黄金一族のワールドトリガー   作:逆戲愛薙

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思いつきで書いているので皆さんの脳内補完で補ってください、、、



第3話

 

ボーダー本部会議室。

 

 

 

「これ以上刺客を差し向けるようなら」

 

 

いつもの会議の重々しい空気とはまた違った威圧感が会議室を覆っている。

ノーマルトリガー最強の男。忍田真史。

 

その人である。

 

 

「この私が相手になるぞ!城戸派一党」

 

 

「なら、次の刺客には天羽を使う」

 

 

「「「ーー!!」」」

 

 

迅と同じS級に分類される。もう一人の黒トリガー使い、単純な戦闘能力だけならば風刃を持つ迅をも凌ぐ。

 

忍田本部長と風刃を持つ迅を相手にするならばこれこそブラックトリガーを持ち出さなければ勝負にならない。

 

 

「城戸さん、、街を破壊するつもり、、」

 

 

「なら、こっちからはオルを貸し出そうかな」

 

 

ふと、肩を触られた気がした忍田本部長だけが後ろを振り向く。

そこには何も無い。いや、何もいないはずだ。

久しぶりに聞く声に他のメンバーは辺りを見回すがその人物が見当たらない。

その中、城戸司令の瞳だけは忍田本部長の後ろに向けられていた。

 

 

ジ、、ジジィ!

 

 

空間にノイズが走り、バチバチと電気を迸らせながら声の主は姿を現す。

現れたのは端がボロボロのロングコートにゴーグルを付けた小柄な少女だった。

バックワームとも違う、視覚からも消失する。未知のトリガー。

完璧な隠蔽技術。それを見た鬼怒田さんの空いた口が塞がらない。

 

 

「君は、、ステイゴールドくん!?いつからそこにいたのかね!?」

 

 

「ん?天羽の話があったところからかな?」

 

 

いつからこの会議室にいたのかと聞く忍田本部長に対してステイゴールドは柔らかい口調。だが、どことなく力強く掴みどころのないオーラを発する彼女のタレ目気味の瞳が城戸を見つめている。

 

 

「ステイゴールド、、それは隊長としての意見か?」

 

 

「ん?いや、最近オルが暇だって言うからさ。天羽が出るならいい運動になるだろ?それにたまには姉らしいこともしないと」

 

 

狂っている。この姉は黒トリガーと妹が戦うことを少し重めの運動だとでも捉えているのだろうか。

それと同時に全員の脳内に、あの『黄金の暴君』と天羽の大怪獣バトルが容易に想像できる。

彼女は黒トリガーでないだけでその戦闘能力はボーダーでも指折りだ。

 

彼女の持つ専用トリガーの攻撃性はもやは何故黒トリガーでないのか不思議なほどに強すぎる。

 

あの太刀川でさえ馬鹿正直に真正面からあたりあえば負けると言わせるほどだ。

 

最悪、危険区域の半分は消し飛ばされることになる。街に被害が出ることは確定だ。

 

始まってしまえば最後、どちらかのトリオン体が破壊されるまで続くことは確実で城戸司令がA級チームを追加で差し向ければ大事な妹の邪魔はさせないともう一人の魔女のような少女が出てくることは火を見るより明らかだ。

 

それならいいがステイツが揃ったらそれこそ戦争だ。

 

(これは、ややこしくなりましたよ城戸司令)

 

 

全員が城戸司令の次の発言に注目する中、会議室の扉が開けられる。

 

 

「失礼します。どうも皆さんお揃いで、会議中にすみませんね」

 

 

未来を見通す男の登場である。

 

 

そこからの話の流れは簡単で、風刃を差し出す代わりに空閑遊真の入隊を認めて欲しいと言うこと。

未来の為に、城戸司令の目的の為にも空閑遊真は必要と話をしていた。

 

少し悩んだ城戸司令は、風刃と空閑遊真の交換条件を飲む形となった。

 

これで、仮にオルフェーヴル率いるゴールドステイツが敵に回ったとしても勝負になる。

 

 

「あーあ、残念だな。オルにはまた別のを考えないと」

 

 

いつの間にか会議室のイスに腰掛けクルクル回る少女。

 

 

A級番外部隊

ゴールドステイツ所属。

隊長兼エンジニア

 

『異次元の天才ステイゴールド』

 

 

迅も顔を合わせるのは今日が初めてだ。旧ボーダー時代から存在だけは聞かされていたがこうして面と向かって会うことはなかった。

 

小南でさえ後ろ姿を何度か見た程度で本当に話したことがあるのは今のボーダーでは城戸司令や忍田本部長、鬼怒田さんくらいだ。

 

 

「初めましてかな?ステイゴールドさん」

 

 

「ん?あぁ君が迅悠一くんか、噂は聞いてるよ。未来が視れるんだよね。だからそれはおかしい。厳密には『また会ったね』かな?」

 

 

迅の未来視はあったことの無い人物の未来は見れない。だが、彼女だけはゴールドステイツのメンバーを介して朧気ながら何度も見ている。

 

 

「私がここに来るのも視てたんだろ?」

 

 

「いや、正直ステイゴールドさんがいるかどうかは部の悪い賭けぐらいですよ。だって本当に『気のまま』に現れたでしょ?」

 

 

そう言われたステイゴールドはおっとりとした表示から面白いおもちゃを見つけたように笑顔になる。

その顔を見るとオルフェーヴル達の姉なんだと理解できるほどよく似ている。

 

確かにこの時本当はステイゴールドは最後まで現れる気は無かった。

それは本当に、本当に気が乗ったから。オルフェーヴルが最近暇そうにしていたなとそう思ったから。天羽の話が出たからではないただ本当にそう思ったから。

 

そう自由気ままに流れに任せたままに。

 

 

「そっか、やっぱり君面白いね。今後ともオル達とも仲良くしてくれ。あ、そうだ。何か手伝って欲しいことがあるならジャーニーに言ってよ。じゃあね」

 

 

そう言って彼女体から電気を迸らせその場から消えるように姿を消した。

それを見た迅はバックワームの上位互換のトリガーに頭を抱えそうになったがその発明自体はいつもの事かと割り切って会議室を後にする。

 

 

ボーダーの内部は周りが同じ構造なのもあって少し迷いやすい。

そんな廊下を歩いていると自販機の前に太刀川と風間、そして先程ステイゴールドの話にも出ていたドリームジャーニーがいた。

 

 

「おや、お久しぶりですね。迅さん」

 

 

「久しぶり、ドリームジャーニーさん」

 

 

「ふふ、、よそよそしくしないでください。ここでは皆さん私のことはジャーニーとお呼びくださいますよ」

 

 

「じゃあお言葉に甘えて、ジャーニーさん」

 

 

際ほどあったステイゴールドの妹にあたる彼女。

身長はステイゴールドとあまり変わらず小柄な彼女だが、その腕は確かだ。

彼女の射撃手としては非の打ち所がないほどに完成されている。攻撃手としてもその実力は折り紙付きでよく太刀川さんと個人ブースにいるのをよく見る。

 

それと同時にボーダーのA級部隊のスカウト遠征や嵐山隊の広報活動の職務などその他雑務をこなす彼女は、一応ボーダーの役職は迅の上司にあたる。

 

今日のような突発な会議には参加しないが日頃の会議には常に参加している。

 

 

A級番外部隊

ゴールドステイツ所属

ボーダ遠征支援課 部長

 

『漆黒の魔女ドリームジャーニー』

 

 

彼女特有のスモーキーな香水の香りが鼻腔をくすぐる。迅も大人びた彼女と話しているとまだ高校生ということを忘れてしまうくらいには彼女は優秀だ。

フチなしのメガネから除く瞳の中の光輪からは相手の全て見透かすような探られているようなそんな気持ちにさせる。

迅の未来視に置いても彼女の行動を完璧には読み切れない。

 

 

「それで、迅さん。風刃を渡してしまって良かったのですか?形見、、だと聞いていたのですが」

 

 

「あぁ、それは大丈夫」

 

 

そう聞いてくるジャーニーにまだ話してすらいない情報をなぜ知っているのかだいぶ疑問だがそうだと頷く。

 

 

「おい、勝ち逃げは許さねぇぞ。今すぐ取り返してこい」

 

 

「まぁまぁ、これで俺も黒トリガーじゃなくなったからソロランクに戻れるよ。とりあえずソロ1位目指すからよろしく」

 

 

「まじかよ!面白くなってきたな!」

 

 

「面白くない」

 

 

「ふふ、、私も追い抜かされないように頑張らなくては」

 

 

「あれ?ジャーニーさん個人ランク戦からは出禁じゃなかったの?」

 

 

不敵に笑い自身のポイントをどうあげるかを考えていた彼女に迅が問いかける。

 

ゴールドステイツのメンバーは玉狛第一と同じで特殊トリガーによりランク戦からも除外されている。『黄金の暴君』や『狂犬』、『不沈艦』など禁止される前はノーマルトリガーのポイントも圧倒的だった。その実力はその辺のマスターランク程度では相手にならない。

 

二宮さんや太刀川さんでやっと相手になるレベル、唯一ポイント面で除外されていないのは狙撃手総合4位の『曲芸師』くらいだろう。

 

 

「私は少しお話しましたので、今はノーマルトリガー限定でランク戦に復帰しています」

 

 

「おぉ!なら今度手合わせしましょうジャーニーさん」

 

 

「えぇ、喜んでお受けします。では、私は今から報告書と今度のライブの遠征計画を立てなければなりませんので、、、失礼します」

 

 

「あ、ちょっと待ってジャーニーさん」

 

 

頭を下げて立ち去ろうとする彼女を呼び止める。

 

 

「少し話しておかないといけないことがある」

 

 

「ふむ、、、予知ですか?」

 

 

「、、、、」

 

 

やはりジャーニーさんは勘が良いとかそういうレベルではない気がする。

何手先を読んでいるのか分からないが妹であるオルフェーヴルの隣には何時でも彼女の影がある。

 

いや、それどころか様々な所でジャーニーさんが手を回しているのは流石に迅も気がついている。

彼女からは同じ悪巧みの気質を感じる。

 

 

「あぁ、、とりあえず、」

 

 

ジャーニーさんに今後の方針を伝えた。

この後に来る大侵攻も何とかしてくれるはずだ。さぁ、打てる手は全てだ。

 

 

「後は、、頼んだぜ。みんな」

 

 

 

迅と別れ、ジャーニー専用の遠征支援課の扉を開ける。

 

 

「、、、早すぎるいや、間をとって少し早めであるとしても時期が悪すぎる」

 

 

あの人の未来視には困ったものだ。もう少し早く私の耳にも話入れて欲しいものだ。

いや、私が早く動きすぎる事で狭まる未来がある。そう仮定するしかないですね。

 

確かに、、、私はどうしても目的を優先させてしまう。犠牲を減らしたい迅さんとは少し方向性が違いますからね。

 

 

机の上に積み重ねられたエベレストになろうかという書類の山。それに素早く目を通しながら処理をしていく。

その中の1枚の書類に目が止まる。

 

 

『ゴールドステイツ。ウマ娘ファン交流会』

 

 

「ふむ、、、やはり今からでも中止に、、いやそれでは今後の予算の目処が……」

 

 

何かと開発費やら生活費を稼がなければいけない彼女達だが、嵐山隊が広報活動に勤しむ中、彼女達はウマ娘というアイドル的な立ち位置で各地に赴きライブや交流会を行ってスポンサーや報酬で生計を立てている。

彼女達のトリオン体はうま耳にそれぞれの可愛いしっぽが生えた特殊なトリオン体でてきている。

 

その為か、彼女達の容姿と相まって想像を絶する人気度を誇っていた。

 

ボーダの宣伝+報酬による生活費と開発費を稼げる一石二鳥なのがウマ娘という歌って戦えるアイドルグループなのだ。

 

 

今回も侵攻予定日はオルフェーヴル、ゴルシ、ドリームジャーニーはボーダー本部から少し離れた所でファンとの交流会なのだが、、

 

 

目的地に着いてしまったら本部まで車で1時間ほどかかる計算になる。

 

 

「ナカヤマさんとメノさんは居残り組なので、、もしもの時は時間稼ぎをしてもらいましょう」

 

 

さて、、、姉御の防衛装置も完成の目処は立っていますが、、何しろ試験段階の域を出ない。

不完全なものを披露するのは些か気が引けますが、、、そうそう言ってられる段階ではなさそうですね。

 

鬼怒田さんとの防衛装置の説明、忍田本部長とのメノの配置や緊急時の作戦。予算の計上と今月のオルのお小遣いと各地の遠征資料のまとめと改善、提出。

 

 

「やることが山ずみですね」

 

 

 

 

 

 

そうして時は、、、、

 

 

 

「む、、、匂うであります、、何か大きな乱れが、」

 

 

『門発生、門発生大規模な門の発生が確認されました。警戒地区付近の皆様は直ちに避難してください』

 

 

 

チチチチチ

 

 

 

「む、、」

 

「予定より早い、、、ですが好都合ですね。まだ目的地に付いていない」

 

 

「おいおい、まじかよ!子羊ちゃん達と歌って踊れるマンボーダンスを考えていたってのに!トンボ帰りかよ〜」

 

 

緊急招集の音が狭い車の中で鳴り響く。

 

 

「おい、、疾く引き返せ」

 

 

「は、はい!ただいま」

 

 

オルフェーヴルが運転手にそう告げると車はその場でUターンをしてボーダー本部に向けて走り出す。

交流会の会場に向かう途中だった為今から引き返せば30分程で到着する。

 

 

『ザッザザ、敵は、西、北西、東、南、南西の5方向に向かって侵攻中』

 

 

「ふむ、上手く拡散させられていますね。これでは戦力を分散せざるおえない」

 

 

そうジャーニーがスピーカーにしてボーダーからの通信聞いていると個人通信がかかってくる。

 

 

『遠征中すまない、ドリームジャーニーくん。どれぐらいで合流可能だろうか?』

 

 

通信からは忍田本部長の声が聞こえてくる。

これ程圧倒的な数だ。少しでも戦力が欲しいのだろう。

 

 

『車を全力で走らせますが、、、30分は見ていただきたいですね』

 

 

『30分、、、了解した。合流次第各個人での戦闘を許可する』

 

 

『了解しました』

 

 

『まて』

 

 

その通信に割って入ったのはオルフェーヴルだった。

モニターを乗っとる形でボーダーのメインモニターに映し出された王の素顔にどうやって割り込んだのかと鬼怒田さんの空いた口がまた塞がらない。

 

 

『王の帰還まで何としても持たせろ。これは王命だ忍田、、犠牲は許さん』

 

 

『分かっている』

 

 

それを聞いて通信を切ったオルフェーヴルは運転手に目配せする。

それを見てまた一段と車のスピードがあがる。

 

 

「余の、、王の庭で不定を働くネズミ共を生かしては返さん」

 

 

「うん、うん、そうだよねオル。コバエはすぐに駆除しないとね」

 

 

「なら、着くまでゴルゴルイングリッシュで遊ぼうぜ」

 

 

法定速度をゆうに超えた車がボーダー本部に向かって走り出す。

 

 

 




さて、次の展開を考えるだけで一日が終わる、、。

どこまで続くかわかりませんがやりきるところまで頑張ります
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