激重感情持ちが増えた   作:Mtru

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見つけてくれてありがとうございます。
初投稿です。
シンフォ4で負けまくってるので書いたら出る理論に乗っかろうと思って書き始めました。


主はアニメの知識しかないので、おかしい所あれば教えてください 
出来れば優しめに笑
※chatgptを使用して作成してます



無印変
激重感情持ちが増えたら


真夜中の病室。

 

産声をあげたばかりの小さな命を、母はそっと胸に抱いていた。

 

窓の外では、都市の光が遠くちらちらと揺れている。

 

「……小さくても、ちゃんと息をしてる。ドクン、ドクンって」

 

母親は愛おしそうに赤子の胸に耳を寄せる。

その律動が、まるで未来を紡ぐ糸のように聞こえた。

父親が穏やかに笑った。

 

「どんな時も、誰かと繋がって生きていける子になってほしいな」

 

「ええ。ひとりじゃなくて、誰かと心を結んで……」

 

母は目を細め、赤子の小さな指に自分の指を重ねる。

 

その瞬間、まるで絆の糸が指先から胸へと結ばれたような感覚があった。

 

「――紬。高坂 紬」

 

父親はそう告げる。

 

「糸を紡ぐように、人との絆を結びながら歩んでほしい」

 

母親は静かに頷き、赤子の額に口づけた。

 

「紬……人と人をつなぐ素敵な糸になってね」

 

その夜、彼の名は願いとともに刻まれた。

 

---

 

春の陽だまりに包まれた園庭。

小さな子どもたちの声が響き、花びらが風に舞っていた。

人と関わるのは得意じゃなかったから、両親に「友達をたくさんつくるんだぞ」と送り出されたが、砂場の前で足が止まった。

 

その時――。

 

「ねえ、一緒に遊ばない?」

 

声をかけてきたのは、元気いっぱいに笑う少女。立花響だった。

小さな手をまっすぐ差し伸べられ、紬は戸惑いながらも握り返す。

 

「……うん」

 

次に現れたのは、少し控えめな笑顔を浮かべる少女、小日向未来。

 

「響ちゃんばっかりじゃなくて、わたしとも遊ぼ?」

 

と、おっとりとした調子で声をかけてくれる。

3人で砂場に座り込むと、不思議な安心感が胸に広がった。

握った手の温もりが、産まれた時から続く鼓動と重なるようで――。

紬は幼いながらも、心の中で思った。

 

「……この2人と、一緒にいたい」

 

その日から、紬は立花響、小日向未来との日常を過ごすことになった。

それからの日々は、穏やかdいつまでも続いてほしいと幼いながらに感じるものだった。

園庭のブランコが、きぃ、きぃ、と小さな音を立てる。

陽射しを浴びてきらめく三人の影が、地面の上で重なったり離れたり。

 

「もっと高く、もっと高くー!」

 

響がブランコにしがみつき、元気いっぱいに声をあげる。

後ろで押している紬は、一生懸命に力をこめた。

 

「わっ、すごい! 空まで飛んでいっちゃうよ!」

 

未来が手を叩いて笑う。

その笑顔につられて、紬も思わず口元がゆるむ。

 

「紬くん、ありがと! おかげで風がいっぱい!」

 

振り返った響が満面の笑顔を見せると、紬はちょっと照れたように目を逸らした。

 

「……響が軽いから、だよ」

 

「なにそれー!」と響は笑いながら、勢い余ってブランコからぴょんと飛び降りる。

 

砂地に着地して、両手を広げて「じゃーん!」とポーズ。

 

未来はくすくす笑いながら、タオルで響の手を拭いてやる。

 

「もう、はしゃぎすぎなんだから。紬くんも一緒に遊んだら?」

 

「うん……じゃあ、次は3人で鬼ごっこしようか」

 

「いいね! じゃあ私がオニだ!」

 

「紬くん、逃げる準備はいい?」

 

未来に促され、紬は小さく頷く。

その顔は少し緊張していたけれど、響と未来の笑顔を見た瞬間、自然にほころんだ。

 

「じゃあ、いくよー! いーち、にー、さん!」

 

響が元気いっぱいに数を数える。

未来が紬の手をそっと握り、「こっち」と引っ張る。

 

――まだ幼い三人の世界には、不安も争いもなかった。

ただ手をつなぎ、笑い合うだけで、未来がどこまでも広がっていくように思えた。

 

---

 

 

リビングに広がるのは、おままごとセットと散らばるぬいぐるみ。

 

「わたしが今日はお嫁さんやる!」

 

未来が赤い布を頭に巻き、得意げにポーズをとる。

 

「じゃあ、私も! 紬は旦那さん役!」

 

響が木のお皿を両手に持って宣言する。

 

「えっ……2人ともお嫁さんなの?」

 

困惑する紬をよそに、未来と響は顔を見合わせて笑った。

 

「だって、3人一緒じゃなきゃ!」

 

「ずっと一緒だもんね!」

 

紬ははにかみながら、「……じゃあ、よろしくお願いします」とぎこちなく答える。

2人は「どうぞ♡」と声を揃えて返事し、“ご飯”をよそって渡した。

そのうち、はしゃぎ疲れた3人は畳の上にごろりと横になる。

響は紬の片腕に抱きつき、未来は反対側でそっと手を重ねる。

窓から差し込む陽射しが、柔らかい影を床に落としていた。

暖かな空気の中に3人はそっと意識を落としていった

 

---

 

「……あら」

 

そっと襖を開けた母の声に、父も顔を覗かせる。

畳の上には、並んで眠る3人の子どもたち。

紬を真ん中にして、右に響、左に未来。

まるで親子のように寄り添い、安らかな寝顔を見せていた。

 

「仲良しねぇ……」母が小さく笑い、

 

父は「ずっとこのまま、大きくなっても一緒でいてくれたらいいな」と囁く。

窓から差し込む柔らかな光が、子どもたちを包んでいた。

その光景はまるで、これからの未来を照らす糸のように温かかった。

 

---

 

「未来、まだ来ないね……」

 

駅前の広場、ざわめく人波の中で響はソワソワと足を揺らす。

 

「電話してみようか」

 

紬が落ち着いた声で言う。響はうなずいて発信ボタンを押す。

 

「もしもし? 未来? ……えっ、叔母さんがケガ? それで車出すから行けないって……」

 

響の肩がしゅんと落ちる。背筋を丸め、耳に押し当てた携帯が重く感じられる。

電話を切った後、響は小さくため息をついた。

 

「わたし、あんまり知らないのに……私って呪われてるのかも……」

 

その言葉に、紬は少し眉をひそめてから、すぐに柔らかい笑みを浮かべた。

 

「仕方ないよ。来られないなら……私たちで楽しんで、それをお土産に未来へ持って帰ればいい」

 

「お土産……?」

 

「そう。どんな風に歌ってたか、どんな風に盛り上がったか、ぜんぶ話してあげれば、未来もきっと一緒に行った

気分になれる」

 

響は顔を上げる。紬の言葉は乾いた喉に水を流すように、少し心を軽くした。

 

「……うん。そうだね。未来に笑って話せるように、楽しんでこないと」

 

そこへ、紬の両親が声をかける。

 

「ほら、もう開場の時間だ。二人とも、はぐれないように」

 

「はーい」

 

響と紬は並んで歩き出す。人の波に押されながら、胸の奥でそれぞれの思いを抱きつつ。

会場の入口は、期待に震える観客たちのざわめきと光の海で溢れていた。

 

音が――消えていた。

さっきまで胸を震わせていたツヴァイウィングの歌声が、遠い世界の出来事のように霞んでいく。

感動のあまり、意識が飛んでいたみたいだ。

 

「……すごい……」

 

隣の響が目を輝かせて声をあげる。

紬も「うん……本当に」と頷こうとしたその時だった。

 

――耳を劈く悲鳴。

 

どす黒い塊が、観客席に雪崩れ込んでくる。

ノイズ。

 

「紬! 響! 走れっ!」

 

両親の声。背中を強く押され、反射的に駆け出す。

足がもつれて、瓦礫に躓き、地面に叩きつけられる。

 

「だめ、こっちを見ないで! いいから、逃げるんだ!」

 

父の声が震えていた。

母が必死に笑顔を作っているのが、ちらりと視界の端に映る。

伸ばされた手が――次の瞬間、灰となって崩れ落ちた。

 

「……あ」

 

声にならない。

何が起きたのか理解できない。

さっきまでここにいた温もりが、音もなく消えてしまった。

それだけを、ただ呆然と見ていた。

 

「紬っ! 行こう!」

 

響が涙声で腕を引く。

その必死さに押されるように、紬は立ち上がり、ただ無我夢中で走った。

その時だった。

足場が崩れる音が響く。

床が傾き、瓦礫が降り注ぐ。

咄嗟に響を抱き寄せ、紬は彼女を庇うように身を投げた。

 

――落下。

 

耳を裂く轟音の中、紬の背中が衝撃を受け、息が詰まる。

響が胸にしがみつく感触だけが現実だった。

 

――鋭い痛み。

 

立ち上がろうと地面に手をついたとき見てしまった。

脇腹を、尖った破片が深く切り裂いている。

呼吸が詰まり、視界が赤く染まる。

ノイズの影が、こちらに迫る。

その刹那――鋭い閃光が走った。

 

「駈け出せ!」

 

よくわからない鎧みたいなものをまとった天羽奏が叫んでいる。

 

「響……行こう」

 

声が掠れているのに、自分のものだと理解するのに時間がかかった。

響の肩を支え、互いに体を預け合いながら、瓦礫の中を駆ける。

その瞬間、凄まじいスピードで瓦礫が真横を通り過ぎたと同時に、支え合っている響の体から力が抜けた。

 

胸を――飛んできた瓦礫の破片が貫いていた。

 

「響――!」

 

考えるより先に、紬は響を抱きとめ、下敷きになるように地面に身を投げた。

 

――激痛。

 

切り裂かれた脇腹に衝撃が突き抜ける。

血がどくどくと溢れ出し、喉の奥に鉄の味が広がった。

 

「うっ……ぁああ……!」

 

声にならない苦悶が漏れる。

意識が、沈んでいく

 

「おい! 死ぬな! 目を開けてくれ! 生きるのを諦めるな!」

 

……声が聞こえる。

心臓が、痛いくらいに拍動する。

 

前も見えないくらい薄れゆく意識の中感じたのは、全てを出し尽くしたような歌と共鳴したように脈打つ心臓の拍動だった。

 

 

 

――まぶしい。

まぶたを重く押し上げた先にあったのは、真っ白な天井だった。

点滴の管が腕に繋がれ、機械の規則的な電子音が耳に届く。

生きているのだと、ようやく理解する。

視線を落とすと、包帯で固く巻かれた脇腹。

鈍い痛みがまだ鮮明で、呼吸のたびに胸の奥が軋んだ。

それでも医師の説明によればリハビリさえすれば、日常生活に戻れるらしい。

だが。

両親はもう、いない。

遺品も何ひとつ残らなかった。

ノイズの残したのは、ただ空っぽの喪失だけだった。

 

「……紬!」

 

ドアが開かれる音。

涙声で駆け込んできたのは未来だった。

その目は赤く腫れ、駆け寄ると同時にベッドにすがりついてくる。

 

「よかった……本当に、目を覚ましてくれて……!」

 

嗚咽まじりの声が胸に響いた。

 

「……未来……」

 

力の入らない腕をどうにか持ち上げ、未来の背に回す。

痛みで歯を食いしばりながらも、弱々しく抱きしめ返した。

未来は震える声で続ける。

 

「私が誘ったから……こんなことに……ごめんね……」

 

紬はかすれた声を振り絞る。

 

「違う……未来のせいじゃない。誰のせいでも……ない」

 

その言葉に、未来は顔を伏せてさらに泣いた。

紬はただ、その髪を撫でるように震える手を動かすことしかできなかった。

少し落ち着いた未来が、ぽつりと告げる。

 

「……響は、まだ目を覚ましていないの」

 

胸の奥がぎゅっと痛む。

あの時、自分を抱きしめ返してくれた小さな力を思い出す。

それが途切れたままの彼女が眠り続けていると知り、喉が締め付けられた。

 

「……響も、きっと戻ってくる。だから一緒に……待とう」

 

声が震えていたのは、痛みのせいだけではなかった。

未来は涙の中で、かすかに笑みを見せて頷いた。

 

 

 




最後まで読んでくれてありがとうございました。

文章は見直してますが、誤字脱字、展開がおかしいことがあったらできるだけ優しい言葉で教えていただけると嬉しいです。

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