神のお告げですよ皆さん! 〜我が青春は神と共に〜   作:ウズベ

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ここからニキの占いが冴えて(?)いきます。ピンポイントで未来のある瞬間を見れる訳ですが内容は完全にランダムになってます。良いも悪いも全ては神の言うとおりってね


お告げ3 誕生、覆面水着団

 アヤネがカタカタヘルメット団が所有していた武器のパーツを分析した結果、手がかりがブラックマーケットにあることを掴んだ。早速ブラックマーケットに向かった対策委員会一同は、早々にスケバンに絡まれている生徒に会った。

 

「おいおい! そいつはトリニティの生徒、ってことは……」

 

「身代金が得られるってわけだぁ!!」

 

「なんならお前らにも「興味ない」」

 

 絡んできたスケバンは全てシロコの手で一掃された。それをニキは不思議そうに首を傾げていた

 

「この光景、どこかで……」

 

「それよりも、大丈夫!?」

 

 セリカが絡まれていた生徒に声をかけた。

 

「はい、ありがとうございました」

 

 彼女は阿慈谷ヒフミ。どうやらブラックマーケットにはペロロというキャラを求めてきていたらしい。話を済ませた後、共に調査を行なっていたがまるで成果が得られなかった。

 

「どうでしょうか? ここは休憩がてら占いでも」

 

「え?」

 

 ヒフミが目を丸くしていた。

 

「ニキは占いが得意。何かあれば占っていくといい。1回、1500円だよ」

 

「し、シロコ先輩! 嘘ですからね?」

 

「え、ええっと…… お願いします」

 

「ではでは……」

 

 占いの準備を始めたニキだったが、一瞬で景色が変わった。

 

「ここは……!」

 

 

 

 気づいたら暗雲立ち込める廃墟にニキはいた。

 

「ここはいったい……」

 

「終わりになんかさせません! 続けていくんです、私たちの……物語をッ!!」

 

 声のした方を振り向くと目に映ったのはヒフミだった。しかし、その光景は信じられなかった。なんとヒフミが拳を空叩く突き上げただけで暗雲が晴れ、雲ひとつない青空が出現したのだ。

 

「こ、これは……!」

 

 ヒフミの背中から眩い太陽の光がニキに注がれていく。

 

「なんなんだこの人は? まさか、神をも凌ぐ途轍もない方なのか!?」

 

「ニキ? 大丈夫?」

 

 セリカの声を聞くとニキは元いた場所に戻っていた。

 

「はっ!」

 

「どうしたのよ? さっきからぼーっとして」

 

「い、いえ…… どうやら神のお告げが聞こえなかったようで。いやぁ、申し訳ない」

 

「いえそんな! わざわざありがとうございました」

 

(ヒフミさん、あなたは一体……)

 

 ニキの異変は先生に見抜かれていた。

 

(どうしたんだろう? 言えないものでも見たんだろうか?)

 

「それじゃあ、調査を続けましょうか」

 

 ノノミが手を叩いて合図した。

 

 それから程なくして__

 

「銀行を襲う」

 

「えぇええええええ!?」

 

「そう来ましたか。神のお告げ通りですね……」

 

 ニキも苦笑いを浮かべていた。ヒフミも半ば無理矢理(?)参加させられていた。この銀行ではブラックマーケットにおける資産の何割かを占めているだけでなく犯罪すら強調していたのだ。

 

「ご安心をヒフミさん。68%の確率で成功すると神のお告げが出ています」

 

「いや、68%って……」

 

 頭を抱えるヒフミは紙袋を被っていた。他のみんなはピンク、青、緑、赤の覆面をかぶっていた。

 

「あの〜 私は?」

 

「ニキにはとっておきを」

 

 シロコが得意げな表情で一個覆面を取り出した。

 

「うわ! 眩し!!」

 

 その覆面は七色に光っていた。

 

「通販で見かけた"ゲーミング繊維"を利用したゲーミング覆面。これをあげる」

 

「す、すごい光だね……」

 

 皆が苦笑いする中ニキはおぉと感嘆していた。

 

「もう、こんなんじゃ目立っちゃうでしょ!?」

 

 セリカが呆れている横でニキは目を光らせていた。

 

「素晴らしいです! これさえあれば私に注目して作戦がスムーズに進みますね!!」

 

「ん、そういうこと」

 

 ニキとシロコが談笑しているが、アヤネは1人アビドス高校で自分用の覆面を密かに被っていた。目的は1つ__返済したお金が犯罪で使われている疑惑を調査すること。対策委員会5人とトリニティの生徒が引き起こした事件はキヴォトスの歴史に深く刻まれることとなる。

 

 

 

 

 ここはブラックマーケットのカイザー銀行__今ここに嵐がやってきた。

 

 突如として降りた照明に誰もが驚く。次に聞こえてきた銃声と共に6つの影が入り込んだ。

 

「怪我したくなかったら動かないで!」

 

「さもないと痛い目に遭いますよ〜」

 

 シロコ__ブルー2とノノミ__グリーン3が武器を構え、客や銀行員を脅す。

 

「神に祈りなさい! 哀れな子羊も神のお情けを受けられるのですよ!!」

 

「武器を捨てろって言ってんのよ!」

 

 ニキ__ゲーミング6とセリカ__レッド4が周囲に睨みを効かせる。

 

「さぁて、リーダーの"ファウスト"さん! 頼むよ!」

 

「あぁ…… 我らをお導きください、ファウスト様ァ!!」

 

 ホシノ__ピンク1とニキが指示を仰ぐ。

 

「えぇえ!?」

 

「さぁ早くカバンを……「命だけは助けてくれぇえええ!!」」

 

 シロコが要求するが銀行員は怯え切っていたため話がほとんど通じていなかった。

 

 強盗は成功した。一個の問題を抱えながら。

 

「これは私たちのお金なんだよ!?」

 

「ですが、神が泣いていますよ! 盗人に成り果てるなど神がどれだけお嘆きになるか……」

 

 目的の書類に加えて現金入りの鞄を持ってきたことでセリカとノノミはお金を使う派に、ニキとアヤネは反対派に回って意見が衝突していた。

 

「おじさんは反対かな〜」

 

「ん、そう言うと思った」

 

 ホシノの主張にシロコがうなづく。それを聞いたセリカが驚く。

 

「セリカちゃん、考えてみて。私たちの目的は書類。お金じゃない。今回は悪人の資金だったわけだけど、次はどうするの? その次は?」

 

 ホシノの発言にセリカが押し黙ってしまう。

 

「こう言う方法に慣れちゃってたら、この先また同じことを"仕方がないよね"って言って繰り返すようになっちゃう。そんなのおじさんはやだなぁ〜」

 

 ホシノが一呼吸つく。

 

「そんなことして守ったって何になるのさ」

 

 セリカ以外の皆が聞き入っている。先生もうなづいて同意していた。

 

「それにこんなことしなくたって最初からノノミちゃんの燦然と輝くゴールドカードを頼ってたでしょ?」

 

 正しい方法でアビドスを取り戻さなければアビドスではない。その言葉に皆が納得し、カバンを持っていくのを諦めた。

 

「ホシノ先輩……!」

 

 ニキはそんな中嬉し涙を流していた。

 

「ニキちゃん!?」

 

「素晴らしいです! 善を施し導く姿は神もお喜びになるでしょう!!」

 

「そ、そっか〜」

 

「まぁでも、良かったです。ひとまずこれは安全に処分を……」

 

 ヒフミが鞄を持った瞬間、何者かの接近をアヤネが告げた。

 

「ってあれは……」

 

 現れたのは便利屋68のアル本人だった。皆は咄嗟に覆面をかぶって誤魔化していたが、アルは気づかなかった。

 

「ねぇ…… あなたたち! すごいわ!」

 

「へ?」

 

 皆が目を丸くしていた。どうやら彼女はシロコたちの襲撃に心打たれていたのだ。

 

「私も法律や規律に縛られない自由な魂そんなアウトローになりたい! だから、あなたたちの名前を教えて!!」

 

(ほう、そういうことですか)

 

「私たちは神に選ばれた……「私たちは、覆面水着団です!!」」

 

 ニキを遮って、ノノミが名乗る。

 

「ふ、覆面水着団〜!?」

 

 そのまま適当に名乗ってニキたちはブラックマーケットを脱出した。

 

「行こう夕陽に向かって!」

 

「まだ昼じゃないの!!」

 

 ちなみに鞄はアルの手で拾われたのであった。

 

 

 

 ブラックマーケットから帰還し、中身を確認した皆は血相を変えて動揺していた。

 

「なんなのよこれ!」

 

 書類を見たセリカが狼狽える。

 

「私たちの、私たちのお金が犯罪に利用されてるの!?」

 

 手に入れた書類に目を通していると、ニキたちが汗水流して稼いだお金がカイザーローンを基にヘルメット団などに流出していたことが分かった。

 

「私たちの本当の敵はカイザーコーポレーションだったのね!」

 

「なんたること…… 神の住まわれる地を奪わんとするなど罰当たりです! 許せません!!」

 

 ヒフミとは夕方になって別れた。その際、彼女がトリニティにアビドスの援助をしてもらうよう働くと言っていたがホシノはトリニティは現状を知った上で無視していることと、アビドスにはコントロールできるほどの力がないことを理由に断っていた。

 

「万が一、それを見落としたからアビドスは…」

 

どこかホシノからは暗い雰囲気が漂っていた。

 

 

 明らかになった事実にニキも動揺していた。

 

「…… 神よ、私はどうすれば?」

 

 悩めるニキは夜空に向けて手を翳す。すると彼女にだけ声が聞こえてきた。

 

「先生を、信じなさい……? ですが、私が信じるのは神、あなたさまだけ……なんですよ!!」

 

 ニキには分かっていた。先生の心が。出会った日から彼女は先生を尊敬していた。

 

「いくら神とはいえ、そのようなことをおっしゃると言うのですか?」

 

 神のお告げに、ニキが動揺している中で日課の占いが始まる。

 

「そうだ! ヒフミさんを見ないと。あの青空の意味を今度こそ確かめなければ…… あの凄まじい光景、きっと只者ではないはずなんです!!」

 

 ヒフミの占いを始めたニキがまず見たのは、ペロロ様と戯れているヒフミの姿だった。

 

「テストがあるけどペロロ様〜」

 

「いえいえ! 今はこれが見たいのではありません」

 

 もう一度ヒフミのことを占ったがすぐに周囲が夜の街に変わった。

 

「私はこれから…… 人殺しになる」

 

 会話が聞こえた方向に向かうと、ヒフミが涙交じりで誰かを呼び止めていた。

 

「アズサちゃん……!!」

 

 辛うじて名前を聞いたところで現実に戻ってきた。

 

「アレはなんだ? あんなもの見たことがない……。なんだか嫌な予感がする。こうなったら……」

 

「ありがとうございました〜」

 

 

 

 夜、バイトを終えたセリカが帰宅しようとしたところ……

 

「ニキ?」

 

「少し、よろしいですか? セリカちゃん」

 

 セリカの家はニキの家からは近かった。2人は帰宅の途を共にしていた。

 

「それで? 何のよう?」

 

「実は……」

 

 占いの結果を話した。

 

「ヒフミが青空で叫んでた!?」

 

「ブラックマーケットで初めて会った時に占ったら出てきたんです。あの時は私も信じられずに皆さんには教えられませんでしたが」

 

「やっぱり見ていたのね。だけどそれだけでどうして?」

 

「実は、帰宅後にヒフミさんが見せた青空が気になって占ったのですが……

 

 何故か真っ暗な道路で友達を悲痛な声で呼び止めようとする光景が見えたのです」

 

「え……」

 

 セリカが言葉を失う。

 

「いくらヒフミだからって、そんなの偶然じゃないの?」

 

「いえ、そうとも言えないんです。実は今日セリカが現金の鞄を巡って揉めたでしょう?」

 

「うっ…… それは良いでしょう!?」

 

 セリカが顔を赤くして叫ぶ。

 

「実はその光景とよく似た光景を随分前に私の占いが捉えていました。それ以外にシロコ先輩がスケバンを追い払った光景もどこか見覚えが……」

 

「嘘でしょ? 今日起こることをいくつかピンポイントで見ていたの!?」

 

「と言っても、不確定要素もありました。

 

 実際ホシノ先輩が海のど真ん中で暑さに苦しんでた件や、便利屋の皆さんに起こる出来事もまだ起こってはいません」

 

「あんた……」

 

「もちろんホシノ先輩には警告はしましたよ!」

 

 セリカがため息をついた。

 

「まぁ良いわ、ニキも気にしないで。きっとなるようになるわよ。先生やみんなもいるわ。

 それに、ヒフミに関してはトリニティの人たちがいるから大丈夫よ」

 

「そうでしょうか……」

 

「大丈夫! 困ったらまた話を聞いてあげるわ。それじゃあ私、こっちだから。バイバイ!」

 

「さよなら、また明日」

 

 セリカに相談したがニキの不安は未だ拭えなかった。

 

「先生、か……」

 

 To Be Continued. 




次回予告
ニキ「はい、と言うわけでヒフミさん。ご自分が所属している学校について教えてください」

ヒフミ「トリニティ総合学園はお嬢様みたいにお上品な方達が多くいます。ただ、ゲヘナ学園の方とはしょっちゅう揉め事を…」

そのゲヘナ学園がアビドスに来てしまった!!

ニキ「解説ありがとうございました、ヒフミさん。次回もまたお越しくださいませ」

ヒフミ「次回、ゲヘナ風紀委員会!… こんな感じで大丈夫なんでしょうか?」

ニキ「神のお告げですよ皆さん!」
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