ついに私の目標である赤バー満タンに辿り着きました!!!
これからも、よろしくお願いします!!
夜の散歩をした次の日。
私のモモトークに連絡が入る。
ハナコ:69点
アズサ:73点
コハル:61点
ヒフミ:75点
【レイナ、補習授業部の模擬試験、全員合格だよ!】
【おめでとう、こっちも用事が終わったらすぐ戻るわね】
携帯をしまい、電車の揺れの中大きな時計台を見つめる。
補習授業部は成長した。
落第していた三人は今や模擬試験で全員合格を達成し、次の試験で合格する事が確定している。
……一方、私はある人物に呼ばれていた。
━━━━━
「…………あっ!きたきたっ!」
「……」
大きな時計台の下にあるカフェは普段、人混みが激しくゆっくりとした会話は出来ないような場所だ。
しかし、彼女はそんな大盛況のカフェを貸し切れる人物の一人。
聖園ミカ。
「やっほー、アイスブレイクでもする?」
「いえ、必要ありません」
「そっか」
パラソルの下にある高級そうなガーデニングチェアに座りながら、机の上に置かれた紅茶と菓子、駒の置かれたチェス盤の先にいるリーダーを覗く。
一応相手はトリニティのトップな為、丁寧な言葉で挑む。
「あ!もしかしてドレス新しいのにした!?」
「……」
「そのリボンもほんと可愛いよねー、少しだけ触ってみてもいい?」
「このリボンは私の大切な物なので、あまり触らないで頂けると嬉しいです」
キッパリと断る。
当たり前だ、私の命より大切な物をそう易々と触らせる訳にはいかない。
「あ、先生とは上手くいってる?」
と、以前やったように長い前提をしようとするので咳払いをして私は言った。
「……本題の方に入って頂けると嬉しいです」
「あははっ、それもそうだね……じゃあ、本題に入るとさ」
「先生の動向を私に教えてくれない?」
「……先生の動向を?」
以前聖園ミカは先生と接触している。
その時先生は聖園ミカの味方と言い、彼女の信頼を得た……はずだった。
「うん、シャーレってさ、実は今キヴォトス中で動向を探られてるんだよ?」
「ゲヘナの情報部、トリニティのティーパーティー、ミレニアムのC&C……その超法規的権限を持ったシャーレは何を企んでるか、自分達の学園に害を及ばさないか、って事でピリピリしてるの」
「レイナちゃんも知ってるでしょ?行方不明の連邦生徒会長が遺した権限はあまりにも強大過ぎる事に、あらゆる規約や法律の規制や罰則を免れる……って、あまりにも強すぎないかな?」
確かにシャーレはそのような強大な権限を持っている。
一部学園や連邦生徒会内でも反対意見があり、連邦生徒会内では会議の火種と化している。
「……」
「だから皆、シャーレの動向を探ってる……今のところ有力な情報は無いけど」
「もしも先生という大人がその超法規的権限を使って連邦生徒会を乗っ取ったら……まあ、想像に難くないよね」
私は聖園ミカの戯言に腹が立ち、彼女の意見を簡潔にまとめた。
「つまり、先生は悪い大人で……連邦生徒会を乗っ取ろうとしていると言いたいのでしょうか」
「かもしれない……って感じかな」
戯言にも程がある。
「…………くっ……ふふ……はははっ……」
私はついに笑いを堪えきれなくなり、腹を抱えて笑った。
「……何がおかしいのかな?」
聖園ミカから冷たい目線を向けられるが、私はそれをものともせず笑いを抑えた。
「はぁ……ふふっ……幾つか言いたい事があるけれど、まずは一つ」
「……先生は初めてここに来た時に連邦生徒会の全権限を手に入れて、それを連邦生徒会に譲渡した」
「へぇ」
「そして二つ、先生は悪い大人じゃない」
「それは貴方目線の話だよね」
「最後に、私は先生の事が好き」
「……!?!?」
「私は先生の事を信じてる、だから私は貴方の提案には乗らない」
「……わーお……」
淡々と述べる。
聖園ミカは驚いているのか、目を見開いて羽をパタパタとさせている。
「これが答え」
堂々とした態度で、聖園ミカの目を見つめると聖園ミカは状況を飲み込み始めた。
「………………そっ……かぁ…………うん、いいんじゃないかな……?」
「それに、先生は貴方の味方なはず」
トドメを刺すように、先生と聖園ミカしか知らない情報を提示すると聖園ミカはこちらを脅すように見つめた。
「……なんで、貴方がその事を知ってるのかな?」
「たまたま聞こえたの、今度からは絶対に人が来ないところで話した方が良いわよ」
「……ふーん……それで、貴方はこの事をナギちゃんや先生に話すのかな?」
「いいえ、先生には話さないし、桐藤ナギサに話したって信じてくれるはずが無い」
「…………」
複雑そうな顔をしている聖園ミカを無視し、私はチェス盤の駒を動かした。
ポーンをE4へ。
「結局はただの政治劇なのよ」
聖園ミカはポーンをE5へ動かす。
「幼くして政治に揉まれた子供達によるグレート・ゲーム」
「桐藤ナギサは死の恐怖からパラノイアに陥り」
「百合園セイアはグレート・ゲーム開始の合図の狼煙となり」
「聖園ミカは着実に駒を進めて勝者を目指す」
「……」
私はナイトをF3へ。
彼女はナイトをC6へ。
「そして補習授業部と先生は一つの駒として盤面に立っている」
「でも私はそうはならない」
私はビショップをB5に。
彼女はビショップをC5へ指し、私を怪訝な表情で見る。
「…………あらゆる諜報組織が貴方の事を調べた」
「けれど貴方の前歴、それどころか学籍まで見つけられなかった……」
「貴方は一体、何者なの?」
ナイトをC3へ。
「
チェス盤から彼女の目に目線を変えて、ニヤリと笑う。
「……私は悪い子になった記憶は無いんだけどな?」
「そうかしら」
その時、時計台の鐘が鳴る。
一回、二回、三回……四回目は、鳴らない。
「……ねー、もうチェスやめない?」
「そう?せっかく盤面が磐石になったのに」
「話しながらチェスするの、何だかセイアちゃんと話す時みたいで嫌なんだよねー」
「なら……チェックメイト」
聖園ミカのクイーンをどけて、私のナイトを彼女のキングの隣に置く。
「えー!?そんなのあり!?」
「反則手を出さなきゃ終わらないでしょ?」
「そうかもしれないけどさー……」
と、不服そうにしている彼女を見て私は席を立ち上がった。
「…………それじゃあ、私はこれで」
「もう帰っちゃうの?」
「ええ、合宿所に戻ってあの子達に勉強を教えないと」
ジャケットにしている黒いスーツを椅子から取り上げて、袖を通す。
「……あ、そうだ!今度さ!私にも勉強教えてよ!」
「貴方は成績優秀なんじゃないの?」
「最近、色々と忙しくて勉強が疎かになっててさー」
苦々しい表情をしている彼女を見て、私は時計台を見上げる、
「……良いけれど、次は時計台の下じゃない所にして頂戴」
「この時計台嫌いなの?」
「大きな音が嫌いなのよ」
そう言って、私はその場を立ち去った。
「……あの子、私が注いだ紅茶飲んでくれなかったなぁ……」
━━━━━
「……戻ったわ」
教室の扉を開き、少しドキドキしながらそう言うと先生や補習授業部が私を出迎えた。
「おかえりなさい♡」
「おかえり」
「お、おかえり……」
「おかえりなさい、レイナさん!」
''おかえり、レイナ''
…………ああ、これが先生の言っていた『子供らしくなる』という事なのだろうか。
もしもそうなら……本当に暖かい限りだろう。
マエストロはこの気持ちをどう表現するだろうか。
スケッチ?彫刻?それとも……破壊?
「何処に行ってたんだ?」
席に座っていると、白洲アズサが私に問う。
「少し連邦生徒会の方へ書類を提出しに、ちゃんと勉強した?」
「ああ、これを見てくれ」
白洲アズサが模擬試験の答案用紙を見せる。
答案用紙には大きく73と書いており、阿慈谷ヒフミに肉薄している。
「ええ、話は先生から聞いたわ、おめでとう」
微笑みながら、心からの賞賛を送ると白洲アズサは恥ずかしがりつつも言った。
「……これもレイナや先生が手伝ってくれたおかげだ、ありがとう」
「ふふっ、これで明日の二次試験は合格間違いなしね」
と、白洲アズサと会話していた時、浦和ハナコが私に質問した。
「……あ、そういえば明日の二次試験はレイナさんは受けるんですか?」
''受けるよ!''
「……らしいわ」
だが、政治は私達の青春を許さなかった。
Q.レイナはlike?それともLove?
A.Loveなら今頃すごい事になってます、likeです(ミカは勘違いしてるけど)
Q.チェスの○○が違う!
A.ごめんなさい、私自身チェスは嗜む程度なので色々と違うかも、GPTや知り合いに聞いて書きました。
Q.何故レイナはミカに対して先生が好きと言った?
A.聖園ミカや桐藤ナギサは疑心暗鬼に陥ってます、だから聖園ミカはレイナに先生の動向を探らせようとしたんです。
結局はミカもナギサの事が好きですが口には中々出せない。
でも、レイナは先生の事を信じているので「私は先生の事が好き」と言って「貴方とは違う」という態度を見せたやって感じです。
多分先生がいても同じ事を言えます(likeだから)