ダンガンロンパZ 希望のライダーと悪夢のビデオ   作:ボルメテウスさん

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模造 Part7

「・・・それは本当か?」

 

俺の問いにまんじはニヤリと嗤う。

 

「お前さん自身で確かめてみな」

 

そう言うとバイクのライトが薄暗い雪原の一点を照らし出した。

 

「これは・・・ッ!!」

 

無数の人影が地面に貼り付いていた。

 

全て女性。全て裸身。全て違う殺され方をしている。

 

ある者は首を百八十度捻じ曲げられ、

 

ある者は舌を引き抜かれ喉に杭を刺され、

 

ある者は全身の皮膚を剥がされ樹皮を移植されていた。

 

「これが真宮寺是清が選んだ『合格者』だ」

 

まんじが吐き捨てるように言う。

 

「全部コイツの姉の友人に相応しいと判断された女どもさ」

 

俺は膝から崩れ落ちそうになるのを必死で耐える。胃袋がひっくり返りそうだった。

 

「お前の友達はな、この女たちを『祝福』だと宣いながらバラバラにして殺したんだ」

 

「嘘だ・・・そんなの嘘だ!!」

 

頭では否定したいのに、心が追いつけない。

 

俺の脳裏に過るのは、教室で民俗学の話に熱中していた真宮寺の横顔。あれが全て作り物だったなんて。

 

「・・・お前らに騙されるわけにはいかないッ!」

 

「ククッ。いくら叫ぼうが現実は変わらねぇよ」

 

まんじはバイクから降り、俺の肩をポンと叩く。

 

「俺ら終天教団に言わせりゃ、こういう奴こそ人間の縮図だ。他人を裁き悦に浸るキチガイ。それがお前のダチさ」

 

雪がサラサラと睫毛に降り注ぐ。

 

俺は唇を噛み締めた。血の味が滲む。

 

「俺は……俺は友達を見捨てない!」

 

まんじは愉快そうに顎を擦った。

 

「ほう?犯罪者を庇うのか」

 

「確かに真宮寺君が人殺しをしていたなら……許せないことだと思う」

 

俺は震える拳を握りしめながら言葉を選ぶ。

 

まんじは嘲るように鼻を鳴らした。その仕草一つ取っても教師のように尊大だ。

 

「ククッ……ならどうする?そいつを殴り倒して警察に突き出すか?それともズラッと並んだ死体みたいに蹴り飛ばすか?」

 

「俺は……」

 

一歩前へ踏み出した瞬間、雪がシャリと砕ける。まんじの嘲笑が降り注ぐ。

 

「まさかまだ"友達だから許す"とか寝惚けたこと言わないよなァ?」

 

「……わからない」

 

素直に答えるしかない。頭の中は渦巻く疑念と怒りで真っ二つだ。

 

「わかるわけないだろ!そもそもアイツが本当に犯人なのかもまだ証拠がない!」

 

「ククッ……じゃあ訊くが。あの雪原に転がってる女どもはなんだ?真宮寺是清の誕生日プレゼントか?」

 

「違う!!」

 

思わず声が大きくなる。まんじはバイクのタンクに肘をついて余裕綽々に笑う。

 

「だけど……仮に真宮寺君が人を殺したとしても……だからって見捨てたりしない」

 

「ククッ……」

 

まんじは額に指をあてて大袈裟に驚く。

 

「もしかして更生でも期待してんの?あの異常者を?冗談キツいなァ」

 

「違う。罪を償わせるためだ。法廷か……あるいは……」

 

「あるいは?」

 

「俺が止める」

 

それと共に、俺はゆっくりと構える。

 

「・・・なるほど、教祖が気に入る理由は分かった。だけど、止まる気はないけどなぁ!」

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