聖園ミカにTS転生した   作:魔女じゃんね☆

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多分規制されるかもしれない。


温泉デートの場合

 温泉開発部というゲヘナの部活が存在する。ゲヘナの部活だけあってその活動はテロリストと変わりがないものだった。

 温泉がありそうな場所を見つけてはそこに建物があろうと破壊して温泉を掘り進める。それもゲヘナに留まらずキヴォトス中で行うために他校でもテロリストとして警戒されていた。

 だが、彼女たちが掘った場所は高確率で温泉が出てくるために温泉施設が建設されていたりもする。しかし、それ以外で使われると爆破されるために注意が必要だった。

 そんなほぼ悪人でしかない彼女たちを聖園ミカが見逃すはずがなかった。

 

「アハハ★ ゲヘナの悪党がトリニティに入ろうなんて命知らずじゃん」

「ひいいいいいいいっ!!!」

 

 部員達を半殺しにした聖園ミカは残った部長である鬼怒川カスミの胸ぐらを掴んで持ち上げていた。身長差もあり、完全に宙に浮いているカスミはバタつきながら目の前の人物への恐怖で一杯だった。

 自らの活動を邪魔してくる風紀委員会の空崎ヒナすら目の前の少女と比べればくすむほどの差が存在する濃厚な殺気。破天荒な性格の自身を一瞬で壊せるミカにカスミはただただ泣くことしか出来なかった。

 

「ん? 泣いてばかりじゃ最後の言葉が分からないんだけど?」

「むぎゅぅ!!」

 

 あまりの怖さに泣く事しか出来ないカスミの頬をむんずと掴むと勢いよく潰した。手加減はされているとはいえミカの力はカスミに痛みを与える程に強く、カスミに更なる恐怖を与えるには十分だった。

 

「ひぃ……」

「ねぇ? 何時までもユメちゃんみたいに泣いてないでなんかいったらどうなの? ユメちゃんみたいなポンコツだから可愛くて許されているだけであってゲヘナがやっても可愛くもなんともないんだよ?」

「ご、ごめ……」

 

 カスミはこの恐怖から逃れようと咄嗟に謝罪の言葉を口にしようとしたがそれを遮るように口を押えるミカの手に力が籠められる。

 

「ごめんで済んだらヴァルキューレはいらないんだよ? まぁ、良いけどさ。ヴァルキューレなんて必要ないくらい、二度とトリニティに入ろうと思わないくらいボコボコにするだけだからね★」

「ひ、ひぃぃぃぃぃぃっ!!!!!」

 

 以後、ミカによって入念にぼこぼこにされて病院送りとなったカスミはミカだけでなくトリニティ自体がトラウマとなり、近づく事はなくなった。しかし、彼女の温泉開発への情熱は変わる事は無く、トリニティを避けて活動するようになっていった。故に、こうなるのも仕方のない事だろう。

 

「それじゃナギちゃん★ このゲヘナが案内してくれる秘境の温泉施設にレッツゴー! だよ」

「楽しみですね」

「……ミカ、そろそろ彼女の尻尾を掴んで引きずるのは止めてあげた方が良いんじゃないか? さすがにかわいそうになってきたんだが……」

 

 ナギサへの慰労の為にカスミを無理やり拉致して温泉開発部が持つ最高級の温泉施設への案内を強要されたカスミは期間中真っ白に燃え尽きる事となり、そんな彼女にセイアは同情するのだった。

 

 

 

 

 

 唐突だが聖園ミカはTS転生者である。幼い頃より男性の意識が存在するミカは当然ながら男性と同じ心を持っている。故に先生のロマンを誰よりも理解できるのだが当然性自認も男性だった。つまり、隣で着替えるナギサをミカはまともに見る事が出来なかったのだ。

 幼馴染故に互いにお泊り会をする事はあっても幼少期でしか一緒に風呂に入ったことはない。幼い時は我慢できたが生理が来たあたりからナギサを欲望の目で見てしまう事が増え、次第にそう言った事は減っていったのだ。

 

「……」

 

 ミカは衣服を脱ぎながらもナギサを横目で見る。制服で隠されてた白く柔らかそうな素肌は女性としてのミカも羨む程の美肌であり、大した運動もしていないのに出るところは出て引き締まるところは引き締まった理想的な体形をしているナギサに思わずごくりと喉を鳴らす。

 10年ぶり近い幼馴染との入浴はミカの心を大きくかき回していた。確認する必要も無い程ミカの顔は真っ赤に染まり、動作はぎこちなくなっていく。

 そんなミカの様子をセイアは少しあきれた様子で見ていた。散々予知夢で見てきたセイアにとってミカの気持ちは理解できていた。そして、夜戦においては常に受け身に回り、ナギサに良いようにやられていたことも。普段はあんな脳筋ともとられる行動をする癖にその時になると年頃の女性のようにしおらしくなるのだ。

 

「まぁ、ナギサは気づいていないようだし恋人になるのはまだまだ先のようだけどね」

 

 セイアからすればミカも血涙を流さんばかりに羨ましい体型をしている。ナギサよりも大きい胸に引き締まったウエスト。安産型の尻にアスリートのようなほどよく筋肉がついた美脚。普段から手入れは雑なミカは神秘に愛されているのかナギサ並みの美肌を保っていた。ミカは一度世のスキンケアを欠かさない女性たちに土下座した方が良いだろう。少なくとも自分にはして欲しいとセイアは思っていた。

 因みに、この間にカスミは女中のように温泉施設の運営をさせられている。逃げる事も可能だがそうした場合、どんな目に遭うのか……。今のカスミにそんな度胸は残されていなかった。

 

「? ミカさん、入らないのですか? 裸でいたら風邪をひきますよ?」

「え!? う、うん今はいるから大丈夫だよ本当に」

「それならよろしいのですが……」

 

 何時までもタオルを握りしめて固まっているミカにナギサが声をかけるがミカの返答は大分可笑しかった。何なら声をかけられたことで握っていたタオルがちぎれてしまっている。紙を破くように簡単に行うミカのパワーが思い知らされる。

 最早ミカの顔は風呂にも入っていないのに真っ赤に茹で上がっている。この状態で風呂に入れば倒れてしまうんじゃないかというミカの状態に気づかずに先に浴室に向かっていく。大人数が利用できるようにと巨大な浴室は様々な風呂に加えて露天風呂も完備している。ゲヘナが利用するには豪華すぎるし大きすぎるじゃんね★ とはミカの第一声であった。もしかしたら今後ゲヘナの温泉施設は次々と破壊されていくことになるかもしれない。

 

「……は!? こうしてはいられないじゃんね! わ、私も一緒に……」

 

 慌てて浴室に向かうミカだが段々とその肉体は硬直してしまう。この調子ではナギサが上がるまでミカは入れないだろう。

 

「いい加減にしたまえ」

「ぎゃん!」

 

 そして、いい加減にイライラしてきたセイアによってミカは蹴りだされた。全く予想もしていなかった奇襲にミカは珍しくなすすべなく倒れこむ。普通なら危険な行為だがミカの肉体には傷一つついていない。何なら痣になるほどのダメージも負っていないだろう。

 

「うぅ……。セイアちゃん酷いよ……」

「ミカさん? 大丈夫ですか?」

「え? うん。このくらいなら大した痛み、じゃ……ない……から……」

「ミカさん? 本当に大丈夫ですか?」

 

 ナギサの心配そうな声で顔を上げたミカだがその視界に入って来たのは楽園とでも呼ぶべき絶景だった。女性としてはスタイルが良い肉体は風呂の場という事もあり惜しげもなくさらけ出されている。湯気による湿り気を帯びた肌は厭らしさと美しさを兼ね備えており、ナギサの魅力を最大限に引き出している。腰より生えた羽によって今のナギサは女神と言っても良い美しさだった。

 だが、何よりも素晴らしいのは目の前に突き出された彼女の豊満なπだろう。ミカには及ばずとも十分に大きいと断言できるナギサのπは若さゆえに一切垂れる事もなく張りを見せ、πの魅力を十二分に引き出している。そんな二つのπの谷間からは彼女の下半身がちょうどよく見え女性の隠された神秘をこれでもかと引き出していた。

 同性且つ、幼馴染という何もかもをさらけ出せる相手故の無防備さ。それによって作られし楽園がミカの視界には映し出されたのだ。それを見た瞬間、ミカの目はがん開き、血管が浮き出る程その光景を凝視した。今のミカは思春期の男子と変わらなかった。

 

「わーお★」

 

 そして、ミカはキャパオーバーを引き起こし、鼻血を噴き出しながら気絶した。ブシュッというギャグ漫画でもなければありえないような大量の血はミカの興奮度合いを如実に表しているだろう。

 

「み、ミカさん!?」

「ああ……」

 

 しかし、目の前で幼馴染が鼻血を出してぶっ倒れられたナギサはミカの心情など知るはずがない。大慌てでミカを介抱するがその様子を見ていたセイアは何もかもを理解し遠い目になった。

 

「ミカ……。君ってやつはものすごい初心だったんだな……」

 

 大好きな幼馴染の裸にここまで興奮するミカに対してセイアは運が悪ければ最初の大運動会で出血多量で死ぬんじゃないか? と思いながら救護騎士団に連絡を取るのだった。

 

 

 

 

 

 因みに、ミカが倒れたことでカスミは五体満足で解放された。その時に感じた解放感は生涯訪れる事はない程の感情だったとか。

 しかし、温泉=カスミとミカの脳内では図式が完成している為に今後ナギサへの慰安旅行時にはカスミは連れ出される事になるがそれはまだまだ先の話である。

 




この後セイアが蹴り倒してミカを気絶させたという誤解?が広まってセイアは一時期キヴォトス最強を軽く倒せる存在として恐れられることになります。
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