ダンガンロンパZ 希望のライダーと悪夢のビデオ 作:ボルメテウスさん
「人類の滅亡を望む者だと?」
その一言に対して、俺は思わず見つめてしまう。
以前、最原から聞いた話から、絶望のビデオを配信している人物は知っている。
けれど、その犯人の手掛かりはこれまで見つける事が出来なかった。
だが、その一味だと思われる人物が、こうして目の前にいる。
「まぁ、驚くのも無理はないよね。けれど、これもまた事実だから仕方ないんだ」
「・・・それは良い、だからこそ聞きたい。なんでこんな事を」
「それはさっきも言っただろ、僕達は早い所、人類の滅亡をして欲しい。だからこそ、こうして苦労してナイトメアを育てているのさ」
「ナイトメアを育てるだと?」
その一言と共に、俺は構える。
「あぁ、少し前まではこの方法が上手に出来たけど、最近は何か変だと思って、来て見たが、まさか君みたいなのがいるなんてね」
男はそのまま、少し考えながら、俺を見つめる。
その狙いが何なのか。
金髪タキシードの男は口元を歪めて笑う。ステッキを軽く振りながらナイトメアに語りかけた。
「さて、こちらはそろそろ帰らないといけないからね、ナイトメア君、ここで邪魔者を始末してくれるかな」
錆びたフロントガラスの奥で警告灯がチカチカ点滅する。奴が合図した瞬間――ブルドーザーの牙が唸りを上げて迫ってきた!
「入間!伏せろっ!」
咄嗟に彼女を突き飛ばす。鉄塊が頭上をかすめ床を粉砕した。土煙の中で咳き込みながら振り返ると、タキシード男は既に背を向けている。
「さて、それじゃ名刺代わりにね!我々は終天教団。では」
煙幕とともに姿が掻き消えた。
「グオオオオンッ!」
ナイトメアが咆哮を上げる。ショベルアームが唸りを上げて旋回し、ブルドーザーのブレードが大地を削る。クレーンの鎖が鞭のように唸った。
「逃げるな万津!狙われてんのはお前だ!」
入間の叫びに背筋が凍る。その通りだ。奴の標的は俺一人――
「だったら!」
俺は背中のゼッツドライバーに手を伸ばす。指先が金属の冷たさに触れた瞬間、全身の血が沸騰した。
『インパクト! メツァメロ!』
変身ベルトが吠える。入間の目が丸くなるのが見えた。
『メツァメロ!』
「I'm on it! 変身!」
『グッドモーニング! ライダー! ゼ・ゼ・ゼッツ! インパクトォ!』
俺自身が、黒い煙に包まれる。
それによって貫かれたナイトメアの攻撃を受け流しながら、視界を奪う。
本当だったら、あの終天教団の奴を追いたかった。
けれど、今は。
「彼女を助けるのが最優先だ!」
それと共に、真っ直ぐと俺はナイトメアを押し返す。