シュウマのオリジナル技が出ます。
夏休みを終え、後期に突入したシュウマの中学校では、二年生後期の段階から高校受験を意識した取り組みが行われている。クラスの担任教師は、ホームルームで連絡事項を行った。
「今日から後期の授業が始まったが、お前たちは来年から受験生だ。この後は、総合の時間で書いて貰った進路希望用紙の内容を元に先生と相談を行うからな。やる気はあるか?」
『はーい!』
担任の言葉を皮切りに、髪の炎を更に燃やす生徒や爪を伸ばす生徒など、殆どの生徒が己の個性を主張していた。それを見た担任は、苦笑いしながらも窘める。
「おいおい、盛り上がるのも分かるが、個性の使用は原則禁止だぞ〜。じゃあ、紙を回収するからな」
紙を回収した担任は、人数分揃っているか一枚ずつ丁寧に確認し、一つに束ねた。
そして、とある高校に進路を希望する生徒の名を声に出す。
「雄英高校を受験するのは、小大と黒須か!」
クラスから雄英の受験志望者が出た事に嬉しそうに話す担任を余所に、シュウマが雄英高校を受験することにクラスの空気が凍り付く。
「黒須が雄英ヒーロー科を受験!?おいおい!エイプリルフールはとっくに終わってるぞ!」
クラスのチャラい系男子の一人が、黒須の進路を茶化す。それに同調するかの様に、他の生徒たちも冷笑や嘲笑を浮かべ、口々に罵詈雑言を吐き出す。
「小大さんは、兎も角、黒須君がヒーロー科は無理でしょ」
「良くて、普通科じゃない?」
「なあ、黒須。現実見ようぜ?」
「無個性はヒーローになれねえぜ?小学生でも知ってる常識だぞ?」
「ってか、無個性とかいう旧人類の癖に生意気すぎなんだよ」
ニヤニヤと嗤いながら好き勝手に人の進路を貶すクラスメイト。それを見た唯は、無表情ながらも机の下では、悔しそうに手を握り締める。生徒を叱る立場にある担任は、責任逃れからか知らぬふりを通している。教師として情けないと、唯は心の中で軽く失望する。
件の彼は、周囲の喧騒を興味なさげに聞き流し、目を細めながら淡々と呟いた。その言葉は、多感な時期の生徒たちに刺さる。
「俺の事を好き勝手に罵るのは、勝手にしろ。だが、無個性の人たちを罵るのは、個性差別じゃないのか?」
シュウマの言葉に、クラス全体が静まり返る。勢いに余って差別的発言を口にした生徒は、シュウマの冷たい言葉に血の気が引いた。たかが無個性の雑魚。個性社会においてお荷物にしかならない存在の言葉がナイフのような鋭さで彼らの自尊心を抉り取る。
静まり返ったクラスの雰囲気を察したシュウマは、最後の追い討ちを掛ける。
「俺は、人を下に見て、大して努力もしていない有象無象の言葉など痛くも痒くもない。俺は雄英を受ける。ただそれだけだ」
クラスの空気が死んだ状態のままホームルーム終了のチャイムが鳴った。
放課後、進路相談は空き教室で行われる。幾人かの生徒の進路相談が終わり、シュウマの番となった。
シュウマは、事前に進路希望用紙に記入した進路を担任に見せる。
「黒須…本当に良いのか?模試の全国順位は十位以内で、雄英高校の合格判定はA判定だ。勉学を疎かにしなければ、筆記試験においては、現段階で十分。しかし、もう一つの肝となる実技試験の方が、俺は不安だな。その…教師の立場として言いづらいが、個性がな」
「普通科も併願して受験する予定です。ですが、ヒーロー科を記念受験として受けるつもりはありません。本気です」
「そうか。まあ、普通科も併願するということなら、先生は応援するぞ」
先生との進路相談を終えたシュウマは、荷物片手に下駄箱へ向かい出す。
玄関前で、唯が身体を壁に寄せながら待っていた。
シュウマは、特に気にすることなく、いつものように唯の隣まで移動し、帰路へ着いた。
それを学校中の小大唯ファンクラブが血涙を流しながらも、先日に行われた黒須シュウマ抹殺作戦の失敗から怯えていた。
「ただいま」
「おかえり、シュウマ~」
シュウマは、玄関の鍵を閉める。リビングに近い扉から一人の女性が現れた。シュウマの母親の黒須エイチだ。
「今日は進路相談やったんやろ?どこ受験するんや?帰宅早々疲れてるのは分かるんやけど、母さんに教えて?」
「母さん、俺は雄英高校を受験するつもりだよ」
「あの雄英高校かいな。シュウマは何科を受験するつもりなんや?」
「ヒーロー科と普通科を併願して受験する予定だよ」
「じゃあ、頑張らなあかんな。母さんは応援してるで」
シュウマの母親エイチは、帰宅してきた息子に対し、算盤片手に挨拶を交わす。
彼女は、様々な経理資格を取得しており、日系の大企業アナハイム・エレクトロニクスの経理部に在籍している。シュウマ自身、数学の勉強では、彼女にしこたま鍛えられてきた。
また、アナハイム・エレクトロニクスは、世界闘技大会の優勝者である秀次のスポンサーとして継続的に支援しているなど、彼の家系に何かと縁のある謎多き企業である。
母親と一通りの会話を行い、部屋で宿題を済ませたシュウマは、携帯ゲーム機で遊んでいた。そんな彼の部屋に、仕事帰りの父が入室してきた。
「シュウマ、母さんから聞いたぞ。雄英を受験するらしいな」
「…親父」
シュウマの父は、一般企業のサラリーマンだ。元々はヒーロー志望だったが、当時の倍率や将来への不安から一般企業に就職し、開発部主任として平凡な社会人生活を送っている。シュウマの母エイチとは、学生時代からの付き合いで流れるままに結婚した。
結婚の挨拶の際、二人の父親が顔合わせをした直後、二人が訳ありの関係であり、顔合わせの会が揉めたことは、別のお話。
季節は巡り、雄英高校の一般入試日。雄英高校の門前に二人は、校舎の造りに圧巻し、立ち止まっていた。
「ここが天下の雄英か。でかいな」
「ん」(緊張してきたね)
「なに、俺と共に鍛えてきただろう。自身を持て、お前の強さは俺が保証する」
「んん!」(ありがとう。なんだか勇気が出てきた)
「良かった。実は俺も緊張していてな」
「っけ、リア充が」
その光景を目撃した葡萄頭の少年は、顔を顰めて唾を吐いた。
試験の控場に移動したシュウマと唯は、指定席に座る。
そして、眼鏡を掛けた男子と緑髪のモジャモジャ男子によるやり取りがあったものの、試験説明は難なく執り行われた。
マイクは、最後に激励の言葉を送る。
「かの英雄ナポレオン・ボナパルトは言った!真の英雄とは人生の不幸を乗り越えていく者と!更に向こうへ!Plus Ultra!それでは皆、良い受難を!」
マイクの試験案内が終わり、会場が拍手に包まれる。そして、受験票に掛かれたアルファベット順に市街地へとバスで移動する。
バスを降りた受験生たちは、市街地演習場のゲート前に集合する。実技試験において、持ち込み可能である。それに伴い、木製バットを片手に素振りを始める者、ボクシンググローブを身に付ける者など様々だ。シュウマは、運動服に腰布を巻いている。これが彼の武器だ。
各々がストレッチや個性の調子を確かめる中、シュウマは胡坐の体制で瞑想を取り、精神統一を図っていた。そして、深呼吸を始めると、肺に冷たい空気が入る。それにより、シュウマの集中力が跳ね上がる。
「さて、そろそろか」
「ハイ、スタート!」
プレゼント・マイクの大音声が市街地演習場に響く。それと同時に、シュウマは仮想敵がいる試験場へと上半身の体幹を維持する十傑集走りで駆け出した。シュウマ以外の受験生たちは、突然のアナウンスに驚き、呆気に取られる。
「賽は投げられたぞ!走っているリスナーは三人だけだ!急げ!Hurry up」
プレゼント・マイクからの試験開始に気付いた他の受験生たちは、シュウマの跡を追いかけるように走り始めた。
「あれが2Pか」
〈ガガッ!標的捕捉!ブッコロス!〉
一足先に試験場内部へ着いたシュウマ。彼は、殺意マシマシで攻撃を仕掛けてくるロボを確認しながら、冷静に腰布を取り出す。そして、2P目掛けて、気力を込めた布を刺突する。布がロボの頭部に刺さり、機能が完全に停止する。
「先ずは、2P。後方には遅れた者たちがいるな。俺も急がねば」
その後も、手刀による切り裂き、真下からの蹴り上げ、叩き落としによる埋め込み、飛来してくるミサイルを掴み、砲口に押し戻すなどの神業を披露する。そんな攻撃を繰り返していると、彼の周りにはいつしか2P・3Pの集団が押し寄せていた。
「一気に叩き潰す!十二王方牌大車併!」
気力を込めたシュウマは、右掌を突き出し、右回りに円を描く。すると、〈十・二・王・方・牌・大・車〉の七文字が浮かび上がり、小さなシュウマの分身体へと変化する。
シュウマは右手を突き出す。その動きに連動した七体のシュウマは、目の前にいる2P・3Pの集団に突撃する。これにより、短時間で大量のポイントを獲得したシュウマは、他の受験生の援護に乗り出した。
腰布で動きを拘束し、他受験生のポイント稼ぎを手伝い、瓦礫に埋もれている透明個性の女子を助けるなど、救助に専念しつつも、時折、自身のポイント稼ぎを怠らない。
彼は、一人の女子がロボと対峙している時、彼女の背後に出現したロボットが腕を振り上げる様子を目撃する。刹那の瞬間に移動した彼は、サイドテール女子の背後にいた1Pを蹴り飛ばし、姫様抱っこと呼ばれる形で支える。一瞬、目を瞑っていた彼女は、現在の自分の状況を見て、慌てふためく。
「な、お姫さま抱っ!?」
「怪我はないか?」
「あ、ありがとう」
御姫様抱っこという恥ずかしい行為に赤面するサイドテール女子。それに気付いたシュウマは、優しく地面に降ろす。
「その…さっきはありがとう。私は拳藤一佳。アンタは?」
「俺は黒須シュウマ。お互い、頑張ろうな」
シュウマは、礼を受け取るや否や、ポイントを稼ぎに再び駆けだした。
モニター室では、複数の試験官達が大小様々なモニターから受験生たちの試験の様子を確認し、採点していた。
「ほう、掌から爆発を起こす個性。それに、影の怪物を出す個性。どれも粒揃いだ」
「今年は豊作ですね。どうですか?校長先生」
「真価が問われるのはここからさ!」
試験官の一人が、巨大なボタンを押し、仕掛けを起動させる。それと同時刻、シュウマは、片目が隠れた銀髪の少女を助ける。
十秒後、彼らのいる場所の近くからビルが倒壊したような轟音とキャタピラの回転音が鳴り響く。受験生達は、その姿を視認した瞬間、我先にと避難を始めた。誰かが言った。雄英高校の実技試験説明時にプレゼント・マイクから指摘されたギミックの存在を、試験における最大の壁0Pが君臨した。
「ほう、あれがお邪魔虫か。中々の大きさだな」
「あれが0ポイント…怖っ」
「早く逃げろ!潰されるぞ!」
「助けてママァ!」
0Pの登場により、恐れをなした多くの受験生が逃げ惑う。そんな中、シュウマだけが0Pに向かって、歩み始める。それを見た一佳とレイ子は、彼を止めようと声を掛ける。
「待って!そいつは、ただのギミック!試験のポイントにもならない!第一、勝算はあるのか!?」
「…あんな巨大ロボットに…勝てる筈が無い」
二人の説得もなんのその、シュウマは標的を目の前にして嬉しそうに笑い、折れ曲がった標識を引っこ抜く。
「男という生き物は、巨大なロボを倒したくなる性分なのさ」
彼は、不敵に笑いながら、引っこ抜いた標識で地面を切り取り、板状になったコンクリートをつかみ取る。そして、0Pのいる地面を容易く持ち上げた。
「ふおりゃあああ!」
0Pは、平衡感覚が崩れていく様子に警戒音を鳴らす。しかし、シュウマの馬鹿力により、背中から地面へと轟音を立てて、倒れこんだ。
「じ、地面を持ち上げて…」
「0ポイントを転倒させた!?」
「す、すげえ」
近くで三人のやり取りを聞いていた他の受験生たちも、彼の行動に微かな希望を感じた。シュウマは、そんな周囲からの視線を気にせず、掌に気力を練り込み、蒼炎に変換させ、拳に纏う。
「俺のこの手が蒼く燃える!敵を倒せと轟き叫ぶ!爆轟!ブルーフレイム・フィンガー!」
シュウマは、蒼炎に包まれた右腕を0Pの胸部装甲に突き出す。
シュウマの身体が機体を突き破り、地面に着地する。その光景を見た試験官と近くにいた受験生たちは、彼の行動に息を呑み、驚愕を露わにする。
「バースト・エンド!」
高らかに必殺技を叫んだシュウマは勢いよく拳を突き上げる。直後、0Pに亀裂が生じ、火花を散らす。そして、内部の回路が故障したことで連鎖的爆発を引き起こし、機体が破壊された。
『終~了~!』
0Pの破壊と同時に試験が終了した。シュウマが0Pを倒した影響により、彼が居た試験会場は、騒然となる。
「手が蒼色に燃えていたな。炎系の個性か?」
「やっぱ、対物特化の個性が有利かよ」
シュウマの0P戦の一部始終を目撃した受験生たちは、彼の行動にコメントを残す。
終了後は、実技試験の養護担当を務めるリカバリーガールによる治癒が行われた。シュウマは、服を汚した程度の為、治療を受けなかった。
一方その頃、試験のモニター室では、シュウマの魅せた0P破壊に物議を醸しだしていた。彼が実技試験で見せた協調力・戦闘力・情報収集力を総合して、合格にしたい者。対照的に、書類から見た彼の能力を指摘し、不合格にするべきかと口にする者もいた。
「実技試験の総合成績が出ました!」
試験官の一人、ミッドナイトが声を上げる。巨大なモニターには、シュウマの履歴書と実技試験の総合成績が映し出される。
「黒須シュウマ。出身校は出雲中学か」
「書類には、無個性と記載されている。どう見ても、増強型の個性にしか見えない」
「しかし、最後の0Pを破壊した際は、青白い炎を出さなかったか?」
「俺は、久々にYEAN!と叫んじまったぜ!今回の入試で撃破した奴が二人もいるんだからな!」
「ううむ、彼は何者なのだ?」
「彼は、マスター・アジアの孫だよ」
ダークホースとも呼ぶべき存在黒須シュウマに議論を交わしていた試験官達に一匹の人型ネズミが声を掛ける。
「失礼ですが、校長。マスター・アジアとは何でしょうか?」
ボサボサ髪に草臥れた顔の男性試験官は、校長と呼ばれるネズミに『東方不敗』という単語について尋ねる。
「ははっ、そうか。今の人たちが知らないのも無理はない。彼の祖父は、個性黎明期以前から活躍している武術家にして、元自警団さ。マスター・アジアという名は、かつて行われた世界闘技大会において、轟いた彼の異名さ。又の名を東方不敗と人は呼ぶよ」
「…元自警団。なぜ、元が付くのですか?」
「その名の通り、当時の個性騒動による治安崩壊において、彼の祖父は自警団として活躍していた。しかし、それも何十年も前の話さ。それに、自警行為禁止法が施行された日から彼の活動は途絶えている。現在の法律から照らし合わせれば、合法の範囲内さ」
ネズミの根津校長は、水を飲み、一息つく。そして、彼が口にした言葉に誰もがシュウマの入学を認めた。
「無個性であろうとも、今回の試験で実績を残した彼をヒーロー科へ入学させるよ。異論は無いかい?」
根津が周囲を見渡すと、その場にいた試験官全員が彼の言葉に頷き、賛同する。
「決まりのようだね。さあ、他の受験生の子達の合否をまとめようじゃないか!今日は忙しくなるよ!ボクもハイスペック全開で取り組むのさ!」
入試から一週間後、シュウマ宛に雄英からの入試結果の封筒が届いた。シュウマが封を切ると、中には書類数枚と一枚のディスクが封入されていた。
シュウマは、ディスクの中央にあるボタンを押す。すると、ホログラムが起動し、ある人物の映像が映し出された。
〈やあ!黒須少年!〉
「その筋肉という言葉を体現化させた風貌は、オールマイト!?」
その人物は、日本のヒーロー界においてNo.1に君臨するカリスマ的存在のオールマイトだった。
〈どうやらビックリしたようだね!え、巻きで?他の子達への挨拶もあるから早くしろ?わ、わかった。ごほん、では今から合否判定を伝えるぞ!〉
シュウマは、オールマイトからの発表に息を呑む。
〈おめでとう!筆記試験諸々合格!実技試験は敵ポイントが77P!中々の好成績だ!しかし、先の入試で見ているのは敵Pのみに非ず!ヒーローの本質は人を助ける事、即ち、救助の様子も審査制で見極めていたのさ!救助活動45P!合計122P!総合成績が100Pを超える人物なんて、雄英設立から今年において、君を除いて10名程しかいない!流石だぜ!〉
〈さあ、雄英高校が
合格に歓喜したシュウマは、庭にいた祖父の秀次と父に結果を報告した。彼の合格に、目を見開く秀次は、ガハハと笑いながら、流派東方不敗の口上を述べ始める。
「流派!東方不敗は!」
秀次は、流派東方不敗の名を叫ぶ。
「王者の風よ!」
それに応じて、シュウマも拳を構え、叫び返す。そして、拳を打ち合う。
「全新!」
シュウマの父親も拳を構え、参加する。
「系裂!」
シュウマは、父親からの乱突きを相殺する。
「「「天破侠乱!!」」」
秀次の拳がシュウマの右拳に、父の拳がシュウマの左拳と突き合わさる。
「「「見よ!東方は紅く燃えている!」」」
三人の背景に、燃え盛る炎の幻が蜃気楼として幻視出来る。三人は、一連のやり取りに満足したのか。雄英合格を祝し、抱き合う。
「シュウマよ!雄英合格、誠に目出度い!流石はワシの孫よ!」
「シュウマ、父さんたちは応援してるからな。高校生活を謳歌しろよ!」
「爺ちゃん、父さん。ありがとう!…ありがとう!」
祖父と父からの労いの言葉に、嬉し涙を流すシュウマ。その様子を見た二人は、目を合わせて、シュウマの肩を叩く。
「ハハハッ!緊張が解れて涙が出たか!今日は、シュウマの合格祝いじゃな!」
「よし、買い物に行こう。お前の好物でパーティーだ」
シュウマが一息をつくと、彼の携帯に着信音が鳴る。
「唯からだ。もしもし」
シュウマは、唯からの着信を確認し、通話ボタンで電話に出る。
〈ん、私。シュウマ、合格したよ〉
シュウマは、唯からの報告に胸が高鳴る。自身もヒーロー科に合格した事を伝えた。
「本当か!俺もヒーロー科を合格したぞ」
〈ん!!おめでとう!〉
その後、諸々の報告を終えたシュウマは、唯との通話を切る。そして、祖父と父に唯が合格したことを伝える。
「なんと、唯ちゃんも合格か!こうなったら、二人の合格祝いをせねばな!」
「そうだね。父さん、盛大にお祝いをしましょう」
孫と孫の幼馴染の合格に気分が高揚した男二人は、台所で家事をしている母親と祖母に二人の合格を告げる。直後、家全体がお祭り騒ぎとなった。祝宴の材料の準備で大忙しになり、秀次とシュウマ父も材料の買い出しに奔走する。唯の家族も呼び、続々と人数が揃い始める。母方の祖父母も合格祝いに訪れたことで、祝宴が始まる。
宴の最中、嬉し酒で酔った秀次とエイチの父は、酒の勢いもあり、地下室にあるシミュレーション室でガンダムファイトによる酔っ払い喧嘩を始めた。
熟練の達人たちによる演武をモニターから視聴したシュウマは、苦笑しつつも流派・東方不敗の一員として祝ってもらったことに嬉しかった。
唯は、画面を注視するシュウマの隙を見計らい、そっと彼の右手に自身の手を重ねた。
マスタージュニアの本名が分からない為、シュウマの父親と明記されていますが、ご了承ください。さて、次はクラス分け。
書くのが楽しみだ!
父親は、マスタージュニアです。
エイチの似非関西弁につきましては、変換サイトを使用していこうと思います。
サブヒロイン
-
ミルコ
-
拳藤一佳
-
柳レイ子
-
取蔭切奈
-
塩崎茨
-
全員