あれから、どのくらいたったんだろう……
もう、わからないや
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「青娥、本当にこの子は大丈夫なのですか?」
「私のかけた幻覚は絶望の感情が一番増長するようにしています。
肉体的には何の問題ありません。」
「しかしなぁ……」
永奈は青娥によって幻覚を見せられていた。
最初こそ何の反応も見せなかったが、今では頭を抱えうずくまりブツブツと何かを呟いていた。
「私が巻いた呪詛の腕輪が破られない限りは何の問題もありません。
もし、暴れ出したとしても腕輪が破られない限りは簡単に抑えられますよ?」
「ですが…これは、あまりにも辛そうなのですが……」
「そう言われましても、今の程度ではそこらの陰陽師でも事足りるくらいではありませんか」
「……少し、席を外します」
神子は最後に永奈を一瞥し部屋から出て行く。
「……やるなら、最高の状態ではないと面白く無いじゃないですか。
これも、すべて豊聡耳様の為……フフフ♪」
青娥も部屋から出て行く。
部屋には永奈が1人だけとなった。
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「………」
永奈の目の前には妹紅が手を真っ赤に染めて立っていた。
「私、輝夜さんに仕返ししてきたの。
これで、父上様は私のもの。永奈も、もう悩まなくていいからね?」
「……こんな事ある訳ない」
「なんで私のこと否定するの?いやだ、やめてよ……」
妹紅が縋るように永奈に近づいてくると、目の前で頭から血を流し倒れる。
「………」
「永奈、人間なんかと仲良くしたらダメうさ。
私達は妖怪存在そのものが違ううさ」
妹紅の背後からは血で赤く染まった石を手に持つてゐが現れる。
「……こんな事させない」
てゐに永奈が掴みかかろうとすると、てゐは驚いて後ろに下がる。
「な、なにするうさ!」
てゐが反撃とばかりに石を振りかぶり投げつける。
石は永奈の顔の横を飛んでいく。
「やっぱり……これなら、耐えられそう」
「な、なに言ってるうさ!次は当ててやるうさ!」
てゐは拳大の石を拾い上げるともう一度振りかぶる、が振り切ることはなかった。
「あれ?私の腕は、どこいったうさ?」
「やっぱり、妖怪は美味しくないわね?」
「あ、れ?」
てゐの体が闇に包まれ、闇が晴れたときには姿はなかった。
「元気にしてたかー?えーなー」
「次は、ルーミア?」
ルーミアはふわふわと楽しそうに永奈の周りを飛んでいる。
だが、その口元は真っ赤に染まっている。
「てゐを、食べたの?」
「さっきの妖怪のことなのかー?美味しくないから適当に捨てちゃったよー」
「……そうなんだ」
「そんな事より!私、この前おもしろい話を聞いたから教えたくなって来ちゃったんだー」
「おもしろい話?」
ルーミアはそうそう♪と言いながら永奈のそばに降り立つ。
なんでも、おもしろい話というのは、永奈の過去、ロケットに入る前の最後の戦いの話らしい。
「それでねー、その時に戦った人たちはどうなったと思う?」
「……爆発でみんな死んじゃった」
「だいせいかーい!ま、唯一人間と一緒に戦った裏切り者の妖怪は生き残ったんだけどね。
私この話聞いたときこう思ったんだー、みんな馬鹿だなーって」
ルーミアの発言に幻だとわかっていても苛立ちを覚える…。
「その妖怪がさー、人間なんかを好きになっちゃってさ、今でも人間は殺せないっていうんだもん!
妖怪のくせにおかしいよねー!」
「……いいじゃない、それでも、いい、じゃないか」
我慢ができずに反論してしまう、意味がないのはわかっている。
「なに言ってるのよ永奈は、妖怪はね人間を食べないと生きていけないんだよ?
だから私はおかしいって言ってるんだよ?」
「そ、そうとは限らない…よ」
「なんで、永奈はそんなこと言うのかー?
人間なんて殺しちゃえばいいじゃないかー?
……こんな、風に」
ルーミアはいつの間にか妹紅を腕に抱いていた。
ルーミアがパカッと口を開けると首筋に噛みつく。
「たすけて、えいな、いたいよ、くるしいよ」
助けを求めているはずの妹紅には表情は無く言葉だけを永遠と繰り返す。
「……こ、これは、まぼ、ろし、こんな事は、ありえない」
一心不乱にかぶりついていたルーミアが顔を離す。
「あー、ごめんねー、永奈はお腹が空いてたんだよねー?」
ルーミアは、はい、と妹紅の腕を引きちぎり永奈に投げ渡す。
また、ルーミアは噛みつきはじめる。
「こ、これを食べろっていうの?」
永奈の問いには答えない、ただ聞こえるのは妹紅の声のみ。
「……これは、幻覚、気にしちゃいけない。
取り敢えず、気持ち悪いから妹紅とルーミアを離そう」
永奈が近づきルーミア達に手を伸ばすと、ガシッとルーミアに掴まれる。
「邪魔を、しないで?」
ルーミアの目は光が消え掴む手の力をグングン強めていく。
「う、あれ、いた、い?
これは、幻覚だから痛みがないはず、なのに…?」
「なにを言ってるの永奈、此処は現実よ?」
ルーミアが妹紅を投げ捨て、一気に腕を引っ張る。
「あなたは、幻覚だと思っていたかもしれないけどこれは、現実よ。
痛みは感じるし死ぬこともある、この子だって息をしてないでしょ?」
ルーミアの側で横たわる妹紅は既に息をしていなかった。
「そ、そんな訳ない!」
腕を振り払い妹紅を抱きかかえる、流れだす血の熱さが現実だと訴えかけている気がする。
「こ、これは現実じゃない、幻覚に決まってる」
「そうなんだ、永奈は認めないんだ、なら死ねばいい」
「え?」
永奈の首筋にルーミアが噛みつくと、一気に噛みちぎる。
「あ、あがっ」
首から身体中の熱が抜けていく感じがする。
「しね、妖怪くずれ」
ルーミアの声を聞き身体の熱が抜けきる。
怖い、どこかで感じたはずの、この感じ、怖い、だれか
「……はぁ、はぁ」
気がつくとルーミアに腕を掴まれている
「━━この子だって息してないでしょ?」
「え?」
「永奈は認めないんだ、なら死ねばいい」
永奈の首筋に噛みつく。
「あれ、また…?」
噛みちぎる。
「あ、ぐぁ」
「しね、妖怪くずれ」
気がつくとまた、腕を掴まれていた
むげんるーぷって怖いと思います。