黄金一族のワールドトリガー   作:逆戲愛薙

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そう、頭に浮かんだことしか書かないから次の話をどうしようか考える毎日……

足りないところは皆さんで補完していただけたら、、、




第5話

 

「、、、揺さぶられているな」

 

 

「そうだね。数の有利をよく活かした素晴らしい策だ。私達、ボーダーの少数精鋭が裏目に出ているね。これでは前か後ろに集中せざる終えない」

 

 

「えぇ!あのトリオン兵欲しいな!ゴールドラビットに改造しようぜ!人参と耳つけてよ」

 

 

戦況は良くない。少数精鋭を謳うボーダーA級部隊も今に限ってスカウト遠征やなんやらでボーダーに滞在している部隊が少ない。遠征資料を頭の中から引っ張りだしながら、現存する戦力を弾き出す。

B級は全員集合でない限り出撃は認められていない。

 

 

(戦力が少なすぎますね)

 

 

B級ではラービットの殲滅に時間がかかる。市民を取るか、隊員の安全を取るか。

先を考えれば忍田本部長は隊員の安全面を取っているのでしょう。市民や市街地の被害は未だ軽微、、ですが。

 

 

「マスコミは黙っていないでしょうね」

 

 

今後の事を考え少し億劫な気持ちになりながらジャーニーはメガネの位置を直す。

戦場のマップを見ながら本部に通信を繋げる。

 

 

「メノさんは?」

 

 

『メノ隊員は現在新型の掃討に当たっています』

 

 

「ふむ、、、」

 

 

開戦から30分と少し、、徹甲装をコンスタントに使っているとしたらそろそろトリオンもカツカツでしょう。

私達は全員がトリオンを多く保有していますが、如何せんメノさんの武器は燃費が悪い。

 

オルの装具とゴルシさんの装具は大規模な区画を殲滅するのに向いているのでそれぞれ一区画担当してもらいましょう

 

 

「オル、頼めるかい?」

 

 

「姉上、言わずとも良い、、、ゴルシ貴様は向こうをやれ」

 

 

「あいあいさー」

 

 

「さて、、」

 

 

ここまでの大規模な侵攻、、敵はボーダーの戦力の底を見たいはず。目に見える駒を強引に動かせば出てこざるを得ない。無駄にトリオン兵を失ってC級や市民の確保に回せなくなることは避けたいはずですから。

 

そうなるとボーダー本部を叩いて戦力の炙り出し、が次なるステップですかね。

 

ちょうどタイムリーでボーダー本部にイルガーの群れが自爆特攻を仕掛けているのが目に入る。

 

 

「ふふ、、分かりやすいですね。さて、私も仕事をしましょう」

 

 

 

ボーダー本部に向かってくるイルガーは6体。

 

 

 

「全砲門開け!ありったけ撃ち込んでやれ」

 

 

「対空トリオン兵弾頭。高圧縮トリオン貫通弾装填済みです。ですが6体捌けるかどうか」

 

 

「4体でいい確実に撃墜しろ!」

 

 

打ち出される砲弾は一発一発が螺旋状にトリオンの光を放ちながら爆撃型トリオン兵イルガーに向かっていく。

 

着弾と同時にドリルのように装甲を削り取り当たったところからイルガーの体を削り取っていく。

 

 

ステイゴールド作

 

対空トリオン兵弾頭。高圧縮トリオン貫通弾。

 

 

元よりボーダー本部の防衛装置の強化を目的に開発されていた特殊弾。

 

弾バカ。参考ギムレットを大量のトリオンをつぎ込み圧縮、それに打ち出すと同時に回転を与えることでイルガーの装甲さえいとも容易く貫く貫通弾に早変わり。

 

だが、これも試作段階で弾丸の威力に砲身の冷却が追いつかないなどまだまだ実戦投入されるには問題が多いが今この局面を乗り切るには十分すぎる威力と効力がある。

 

 

「2体はどうするのかね!」

 

 

「問題ない、、、」

 

 

 

直後、一体のイルガーに亀裂が入り切断される。

 

 

「旋空弧月」

 

 

閃光と爆音。

 

巨大な砲撃のような最早ビームと言っても遜色のないその砲弾がもう一体のイルガーを跡形もなく消滅させる。

 

 

「出力、、second 」

 

 

『よくやった慶、ナカヤマ隊員』

 

 

アイビスの砲身から伸びる薄氷のように白く透き通るトリオンの紋様から立ち上る煙を獲物を振るうことで振り払う。

 

 

「ちっ、、トリオンの消費が激しいから使いたくねぇんだけどな。にしても、、」

 

 

なんで孤月であの巨体を斬れんだよ。おかしいだろあの大学生。

 

単位と引き換えに手に入れた力だ面構えが違う。

 

それによくフェノーメノと風間に個人ブースから引きずられていくところを何度も見ている。

 

 

「まぁ、あの王様と正面からガチンコ勝負挑むくらいだしな」

 

 

ナカヤマは切断されたイルガーを見て顔を引きつらせながら、狙撃ポイントに戻る。

 

 

「おいおい、まじかよ」

 

 

一方、太刀川はイルガーを消滅させたナカヤマフェスタの砲撃に若干引き気味だった。

 

 

まだゴールドステイツがランク戦に参加していた時はノーマルトリガーでの参加だった為、太刀川達もoverrapの性能を全て知っている訳では無い。

 

トリガーの性質上、公平性にかけるとして本部からのランク戦除外と聞いていた。当時は、何が公平性だと文句を言っていたが、それが今は本当の事だと実感する。

 

あんなもの無差別に撃たれるだけでほぼ全ての部隊が全滅する。

勝負にすらならない。まるで黒トリガーのような性能。連射は出来ないと仮定しても有り余る攻撃性。

 

だからこそ、今は味方として心強い。

 

 

『慶、新型を斬れるだけ斬ってこい』

 

 

「了解。さっさと終わらせて昼飯の続きだ」

 

 

 

 

 

 

「程よく散っているが、、、黒トリガー並が多いな」

 

 

「どうされますか?」

 

 

マップに表示される。イレギュラーの個体が4体。

 

そのトリオン能力は黒トリガーに届かないにしろ並のトリガー使いの倍近くある。

それよりも金の雛鳥が優先だが、こちらも無視できない。

しかし、こちらの人数も限られる。

 

 

「、、、」

 

 

「では、私がお相手しましょう」

 

 

杖を握る。老人の笑顔にいつもより嬉しさが見えた。

 

 

「分かった。そちらは任せる」

 

 

「では、、作戦開始です」

 

 

 

 

 

 

 

「む、、『匂う』であります」

 

 

「さて、、まずは貴方から」

 

 

 

空間に穴が空く。

 

 

漆黒の穴から降り立つ一人の老人。この戦場にに使わない程にスキだらけに見えて隙がない。

 

 

そして先程からフェノーメノの鼻に強烈に匂う『強者の匂い』

 

フェノーメノが持つサイドエフェクト。

 

ありとあらゆる事象をフェノーメノは匂いとして感じることが出来る。

 

『強化嗅覚』

 

その効力は大小様々で本人もどう言った基準で発動しているのか分かっていない。

 

落し物の発見から、交通事故の阻止。そしてゲートの発生の有無まで。

 

この能力を活かして三門市のパトロールからボーダーの風紀委員まで務めている。

 

そうして今、目の前の老人から放たれる重圧、フェノーメノには空間が歪んで見えてしまうほどの強者。

あの王様と同じ領域に立つ近界民。

どれ程までの修羅場を潜り抜けて来たのか、その全てが濃密な匂いとなってフェノーメノの鼻を覆う。

 

 

「こちらフェノーメノ、、近界民と接敵したであります」

 

 

『了解しました。メノさんは威力偵察をお願いします。少々時間がかかりますが、私も合流します』

 

 

「了解したであります」

 

 

が、本官でどこまで足止め出来るか、、、

 

 

いや、戦いになるかどうか。

 

 

「報告は終わりましたかな?失礼、足止めではなく殲滅ですので少々初めから本気で行かせて頂きます」

 

 

 

来る!

 

 

 

カッ!!!

 

 

 

「ーーー!!」

 

 

一瞬の出来事で頭で理解するよりも嗅覚で感じたフェノーメノは咄嗟に左に飛ぶ。

 

訪れる轟音と破壊。光の軌跡の先に全ては分断されそれと同時にフェノーメノの左腕もシールドごと切り落とされた。

 

幾重もの光の軌跡、崩れ落ちる民家の瓦礫をもさらに細かく切り裂いていく。

 

 

「ほぉ、、、星の杖を初撃で防いだのは貴方が初めてです」

 

 

見えなかった。フェノーメノが反応できたのは『死の匂い』がしたからだ。サイドエフェクトがなければ今の一撃で殺られていた。

 

油断などしていなかった、恐ろしいまでに速すぎる『ウマ娘』の動体視力と瞬発力を持ってしてやっと反応できる速さ。

しかも生半可なシールドでは防ぎきれないほどの攻撃性。

食らえば即死のサドンアタック。種も仕掛けも分からないブラックボックス相手にどこまでやれるか。

師匠を思わせるほどの技のキレ。

いや、もしかしたら師匠を超える傑物。

 

 

「いや、、弱気、、では良くないでありますな、、勝つ気でやらせてもらうであります」

 

 

「その心意気、、嫌いではありませんよ」

 

 

カッ!!

 

 

またも何かが振るわれる。フェノーメノが目視できるのはその獲物が通り過ぎた後に出来る光の軌跡だけ。

 

それを『匂い』でもって迎撃する。最早それは反射と言ってもいい。反応してから防御しては純粋なスピードに体が追いつかない。

光の軌跡、火花と死闘の中で研ぎ澄まされる感覚がフェノーメノの時間を細く、細く、先延ばしにしていく。迫り来る何かをそのガントレットをもって弾き逸らし軌跡の雨の中を突き進む。

 

幸い、ガントレットで光の側面を叩けばこちらが食われることは無い。

だが、圧倒的手数、最早、周りから見ればフェノーメノが何も無いところで徒手空拳で暴れ回っているようにしか見えない。それほどまでの速さ、視覚することすら許さない神速の連打。理不尽の豪雨。それを防ぎながら徹甲装の射程距離まで近づく。

 

それでも防ぎ損ねた軌跡がフェノーメノの体を刻み続ける。トリオンの漏出によりトリオン体に亀裂がはいる。

 

 

(まだ、あと少しであります!)

 

 

「ほほ、素晴らしいですな。これ程までとは」

 

 

あと数歩、、、

 

 

あと一歩!!

 

 

『匂い』を頼りに最後の軌跡を弾こうとガントレットを振り上げた。

 

 

「ーーー!!!」

 

 

そうして、来るはずだった軌跡の攻撃は来なかった。

不格好に拳を振り上げたそれはまさに絶好の隙。

 

 

「おや、、そこに何かありましたかな?」

 

 

キィンンン!!

 

 

光の軌跡によってフェノーメノの体が上下に割れる。

 

 

「感知系の能力かと思いましたが、、そうでは無いようですね。少し重めの『想い』を置いてみました」

 

 

「匂い、、を誤認させられたでありますか。不覚であります」

 

 

匂いの誤認。殺す気だった、あの老人はこの短い時間でフェノーメノの完璧な防御に当たりをつけ光の軌跡を置きフェノーメノに振り下ろす。『想い』を置いてきたのだ。

そんな芸当今の今までされたことがない。1枚どころか次元の違う攻略法だ。

 

 

『トリオン体活動限界、緊急脱出』

 

 

「おや、、脱出トリガーですか。少し欲しい人材ではありましたが。仕方ないですな、、さて」

 

 

老人は肩に付いた砂を払うと少し大きな瓦礫の後ろを見る。

 

 

「味方を見捨ててよかったのですかな?」

 

 

「ふふ、、、そうですね。でも、戦争ですから、、情報というのは勝つ為に必要ですから」

 

 

「なるほど、、捨て駒ですか」

 

 

「おやおや、そうではありませんよ。メノさんは優秀な駒ですからここで消費するには惜しい、、ですがそれよりも貴方をここで止められない方が被害が大きくなる。違いますか?」

 

 

「どうですかな」

 

 

「ふふ、、、では、2回戦と行きましょう」





う、、話を書くって難しい……、

ごめんね毎日更新しろとか思ってて。
頑張ります
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