サメメイドと極悪殺し屋ちゃん   作:─────

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ヴィルトゥオーザを先頭にした一行がバッテリーを取り戻し電力を復旧させた。

ライカンが制御室から正常な復旧を確認すると、それぞれ別れていたチームのメンバーを合流させつつB棟へ向かうこととなった。

その道中で

 

「……ここかな?ちょっと待ってて〜」

 

彼女は唐突に近くの瓦礫の山をひっくり返し始め、リンが何をしているのかと問いただそうとした瞬間、瓦礫の山の中から黒いバックが掘り出された。

 

「じゃじゃ〜ん!私の武器〜」

「ぶ、武器?もう持ってるよね……?」

「今持ってるのは全部買えるやつで、ここに入ってるのは私が作ったお気に入りのやつだよ。たとえば……これとか!」

 

疑問を呈したリンにそう言って、彼女は四つのブレードをバックから取り出す。

それはエレンやカリンにとっては見覚えのある、初対面の際に装備していたブーツに付いていたブレードだ。

そのほかにも、開かれたバッグの内側には刃物類や銃器がぎっしりと詰まっているのが見える。そのあまりの量に唖然とする一同を放って、彼女はバッグの中の各種装備をパーカーのポケットや、内側に仕舞い込む。

同時に何本かのナイフを捨てたところから、彼女の装備各種は新調が必要な状態だったのだろう。

 

「よ〜し、準備万端!探索を続けよっか?」

 

装備を新調し、意気揚々と先頭を歩く彼女と共に一同はB棟とA棟を隔てるシャッターの前にたどり着く。

電力を復旧させたことで、シャッターは重々しい音と共に開き、一同はB棟にたどり着いた。

その直後、リンは見覚えのあるリュックが床に落ちているのを見つけた。

彼女が探している相手であるレインのリュックだ。

リンがそれを漁ると、中から出てきたのは一つの機械。

液晶表示されたタイマーは、リンが取り出した直後に0になり、ビピピと激しい電子音を鳴らした。驚いたリンがそれを投げ、爆弾かと警戒したライカンがリンのボンプを守るような体制を取った。

しかし、投げられた機械から聞こえるのはただのクラシック音楽だけだった。安堵のため息がそれぞれの口から漏れる中、ヴィルトゥオーザだけが面倒臭そうに頭を掻いた。

 

「……あ〜あ、総員戦闘準備〜」

「──え?」

 

直後、投げてしまった機械を回収しに向かったリンのボンプの背後に細長い人影が現れる。

まるでバレリーナのようなそれは、エーテリアスだった。

リンのボンプへと伸ばされた手を銃弾が弾き、その隙をついてカリンとエレンがエーテリアスへと切りかかる。

しかし、エーテリアスはバレエのような独特のしなやかな動作でそれを躱わす。

 

「お出ましだね、この場所のもう一組の狩人が」

「……()()?」

「そうそう、双子なんだよ」

 

話しながら、彼女へと襲いかかったエーテリアスの攻撃を避けながら先ほどエーテリアスの手を弾いたものと同じ銃を撃ち込み、エーテリアスを後退させると、相手に負けずとも劣らないしなやかな動きででき横を通り過ぎ、先ほどリンのボンプが拾った機械をひったくると、それを吹き抜けを通じて階下へと放り投げた。

エーテリアスはそれを追って階下に存在した空間の裂け目へと消えていった。

 

「……ふぅ、これでよし」

「音楽に引き寄せられてた……?」

「どなたかがけしかけてきた、としか……」

「まさかレインが?ううん、そんな……」

 

エーテリアスが過ぎ去った後、ライカンの発言に考え込んだリン。

すると、少し遠くから発砲音が響き、ミサイルが一同の元に飛来する。

先頭のミサイルはヴィルトゥオーザの放った銃弾で弾かれ、見当違いの場所で爆発した。エレンは続く数発も切り裂きながらミサイルを発射した下手人の元へ迫る。

 

「エレン、全員倒しては…!」

 

ライカンが制止の言葉を投げかけるが、もう遅い。

先頭となってエレンを追いかけたヴィルトゥオーザが辿り着く頃には……

 

「ありゃりゃ、全員倒してるし……寝てるね。エレンも、周りの馬鹿どもも、どっちもしばらく起きないだろうし……外行こっか?」

 

一行は彼女の言葉に同意してバレエツインズの外に出ることになったのだった。

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