ダンガンロンパZ 希望のライダーと悪夢のビデオ 作:ボルメテウスさん
「・・・まさか、教祖に会ったのか」
俺の方にそう問いかけてきたのは、先輩である伊達さんからの言葉に対して、俺は頷く。
「あの通信が出来ていなかった時に、まさかそんな事を」
その内容に、全員が驚きを隠せなかった。
これまで、情報が未だに幹部の1人ぐらいしか知らず、その目的が人類を滅亡させて世界を終焉させる集団の目的に対し、その人物がまさか教祖と呼ばれる人と直接あったと言う事実を知る事となると同時に、全員の視線が俺へと集中する。
「どんな感じだった?」「俺は一度は会ってみたいなぁ」「あんたもやるねぇ」「私としては聞きたいな」
それぞれがそう問いかけてきたが、俺は頷く。
「・・・まず言えるのは、そんなに悪い印象を受けなかった事だな」
「マジですかぁ?」
「悪い印象を受けなかった?」
「うん。あの時はさ、正直に言えば彼女も俺と同じ感覚なんだって思った。ただなぁ・・・・・・・・・」
そこで、俺は一度間を置いて言葉にする。
「・・・ただね、彼女が喋った内容を思い出せないんだ。どんな理由があろうとも、自分の手で人類を滅亡させたいと思えるのか。俺はそう思えない」
そう語る俺の言葉を聞いた彼女達は互いに顔を見合わせながら呟いた。
「どういう事だ」「本当に話したのかい?」
そう言ったが、俺は首を横に振る。
「・・・分からない。もしかしたら精神が錯乱していたのかもしれない」
「もしかしたら嘘なんじゃないかしら」
「嘘?」
その言葉に首を傾げると彼女は続ける。
「だってそうでしょ?もし万津君が嘘を言っていたとしたら・・・」
「いやいや。そんな事はないですよ」
俺は慌てて否定した。だが皆の目付きは険しいままだった。
「でもさ、気になることはあります」
そう言うと周囲の人間全員が息を飲むように静まり返った。そして皆一斉に口を開くとこう尋ねてきたのだ。
「何が気になるって言うんだい?」
「えっとですね・・・」
一呼吸置いた後で言葉を選ぶようにしながら答える事にしたのだ。
「・・・実は俺も良く分からないんですけど」
「何を言ってるんだ?」
「つまりどういう事なのよ?」
皆がそう言い始める中で俺はさらに言葉を続けた。
「確かに彼女はとても魅力的な女性でしたし見た目も綺麗でしたよ」
その発言に対して周囲から驚きの声が上がる中で続けて語り始めたのである。
「でもなんか引っかかるんですよね」
「引っかかるっていうのは?」
「・・・分からないですけどね。なんていうか普通じゃないんですよ」
この時点でもう既に混乱しているようであったがそれでも俺は説明し続けることにしたのだ。
「多分ですけどね。彼女は正常な判断力を持っていませんよきっと」
「ふぅん・・・」
周囲の人々からは納得していないような雰囲気を感じ取ったため改めて話をすることにしたのであった。しかし今度は逆にこちら側の方から質問されることになったのである。
「ところでさ万津」
「なんでしょう?」
「教祖さんって一体どんな人なの?」
この質問に対して答えようと口を開くもののなかなか出てこない様子を見せていたために助け舟を出すことにしたのである。
「・・・落ち着くというか、話していて気持ちが落ち着いた感じがした。見た目は綺麗な男性でも女性でも通用する感じの美人さんだった。でもね、なんとなくだけど」