永奈「向こうでなにがあったのさ?」
輝夜「ふふふ…5人の殿方があまりにもしつこいから、それぞれにあるものを取ってこいって言ってやったわ!」
永奈「で、そのあるものってどんなものなの?」
輝夜「知らないわ」
永奈「え゛!?」
輝夜「頭に浮かんだ言葉をそれとなく繋げたらみんな探しに行っちゃったわ」
永奈「そ、その5人って都の重要な人達じゃなかったの?」
輝夜「私には関係ないもーん」
妹紅「輝夜さんって都にとってはある意味天災ですよね…」
………。
「おい!資料はまだ見つからんのか!」
「す、すいません!まだ手がかりすら…」
「他の4人に負けるわけにはいかん、急いで探して参れ!」
「はは!かしこまりました不比等様!」
私と妹紅が輝夜ちゃんに会った日、1人置いていかれた不比等様は輝夜ちゃんと面会したらしい…
まさか、あの5人の1人が不比等様だったなんて…
「あ、あの父上様、今日一緒にお出掛けする約束の事なんですけど…」
「む?なんだ妹紅か、悪いな私は今出てまわるわけにはいかん。
出掛けるなら永奈にでも言ってくれ」
「そ、そうですよね…申し訳ありません父上様…」
「うむ、理解が早いのは良いことだ。事が済んだら相手をしてやるからな」
「……はい」
あの不比等様が妹紅ちゃんの相手をしないなんて…。
そこまで、輝夜ちゃんのことが好きになっちゃったのかな…?
2人の仲は悪くなってはいなさそうだけど、このままじゃ妹紅ちゃんが可哀想だな…。
う~む…よし!
「もこ~ちゃん!」
「…どうしたの、永奈?」
「ちょっと甘味でも食べにいこう?」
「それは、このまえいったばっかじゃない…。
私は、いいから1人でいってきなよ」
「ふっふっふ…妹紅ちゃんは知らないね…。
1人で食べる甘味と誰かと一緒に食べる甘味の味は段違いなんだよ?」
「そんなの、知らないよ…」
「だから、私からのお願い、ね?」
「……わかった」
ふぅ、これで外に連れ出すことは出来るね。
お兄様達はみんな仕事でいないし、今の藤原家に妹紅を残すのはあまりよくないだろうしね…。
少しでも気分転換になれば良いけれど…甘いものでも食べれば少しは良くなるよね?
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程なくして妹紅も甘いものを食べたおかげか、はたまた外に出るということが良かったのか、いつものような元気を取り戻していた。
「まったく!父上様ったら信じられないわ!?」
「た、たしかに約束破るのはダメだよね」
「私はそれも起こってるけどそ・れ・よ・り・も、よ!」
「それよりも?な、なにかあったっけ?」
「どぉ~して輝夜さんに求婚してるのかってことよ!だって輝夜さんって私達とさほど変わらないじゃない!」
「そりゃあ輝夜ちゃんは綺麗だし頭もいいから歳とかは関係ないんじゃない?」
「ふんっ!たしかに輝夜さんは綺麗だけど一目惚れしちゃうなんて私の父上としてどうなのよって事よ」
……元気になるまではよかったんだけどなぁ。
妹紅が完全にご機嫌ナナメなっちゃってる…。
このままじゃ帰っても喧嘩しかねないしどうにかしないとなぁ…。
どうしたものかなぁ……。
タッタッタッ
「ん?…おぉ!牙丸ー!久しぶりだね~」
「わん!」
「てっきり、もう群に帰ってると思ってたよ~」
「あれ?その犬って前に手紙持ってきてたやつだよね?」
「そうだよ!あと一応狼だけどね。私に懐いてるんだ~」
「わんわん!」
「な、撫ででも噛まない?」
「撫でるの?大丈夫だよ!牙丸撫でられるの好きだから。
ね?牙丸?」
「わん!」
「そ、それじゃあ……ふぁ~、可愛い~!」
「わんわん!くぅ~ん」
「ふふ、牙丸も気持ちいい、だって。」
よし!牙丸良くやった!これで妹紅ちゃんの機嫌も良くなってくれたよ!
あとは、藤原家のゴタゴタが静まるくらいに帰れば良いだけだね。
「おや?こんなところにいましたか」
妹紅が牙丸とじゃれ合ってるのを見つめていると、不意に背後から声がかかる。
「探しましたよ永奈様。我等が太子様やより伝令を預かって来ました。」
声のする方を見ると、そこには青い髪をした美しい女性が立っていた。
「え、え~と、どちら様でしょうか?」
「申し遅れました、私は霍青娥と申します。太子様、もとい豊聡耳様に仕える従者で御座います」
「その、豊聡耳様という御方を私は知らないのですが…」
「永奈様なら仕方が御座いません。なにせ私共もあなた様をが輝夜様のご友人だという情報を得たのもつい先日の事なのですから」
霍青娥と名乗る女性はニコニコとどこか怪しげな笑顔をしながら淡々と話を進める。
青娥はどことなく落ち着きがないように見て取れる。
「え、えと私の事を知っている事についてはわかりました。
それで、私にどのようなご用件ですか?」
「一週間後の、そうですね…お昼、お昼にしましょう!
一週間後のお昼頃にお迎えにあがりますのでその際ご同行していただくようお願いに来ました」
「お迎え?どちらまで行かれるのですか?」
「豊聡耳様の屋敷までです。
豊聡耳様は輝夜様に興味があるのですが、お仕事の都合上屋敷を離れられないのです。
なので、ご友人の永奈様にお話を聞きたいとのことです。
豊聡耳様は日夜、民のために休む間もなく働く素晴らしい方なのです、どうか私からもお願い出来ないでしょうか?」
「そういうことだったんですか…。
私も変に疑ってすいません、私で良ければいつでも大丈夫ですよ!」
「そうですか!御協力感謝します!
では、一週間後のお昼頃お迎えにあがりますので」
青娥さんはこちらを何度も振り向いては笑顔で手を振りながら町の中に消えていった。
最初はなんだか怖い人だと思ったけど良い人そうでよかったな~。
あんなに綺麗な人が従者だなんて豊聡耳様ってきっとすごい人なんだろうなぁ…。
「あれ?永奈どうしたの?」
「へ?なにが?」
「いや、なに見てるんだろうな~、って思って」
「あぁ、妹紅は気づかなかったんだ。
それよりもさ、妹紅は豊聡耳様って知ってる?」
「豊聡耳様?……ごめん、私あまりそうゆう事には詳しくなくて…。
父上様なら何か知ってるかもだけど…」
「そうなんだ…不比等様は今は話を聞けないもんね…」
「……父上様」
「あ、ごめん、取り敢えずお家に帰ろ?」
「……うん」
やってしまいました……。
妹紅には悪いこと聞いちゃった、やっぱり不比等様をどうにかしないと根本的な解決にならないよね…。
今夜あたり、輝夜ちゃんのところに行って相談してみようかな…?
う~ん、解決出来ればいいんだけど、う~~~ん。
私は妹紅たんが東方で2番目に好きです。
悪いようにはしません(ドS)