聖園ミカにTS転生した 作:魔女じゃんね☆
ルーキー日間1位になっていました。ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします
「アハハ★ 貴方が先生? 頼りなさそうな見た目だね★」
「”初対面でいきなりそんなことを言われるとは思わなかったよ”」
連邦捜査部、通称S.C.H.A.L.Eの先生としてキヴォトスへとやって来た彼は連邦生徒会長失踪の件に関して詳しい説明を求めてきた生徒たちの中で一番印象に残った生徒がいた。
トリニティのティーパーティー、つまり生徒会長の聖園ミカであり、彼女は初対面でいきなりあんまりなことを発言してきたのだ。見た目はお姫様のような可愛らしい容姿をしているが性格はかなりの気分屋且つ無遠慮のようで先生に対しても物言いは変わらなかった。
「それで? 自分の職場を取り戻すのに手を貸して欲しいって? 嫌だよ★」
「そこをなんとかお願いします。貴方の実力なら鎧袖一触でしょう?」
「えー? 気分が乗らないなぁ。不良を叩き潰すのは自分の気分でやるから最高なのであって他人に指図されるのは嫌いなんだよね」
「”ミカ、私からも頼むよ”」
「……うーん、まぁいいか。ナギちゃんなら了承しそうだし。良いよ。手を貸してあげる。初対面の娘をいきなり名前呼びする失礼な奴だけど今回は手伝ってあげるよ★」
それが先生と聖園ミカの出会いであった。先生は類まれな指揮能力を以てミカ以外の生徒、ミレニアムサイエンススクールのユウカやゲヘナ学園のチナツ、トリニティのハスミ率いて勝利に導いた。先生の指揮能力は高く、ユウカ達は戦いやすかったと好感を持っていた。
一方で、先生に指揮をされる事を良しとしなかったミカは単騎で反対側より挟み撃ちにする形で攻撃を開始。その圧倒的な暴力に先生は驚愕をあらわにしてしまった。不良達が虎の子で持ってきたであろう戦車を持ち上げ、投げつけるさまはとてもではないがお姫様には見えない。ピンク髪のハ〇クと言った方が通用しそうな身体能力だった。
そして、シャーレ内部の不良を撃退することになった先生に代わり、ミカは外部の不良達を相手に無双を行った。彼女が高速で動き回るたびに不良達がダース単位で倒れ伏していく。しかし、彼女の行動はとても容赦がなかった。不良達の武器は素手で握りつぶし、四肢を粉砕し、ヘルメットを破壊する。中には下半身を地面に埋められ、出られなくなる哀れな不良までいるほどだ。内部を片付けた先生が止めに入らなければ彼女たちは全員が等しく重傷患者として病院送りになっていただろう。
その後は事態を聞いて慌てて駆け付けたもう一人のティーパーティーの桐藤ナギサに何度も頭を下げられ、お詫びを受け取ったり、アロナというタブレット内部の少女と交流をしたりして先生はキヴォトスへと順応していった。
そして、ミカに対する興味がわいてくることとなった。軽く調べただけでもミカの名前はキヴォトス中に広まっており、曰く「キヴォトス最強の存在」、「トリニティが誇る戦略兵器」、「桐藤ナギサは聖園ミカのお母さん」、「いや違う。飼い主だ」などなど情報が集まってきた。
「聖園ミカについてですか? よく不良をシバき倒しているって聞きますよ。ちょっと怖い噂もあるからゲーム開発部の子達が彼女にインタビューをしようとしたときは止めましたし」
「ミカ様についてですか? トリニティだけはなくキヴォトスでもあの人に勝てる人はいないでしょう。私が所属する正義実現委員会の部長も高い戦闘能力を有していますがミカ様の前には成す術もありませんので」
「聖園ミカ、さんについてですか? ヒナ委員長が昔あったことがあるらしいですよ? 3年前での時点でも強かったとか。でもゲヘナにとってはあまり良い人ではないですね。ゲヘナ嫌いなのかちょくちょくゲヘナで騒ぎを起こしているんですよ。多分ですけど風紀委員会とか万魔殿に所属していない人たちは一度は彼女によって病院送りにされている可能性が高いですね」
「聖園ミカさんについてですか? 連邦生徒会としても悩みの種ではありますね。何しろ彼女によって病院送りにされた者は数多くいます。ゲヘナを中心にトリニティ、アビドス、ミレニアム、ハイランダー、百鬼夜行……。最近は特にひどく、一時期はほぼ全ての病院が受け入れ出来ない程の負傷者を出したほどです。ですが、そのほぼ全てが不良生徒なので治安の改善に一役買っているのも事実でどうしたものかと手を出せていない状態にあります。加えて、保護者のナギサさんの尽力もあり、ミカさんが市民に暴行を働く事はまずないので放置している状態ですね。……ああ、かかわる際にはご注意を。彼女は指図されるのが嫌いですので先生の言い方次第ではぼこぼこにされる可能性がありますので」
聞けば聞くほどよくわからなくなってくる生徒。それが聖園ミカの印象だった。故に、先生は多少強引ではあるがミカを当番に呼んで近くで観察してみる事にしたのだ。近くで見ていれば彼女の事が少しでも分かるだろうと。
しかし、当番の日に彼女はシャーレを訪れる事はなかった。サボったのである。後から聞いた話によれば最初から行く気は無く、ナギサに見送られてトリニティを出た後は日課となったゲヘナ狩りに出かけて不良生徒や聞き分けの無い生徒を病院送りにしていたらしい。後日にチナツがその後処理で忙殺されたと愚痴をこぼしていた。
「当番とかめんどいからパス★」
後からナギサに首根っこを掴まれてシャーレに謝罪しに来たミカは反省した様子もなくそう言い切っていた。その直後にナギサのゲンコツと説教が飛び出すこととなったが先生は作戦を変えてキヴォトスの見回りに出る時に同行して欲しいと頼んでみた。屋外なら多少はマシかなと考えてのお願いだったがミカは不承不承ながら了承し、後日一緒に出掛ける事となった。
その時のミカはナギサによってシャーレの前まで送られてきており、まるで母親だなとナギサに思ってしまったが仕方がないだろう。そうして始まった見回りという名のほぼほぼデートだが意外にも楽しい時間となった。
ミカはその噂やお転婆な性格からは想像も出来ない程の博識であり、先生との会話ではそれがにじみ出ていたのだ。先生もミカとの会話が楽しくなってしまい、気づいたら見回りなんてそっちのけで色んなところでショッピングや食事を楽しんでしまっていた。明らかに生徒と先生がやるべき事ではないがミカも大した意識をしていないのか終始自然体であった。
特に一番の驚きは意外にも馬が合った事だろう。ミカは意外にもロマンに対して深い共感を示しており、合体ロボや必殺技で先生は大変に盛り上がったトークとなってしまった。周りの大半が生徒且つ異性なので中々理解されなかったところ、初めてともに語り合える仲が出来たことに先生は喜びを隠すことが出来なかったのだ。
結論としてミカは悪い子ではない。やりすぎなところもあるけど善悪の区別はきちんとつくし、何よりロマンを理解する素晴らしい生徒だと先生は考えた。
それからはアビドスの助けに応じてアビドスに向かって遭難しかけたり、ゲヘナの風紀委員の脚をぺろぺろしたり、モップのような髪を持つ風紀委員長にヒナ吸いをしたり、生徒と混浴したり、生徒とペットプレイを楽しんだりしていくうちにミカと会う事は無くなっていた。
元々当番に対しても意欲的ではないため彼女がシャーレを訪れる事はなく、先生はそれを寂しいと感じるようになっていた。もっと喋りたい、声を聴きたい、楽しい時間を過ごしたいと考えるも彼は先生として自分の役目を全うするべく今日も生徒の為に奔走していくのだった。
そりゃ元が男だもん。ロマンを理解できるのは当たり前だよね
因みにこのミカが先生に惚れる事はないです。ミカにはナギサがいるからね
というかくっついたら先生は普段の仕事の心労とミカのやらかしの胃で早死には確定しちゃうからね。だから先生、キヴォトスの為に長生きしてね早く死ねば死ぬほど曇る生徒が出てきちゃうからね