Dendrogram Record   作:貴司崎

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<プロデュース・ビルド>

 □<プロデュース・ビルド>ホーム 【魔石術師(ジェムマンサー)】レント・ウィステリア

 

 王都の片隅にあるこじんまりとした工房、そこはよく利用している生産クラン<プロデュース・ビルド>のホームであり【高位魔石職人(ハイ・ジェムマイスター)】のダヴィーデは<トーラス廃鉱山>の話を纏める為に来て欲しいと言われて連れてこられた。

 

「……色々と言いたい事はあるがまずダヴィーデ、お前は何故交戦した<UBM(ユニーク・ボス・モンスター)>の情報を漏らした?」

 

 だが、どうもオーナーである【高位冶金術師(ハイ・メタラジスト)】エドワードの反応を見るにダヴィーデはその場の思い付きで俺に話を持ち掛けたらしく、偶々ホームにいたいた他のクランメンバーも困惑している様だ。

 ちなみに他にログインしていたのはサブオーナーの【高位鍛治師(ハイ・スミス)】ゲンジ。【紡績職人(スピン・マイスター)】ターニャ・メリアム。【高位従魔師(ハイ・テイマー)】エルザ・ウィンドベル。【剣鍛治(ソード・スミス)Drakill(ドラキル)が同席しており、いちおう俺とも面識はあるから敵意とかはない

 

「さっきも言ったけどレントが<トーラス廃鉱山>に向かうって言ってたから一枚噛もうと思ったんだよ。コイツならあの【ドラグディグ】も普通に討伐出来そうだし、俺達は生産クランだから<UBM>へのリベンジとかやる予定もないだろ」

「まあ確かに希望する個人で挑戦するならともかく、クランとして<UBM>の討伐を行う気はなかったが」

「それなら俺達も一枚噛ませてもらって【ドラグディグ】を討伐すれば<トーラス廃鉱山>のアダマンタイト鉱床の採掘に再挑戦出来るだろ。俺個人的してはリベンジしたいし」

 

 彼等的にはダヴィーデの様な一部を除いて<UBM>討伐にはそこまで乗り気ではないがダンジョン内の素材は欲しいって所か……情報は欲しいが別に必須って訳でもないしな。

 

「元から1人で行く予定だったから<UBM>の情報を提供したくないなら別に良いし、ダンジョン攻略がしたくないなら無理にとは言わんが」

「ほら俺が声掛けなければ普通にコイツ1人で鉱山まで行って討伐してたぞ。レントクラスの戦力が協力してくれれば討伐も視野に入る。……お前だってドラゴンに負けっぱなしじゃ嫌だろドラキル、それにエルザも」

 

 そう言ってダヴィーデが見たのは話が始まってからずっと腕組みしながら目を瞑っていたドラキル、そして皆に手製のお茶菓子を配っているエルザだった。

 確か名前通りドラキルの方はドラゴンスレイヤーに憧れていてで自分で作った武器を自分で使ってドラゴン討伐してる<マスター>だったな、それなら竜王にリベンジしたいと思っているか。

 

「確かに俺はあの【ドラグディグ】へのリベンジを諦めていないが、ヤツは俺の<エンブリオ>【ゲオルギウス】のドラゴン特攻武器による攻撃を受けても逆に武器を破壊する相手だったぞ」

「死に戻り前提だったので従魔は出さずに戦いましたが、それでも【アヴァターラ】だけでは勝てませんでした。レントの実力は知ってますけど倒せるのですか?」

「<UBM>に勝てるかどうかは情報次第と言うか実際に戦ってみないと分からないし、どの道<トーラス廃鉱山>には<UBM>関係なく行くつもりだしな」

 

 <UBM>は固有スキルのせいで情報があっても真面目に勝てるかどうか分からんしな。竜王ならレジェンダリアに行く少し前に伝説級の【尾竜王 ドラグテイル】と戦ったが、俺と妹2人でギリギリ勝てた強敵であり俺自身はデスペナ食らったから。

 

「分かった、レントはお得意様だし今後もウチをご贔屓にしてくれるなら情報を提供する、代わりに<UBM>討伐とトーラス廃鉱山の各種希少金属採掘の協力を要請したい。レントが協力してくれるのなら討伐や採掘の可能性が見えて来るしな」

「お前達の腕は知ってるから情報関係なく今後の世話になるつもりだよ。【マジェスティシリーズ】は今でも戦闘用のメイン装備だしな」

 

 この【マジェスティシリーズ】とは上半身装備の【マジェスティキュイラス】と下半身装備の【マジェスティボトムス】の事であり、【キュイラス】は白主体に金のアクセントが入った金属製の胸甲でHPとENDへの合計レベル基準の補正と《混乱耐性》《魅了耐性》《破損耐性》の装備スキルを有する。

 そして【ボトムス】の方は白色に金の装飾がなされたズボンでSP・STRへの合計レベル基準の補正と《恐怖耐性》《睡眠耐性》《破損耐性》の装備スキルを持ち、更に二つ合わせて装備するとセット補正で《気絶耐性》も付く高性能装備である。

 

「<UBM>討伐と<トーラス廃鉱山>での採掘協力も別に構わない。こっちの目的は廃鉱山でのちょっとした調べ物と出来れば素材採掘だったから、<UBM>が邪魔になるなら排除する必要があるだろうし協力してくれるならありがたいしな」

「そうか、ただウチは生産クランだから情報提供はともかく戦力の提供がそっちのダヴィーデ含めた希望者のみになるが」

 

 情報提供と<UBM>討伐の協力をしてくれるならそれだけで有り難い、こっちとしてはダンジョンの地下深くを調査出来れば良いんだしな。

 

「ただ生産クランのお前達が、アダマンタイト鉱床があるとは言え<UBM>がいる自然ダンジョンの攻略に積極的なのは少し驚いたな。素材や資金にはそこまで困ってはいないだろ」

「確かに我々は素材にはそこまで困ってはいないが高級な素材を買おうとすると相応に金が掛かるからな。自力での採取採掘やモンスター討伐などで素材を手に入れる事も多いぞ」

 

 少しだけ話を聞いた限りだと<プロデュース・ビルド>には素材そのものを生産出来る<エンブリオ>持ちが何人かいるっぽいしな。<エンブリオ>はクランの生命線だから詳細な情報は話さなかったが。

 

「前回のダンジョンアタックでも<UBM>の登場でやられたが、通常のエレメンタルや【メタル・モール・デミドラゴン】は結構倒して採掘もデスペナになるまで続けて結構稼げたしな」

「いや俺やドラキルは【ドラグディグ】との戦いでメインウェポンがぶっ壊されたんだが?」

「代わりの武器は割安で作ってやるから。……それと今はギデオンに新しいクランホームを建てようと思っているから資金を集めていてな」

 

 どうも彼等はこの王都のホームはクラン結成当時に中古のモノを安く買った代物だから、我々の生産技術が上がってメンバーも増えた今だと規模も性能も物足りなくなって来たから新しい拠点を作ろうとしていて絶賛金策中だった様だ。

 

「ギデオンに拠点を移すのか?」

「その予定だな。この王都だとウチで作るような高品質の装備品の売れ行きが余り良くないからな」

 

 曰く、王都で最も大きな装備品を必要とするしている勢力は王国の騎士団だが既にティアンの生産組織と長年の付き合いがあって信用が余りない<マスター>では割り込むのは不可能で、更に必要としているのが各一的な低レベルのティアンでも使える量産品なのでニーズが合わない。

<マスター>に関しても初期地点である王都には高級装備が買えない初心者が多く、上級<マスター>も王国クラン最大規模の<月世の会>は独自に生産職の<マスター>を有しているので顧客にはなり難い。後リアルに影響がある宗教組織とかあんまり関わりたくないとの事。

 

「だから決闘都市と呼ばれて決闘に参加する高レベルの<マスター>が多くいるギデオンにホームを移す事にしたんだ。丁度ダヴィーデが決闘ランカーになったから上手く宣伝できれば決闘での勝利の為に強力な装備を求める<マスター>ぐらい顧客になってくれるだろうからな」

「我々にとっては重要な施設の生産補助機能は出来る限り高いモノにする予定だから資金はいくらあっても足りん。だからアダマンタイト鉱床で高級素材を入手出来れば金策になるだろう」

 

 エドワードとサブオーナーのゲンジの話で大体事情は分かった。<プロデュース・ビルド>には装備面出来るかなり世話になってるから金策の手伝いぐらいは問題ない。

 

「採掘の手伝いと邪魔な<UBM>の排除ぐらいは協力する。特典武具をそっちの戦闘員に取らせるとかは確約出来んが」

「俺達は装備生産特化のクランだから強力な装備は自分で作る。そもそも特典武具は敵だからな」

「どんなに強い武器を作っても『特典武具か<エンブリオ>で良くね? ロストしないし』と言われるデンドロ生産職の悲哀よ」

「生産素材になる特典武具もあるらしいけどそれを狙うのは難しいだろうしねー。扱ってみたくはあるけど」

 

 彼等のオーダーメイド装備は性能は確かなんだがデンドロは<エンブリオ>と特典武具の固有スキルと“装備がロストしない”特性が強すぎるんだよなぁ。

 

「それにダヴィーデ辺りに特典武具を持たせると決闘でのウチの装備品宣伝にならないから要らんな。宣伝の為にせっかく装備品を格安で提供したのに近接戦になったら負けるし」

「しょうがないだろ俺は半分生産職なんだから純戦闘職相手だと装備の性能があってもキツいんだよ、それを言うなら相手に応じたメタ装備をもっと沢山くれよ」

「ダヴィーデの戦いを見た限りだと【ジェム】を投げるのは上手かったし、もう少し近接戦の技術を磨けば更に上に行けると思うがね」

 

 メタ装備があっても本人の実力が追い付かなければ活かしきれないとも言うが。

 

「じゃあダヴィーデはもっと技術を磨きつつ生産素材特典武具を手に入れてこい」

「無茶振りぃ、鍛錬はともかく特典武具なんて狙って落ちないしそもそも<UBM>なんてこれまで倒すどころか遭遇したのもこの前の【ドラグディグ】が最初だよ」

「ダヴィーデに関しては頑張ってとしか言えんが、とりあえずまずは<トーラス廃鉱山>の情報に付いて詳しく聞かせて欲しい」

「それもそうだな」

 

 エドワード曰く、彼等は<トーラス廃鉱山>でアダマンタイト鉱床を始めとする希少金属を採掘出来ると聞いて、素材集めと資金稼ぎの為にダンジョンアタックを仕掛ける事にしたらしい。

 勿論無策で突っ込んだ訳ではなくエレメンタルや金属製ゴーレムが出現するという情報から対エレメンタルや対金属用の装備品を作って準備もして、更にあそこのエレメンタルは基本ノンアクティブだが一定量鉱物を採掘すると積極的に鉱山全体のエレメンタルが襲って来ると言う情報も入手していた。

 

「それ故にあそこは欲深く鉱石を求めた者は死ぬ“強欲者の墓場”とも呼ばれていたらしいな。逆に言えばエレメンタルに手を出さなければ一定量は鉱物を採掘が可能だし、<マスター>であれば最悪デスペナになっても鉱石を持ち帰れるとも言えるが」

「そう踏んだ俺達は準備を整えてダンジョンアタックに向かったんだが……」

 

 話を引き継いだダヴィーデによると最初は廃鉱山内では思ったよりもエレメンタルが居なかったので順調に採掘出来ていたのだが、突然地面から【メタル・モール・デミドラゴン】が現れて戦闘状態になったらしい。

 金属の外殻を持っているから準備していた対鉱物武器がよく効き、ドラゴン相手には強いドラキルがいたからなその場はどうにか退けられたそうだが。

 

「そこから俺達を侵入者と看做したエレメンタルやゴーレムが現れて襲い掛かって来て、更に純竜クラスの【メタル・モール・ドラゴン】に率いられたドラゴン達まで襲いかかって来たからデスペナ覚悟で逃げながら採掘し続ける作戦で行ったんだが」

「そこにいきなり地面を掘り進んで来た【ドラグディグ】が現れて俺は金属操作魔法で抵抗したが、せっかく作った合金武器が触れた瞬間に砕かれてヤツの爪に引き裂かれてデスペナだな」

 

 どうも【ドラグディグ】は全長5メートル程の小型の二足歩行ドラゴンで【メタル・モール・ドラゴン】から進化したと思しき金属製の皮膚と地面を掘り進める大きな手に鋭い爪を有していたモグラっぽい外見のドラゴンだそうだ。

 ダヴィーデがカーバンクルと共に大量に投げつけた【ジェムー《クリムゾン・スフィア》】でもヤツが身に纏った赤いオーラのせいなのか傷一つ与えられず、対ドラゴンに特化している筈のドラキルの斬撃も相手のオーラに触れた瞬間に剣の方が砕け散る結果になって全員デスペナしたとの事。

 

「俺の【殺竜聖印 ゲオルギウス】は対ドラゴンを能力特性とする<エンブリオ>、ドラゴンへの攻撃力を10倍化して防御スキルを無視する《竜殺しの祝福》と生産した武器にドラゴンへの攻撃力を2倍化する装備スキル《竜殺し》を付与する《竜殺しの刻印》がある」

「つまり二つ合わせるとコイツはドラゴンに対して20倍の威力で防御を無視する攻撃を放てるんだが、あの【ドラグディグ】に攻撃を当てたら剣の方が砕けたんだよな」

「俺の金属魔法も同じ様に砕けたし、ダヴィーデの【ジェム】も効かなかったからな。あのオーラが<UBM>としての能力だと思われるが」

 

 その『赤いオーラ』に関しては《竜王気》だろうな。竜王が共通して有するスキルで物理・魔法問わず威力を大きく減衰させる効果があり【尾竜王】も使っていた。

 ダヴィーデの奥義魔法ジェムも《竜王気》に加えて竜王自身の高いステータスであれば防がれてもおかしくはないだろう。以前戦った【尾竜王】は俺の奥義魔法ぐらいは問題なく防いでいたし。

 

「だがドラキルやエドワードの『オーラに触れた瞬間に武器が砕けた』と言うのは少し妙だな。通常の《竜王気》はあくまでダメージ減衰であって固い武器を通さない事はあっても砕く事はない筈だ。そもそも防御スキルだから防御貫通で抜ける筈」

「まあドラキルのスキルでも剣が砕けたのは攻勢のスキルとかで武器破壊されたのではとも考えていたが」

 

 確かにそこが【ドラグディグ】の固有能力に由来するのかもしれんな、ネリルが言うには《竜王気》には秀でた者であればただ使うだけではなくそこに特殊な能力を追加出来るらしいし。

 

「とりあえずその壊された剣が残ってたら見せてくれないか。何か分かるかもしれん」

「仕方ない、最初に壊れてアイテムボックスにしまったヤツなら一本ある」

「ありがとうドラキル。《喚起(コール)》ネリル、ちょっと意見が欲しい」

「よかろ、見せてみ」

 

 受け取った剣は伝説級金属(オリハルコン)で出来ているみたいだが刀身が完全に砕け散って柄部分だけが残っている様だな。

 

「ふむ、かなり高品質なオリハルコンを使っておるな、少なくともオリハルコンで作られた武具としては最高ランクの出来じゃろう」

「<エンブリオ>により高品質な素材を用意して高精度の生産スキルを使うのが我々の得意分野だからな」

「これだけの武器なら《竜王気》に触れただけで砕け散るのは考え難いからやはり固有スキルが原因か。……この質の武器を砕く攻勢カウンター能力にしては違和感があるな」

 

 何というか高攻撃力をぶつけられたにしては『綺麗に砕かれ過ぎている』気がするんだがと俺が言うと、金属に対する知見であれば俺を遥かに超えるネリルも頷いて自らの考えを述べた。

 

「この剣は外からの衝撃で砕かれたと言うより攻撃の反動で()()しておるな」

「攻撃じゃなくて自壊? って事は……」

「【メタル・ドラゴン】は金属を捕食する事で金属製の外皮を身に纏うモンスター、【モール・ドラゴン】はモール(モグラ)の名の通り土石を掘削して地中を移動するモンスターじゃ」

「そしてその2種の複合である【メタル・モール・ドラゴン】が進化したのが【ドラグディグ】とすると固有能力も予想が付けやすい」

 

 多分効果自体はシンプルなモノだろうが<プロデュース・ビルド>にとっては相性が悪い手合いになるか。効果範囲が何処までかはまだ確証がないが、予想が正しければ俺も結構戦い方が制限されそうだな。

 

「……いや2人で納得してないで俺達にも説明して欲しいのだが」

「具体的に説明してくれ」

「分かった、まだ確証はないが恐らく【ドラグディグ】の能力は……」

 

 俺とネリルが【ドラグディグ】の能力についての推測を述べるとエドワード達は考え込みながらも納得した様に頷いた。

 

「成る程、俺の金属操作魔法が効かなかったのはそういう理屈か」

「メインウェポン壊れたのはそれが理由かよチクショウ」

「攻撃力上昇や防御貫通も効かなかったのにも納得が行くが。その能力だと俺達では相性が悪いか」

「それならワカバちゃんとかに武器を作って貰えば」

「倉庫に何か使える素材は余っていたか。恐らく素材が重要になりそうだが」

 

 <プロデュース・ビルド>の面々は生産職の性なのか【ドラグディグ】に通じる武器を考えており、俺としても予想が正しければメインウェポンである特殊合金で出来ていて相応に頑丈な【ブラックオーダー】でも通じない可能性が高いからな。

 

「他に廃鉱山やドラグディグに関して気付いた事はあるか?」

「あ、そう言えば【メタル・モール・ドラゴン】と【ロック・ゴーレム】が戦っている所を見ました」

 

 ふむ、エルザの言葉が正しければドラゴンとエレメンタルは敵対していると。考えてみればエレメンタル達は元から自然ダンジョンを守っていて、そこに侵略して占拠しているのがドラゴン側なのだから敵対関係でもおかしくないのか。

 

「なら上手くそこを利用すれば戦闘を優位に進められそうだな。俺は【精霊術師】取っているしネリルは廃鉱山に生息しているエレメンタルと同じ地属性の【アース・エレメンタル】だからな」

「まあ上手い具合にエレメンタルに干渉か交渉出来れば味方に付けられるの。最低でも敵対せずに済むかもしれん」

「そう上手くいくのか?」

「まあ現地に行ってみないと分からないが無策で挑むよりはいいだろ」

 

<UBM>といきなり遭遇してぶっつけ本番で敵の能力を見破りながら戦おう!……って状況よりはマシだろうしな。

 

「よし分かった、とりあえず暫く準備期間をくれ、対<UBM>対策装備を作る時間も必要だ」

「他のメンバーにも声を掛けて希望者には協力してもらうか。どれだけ集まるかは分からんが」

「あ、レントさんその【巡礼聖者の法衣】結構ダメージ受けてるね。補修しとく?」

「そう言えば戦闘でも生産でも使い倒しているから手入れは必要か」

 

 そうしてレントと<プロデュース・ビルド>のメンバーは<トーラス廃鉱山>へのダンジョンアタック、及び伝説級<UBM>【掘竜王 ドラグディグ】討伐の為の準備に取り掛かったのだった。

 

 

 ◇◇◇

 

 

 □■<トーラス廃鉱山>

 

『MOGUGUGU……』

『MOGUMOGU……』

 

 王国では珍しい自然魔力が濃い<トーラス廃鉱山>でたっぷりとその魔力が籠った鉱石を捕食する【メタル・モール・ドラゴン】の群れがいた。鉱石を主食とする彼等にとってこの自然ダンジョンは最高の餌場なのだ。

 廃鉱山を縄張りとしていたやっかいなエレメンタル達も彼等の長である【ドラグディグ】によって強力な個体は殆どが倒されており、新たに発生するゴーレム程度であれば自分達が束になって掛かれば倒すのに問題はなかった。

 

『MOGUGU!』

『MOGUMO!』

 

 偶に人間が廃鉱山を訪れる事もあるが固有スキルの相性から多くの人間に対して有利に戦える【ドラグディグ】を中心として、鉱山と言う地形と自分達の地中行動能力を活かして奇襲を仕掛ければ始末するのも難しくはない。

 金属を捕食して自らの肉体にできるメタル系モンスターは他のモンスターや人間から狙われやすく、彼等も生物が少ない地中という環境下に活路を求めて生き残った種ではあるが、竜王を輩出させた自分達であればもう逃げる必要はなくこうして縄張りを手に入れる事が出来るのだと歓喜に沸いていた。

 

『MOGUGUGU!!』

『MOGUGUMO?』

 

 だが、そこに見張りに出していた若手のドラゴンから再び鉱山に人間達が入り込んで来たと報告があった。どうも以前の戦った時よりも人間の数が多いらしくその場のリーダーであった純竜は長である【ドラグディグ】に報告させてからそれなりの数で迎撃に向かう事にした。

 以前にこのダンジョンに来た妙な人間達との戦いでは単独行動を取って倒された者や手傷を負わされた者も少数いたので、念の為に10体程度で連携しつつ鉱山の壁や土中を掘り進んで奇襲を仕掛ける事にした。

 

『MOGUMO』

『MOMOMOGU』

 

 所詮地上でしか動けない人間相手にはこの方法で不意を打つのがよく効くと彼等は学んでおり、他のモンスターから逃げる為に地中での索敵能力と隠蔽能力も有している【メタル・モール・ドラゴン】は侵入して来た人間達に気付かれないまま地中を掘り進んで接近する事が出来る。

 そのまま鉱山内の地面・壁・天上から奇襲を仕掛ける段階になり、坑道内部を集団で進むその人間達にドラゴン達が襲い掛かろうとして……。

 

「……悪くない手じゃが地中行動時の振動を完全に消せておらんな。やれ」

『MOGGGU!?』

 

 そう人間達と共にいた鉱山に住んでいた地属性のエレメンタルと似た気配迎撃する存在が言った瞬間、彼等は土中に発生した“何か”が使用した地属性魔法によって操られた土石に押し出される形で坑道内部に弾き出された。

 

「しゃぁっ!【ジェムー《クリムゾン・スフィア》】を喰らえ! 」

「《メタル・カタパルト》行け」

「ドラゴンは殺す《レーザーブレード》!」

「やっちゃってトモ」

「了、《強弓・山崩し》」

「《リバース・クルセイド》」

 

 その瞬間、出て来る事が分かっていたかの様に人間達の攻撃……投擲された火炎属性奥義の【ジェム】や金属操作魔法で加速された剣、竜殺しの力を込められた光の剣、女性の指示を受けた鎧武者が放った強弓、地面から噴き出す闇の奔流がドラゴン達に向けて一斉に放たれた。

 しかし亜竜級のドラゴンはそれで致命傷を負ったが、純竜級の【メタル・モール・ドラゴン】は持ち前のENDで攻撃を耐えて反撃に移ろうとする……が、そこに坑道の壁から現れた【グランド・ゴーレム】が反撃に移ろうとしたドラゴンに襲い掛かった

 

『……GOOOO!』

『MOGUA!?』

「よしゴーレムを援護だ。【束縛蜘蛛の鋼糸】で《メタル・オペレーション》」

「お願いねクロ、純竜級【ライトニング・タイガー】から紡いだ糸で《天糸縛り》!」

「ヒヒヒ、それじゃあ《ブラッド・アレスト》行っちゃいますね〜!」

 

 ゴーレムに殴られて怯む【メタル・モール・ドラゴン】へそれを援護する様に縛った者を【拘束】する鋼糸、電撃を纏い触れた相手を【麻痺】させる糸、血液で出来た【呪縛】を齎す網が放たれて雁字搦めに縛り上げる。

 その隙にドラゴンだけを殴るゴーレムとそれを更に援護する人間達を見た事で、彼等は『鉱山のエレメンタルと侵入して来た人間達が協力している』とようやく気付いたのだった。

 

 

 ◇

 

 

 話は少し遡りレントと<プロデュース・ビルド>が協力関係を築いてからデンドロ内時間で数日後、彼等は<トーラス廃鉱山>の入り口近くの場所でダンジョンの様子を伺っていた。

 

「結構メンバーが集まったな。準備も普通に手伝ってくれたし生産クランだからダンジョンアタックにはそこまで積極的ではないと思っていたが」

 

 ちなみにレントの言う通りに今回のダンジョンアタックには<プロデュース・ビルド>のメンバーである<マスター>がほぼ全員参加していたりする。

 

「だって<UBM>と戦うとか面白そうだったし」「鍛治師としてはアダマンタイト鉱石は欲しい」「ヒヒイロカネと違って偶に出回りはするけどクッソ高いんだよな」「と言うか最近金稼ぎの為の単調な生産ばっかでつまらん」「やっぱりマンネリは良くないよね」「対<UBM>用の武器を作るのは良い気分転換になったし」「やっぱり創作活動には刺激が必要なんだよ」

 

 そんな彼等の反応は大体こんな感じである。総じて遊戯派の生産職なのでダンジョンアタックと<UBM>討伐のイベントに参加したかっただけな模様。

 

「我々は生産クランだが主に武器などの装備品を作りたい者が集まっている関係で戦闘がそこまで嫌いな訳ではない」

「むしろ自分で作った武器で戦ってみたいとか試運転の為という理由で、サブジョブに武器種を使うジョブを入れているから戦闘も多少はやるぞ」

「まあ生産重視のメンバーの戦闘系ジョブは下級職1つか2つぐらいで、ステータス固定値上昇装備とかで補強しても亜竜級とギリ戦えるぐらいだけど」

「<エンブリオ>も戦闘向きでない者が大半だしね」

 

 だからレント・ダヴィーデ・ドラキル・エルザなど戦闘重視メンバーが中心になって<UBM>と戦い、それ以外のメンバーは取り巻きのドラゴンと戦うなどサポートというのが基本的な方針になるだろうとエドワードは締め括った。

 

「それで廃鉱山をどう攻略する? 数は揃ったが狭い坑道内部だと数の優位は活かしづらいぞ」

「とりあえず内部の様子を調べる所からかな」

 

 そう言ってレントは先端に水晶が付いた小さな鎖──ダウジング用の補助装備【導きの星垂】を取り出した。これはレジェンダリアで買ったヤツで装備者の合計レベルに応じて探知系魔法の効果を増幅するパッシブスキルが付いてる。

 強化倍率は大体20レベルにつき1%とカンスト状態でも25%強化程度とそこまで高くはないが、レベル3000を超えるレントが使えば探知魔法の効果を倍以上に上げられる装備となる。

 

「《鑑定眼》……確かにお前と相性の良い装備だろうがそれだけで鉱山内部を探れるのか?」

「まあ俺が就いてる【探知術師(ダウザー)】のスキル《ダウジング》は周囲の指定した反応を受動的に探知するスキルだから、魔力波などを放って周辺を探る能動的な探知スキルと比べれば探知範囲・探知精度共に劣ってはいる」

 

 その分探知する対象に探知されている事を気づかれないメリットもあるが、レントは下級職の【探知術師】にしか就いておらず【採掘師(マイナー)】【黒土術師(ランドマンサー)】【鉄鋼術師(メタルマンサー)】などの探知系スキルと合わせても外から鉱山内部を完全に把握するのは難しい。

 

「ジョブスキルだけでは無理でも地属性魔法に長けたエレメンタルはこっちにも居るからな。《喚起》ネリル」

「ふむ、ではやるとするかの主人殿」

「ちょっと待てこのスキルチャージ時間があるから……よし、準備完了。《ポゼッション・アドベント》」

 

 そうレントが宣言するとネリルの姿が消え、同時に彼の髪と瞳の色がネリルのそれと同じ色へと変化する。これが精霊術師系統派生上級職【降霊術師(インヴォーカー)】の奥義、契約した精霊を我が身に降ろしてその力を振るう事が出来るスキル《ポゼッション・アドベント》である。

 このスキルは術者自身を憑代として精霊を憑依させる事でそのスキルや技術を行使する事が出来る様になり、更に精霊の能力に応じて自身のステータスや耐性を大きく強化する事が出来る。

 

 精霊を憑依させる条件、及び憑依させた精霊の力をどの程度引き出せるかは憑代の合計レベル、術者の合計レベルや魔法資質やサブジョブの構成、後は種族などにも影響されるので強力な精霊を憑依させるには高い合計レベルが必要になる。

 また一部の条件を満たしているエレメンタルモンスターの従魔を憑依させる事も出来るが、その場合だと従属キャパシティに入るモンスターである事が条件に加わる。

 

 この様に使用には複雑な条件が必要なスキルだが自分の肉体を器としているので、適した環境以外で精霊を呼び出す事と比べると消費されるMPはかなり低いというメリットがある。

 自分の身体を精霊の器にする事で周辺環境に左右されずにその力を引き出す事が出来るスキルになるが、それ故に精霊のスキル使用には自身のMPを使用する必要があり、加えてスキルの使用中は精霊の格に応じて継続的にMPを消費する。

 

 つまり【降霊術師】は環境に左右される精霊術師の欠点をある程度補えるジョブであるとも言えるが、その分通常の【精霊術師】と比べると燃費が悪く万全の環境で呼び出された精霊と比べると引き出せる力に制限が掛かる。

 ……最もレントとネリルの場合は互いの能力もあってその限りではないが。

 

「《ダウジング:ドラゴン》《ダウジング:エレメンタル》《ダウジング:レイライン》《ダウジング:レアメタル》」

『並列思考・高速思考使用、自然魔力同調、探知スキル補助、効果範囲増幅、効果時間延長、地下構造解析開始《アンダーグラウンド・デティクション》』

 

 レントの場合は憑依に必要な合計レベルは有り余っておりサブジョブの組み合わせで憑依精霊の力を引き出す構築も容易く、従属キャパシティはステータス補正半減デメリットの範疇外故に従魔師系上級職含めた複数の上級職分で十分な量を確保出来る。

 そして憑依中はお互いのスキルが共有されるので、ネリルの元神話級としての魔法技術とレントのジョブスキルや装備品による補助を組み合わせる事で互いのスキルの効果を引き上げるなどの応用も出来るのだ。

 

『ドラゴン系モンスターが亜竜急が50を超えていて純竜級も10体以上か、そして最深部に強力な反応があるからコイツが【ドラグディグ】じゃな。じゃがエレメンタルは殆ど居らぬな。ドラゴンにやられたからだけでなくドラゴンを警戒して地脈や地中に潜んでいるのか』

「とりあえず鉱山内部の地下構造を把握したから地図に起こすか。構造が三次元的だから書くのが難しいから凡そと言った感じになるが。3Dマップとか作れんかな」

『どれ交渉の為にちょっとツラを貸して貰うかの。魔法発動隠蔽、魔法射程増大、魔法効果増幅、魔法効果範囲指定《コール・エレメンタル》』

 

 そんな風にレントが<トーラス廃鉱山>内部の地図を書きつつ憑依しているネリルが周囲に存在する精霊を呼び寄せる魔法を使用する。

 しばらくすると廃鉱山内部にいるエレメンタルに的を絞ったその魔法の効果によって彼等の周囲に小さな土や石、或いは金属の欠片の様なエレメンタル達の姿が現れた。

 

『さて、ここまですれば憑依しなくても良いじゃろ』

「了解、このスキル結構MPを食うしな。《エレメンタル・ポゼッション》解除」

「じゃ、交渉の時間じゃな。廃鉱山内部にいるドラゴン、特に<UBM>【ドラグディグ】の情報を教えてくれんか」

 

 そうして鉱山内部のエレメンタル達を召喚した後、スキルを解除して2人に別れたレントとネリルはエレメンタルから好印象を抱かれるスキルや交信を行うスキルを使いながら集まったエレメンタル達との交渉と情報収集を始める。

 

『あのねーいきなりボスがいるいちばんしたからきたの』『じめんのしたからきてボスゴーレムワンパン』『ほかのアダマンタイトゴーレムもあいつにふれたらこなごなー』『ちぞくせまほうもぜんぜんつうじないし』『とじこめてからのじばくこうげきもきかなーい』『あいつらじめんほれるからいきうめにしてもダメー』『ゴーレムもぜんぶくわれた』『いすわってめっちゃきんぞくたべてる』『せっかくととのえたちわがやがー』『ゴーレムだしてもすぐこわされるからださない』『いまはおんぞんちゅう』『あいつらぼくらもたべるし』『はやくでてってくれないかなー』

 

 精霊達が口々に言う話を纏めると【ドラグディグ】率いる【メタル・モール・ドラゴン】の一団が誓う掘り進んで<トーラス廃鉱山>に侵入、迎撃に出たゴーレムも【ドラグディグ】には歯が立たずエレメンタルの多くは倒されてそのまま廃鉱山を占拠されたとの事。

 エレメンタル達から聞いた【ドラグディグ】の戦闘の様子から事前の能力に対する推測は間違っていなかったと判断した2人は、更に廃鉱山内部のエレメンタルに協力を求める事にした。

 

「それならワシらがドラゴン達を討伐するから、鉱山内部での戦闘時の助力と<UBM>討伐成功報酬として鉱山内の希少金属を採掘する許可が欲しいの」

「それは要求し過ぎじゃないか? せめて俺達に攻撃しないだけで良いんだが」

 

 ナチュラルに協力を求めるどころか対価まで要求し始めたネリルにちょっと困惑するレントだったが、意外にもエレメンタル達の反応は悪いものではなかった。

 

『えーあんまりいしとられるとこうざんのまりょくへるし』『でもあのドラゴンたちたおしてくれるならいいんじゃない』『あいつらこうざんをじぶんいろにそめあげるつもりだし』『これいじょうほうちしたらのっとられるかも』『このエレメンタルたぶんぼくらよりすうだんかくうえー』『それになんかなつかしいけはいがする』『それならしんようしてもいいかも』『ぶっちゃけこうせきすこしとられるぐらいはいいし』『いやなのはすみかをあらされることー』『はんこうのとききたれりー』

 

 実の所ネリルは嘗て【グランワーム】として数多のエレメンタルを使役した経験と、そもそもこのダンジョンを作った張本人である事による知識から交渉で飲ませられると判断した要求しかしていなかったのだ。

 

「お主らの住処を過剰に荒らす様な真似はせんと約束しよう。採掘に関しても自然魔力や地脈に影響が出ない範囲だけで良い」

『ならいいよー。アイツらたおしてくれるならさいくつもせんとうもてつだってあげる』

【クエスト【討伐──【掘竜王 ドラグディグ】 難易度:八】が発生しました】

【クエスト詳細はクエスト画面をご確認ください】

 

 そうしてレントとネリルは<トーラス廃鉱山>に住むエレメンタル達に協力を取り付け、更に【ドラグディグ】討伐後に採掘作業を行う許可まで取り付けてみせたのだった。

 

「そんな感じでエレメンタル達に<UBM>討伐の協力を取り付けて来たぞ。エルザの言う通りドラゴンとエレメンタルは敵対していて良かった」

「報酬に最深部の魔力溜まりにある高品質な鉱石の採掘し放題な条件も取り付けておいたぞ。自然魔力に影響を与えない分だけじゃが、この鉱山の規模であれば大容量アイテムボックスに目一杯詰め込んでも影響は出んな」

 

 ちなみにこのダンジョンの最深部には高品質なアダマンタイト鉱石や希少な鉱石類が多数存在している事は最初に探知で把握しており、エレメンタル達の協力があればそれらを採掘出来ると判断したのも報酬を要求した理由である。

 

「それはつまりアイテムボックス満杯になるまで様々な希少鉱石を採掘しても良いと」

「それだけの素材があればクランホーム購入も一気に目処が立つな」

「素材大量入手イベントキタァァァァァァァ!」

「だからレント達を引き入れておく必要があったんですね」

「希少金属で武器作り放題って事すか」

「金属糸も新しいの作れるかしら」

「ドラゴン倒しても採掘がどこまで出来るか不安だったんだけどラッキー」

「よっしゃ<UBM>討伐行くぞぉぉぉ!」

「みんな現金だねぇ」

「だって生産職だもん、高品質素材には目が眩むのはしょうがないしょうがない」

 

 尚、精霊との協力関係により何だかんだで遊戯派生産職である<プロデュース・ビルド>メンバーのやる気が一気に上がり、先の様に鉱山内部で人間とエレメンタルが積極的に共闘して【メタル・モール・ドラゴン】を追い詰める光景が展開されたのだった。




あとがき・各種設定解説

<トーラス廃鉱山>:エレメンタル満載自然ダンジョン
・魔力溜まりに出来た自然ダンジョンなのだが作った神話級ミミズがエレメンタルに地脈管理をさせる為、発生する精霊に鉱山の環境維持を行う刷り込みをする過程で知性を高めにする調整がなされているのでエレメンタルモンスターゴーレム戦術的に動くので難易度が高い。
・普通のエレメンタルよりも住処を守る考えが強く一定量の採掘を行うとその場所に亜竜級以上のゴーレムや自爆型エレメンタルを派遣し、それを退けると坑道自体を地属性魔法で崩落させて生き埋めにしたり閉じ込めてから自爆系エレメンタル複数を連鎖爆破させたりする殺意が高いダンジョン。
・だが地中移動に長けた【メタル・モール・ドラゴン】達が相手だと地形の有利が発生せず、エレメンタルに指示を出すボスエレメンタルが【ドラグディグ】に真っ先にやられた事で制圧された。
・ネリルがあっさりと協力を取り付けられたのは製作者故にエレメンタル達が困ってる事情を把握して、エレメンタルとの交渉用の術者に好印象を抱かせる魔法を使っていたからでもある。

レント:戦闘用装備は全身白系
・白色とかは余り好きではないのだが装備を探している時に見つけた白い法衣【巡礼聖者の外套】が頭部・外套枠消費でMPとLUCに合計レベル基準で補正、更に装備スキルが《耐寒》《耐暑》《窒息耐性》《回復魔法適正》《MP自然回復速度上昇》と非常に優秀だったので使い始めた。
・それから専用装備をオーダーメイドする際に『コレに合わせたデザインにした方がいいよね』となり、マジェスティシリーズの外見が聖職者や聖騎士っぽくなったので今の白系スタイルが完成した感じ。
・【尾竜王】古代伝説級一歩手前ぐらいの伝説級で超超音速で伸縮して防御スキルを無視する剣尾と高い物理ステータスと高強度の【竜王気】で戦うドラゴンであり、レントは竜尾に貫かれながらもそれを破壊してその隙に妹達が倒した模様。

<プロデュース・ビルド>:<マスター>による生産クラン
・王国の<マスター>の中でも『ファンタジーRPGに出てくる伝説の武器とかが作りたい』と言う者達が集まって出来たクランで、主に装備品の生産を専門としており複数のジョブや<エンブリオ>のスキルを組み合わせての生産を研究している。
・デンドロ初期組の生産職が色々と伝手も金も何もかも足りていなかった時に互いに売買や情報交換などを行なっていた者達が中心に発足されたクランで、基本的にそれぞれ好きな生産をしつつ依頼が入った時や良い素材が手に入った時にはクラン単位で生産している。
・レントとはクランオーナーのエドワードが同じ大学に所属している縁で知り合っており、高品質な素材を入手可能なレントと中々希少な合計レベル補正系の装備品の生産も可能なプロデュース・ビルド側の利害が一致しているのでお得意様である。

アバター名:エドワード
メインジョブ:【高位冶金術師】
サブジョブ:【鉄鋼術師】【魔術師】【錬金術師】【冶金錬金術師】【鍛治師】【彫金師】【戦象職人】
<エンブリオ>:【幻創合金 オレイカルコス】
・<プロデュース・ビルド>のクランオーナーであり金属素材生産担当だが、これは初期に自作素材を生産系<マスター>に売っていてその伝手で色々と情報を集めたり生産職同士で互助的な活動を行なっていたのがキッカケでクランが出来たのでオーナーに任命されたから。
・まあ他のメンバーが生産だけやって組織運営とか面倒な事はしたくないとか人の上に立つとか無理とか、ゲーム内でまで確定申告したくないとかでやる気がなかったのと本人が生真面目な性格だったので断れなかったのもある。
・【オレイカルコス】は合金生成を能力特性とするTYPE:ルールの<エンブリオ>であり、素材となる異なる金属を合成して合金を作る他、同じ金属同士を合成させて質を向上させたら金属素材と非金属素材を混ぜてそれぞれの性質を有した特殊合金を作る事も出来る。
・彼自身はファンタジー素材金属が好きであり色々な金属素材を作って悦に浸りつつ、作った素材をクランメンバーに売却して高性能武器の素材にする他、サブジョブの金属操作魔法と組み合わせて戦闘も可能。


読了ありがとうございました。
<プロデュース・ビルド>との準備編、彼等の設定も少し変わっています。次回からダンジョン攻略及びVS【ドラグディグ】編に入る予定。
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