ゲマトリア所属生徒『西条レイナ』   作:ガガミラノ

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と、いう事でレイゴンさんの『新任教師「次元大介」』の次元大介と『ゲマトリア所属生徒「西条レイナ」』の西条レイナで合作をする事になりました。

とりあえずこちらは全二話の予定なので、お楽しみください。



お次にこちらをご覧ください
↓↓↓
https://youtu.be/yHfZKZ4aJx4?si=Fp6VvW1qvVOhSKEU



合作
ハードボイルド 対 小娘


 

 

 

神とは、ハードボイルドの不倶戴天の敵である。

また、ハードボイルド最大の敵も神である。

 

もっとも、信心深いハードボイルドがいればその限りでは無いが。

 

 

 

「次元先生」

 

「なんだ」

 

「シャーレの施設内は禁煙です」

 

 

仕事中に煙草を吸おうと思い、咥えた煙草に火をつけようとした時リンにそう咎められた。

 

 

「屋上はダメか?」

 

「喫煙は裏路地にある喫煙所でお願いします」

 

「喫煙所って、あの自販機の横にあるちっせぇアレか?」

 

「はい」

 

「……ちっと煙草を吸ってくる」

 

「煙草の吸いすぎは身体に毒ですよ」

 

「知ってらァ」

 

 

そんな事は重々承知だ。

 

 

 

━━━━━

 

 

 

煙草を咥える。

ライターの火をつけようと、トリガーを押す、つかない。

 

また押す、つかない。

 

最後にもう一度押す……されど火はつかない。

 

 

「ちっ、予備のライターは……と」

 

 

スーツの内ポケットやズボンのポケットを探すもそれらしい感触は無い。

 

 

「……」

 

「……ああ?」

 

 

口元に突如ライターの火が押し付けられる。

 

 

「いらなかったかしら?」

 

「いらねえ事はねえが、お前さんライターを普段から持ち歩いているのか?」

 

「キヴォトスの人間は爆弾に火をつける為にライターを常備しているわよ」

 

「そうか、だがお前さんは爆弾を持っているように見えないがな」

 

 

白い髪、黒いリボン、灰色のドレス。

……知らない生徒だ。

 

体格はスラリとしているが、体力が無い訳では無さそうだ、戦いにおいての最低限の力があるだろう。

脚部に一丁の銃、コルトパイソンか。

 

 

「いらないなら結構」

 

 

ベラベラと問い詰めていると、彼女はカチン、とオイルライターの火を消してしまう。

 

 

「あッ!……悪かったよ、嬢さん」

 

「口に気をつける事ね」

 

 

再び火がつき、咥えている煙草に火を灯す。

 

息を吸って、吐く。

 

 

「しかし、お嬢さんみたいな上品な奴がどうしてこんな裏路地をほっつき歩いてるんだ?」

 

「上品というのは見かけの話でしょう」

 

「かもな、人は見かけによらないっつーのは有名な話だ」

 

 

美しい女だからと言って、中身は裏切りが得意な女かもしれない。

そんな目に俺は幾度となく遭ってきた、相棒も。

 

 

「そう、こんな煙草臭い怪しいおじさんが早撃ち0.3秒の凄腕ガンマンだったりするの」

 

 

ニヤリと笑うその女を見て俺は煙草の煙を吐き、聞いた。

 

 

「ゲヘナの情報部か」

 

「違う」

 

 

いつの間にか俺のポケットから煙草を一本抜き取っていた彼女はそれを咥えてオイルライターの火を灯した。

 

 

「もっと高貴なモノ」

 

 

俺はそのガキが咥えていた煙草を煙草に火をつける前に素早く奪い取った。

 

 

「ガキに煙草は吸わせねえよ」

 

「あら」

 

 

あら、じゃねえだろ。

まったく、こんな上品なガキが煙草なんか吸うもんじゃねえ。

 

 

「答えろ、お嬢さんは何処の差し金だ?ティーパーティーか?それとも俺の知らない諜報組織か?」

 

「それをベラベラ喋るほど仲良しじゃないでしょ?」

 

「それもそうだな」

 

 

別に、深い興味も無ければ理由も無い。

ただ気になっただけ……だ。

 

暫く沈黙の後、お嬢さんが何か閃いた顔をして俺の方を向いた。

 

「おじさん、手品やって」

 

「おじさんはねぇだろ!」

 

「……パパって呼んで欲しいの?」

 

「違う!先生だ!」

 

 

おじさん呼ばわりも、パパ呼ばわりもあの高校生探偵を思い出すから勘弁だ。

今の俺にはれっきとした呼び方がある、『先生』だ。

 

そんな言葉に彼女はきょとんとしながら言った。

 

 

「失礼ね、頭は良い方よ」

 

Scisne igitur quae lingua haec sit?(それじゃ、これが何語か分かるのか?)

 

Linguae antiquae rarae sunt(古代語だなんて、珍しいわね)

 

 

 

「珍しいのはお嬢さんもだろ」

 

 

古代語、とはよく言ったもののその言語はあっちの世界のラテン語だ。

 

 

「それにお嬢さんじゃなくて、レイナ、西条レイナよ」

 

「そうか、レイナはどうして……学校に行かねえんだ?」

 

 

煙草を吐きながらそう聞くとレイナは神妙な顔で答える。

 

 

「時間は貴重なのよ、生きる上で大切な資産」

 

「しかも時は平等では無い、ある日突然生きれなくなるかもしれない」

 

「だから学校に行かねえのか?」

 

「時間を有効活用する生き方をしているだけよ」

 

「ガキっぽい言い訳だな!」

 

 

会った頃のアミ・エナンみたいな事を言いやがる、こういう大人ぶっているガキは皆生き方とかに拘るものなのか?

 

俺から言ってみれば、その生き方は青いったりゃありゃしねえが。

 

 

「貴方みたいな薄汚いおっさんに分からなくて結構!」

 

 

叫ぶ彼女を見て俺はゲラゲラと笑う。

 

 

「ハッハッハッハ!お嬢さん、その薄汚いおじさんから一つ教えてやるよ」

 

 

煙草を灰皿に押し付けて、立ち上がる。

 

 

 

 

 

 

「人生を楽しむコツってのは、どれだけ馬鹿な事を考えられるかなんだぜ」

 

 

 

 

 

「それ、貴方の言葉じゃないでしょう」

 

「ああ、相棒の言葉さ」

 

「なら……次元大介さん」

 

「煙草の吸いすぎは、身体に毒よ」

 

「はん!さっきも言われた━━━あ?」

 

 

 

━━━━━

 

 

 

そんな言葉が彼女の方を向くと彼女の姿は何処にも無かった。

 

 

彼女が何者なのか、何故シャーレの喫煙所にいたのかは分からない。

 

ただ、一つ言えるのは━━━侮れない相手だろうという事だ。

 

 

『西条レイナさん……ですか?』

 

 

アロナに喫煙所で出会った生徒の名前を調べてもらおうとシッテムの箱の中でアロナに聞いた。

 

 

「ああ、喫煙所にいたヤケに上品な奴だ、サンクトゥムタワーのデータベースで調べられないか?」

 

「了解です!西条レイナさんですね………………あれ、キヴォトスにその名前の生徒は……いないみたいです」

 

「…………偽名か」

 

『監視カメラに映ってる顔から…………あれ?監視カメラ、壊れちゃってますね』

 

「用意周到だな」

 

 

プロの犯行だ、まるでルパンと俺が盗みにいく時の手口。

西条レイナは侮れない相手だろう。

 

 

『うぅ、申し訳ないです』

 

「いや、あいつの方が俺より一枚上手だっただけだ……」

 

 

ガキだと思って油断していたが、こうも痕跡を残さないとは……面白いガキだ。

 

 

(しかし、西条レイナか……一体何故俺の前に現れたんだ?)

 

 

 

 

Part1 Fin







という事でPart1でした。
改めて、合作を承諾して下さったレイゴンさん、ありがとうございます。

https://syosetu.org/novel/369194/

↑↑↑↑↑
レイゴンさんが執筆している『新任教師「次元大介」』はこちらです。
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