ダンガンロンパZ 希望のライダーと悪夢のビデオ   作:ボルメテウスさん

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クラスメイト Part3

俺と最原は急いで保健室へ向かった。

 

扉を開けると、ベッドに横たわる赤松の姿が見える。シーツに半分顔を埋めたまま、彼女は虚ろな目を天井に向けていた。

 

「赤松さん!」

 

最原が駆け寄る。俺も後を追った。

 

「……最原君?」

 

弱々しい声で赤松が応じる。彼女の目元には深い隈が刻まれていた。まるで何日も眠っていないような憔悴ぶりだ。

 

「君が学校を休むなんて珍しいね。一体何があったんだい?」

 

最原が慎重に問いかける。

 

「わからないの……」

 

赤松の指が震えていた。布団を握りしめる爪が白くなっている。

 

「夜になると……私の夢の中に……」

 

言葉が途切れる。彼女の目から一粒の涙がこぼれ落ちた。

 

「……怪物が現れるの」

 

その瞬間、俺の中で全ての糸が繋がった。

 

やはりナイトメアが彼女を狙っている。

 

「・・・これは確かにヤバイ事になった」

 

万津の呟きに赤松がびくっと反応した。

 

「どういうことですか?」

 

最原が鋭く問い詰める。

 

「とりあえずは移動するか。さすがにこの部屋で寝る訳にはいかないからな」

 

「寝るってどういうこと? えっ……」

 

赤松の声が奇妙に裏返る。最原がぎょっとした顔で振り返った。

 

(あっ……しまった)

 

万津は自分の言葉を反芻した。確かに今の状況で「寝る」という表現は誤解を招く。普通に考えれば休ませるという意味だが、ナイトメアとの接触を匂わせた直後なのだ。

 

「ちょ、ちょっと待って万津君! そういう意味じゃないから! 寝るってのは物理的に休ませるってことで! 安全な場所で!」

 

最原が両手を大きく振って割って入る。その焦り具合が逆に怪しさを増幅させている気がする。

 

「ふぇ? そそそそうだよね!??」

 

赤松の頬が明らかに紅潮していた。保健室の静寂が三人の間にどんよりとした気まずさを漂わせる。

 

「あー……つまり赤松さんを安全な場所に移動させたい。それでナイトメア対策を――」

 

言いかけた瞬間、万津のスマホが震えた。画面には【霧切教頭】の表示。

 

「……タイミング完璧ですね」

 

溜息混じりに通話ボタンを押す。

 

「霧切さん? 今ちょうど赤松さんのことで――」

 

『状況は把握してるわ。彼女には直接説明したほうが早いでしょう』

 

スピーカー越しの声が意外にも穏やかだった。それどころか教師らしい威厳すら感じる。

 

「赤松さん。ちょっと電話変わりますね」

 

「えっ? 教頭先生?」

 

困惑する赤松にスマホを渡す。

 

「・・・なんだか、別の意味で不運になりそうだったよ」

 

「僕も、またトラウマになりそうだったよ」

 

そう呟きながらも、先程までの赤松さんの様子を思い出す。

 

「・・・絶対に助けないと」

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