神のお告げですよ皆さん! 〜我が青春は神と共に〜 作:ウズベ
ニキがアリウスに襲われてからアビドスでは日替わりでニキの護衛をしていた。
「ほらもう行くよニキちゃん!」
「あ、アヤネちゃん…… せめて、せめて朝のお祈りを〜」
「そんなことしてる場合じゃないよ、遅刻しちゃうって!」
アヤネに引っ張られて登校したニキ。
「おはよ〜 ふわぁ〜あ……」
2人を見かけたのはホシノだった。大きな欠伸と共に挨拶を交わす。
会議が始まった。
「さて、今日はいつもの会議がお休みしてこれからの方針を話します」
「私としてはニキの身が危ないのは分かってるけどいつ襲ってくるかわからない。そこでニキにはまず相手の特徴を教えてほしい」
シロコがまず話題を振る。
「そうですね、まず最初に私が戦った緑髪の少女。小柄ですが狙撃銃を有していたことから狙撃が得意かと思われます。
次に黒いマスクを付けた方。何やら物静かでしたが、私と同じロケットランチャーの使い手で技能は向こうが上です。
3人目はおかしな仮面を付けた方。戦闘中も何か話す素振りもなく、ハンドサインのようなものを流していました」
「3人とも恐ろしいねえ」
「そして錠前サオリ。私では全く手も足も出ないまま一方的にボコボコにされてしまいました。
彼女たちの連携や格闘技術は総じて高いもので、恐らくこの中のメンバーで彼女たちに喰らいつけるのはシロコ先輩と…… ホシノ先輩くらいかと」
ニキの発言にシロコとホシノが息を呑む。
「ですが他の面々なら私たちでも立ち回り次第でどうにかなるかと」
「……そっか、そんな危ないやつだったのか。まあ次からはおじさんたちも一緒だからさ。無茶はしないでね?」
「ひとまず、アリウスの目的はエデン条約の妨害でしょう? だったら調印式までなんとしてもニキを守りましょ。そのためにはアビドスの警備とかも自主的にするの!」
「それかアリウスを襲うのはどう?」
セリカが立てた案に反してシロコは随分攻撃的な案を出すのだった。
「し、シロコ先輩!?」
アヤネがずっこけたがすぐに元に戻る。
「却下、却下です! ニキちゃんがここまで言ってるのにその行動はあまりにも無謀すぎます!!」
「でも、シロコちゃんの言っていることに一理はあると思います。いざって時に向こうの動きを見れば役に立てるかもしれません」
「うーん…… それなら占ってみるのはどう? アリウスの居場所をさ。探るのは難しくても占いが得意なニキちゃんなら、何かわかるかもしれないよ」
「「それだ!!」」
ホシノの意見に皆が賛成した。
「では、始めますね」
詠唱を始めた途端、何故かニキの身体がその場から消失するのだった。
「に、ニキちゃん!?」
「一体どこに?」
気がつくとニキは古びた教会らしき建物にいた。すでに建物はボロボロでところどころ瓦礫が目に映っていた。
「ここがアリウス!? これじゃあまるで「おやおや」」
アリウスの惨劇とも言える現在の有様に愕然としたニキだったが背後から迫る存在に気づき身構えた。
「ふふ、こんなところに迷い込むとは」
赤い肌に白いドレスの怪物がニキの前に現れた。その姿にニキは動けなかった。
「何者ですかあなたは!?」
武器を構えようとしたがニキには今武器が無かった。現在修理中だったのだ。
「ネズミはネズミでも使えなくはないですかね」
怪物はニキを片手でとらえる。今まで見たこともない悍ましい存在に震えが止まらなかった。
「さて、私の"崇高"に至る作戦の予備としてあなたを活用してあげましょう!」
不気味な笑みを浮かべる怪物から離れようと必死で踠くニキ、しかし今のニキは彼女に一切触れることもできなかった。
(当たらない!? これは一体……!)
恐怖心を抱いたニキだったが……
「うわぁああああああああああ!!」
突然全身が発光し、そのままアリウスから消失したのだった。
そんな中幾つもの情報が次々と頭の中に入りながら次に目を覚ました時に、ニキはアビドスに戻っていた。
「ここは?」
「ニキ!?」
「良かった…… ごめんねニキちゃん。おじさんが余計なことを……」
「いえ、大丈夫です。それよりもとんでもないことが分かりました。今すぐ、トリニティの地図を用意してくれませんか? できればストリートビューが見えるタイプも一緒に」
ニキが見つけたもの、それはアリウス自治区への入り口だった。僅かな時間と異形の怪物の干渉、さらにニキ自身の力異変が重なったことで分かったのだ。
「どういうわけか知りませんが、彼女たちはここから動いているそうです」
「とりあえずこのことは私が先生に報告するね。
それとニキちゃん、みんなから提案があるんだ。本当は占いが終わってからすぐに行こうと思ったんだけど……」
「?」
「ニキちゃんの武器についてだけど、今朝ミレニアムの方から連絡が来たんだ」
アヤネが端末に届いたメールを広げる。
「一応ニキちゃんの武器自体はメチャクチャになってたけど直せなくはないって」
「本当ですか!? 良かった……」
「だけど、アリウスがまた攻めてくる可能性がある以上。武器がないのは危ないからこの後みんなで出かける」
シロコが告げるとニキの両サイドをシロコとホシノがガッチリガードしていた。
「ニキちゃんに近づく悪い虫はおじさんたちがやっつけちゃうからさ!」
おちゃらけた雰囲気で話すホシノにアヤネが頭を抱える。
「それじゃあどういうものにしましょうか?」
お店に入った対策委員会はニキの武器を見つけていた。
「ロケットランチャーとの兼ね合いもあるし、小さめのやつがいいんじゃないかな?」
「お揃いのMGなんてどうです? ニキちゃんは私のよりちっちゃいやつで良いと思いますが」
「ん、ARがいい」
「後輩の自主的な行動におじさんは任せようかなぁ〜」
銃のセールで販売されているものを皆で見ていたその時、頭上から声が。
「先輩とのおそろはいいぞ〜」
「はっ! 神のお告げ! 店員さんこれを!!」
「え、MG!?」
「まぁ……! 私とお揃いですねニキちゃん!!」
神の声を聞いたニキが購入したのはMG。
早速射撃場まで移動して試し撃ちをすることに。
「ニキちゃん、MGは大きい分反動も大きいです。ニキちゃんなら体力は問題ないでしょうが」
ノノミから説明を受けながら試し撃ちを始める。
「ふんっ!」
発射された弾丸は的の中心を正確に撃ち抜いた。
「ふぅ……」
安堵のため息をつくニキに対してノノミが拍手を送る。
「良いですね、初めてなのにそれだけ動けるのは良いですよ〜」
「そう言えばアヤネ、ニキの武器はいつ治るの?」
シロコが尋ねた。アヤネが端末に届いたメールを読み直す。
「ええっと…… 2日ほどですね」
「それじゃあ2日間は新しい武器で過ごしてもらうよ」
ホシノから指示を受けたニキは帰宅した。そんな中、ニキは瞑想していた。
(さらなる敵がみんなに迫っている。みんなを守るために私にできること……)
目を瞑り、黙々と瞑想していた中で過った案にニキが開眼した。
(私は神の声が聞こえる。それを通して、皆に神の恵みを分けられないのでしょうか?)
その時、空から神の声がニキに届いた。
「うーん、無理!」
「へ?」
予想外にフランクな声を聞かされたニキは目を丸くしていた。
「ニキちゃんしか勝たん!」
「はい!?」
戸惑うニキはため息をついてテレビをつけた。
「全くもう…… 神はどうされたのですか」
「はい、こちらシノンです。本日、ティーパーティホストの桐藤ナギサさんと万魔殿現トップの羽沼マコトさんによる声明が発表されました! 明日、エデン条約の調印式の日程が報道関係者に向けて告知されます!」
偶然テレビをつけて知った情報にニキは愕然とした。
「皆さん、テレビを見ましたか!?」
モモトークのグループチャットにメッセージを送る。
「見てる」 「ネットでもニュースになってますよ⭐︎」
「ついに始まるのですね……」
夜空を眺めるニキ、買ったばかりのMGをギュッと握った。
「もし、彼女たちがアビドスのみんなに危害を加えるなら全力で戦うしかない!」
決意を新たにするニキだった。
To Be Continued.
次回予告
ニキ「それでは、本日の体操の講師の方をお呼びいたします」
ノノミ「はい⭐︎ それでは元気よく万歳運動〜」
ニキ「神に対してバンザーイ!」
ノノミ「続いて左右で伸びまーす」
ニキ「伸びまーす」
ノノミ「続きはまた今度⭐︎ 次回、ゲヘナとトリニティ」
ニキ「神のお告げですよ!あ〜これは効果が…」
スレではPart4くらいになってますが、ひと足先にベアトリーチェと遭遇しています。しかもこれで出目が良かったのか入り口の3/4は把握していると言う設定になってます。
後この辺あたりから神が徐々に自我を持ったかのような振る舞いをしています