ゲマトリア所属生徒『西条レイナ』   作:ガガミラノ

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白猫は貴方を見ている

 

 

 

「それでは、私はこれで一度学園の方に戻ります」

 

「もう二度と来なくていいから」

 

"またね"

 

 

ミリアはレイナの悪態を静かな微笑みで返して、手を振りながらタクシーに乗って去っていく。

 

 

「変なヤツ」

 

"でもいい子だよね"

 

「どこが!?あんな…………ワガママ身勝手で変な…………!!」

 

 

声にならない声のような呻き声を出して、彼女は騒ぐ。

 

 

"どおどお"

 

「私は猛獣かっ!!」

 

 

 

 

━━━━━

 

 

 

ヤヌスという彫刻を私は管理している。

なんてことのないただの彫刻で、意味としては表裏一体、物事の始まりと終わりを示すと言われている芸術。

 

 

私は特段この彫刻に思い入れはないのだが、西条レイナという人間がこの彫刻によく似合っていると思う。

特に最近の彼女の様子を見るに…………

 

 

 

【アキラ:本日はご協力ありがとうございました♪】

 

【レイナ:お前の事が嫌いになった】

 

【レイナ:アッカンベーをするウサギのスタンプ】

 

 

 

……感情表現が多彩になったと言うのだろうか。

笑ったり怒ったり、驚いたりする事が増えている。

 

何よりも私が彼女と初めて出会った時の『牙』が無くなっている事。

冷酷で冷淡で、誰かが死んでも何とも思わないようなあの顔が見る影もない。

 

 

何故だろうか?

 

先生と関わったから?

それとも彼女の中で何か大きな心境の変化があったから?

 

 

友人である私にも、彼女の心は分からない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私に心は分からない、盗めない。

 

 

 

━━━━━

 

 

 

結局あの白猫が何をしたかったのかはよく分からない、訳が分からないヤツだ。

 

 

何よりもあの質問。

最後に私を試すような質問をして、彼女は微笑んだ。

 

何を……私の()()を試した?

 

私は西条レイナだ、ただ唯一の……生徒でもあり、研究者の一人だ。

 

 

 

 

 

不愉快極まりない。

 

 

 

 

 

かなりスッキリとした自分の部屋の中を見渡して、息を吸う。

絵画も彫刻もよく分からないなにかも無くなって、あるのは自分の物だけ。

 

 

ペンを握って日記帳に記す。

テーブルランプの灯りを頼りに、シャープペンシルで書き上げて……最後の読点を記して閉じた。

 

ふと、窓の外を見るとすっかり夜で月は三日月、しばらくアレ(アキラ)も来る事はないだろうしゆっくり眠れそうだ………

 

 

そう思って静かに椅子から立ち上がり、窓のカーテンを閉めようとした時─────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鈍い音が床に響いて、何故か床に落ちた視界が段々と暗くなった。

 

 

 

 

━━━━━

 

 

 

 

蠢く。

 

黒い彼は、ヒソヒソと独り言を呟く。

 

呟いて、ノートのよう何かに記したと思えば───金切り声で叫び、息を切らしながらボロボロの机を力強く叩く。

 

 

 

 

「黒服も……マエストロもッ、マダムもッ!今のゲマトリアの連中は生徒(ガキ)の扱い方を知っちゃいねェ……!」

 

 

「契約!?約束!?そんなモノは必要ねェのさ!」

 

 

「必要なのはつけ込む弱み!己の身を超えた力を持つ生徒(ガキ)を利用して、その上で魅せれば良い話ッ……!」

 

「それを、よりにもよって対等な立場で扱う!?ゲマトリアが聞いて呆れる!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「特異点であり、まがい物でイビツなあの娘を最も上手く使えるのは小生のみ……!それを、今から魅せて……!ヒッヒッヒ…………」




長い間待たせたわよ
そんでもって短くてすまねぇのサ

ユナのif外伝いる?

  • いぃらないですねぇ……
  • 欲しい
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