東方狼人間   作:四季折々

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ル「アーン!パクパクモグモグ」

永「…おいしい」

ル「ウーン…ボリボリ、ゴクン」

永「ど、どうなの?」

ル「食べたらなんか口の中ピリピリして美味しくなかった」

永「え?なのに飲み込んだの?」

ル「食べ物はお腹に入れてなんぼだよ」ドヤァ

永「神の使者って食べ物だったんだ」(錯乱)


ごっど・いーたー☆

------------

 

 

「チルノちゃん!左にきてる!」

「まかせろー!凍り付いちゃえー!」

「前の奴らは闇で包んどいたよー」

「わかったよ!永奈ちゃん手伝って!」

「うん!みすちーさんリグルちゃんの援護にまわって!」

「了解っと、リグルちゃん大丈夫!?」

「な、なんとか、この街は虫の数が異様に少ないから手数が減っちゃう!」

「頑張れー!さいきょーのあたいがついてる!敵なんか、凍れ凍れ凍れ凍れ凍り付いちゃえー!」

 

今、私達は街の中心にある天岩屋戸と呼ばれる天照のいる館へ向かっている。

やはり、妖力弾を打ち上げたことによりそこら中から神の使者っぽい奴らが湧いてくる…

他の妖怪達が東西南北、全ての門から攻めてきているというのにこちらに来る敵の数が尋常じゃない、どれだけ湧いてくるのよ…

 

「ん?永奈ー、あまのなんちゃらってあれー?」

「天岩屋戸ね!えぇと、うん、あれであってるはず!」

「よーし!このままつっこんじゃうよー!」

「あ!門が閉まっちゃってる!チルノちゃん!」

「わかってるよ、大ちゃん!まっかせて!うおおおおおお!“グレートクラッシャー”!!」

 

瞬く間にチルノちゃんの頭上に巨大な氷塊が出来る、次の瞬間には氷塊がもの凄いスピードで門を吹き飛ばす。

 

「よし!これで中に入れるわね!あたいったらさいきょーね!」

「ああ!でも、このままはいると前と後ろから挟まれちゃうよー!」

「大丈夫だよ、リグルちゃん。“門があった場所には巨大な土壁が出来ている”から」

「え?あ!ホントだ!」

 

私の能力を使い門のあった位置に巨大な土壁を実現させる。

……どうせ越えてくるだろうからこの廊下にもいくつか実現させとこ。

 

「永奈ー、中の道わかるー?」

「多分だけど…構造が変わってなければわかるよ!」

「じゃあ、先頭交代ねー、私は後ろにまわるよー」

「わかった!」

 

たしかこの廊下の突き当たりを左に曲がって突き当たりに天照の部屋があったはず…

 

「永奈、先に行っててここはあたいと大ちゃんで食い止めるよ!」

「え?どうしたのチルノちゃ…っ!」

 

私達の背後からもの凄いスピードで追いかけている者がいた…

誰だかはわかる…天照の弟神にして大昔に守護隊の最高責任者を務めていた男、月夜見

 

「だ、だめだよチルノちゃん!あの人は相手にしたらだめ!」

「大丈夫だよ永奈ちゃん!私も残るから!」

「リ、リグルちゃんまで!」

「ほら永奈!チルノ達に任せて先に行くよー!」

「ダメだって!今きてるあいつは多分だけどこの国で2番目に強い奴なんだよ!」

「永奈ちゃん!ここは、私とチルノちゃんとリグルちゃんの3人に任せて先に行って!あなたは天照って人に会わないといけないんでしょ?」

「で、でも……いや、そこまで言うなら3人にここは任せるよ、信じてるからね!」

「まかせて!」「まかせろー!」「がんばるよー!」

 

ここは3人を信じよう、あの3人なら絶対に大丈夫!

 

 

------------

 

 

「…ついたよ、記憶があってればここの部屋のはず」

「無駄に豪華な扉なのかー」

「間違い無さそうね…」

「それじゃ、開くよ」

 

取っ手に手を伸ばしゆっくりと扉を開く。

中から神々しい光が漏れ出してくる…

 

「…私、この光、キライ」

「私も嫌いだな、この光」

「そうか、2人とも夜に関係する妖怪だもんね」

 

扉を開ききる

 

「よくきたわね、永奈」

「私が来るのはもう、わかってたみたいね」

「あなたならいずれ訪れると思ってたわ、どのような形だろうとね」

「まぁ、会いに来たのはこんな形だけどね…私は天照と再会できてうれしいよ」

 

私は本心から再会できてうれしいと思ってる。

…………だって

 

「やっと、やっとやっとやっとやっとやーーーーーっと、アナタをコロセルモノ!」

「っ!あなたの憎しみ全部晴らしてあげるわ、来なさい!永奈!」

「アマテラァァァァァスッッッッ!!!」

 

神力で補強されている床が砕けるくらい強く踏み込む、それに合わせルーミアが闇で天照を包みこむ。

 

「あなたは許さない!!想司の、守護隊のみんなの仇とらせてもらうっっ!!」

 

一瞬にして天照のそばに近寄る、だが、永奈が近寄ると同時に天照の視界を防いでいた闇が霧散する。

 

「この程度では足止めにすらならないわよ!あなたの心の闇も私が晴らしてあげるわ!」

「うるさいうるさいうるさーーい!!あなたは黙って殺されればいい!」

 

前へ構えている天照の腕に永奈が噛みつこうとするも、腕に焔を纏い噛みつくことを許さない。

 

「あっつ!…っ!」

 

熱に触れてしまい後退した永奈に小さな火球がいくつも降り注ぐ

 

「永奈!援護する!そのまま突っ込んで!」

「永奈ー!火の玉はまかせろー!」

「わかった!お願い!」

 

もう一度強く踏み込み天照の元に飛び込む

 

「あら?良いお友達が出来たのね」

「あなたには関係ないことだぁぁ!」

 

爪に妖力を込め硬質化させ熱への耐久性をあげる

 

「切り裂けぇえ!」

「っ!くっ、妖力の量も段違いに増えたようね、ならこれでどうかしら!」

 

少し天照が距離をとると目の前に巨大な火球を作り出す

 

「させないわよ!」

 

ルーミアとミスチーが多くの妖力弾を放ち相殺させる

 

「あなたのお友達もなかなか強いのね」

「自慢の友達だからね!“この部屋は私の膝くらいまで水が溜まっている”!」

 

水がどこからともなく溢れ出してくる

 

「そんなことたって私の焔で干あがってしまうわよ」

「それはどうかな?“水は天照を包みこむ”」

「…無駄よ」

「…“私はスタンガンを持っている”」

「っ!」

「ルーミア、ミスチー飛んで!」

 

永奈が跳ねて水から抜けると同時にスタンガンの先を水に漬けボタンを押す…だが、電気は流れることはなかった。

天照の周りが湯気で覆われている。

 

「だから言ったでしょ、無駄よって」

「くっ!蒸発させたか!」

 

ここまで蒸発するのが早いとは…次は、どうするべきか…

 

「…あなたをこの地上に残したのは、私達よ」

「いきなり、なによ…」

「あなたを苦しめ続けたのは、いつまでも助けに行けなかった、私達」

 

いったいなにを言ってるの?そんなのあたり前じゃない、私を閉じ込めて苦しませたのは天照のせい…

…じゃあ、どうして私は出る努力をしなかったの

 

「だからなんなのよ!もう喋んないで!!」

「だから、憎んでもいい、恨んでも構わない、あなたは苦しまないで、責任は全て私達にあるのだから」

「当たり前じゃない!想司も守護隊の人達も、みんな死んだのはあなた達のせい!私は、あなた達を憎んでる!恨んでも恨みきれないくらいよ!」

 

そうよ、みんなが死んでしまったのは、天照達が私達を見捨てたから、見捨てられてなければまだ助かる命はあったはず…

…私は、あの時なにを苦しんでたんだっけ

 

「なら、どうして、そんなに苦しんでいるの」

「わ、私は苦しんでなんかいない、苦しんでいるはずかない!」

 

私は、苦しんでなんかいない、天照達を殺して…殺してどうなるの、かな?

…私の胸を縛り付けるような痛みは、なんなの

 

「もう、もういいのよ永奈、全てを吐き出してもいいのよ、もう堪えなくてもいいのよ」

「な、なにを言ってるの…わからない、わからないよ…」

 

わからない、もうなにもわからない、私はなんのためにこんなに生きてきたの、私にかかる呪いは不老であって不死じゃない、いつでもしねるはず。

…もう、なにも…

 

「永奈」

「っ!ど、どうしたの、ルーミア?」

「なんで、あなたはさっきから泣いてるの?」

「え?」

 

頬に手を当てると濡れているのがわかる

 

「こ、これは、あれよ、さ、さっきの水がついちゃったのよ」

「私はあなたのそんなに苦しそうな顔、見ていられない…」

「ミスチーさんまでな、なに言ってるの?」

 

苦しそうな顔?そんな表情してるのかな?わからない

 

「永奈、全てをぶつけてもいいのよ私なら耐えられる耐えてみせる、だからもう、そんな顔をしないで…」

「あ、天照までなに言ってるのよ…私は、私が、弱かったから誰も救えなかった、全部、全部全部全部!私のせい、なんだからぁ…」

 

そう、誰も救えなかったのは、私が、弱かったから。

ロケットの中にいたのは、外にでる勇気が私になかったから。

私が、生きてきたのは、誰かに、想司に救ってもらいたかったから。

 

「全部、私が、悪いのに、そんなこと、言わないでよぉ」ポロポロ

「そんなこと、ないわ、私が、私がもっと街の人のことを理解さえしてれば、あなた達を救うことが出来たのだから…」

「違うの、天照…さまは、悪くない、全部、弱い、私が…」

 

最初から、恨んでなんか…

 

━━ナァァァ!

「ん?なんか聞こえた?ルーミア」

━━イナァァァ!

「あれ?ミスチーも聞こえた?なんか大声で叫んでる声」

━━エイナァァァ!

「あれ?誰か私のことよん(ドゴオオオン)…ふぁっ!」

 

「永奈ぁぁぁあああ!!無事だったんだなぁぁぁああ!!良かったああああ!!」

「え?あれ?月夜見様!?ちょ、な、なにを」

 

突如、月夜見様が部屋の扉を蹴破って飛び込んできたかと思うといきなり抱きしめられた。

 

「すまなかったぁぁ、まさか、生きていてくれたとわぁぁ、良かったああ!!」

「ちょ、ちょっと月夜見様鼻水垂れちゃってまs…って、いやぁぁ付いちゃってます、頭に付いちゃってますからー!」

「大丈夫だ!もう離さないからなぁぁ!私のかわいい妹なんだからぁぁ!!」

「月夜見様…そんなに、私のこと心配していてくれたんですね…

私はお二人を憎んでたっていうのに…ってどこ触ってるんですか!?

尻尾は、尻尾はダメなのぉ!そこは…や、ん、にゃあああああ!!」

 

尻尾はだめぇぇえ!!だめぇぇえ!!じゃなくて、らめぇぇえ!!になっちゃうからー!

 

「ねーねー、ミスチーさん」

「どうしたんだい、ルーミア」

「なんかさ、エロいね」

「…うん」

「顔真っ赤にして、よだれがちょっと垂れちゃってるのがグッとくるよね」

「あと、あのとろけちゃった感じの目とか?」

「あ!それもいい感じ」

 

2人ともー、そんなこと話してないで助けてー!

 

「……月夜見、あなた、なにしてるの?」

「なにをしているか?それは再開の印として永奈が喜ぶ所を撫でているんですよ!」

「…ちょっと別室にいきましょうか?」

「…はい」

 

なんだかんだで仲直り出来たのかな?まったく…あんなのじゃ憎むものも憎めやしないよ…

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