ダンガンロンパZ 希望のライダーと悪夢のビデオ   作:ボルメテウスさん

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メンタルロック Part6

「ふぅん。今度は音波爆弾と来たか」

 

僕は冷笑を浮かべながら左手で額を拭った。汗すら出ていない。余裕の証拠だ。それでもナイトメアの顔面がにやりと歪むのを見逃さなかった。

 

「貴様ニ勝算ハナイゾ小僧……」

 

「おいおい。勝負ってのは常に予想外でこそ面白いんじゃないか」

 

ゼッツドライバーの銀色が不気味な照明に鈍く光る。

 

ナイトメアが床に触れた刹那――地面が轟音を上げて裂ける! 砕けたコンクリート片がミサイルのように跳ね上がってくる。

 

「遅いね」

 

 僕はひらりと横跳び。瓦礫が背後で炸裂する。だが――。

 

「そう来ると思ったよ」

 

前回の戦いでこいつの癖は把握済みさ。着地点を狙った罠に気付かないほど愚かではない。

 

「お前みたいな単純バカは決まって同じ手を使う」

 

変身カプセルを指の間でくるりと回転させる。次なる一手を打つ準備は整っている。

 

「次はどう出る? まさか同じパターンで通じると思っていないよな?」

 

 ナイトメアが牙を剥く。耳障りな金切り声と共に衝撃波が放射状に広がった。空気が振動し鼓膜を直接揺らす感覚。だがそれこそが致命的なんだぜ。

 

「甘いって言ったろ?」

 

僕はゼッツドライバーのスロットに赤いカプセルを押し込む――!

 

《ブレード! メツァメロ! メツァメロ!》

 

俺は、そのままカプセムを回転する。

 

《グッドモーニング! ライダー! ゼ・ゼ・ゼッツ! ブレードォ!》

 

青白いプラズマが駆け抜け瞬く間に両腕が重厚な鎧で覆われる。同時に両足も具足が展開し戦闘体制に入る。

 

それに合わせるように、俺の手には、新たな武器が現れる。

 

『ブレイカムゼッツァー!』

 

ブレイカムゼッツァーを手に、紅蓮に輝く刀身が音を立てて鞘から滑り出た。ナイトメアが瞠目する隙に僕は地を蹴る。風圧でマスクの内側が歪むほどの加速感。

 

「遅いね」

 

紅蓮の刀身が空気を焼く。ナイトメアの顔面が驚愕に歪むのがマスク越しに伝わる。

 

「なっ……音速以上の動きだと!?」

 

「音なんて光の百分の一以下さ」

 

俺は嘲笑いながら刀を逆手に持ち替える。ブレードモードの真骨頂は共振周波数操作能力だ。刃の振動数をナイトメアの発生させる超音波と同じにすれば……。

 

「波と波をぶつけて相殺すればいい」

 

同時に両腕の籠手が展開し内部から複雑な歯車が露出する。

 

「くらえ『虚無斬り』!」

 

縦一閃。刀が通過した空間に光の筋が残る。

 

「バカナ……我が波動が消滅シタ……!?」

 

「正確には分散させただけだよ」

 

「そんな事!」

 

「出来るさ、なんだって、ここは」

 

そうして、俺は構える。

 

「夢の中だから」

 

ナイトメアの体が裂ける!

 

「グギャァァ!」

 

「さて次は……」

 

今度は水平に薙ぐ。刀身の温度が急速上昇し蒼炎を帯びる。

 

「高温蒸発型の『熱断刃』!」

 

赤外線域で音速を超える衝撃波がナイトメアの胴体を両断する。

 

「グォォッ……コンナ馬鹿ナ!」

 

奴の体から無数の楽譜片が羽根のように舞い上がる。それすらも刃で叩き潰す。

 

「終わらせる」

 

俺は、ブレイカムゼッツァーにカプセムを装填。

 

そのままゆっくりと回転させる。

 

刀身は巨大になった。

 

「なにィィ!」

 

『ブレイカムスラッシュ』

 

音すら置き去りにする真空刃がナイトメアの胸部を貫通した。

 

爆発と共に灰燼と帰す巨体。紅蓮の炎が消えゆく中、俺は深呼吸した。

 

「……終わったな」

 

俺は刀を納刀しながら天を仰ぐ。

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