神のお告げですよ皆さん! 〜我が青春は神と共に〜   作:ウズベ

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なお、懲りずにこれからもやらかす模様


お告げ19 お仕置きされるニキ

「そうだ、祭壇を作ろう」

 

 その辺のゴミや銃弾の薬莢を適当に積み上げて作った祭壇(笑)を対策委員会に作って神の加護を得ようとしたニキだったが……

 

「良い加減にしてください!」

 

 結局いつもと変わらず、会議の場でアヤネをいつも以上に怒らせてしまうのだった。

 

 

 

 翌日___

 

「神のお告げだ。あの踊りを流行らせねば!」

 

 神のお告げを受け、以前対策委員会のほとんどが引っかかった奇妙な踊りをテクノロジー溢れるミレニアムに流行らせるべく、ニキは行動を開始し始めるのだった。

 

「神は言っています! あなたたちは祝福されるべきものたちであると!!」

 

 ミレニアムに着くや否、早速通行人に聞こえるくらいの大声で演説を始める。当然通行人はびっくりして立ち止まった。

 

「え? なに?」

 

「神のお告げです、私と一緒に感謝の意を捧げましょう!」

 

「意味不明すぎる……」

 

「私と共にこの絵を描くのです。これこそが神への我々の意思なのです!!」

 

 魔方陣が描かれた紙を見せつける。

 

「しかし興味深い、信仰はどんな影響が出るのかを証明するとしよう」

 

 まずは一部の学生からだった。神への信仰に興味を持った学生たちにあの魔法陣の描き方を教えた。それから拡散スピードは早かった。魔方陣の効果なのか研究や勉強が捗ったと言う口コミが拡散したのだ。

 

「ユウカちゃんこれって……」

 

「どう言うことなのかしら? まさか…… 後遺症が!?」

 

 この状況はセミナーに届いていた。特にニキを過去に救ったことのあるユウカとノアは胸騒ぎがしておりアヤネに連絡を入れるのだった。

 

「みなさん、神のお告げですよ! 私と共に笑顔になりましょう!!」

 

 エデン条約調印式まであと35日__

 

 

 

「何をやってるの!!」

 

 翌日、登校して早々に怒り心頭のアヤネにお説教を受けニキは正座させられていた。

 

「今朝ユウカさんからニキちゃんを心配するメールが届きました……」

 

 戸惑うセリカたちに説明するアヤネはSNSで演説するニキの姿を映す。

 

「このせいでアリウスにバレたらどうするの!?」

 

「あらら〜 これは思った以上にやってるね」

 

 ホシノが投稿を見て苦笑いしていた。実際コメント欄には"新手の詐欺か? "とか"C&Cに通報しました"などのものが見られていた。

 

「ん、ニキばかりずるい」

 

 シロコが頬を膨らませている中セリカがツッコミを入れ、ノノミも笑っていた。

 

「何がよ」

 

「うぅ…… すいません」

 

「こうなったら罰として……!」

 

 アヤネに連れられるままニキはD.Uにあるプール施設にいた。

 

「ここは?」

 

「本当はお休みの日にみんなでリラックス目的で行こうと思ってましたが…… 今からニキちゃんにはアレを受けてもらいます!」

 

 アヤネが指指したのは水が絶えず落ちてくる滝を思わせるような場所だった。

 

「SNSでの映えを目的としたコーナーです。3段階のモードがありますがニキちゃんには"ハード"に3分間挑戦してもらいます」

 

「えええ!? 確かここの水って結構冷たいって噂だよ!?」

 

 セリカがあたふたして止めようとしたがすでに怒りが頂点に達したアヤネを当然止められるはずもなくひと睨みで黙ってしまう。

 

「うへ〜 大変だね。頑張って〜」

 

 早速滝行が始まる。ちなみに特別に許可を取ってSNSで流行りの制服を着たままでの挑戦だ。

 

「う、うわあああああああ!!」

 

 水の勢いにたじろぐニキだったが……

 

「いいぞぉ、もっと濡れろぉ!! もっと……もっと濡れるんだ!! 透けろぉ!!」

 

(神のお告げがバグった!?)

 

 必死の挑戦の中、神の声らしきものが聞こえ、シャツも濡れてニキの下着がうっすらと見え始める中皆が顔を赤くし始めた。

 

(あ、アヤネちゃん!? これはちょっとオーバーなんじゃ……)

 

(ニキ、たっぷり反省するべき)

 

(や、やり過ぎちゃったのかな?)

 

(まぁ…… ニキちゃんったら!)

 

(ちょっと!? 何がとは言わないけど見え過ぎじゃない!?)

 

 対策委員会側のリアクションは様々だった。

 

 滝行チャレンジだったが、きちんと動画を撮られており、2度と勝手な事をしないと言う約束付きで翌日アヤネと共に直接ミレニアムに赴き謝罪をすることとなった。

 

「そうだったのね」

 

「申し訳ありませんでした! 神のお告げで好き勝手し過ぎました……」

 

「そのことなんだけどね……」

 

 ユウカの口から語られたのは意外なことだった。

 

 なんとミレニアム生の7割があの踊りに感化されて、活動を活発化させていたのだ。

 

「えぇ……」

 

「その日は特に問題も起こらなかったから、むしろ助かったぐらいだわ」

 

 

 謝罪を済ませた2人は対策委員会側のグループでせっかくのミレニアムだからゆっくり遊んでくるようにと言われゲームセンターに来ていた。

 

「ここはおすすめですよ。以前からここには来てるんですがなかなかでして」

 

「ニキちゃんってお休みは変な儀式とかそう言うのやってるイメージもあったけどゲームも遊んでたんだね」

 

「ふふ。さて、アヤネちゃんには私のゲーマー振りをみせてあげましょうかね」

 

 目に止まった格闘ゲームの機体に座る。ちょうど対戦者が現れたところで両者のバトルが始まる。

 

「よーし、アリス〜! 行っちゃえー!!」

 

(うん?)

 

 気になって反対側の機体を見つめるアヤネ、そこには4人ほどのミレニアム生がいた。

 

「行きます!」

 

「神のお告げですよ、私の勝利だ」

 

 バトルはニキの圧勝だった。

 

「うわぁ〜ん! 負けてしまいました!!」

 

「よーし、仇は打つよ!」

 

 すると反対側の機体でまた挑戦者が現れた。

 

「連戦ですか面白い!」

 

 しかし、今度は僅差で敗れてしまう。

 

「つ、強い!」

 

「やった〜!」

 

「なるほどね。ニキちゃん、多分あの人たちだよ」

 

 ニキとアヤネが対戦相手へ挨拶に向かう。

 

「ナイスファイト」

 

 礼をすると4人組が目を丸くしていた。

 

「どうも皆さん。“神のお告げ”ですよ」

 

(ただのハンドルネームですがね)

 

「もう…… ニキちゃんったら」

 

 戸惑うアヤネに小声でニキが説明して、納得してもらった。

 

「見たところ皆さんミレニアムの方のようですね」

 

「ああ! あなた、こないだ駅で演説してた人じゃない!?」

 

 ピンク色の猫の耳を思わせる被り物をした少女__才羽モモイがニキを指差す。

 

「あ、あはは……」

 

「私たちはミレニアムのゲーム開発部。私はモモイ。こっちは妹のミドリに、部長のユズ、それからアリス」

 

「さっきは負けてしまいましたがアリスはいずれ必ずニキにリベンジします! 勇者は一度倒れても終わりません! レベル上げをして必ず勝ちに行きます」

 

「よろしくお願いします」

 

「こ、こここ……」

 

 ユズはアリスの背後に隠れるかのようにじっとニキ達を見つめながら声をこもらせて挨拶する。

 

「そうだ! せっかくだしミドリとも勝負してみない?」

 

「お姉ちゃん!?」

 

「私たちはゲームを作るだけじゃなくて遊ぶのも上手いんだよ!」

 

 モモイが得意気な顔を浮かべる。そのまま言われるままにニキとミドリのゲームが始まる。

 

「行きますよ!」

 

「それにしても皆さんは普段からここに?」

 

「そうだよ! 面白いゲームを作るには情報を仕入れないとね!」

 

 ニキとミドリのゲームの横でアヤネとモモイが話していた。すると程なくゲームはニキの勝ちで終わる。

 

「ふぅ……」

 

「負けた……」

 

 そんな中アヤネがユズの方を見る。

 

「あの、遊ばないんですか?」

 

「え、いや……」

 

「せっかくですしユズさんもどうぞ? 胸を借りる気持ちでいいんですよ?」

 

(あっ……)

 

(アリス知ってます、これを"オイオイ、あいつ死んだわ"っていうんですね!)

 

「一回だけなら……」

 

「あの、大丈夫ですか?」

 

 心配そうにアヤネが尋ねるが、ミドリが止める。

 

「大丈夫です。ユズは私たちの部長なので。すごい光景が見られますよ」

 

 ニキとユズのゲームが始まった。

 

「さーて……!?」

 

 ニキが仕掛けるよりも早くユズが攻撃を始める。

 

「なに!?」

 

 焦るニキもコマンド入力を始めるがユズは反撃の隙すら与えない。

 

「ユズは音ゲーと格ゲーにおいては最強だからね」

 

 アヤネが一方的な展開に目を丸くする中モモイが解説する。

 

「悪質なチート使いだって返り討ちにしたことは覚えてないくらいあった。それだけ強いんだよ」

 

 そうこう言う前にニキは全くダメージを与えられないままユズとのゲームに大敗してしまった。

 

「こんなことが……!」

 

 

 ゲームを終えて2人はすっかり遅くなっていたため皆に連絡されて宿代わりにゲーム開発部の部室に招待されていたが……

 

「あの、お掃除しても? 神の気が弱まっています!」

 

「ああ、それがダメ!」

 

「この空き缶はいいですよね?」

 

「いや、まだ応募が……」

 

「あはは……」

 

 結局掃除もできないまま、皆寝落ちした。

 

「おきて、ニキちゃん」

 

 アヤネに起こされた。

 

「これ以上はマズイからひっそりと出ていこう?」

 

「ん〜」

 

 眠気まなこを擦り部室を出ようとする2人、そんな2人をユズがじっとロッカー越しで見つめていた。

 

「他校の子なのに親切にしてくれてありがとう」

 

「いえいえ、私よりもニキちゃんに……」

 

「気にしないでください。これも神の与えたご縁。いずれ私たちのことも話したいので。それよりもユズさん。あなた達のことを占ったのですが……」

 

 ユズが首を傾げる。

 

「変な流行語には注意してください。それを駆使して暴れ回るアリスさんの姿が見えましたので」

 

「う、うん……」

 

 早々にミレニアムを出たニキとアヤネであった。

 

 

 

 なお数日後__

 

「ニーキーちゃーん?」

 

「ひええええええ!!」

 

 トリニティでの占い露天の通報、ゲヘナでのダンステロ(笑)が耳に入りニキはアヤネ達に引っ張られていった。

 

 またしても他校で問題を起こしてまたしてもお仕置きを受けるニキだがそれはまた別のお話。

 

 

 一方__

 

「奴め、生きていたか」

 

 スマホからニキの生存を知ったサオリ達。

 

「どうするの? 今からでも始末しに行く?」

 

「いいや、このまま作戦を遂行する。それよりも例の段取りはどうなっている?」

 

 サオリ達は暗闇に溶け込む。

 

 エデン条約調印式まであと31日

 

 To Be Continued.

 

 

 




次回予告

アヤネ「対策委員会のマスコットキャラクターを考えてもらいます!」

ニキ「やはり砂漠化というだけあって砂がらみがいいですかね?」

ノノミ「可愛くてSNS映えしそうなキャラクターが良いですね!」

セリカ「ラーメンのマスコットとか?」

ホシノ「うーん… おじさんはどうしようかな〜」

シロコ「次回、マスコット誕生。これでバッチリ」



強豪と戦ってばかりの女
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