
「さて......では続きと行こうか!!君たちにも特別に貸してあげよう、リョウちゃん特製の双眼鏡を......って、ありゃ?」
気づけば、グラウンドには誰もいなかった。
彼が話しかけていたウマ娘たちは、忽然と姿を消していたのだ。
彼女たちだけではない。
先ほどまでトレーニングをしていたはずのウマ娘までがこの場から消え去っていたのだ。
その時——
ズズズズズ......
何か巨大で重々しい物が地を這う音が鳴り響いた。
それを耳にした冴羽の顔が、徐々にに青ざめていく。
そして——
「獠〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
「うぉああっ!? 香ィィィィィィィ!?」
100トンと大きく書かれた巨大ハンマーが冴羽のいる場所へと振り落とされた。
ハンマーは彼の股の間、冴羽のご立派様から数センチ下に大きなクレーターを生み出した。
彼の目の前に立ち、ハンマーを再び持ち上げ、目元に怒りの炎を宿した女性の正体。
それは、
「お、お前......どうしてここに!? 今日はメジロの婆さんのところに行ってるはずじゃ......!」
「とっくに用事は済んでるわよッ!! そしてね、たまたまマックイーンちゃんと一緒に帰ってたら......」
香の視線がリョウを貫く。
「アンタがとんでもないことしてる現場に遭遇したって訳よッ!!!!」
「ま、待て、落ち着け香!!令和の時代に暴力はアウトだ!!平和的にいこう!!ほら、もっとこうウマ娘らしく、スポ根的に話し合おうじゃないか!」
リョウが両手を上げて命乞いするように叫ぶ。
だが———
「う・る・さ・い!!」
「ひぃぃぃぃぃ!?!?」
香のハンマーが重く地面を鳴らす。
「そもそもねぇ———」
彼女の声が一瞬低くなり、爆発の予兆のように空気が張りつめた。
「ウマ娘の世界に下ネタはNGじゃああああああああああ!!!!!!」
「ほんぎゃあああああああああああ!!!!!!!」
HEY GIRL
WHAT ARE YOU UP TO ?
ARE YOU FROM AROUND HERE ?
WAIT A MINUTE,
YOU NEED SOME HELP ?
JUST WRITE DOMN