神のお告げですよ皆さん! 〜我が青春は神と共に〜 作:ウズベ
ちなみに元スレはPart9にまで来ています。スレを建ててもうすぐ2年という事実に少し震えてます。
この日キヴォトスは歓声に包まれていた。晄輪大祭__それはキヴォトスでのスポーツの祭典。他校が一斉に集まる姿はさながら大運動会と言っても良いだろう。
アビドスも生徒数が少ないとはいえ全員がこの場に参加していた。すでに会場には多くの学校の生徒たちが集っており、開幕を今か今かと心待ちにしていた。
「あら?あなたたちもきたのね?」
受付で声がした方を向くと便利屋68の面々もゲヘナ専用のスペースで受付を済ませていた。
「やっほ〜 久しぶり!」
「どうも…」
「ふふ、あなたたちも頑張りなさいね」
アルが余裕の表情を浮かべていた。ほかの社員たちも彼女に続き、ゲヘナ学園の入場口に移動していた。受付を済ませたアビドスの皆は一か所に纏って参加競技の確認を行なっていた。
「まず入場してから選手宣誓、セリカちゃんは柴関ラーメンの出張に加えて障害物競走と…」
アヤネが打ち合わせを行う中、開催委員会のアナウンスが聞こえてきた。
「こちらは実行委員会です。間も無く選手宣誓が始まります」
「フッ、神への宣誓は出来る喜び、アヤネちゃん!行きましょう!聖なる時を!!」
ニキは大役に心躍らせていたがセリカとアヤネには胸騒ぎがしていた。
「大丈夫かなあ?」
本当はトリニティの浦和ハナコアヤネの相方として出てくる予定だったが、ニキが神のお告げとして立候補してくると彼女が急に辞退をした。。すでに会場には様々な学校の生徒が集まっていた。
「パヒャヒャ!」
「わーい」
「はぁ… 今日もこの後仕事かぁ…」
ハイランダー鉄道学園__
「にゅふふ…」
「エリちゃん楽しそ〜」
「え、まずかったですか!?」
「うんうん、そんな事ないよ」
ワイルドハント芸術学園__
会場を移動する中、他校の生徒たちの姿が見えていた。なお、アリウスの生徒たちやSRTの面々はこの場にはいなかった。
多くの学校の生徒が一堂に会する大会の開会式が始まる。数百人もの生徒たちが見守る中でいよいよ選手宣誓の時間になった。
天気はやや曇天。いよいよアヤネとニキの大舞台だ。
「神のお告げです!この大会、私たちはスポーツの精神に則りなさいと告げています!」
開幕からブレないニキの姿に恥じらいを抱きつつ、アヤネも自分のセリフを言うのだった。
「わ、私たちはここに宣誓します!」
「一つ一つの競技に全力を尽くすと!」
「アビドス高校1年 奥空アヤネ」
「同じく 久城に…」
その時、雲が晴れ、一筋の光が2人に降り注ぐ。降り注ぐ光を浴びたニキはその場で制止していた。
「ニキちゃん?」
宣誓を止めたニキは、無言で涙を流していた。
「え?どうしたの?」「泣いてるよあの子…」「大丈夫かなあ?」
周囲がざわつき始める。
「神が、神が見ておられるぅッ!!」
鬼気迫る声と雰囲気でニキは声を上げた。誰もがそれにポカンと口を開けている中、セリカはぶち壊しを悟る。
「あんのバカ…!」
ざわつく会場、しかしニキは歓喜していた。
「太陽の神が真昼の空の星となって私たちを祝福していますよ。さぁ、空を見上げてごらんなさい!!」
「な、なに?」
「なんだあいつ?」
戸惑いの声を上げながら誰もが空を見上げていた。すると一部の生徒たちの目に明るく輝く星が見えていた。
「え?なんか見えてる!」
「うそ?どこどこ?」
「あ、ほんとだ!」
「皆さん!神の星が、神の星が私たちの頭上に浮かび上がりましたァ!これが何を意味するのか分かりますか?みなさんが神の声が聞こえてくる前兆となるのですよ!!」
「に、ニキちゃん!」
近くにいたアヤネが止めるがニキは収まらない。
「神に宣誓するのです!そして存在に感謝し、神の声に耳を傾けるのですよぉ!!」
選手宣誓の場でもブレなかったニキの発言に歓声が沸き上がる。
(決まったぁ~~!!)
ニキが自信たっぷりにやりきった表情を浮かべるが、アヤネたちはため息をついていた。
「よよよ〜」
ニキは柴関ラーメンとは別で自前で屋台を出していた。題して"神のお告げの館"、信仰と借金返済に近づくべく動いていたのだが…
「誰も来ない…」
そんな中ニキはモモトークを開く。
「何やってるの?とっても楽しそうだね」
メッセージの主はアツコだった。彼女らアリウスの生徒はニキにとっては神の祝福を受けた同志であり、今回の屋台のバイトにも誘っていたが断られてしまっていた。
「仕方ありません。観戦にでも行きますか」
「あっ、ニキちゃんじゃ〜ん」
アルとムツキだ。
「あっ、こんにちは」
「さっきのあれはどうしたの?」
会うやいきなりアルがあたふたしていた。
「実はアルちゃん、さっきの宣誓の時にメチャクチャ心配していたんだよ〜 」
「む、ムツキ室長!余計な気とは言わなくて良いのよ!! でも、あの星みたいなのが見れたのはきっと嬉しいことなのよね」
「おぉ!アルさんも神の加護が得られますね!神もお喜びになります!!」
ニキが食らいついて感激の眼差しを向けていた。
「え、ええ…」
「そうだ、ここだけの話、アルさんに紹介したい子たちがいましてね?」
「あら?そうなの?」
「ええっと…「ニキちゃ~ん」」
「はい!あっ、すみません。推薦のほうはまた後で!!」
「いいわよ、いつでも受け付けるわ」
アルとムツキに見送られてニキはノノミのもとに向かった。
「ニキちゃん、紫関の宣伝プロモーションをお願いします!」
「わ、私!?」
ノノミの無茶ぶりでニキが紫関の宣伝をすることになった。
「アビドス高校の久城ニキです。私たちのお世話になっているおいしいラーメン、紫関ラーメンをよろしくお願いいたします!!」
宣伝を終えて館に戻ったニキ、客もほとんど来ない中、Rabbit小隊の面々が時を同じくして先生の計らいでSRTとして出場が許可されたことで一気に会場に熱が入った。
それから始まった大玉転がしでは…
「神のお告げです!開幕の事故に気をつけなさい!!」
会場は動揺したが、競技開始早々に予想通りアリスが玉を吹っ飛ばした。だが、競技自体は問題なく進行していった。
そんな中、いよいよ障害物競争に__
「さあ始まりました!選手入場です!まずはミレニアムサイエンススクールのセミナー所属__早瀬ユウカさん!」
「続いて同じくミレニアムサイエンススクールのゲーム開発部所属__天童アリスさん!大玉転がしでは脅威のパワーで玉を吹っ飛ばした彼女の可愛さに会場は大盛り上がりです。
さらにトリニティ総合学園からは阿慈谷ヒフミさん、百鬼夜行連合からは久田イズナさん!」
会場が完成で溢れる中突如空に暗雲がかかった。
そして一本の稲妻が会場に落ちた。
「こ、これは…!?」
「神の声が聞こえてました。さあ、神よ照覧あれ!」
煙が晴れるとそこには祈りを捧げるニキの姿があった。
「あーっと!アビドス高校久城ニキ、雷鳴とともに現れた〜!やはり神の使徒を名乗るだけあって派手な登場だ〜!!」
「ふぅん!」
手をかざすと雷雲がかき消され、太陽が会場を照らすのだった。
「なんてことだ…!」
「あの娘、面白いことをするのぉ…」
山海経の観客席及び首脳陣が反応を見せていた。
「あ、ああ…あああ… 神の使者なのは本当なんだ…!」
ゲヘナの観客席からは恐れ慄く声が溢れ出した。
「この試合、負けるわけにはいかない!!」
参加選手が横一列に並び、いよいよ障害物競走が始まるのだった。
走り出したニキは序盤は優位に立ったが…
「お先に!」
最初の平均台チャレンジであっと言う間に最下位に転落してしまった。
「あーっとニキ選手開幕で大きく順位を落としてしまったぞ!?」
追いかけるニキの目に止まったのは第2ステージのスペースだった。ここではダルマさんが転んだに合わせてペナルティとしてアルの狙撃が参加者に命中することになっていた。
「アリスが一気に抜けます!これで首位です!!」
ニキが着いて早々にアリスがいち早く突破するのだった。
「だーるまさんが〜」
焦る気持ちを抑えつつニキも他の選手たちに続く。
「転んだ!」
動いたイズナが狙撃された。
「くぅ〜 まだまだこれしき…!」
ダルマさんが転んだに苦戦しつつもニキは4位へと上がり、第3ステージに…
「ば、バカな… 何故あなたが…!」
唖然としたニキたちを迎え撃つのは仁王立ちした先生だった。すでにアリスやユウカは先生とのあっち向いてホイに負けて再挑戦するべく列を作っていた。
「かかってきなさい!」
先生の得意げな表情に立ち向かうニキだが、あっち向いてホイに負け続け再び最下位に。
「あきらめないで、ニキ」
先生の言葉に奮起したニキは立ち上がる。
「うおおおおおおおおおお!!」
全身からオーラを噴出させ風神モードに変わったニキはゆっくりと先生に向けて歩き出す。
「いや、これあっち向いてホイをやるだけよね!?」
「ニキちゃん、先生を前にしてやる気になってますね〜」
観客席越しにセリカが鋭いツッコミを入れるが、ニキをよく知らない観客席からはどよめきが起こった。
「て、手品!?」
「どう言う原理で出来るのよ!?」
「うわああああああああ!やっぱり奴は人間じゃねええええええ!!」
「あれが久城ニキの…!」
「なんじゃありゃああああ!!」
ヒナとネルも試合の様子を離れた場所から見ていたがニキの変化に2人とも驚きが隠せない。
「神よ、私が先の進む事をお認めください!」
ニキから放たれたオーラが突風を発生させる。観客達も吹き飛ばされないように必死に耐えていた。先生も武者震いしたのかニヤリと笑みを浮かべた。
「行くよ…!」
「「あっち向いて…」」
ニキの身体から凄まじい突風が吹き荒れる。先生も堪えつつジャンケンをする。
「「ホイ!」」
ニキの指差した方向に向けて先生が向いていた。
「やった!勝ちました!やったやった!!」
風神モードが解けて、ニキが喜びで跳ね回る。
「おめでとうニキ。それじゃあ最後まで頑張ってね!」
「はい!」
ニキが満足そうに駆け出していった。そのまま仮装レースに移るも、結果は3位で終わった。
「さ、3位ですか… アハハ」
「ニキちゃーん!」
試合が終わるとノノミ達が出迎えにきていた。
「お疲れ様でした〜」
「いやあ、ニキちゃんの最後のコスプレ姿は可愛かったなぁ〜 ニキちゃんの可愛さがバレちゃうと思うと複雑だよ」
ホシノがニヤニヤしながらニキの写真を見せた。
「それよりもニキちゃん、シロコ先輩と同じくお話したいなぁ〜」
アヤネがニコニコ笑っていたがその横ではシロコがむすっとしていた為その様子を察したニキは受け入れた。
「とほほ〜」
To be continued...
次回予告
ニキ「私の神の秘術が冴え渡ってますねえ〜
コレさえあれば他校の方々にも太陽神を信仰する方が出てくるのでは!?」
ニキの暴走と活躍は止まらない!!
次回、宴もたけなわ
ニキが「コレが私です」