神のお告げですよ皆さん! 〜我が青春は神と共に〜 作:ウズベ
後何気に強敵とのエンカウントも
ブラックマーケットの一件から翌日のこと、事件が起こった。何と便利屋が柴関ラーメンを爆破してしまったのだ。
「あんたたち!」
セリカの怒りを抑えられず、一触即発だった。しかもホシノがこの状況にも関わらず、現場に到着していなかった。
「いいわ、この場で決着をつけてあげるわ!」
便利屋との決戦が始まるかに思われたその瞬間、1発の砲撃がニキたちを襲った。
「な、何ですか!?」
皆が動揺する中、先生にはその攻撃をした主が見えていた。
「…」
「先生?」
「うそ…!!」
アヤネがドローンで探り絶句した。
「先生、あの人たちは?」
「ゲヘナ学園の、風紀委員会だよ」
風紀委員会の乱入に際し、代表として銀鏡イオリが皆の前に現れた。
「さっさと便利屋を引き渡せ」
「い、いきなり神の地を荒らしておいて、何ですかその態度は!
神が怒りますよ?本気と書いてマジで怒りますよ!?」
「ニキちゃん落ち着いて!ここで彼女たちと争えば、政治的な紛争になりかねませんよ?」
「ああもう!ホシノ先輩はこんな時何をしてるの!?」
未だ駆けつけないホシノを待つセリカ、ニキを諌めるノノミだったが、シロコは真っ直ぐイオリを睨む。
「退かない!」
アビドス側の意思は便利屋は自分たちで裁くというものであったが、イオリは業を煮やし武器を構えた。
「後悔するなよ」
銃声と共にイオリが襲いかかってきた。
まずセリカはほとんど何もできずに無効化され、シロコも善戦するがほとんどダメージを与えられなかった。ノノミもセリカ同様、何もできずに抑えられてしまう。
「させるものですか!」
ノノミが抑えられたのを見て武器を構えるニキ。その時、一瞬だけ全身が光り、イオリに隙が生じた。
「なに!?」
(こいつ、今光った…?)
「神のお告げです!ここであなた達と戦いなさい、とねぇ!!」
正面から攻撃を当てたニキだったが、イオリは空中で軽やかに体勢を立て直し余裕の表情を浮かべた。
「待ってニキ!落ち着いて!!」
「いいえ、アヤネちゃん!彼女は神の御前であろうことかセリカちゃんにノノミ先輩、シロコ先輩の3人を崩した。4人目は崩させません!先に乱暴狼藉を働いておいて、これ以上神の御前で好き勝手などさせられるもんですか!!」
「ふふ、困りましたね」
その時、ゲヘナの行政官__天雨アコが現れた。彼女は改めて便利屋の引き渡しを要求したが、便利屋のカヨコにより狙いが先生であることを知った。どうやら風紀委員会もエデン条約を目前に控えていたので、シャーレの先生の確保を急いでいたそうだ。
「くっ… こうなったら!」
苦し紛れでニキはアコを占い始める。
「やい、そこの行政官さん!」
「はい?」
「神のお告げですよ!今、あなたに来ましたよ!!」
アコに指差してニキはニヤリと笑みを浮かべた。
「"キキキキッ!"それがあなたの未来だ!!」
ニキの発言に皆が固まる。しかも皆冷ややかな目線だ。先生だけは首を傾げていたが。
「… それがどうかしましたか?」
「神のお告げですよ!キキキと笑う方があなたに災いをもたらすでしょう!!
今ならまだ間に合います。神の怒りを買う前にここから立ち退きなさい!」
「… やっておしまいなさい!」
冷ややかな眼差しを浮かべたアコは全軍に突撃指示をとった。ホシノを欠いた対策委員会だったが、利害が一致した便利屋と共闘することになり風紀委員会との戦いが始まった。
「神のお告げがまた来ました。私たち3人でチナツさんを相手取りなさいと…!」
「行きます!」
襲いかかる風紀委員会の生徒達に対してハルカを先頭に、ニキとノノミはチナツ側を攻撃していた。
「神は見ているのですよ!」
「何だこいつ!?」
風紀委員が戸惑っている間にノノミとハルカが攻め上がる。
「後はあなただけです!」
「ならば先制攻撃という名の神のお告げを…!」
走り出しながら占いを始めると、あたりが建物の部屋に移った。
「え?」
何とチナツと先生が密室で触れ合っている光景がニキの目の前に映る。
「あまり沈黙が続くと… 帰って変な感じに」
チナツが先生のことを赤らめた顔で見つめていた。
「う、うわぁーっ!変なものが出た〜!!」
異様な光景を目にして足を滑らせたニキはそのままゴロゴロと地面を転がるのだった。
「な、何ですか?いきなり!」
「隙あり!」
不意打ちを喰らわせようとしたニキだったがチナツには怪しさを見抜かれてたので、難なく避けられてしまう。
「大丈夫ですか!?」
「大丈夫です」
チナツは結局ノノミとハルカの手で抑えられた。
「とりあえずここは制圧済み。他のエリアを見て来ますので、お二人は早く先生達の元に!」
「はい!」
ノノミとハルカを先に行かせたニキは負傷した腕を抑えて現場に向かう。
「爆発がしている以上、皆さんは熾烈な戦いを…急がないと!」
通りを移動していると道中マンホールに嵌ったイオリの姿が見えた。
「おい!こっから出せ!!」
「…無理です!あっ、そうだ」
通り過ぎようとしたイオリを占ってみたところ、彼女が電車の車内でテロリストと交戦しようとしていた光景が見えた。
「普通ですね」
「はぁ〜!? ふざけるな、ここから出せ!!」
(よし、後は中央に…!?)
イオリに一言だけ告げてから現場に向かう。
「みんなは大丈夫でしょうか?」
街の中心部に移動する中、曲がり角で1人の生徒と出会った。相手が風紀委員会の格好をしていたため、武器を構える。
「貴様… ゲヘナの!」
武器を構えて攻撃しようとした瞬間、ニキは地面に倒れていた。
(な、なんなんだこの方は!?)
白い髪に鋭い目つき、小柄な体格であるにも関わらず放たれている威圧感にニキは慄いていた。しかも全身にダメージが入っていたためまともに立ち上がるのも困難だった。
「落ち着きなさい」
(ホシノ先輩くらいに体格なのにこの威圧感… 神よ、私をお助けください…!)
「ねえ」
「は、はい!」
「アコはどっち?」
恐る恐る爆発がした方向を指差すニキ、白髪で小柄な生徒はそのまま歩き去っていった。
(せ、せめてあなたが何者かは見せてもらいますよ…)
全身のほとんどが痛む中、占いを始める。
するとニキの目に暗い部屋で先生と話している彼女の姿が映った。
「不思議だね。先生と一緒にいると安心する」
そういうと白髪の彼女は先生の前で眠り始めた。その光景にニキは戸惑いの声をあげる。
「どういう…こと?」
(何なんだ?さっきといい、先生とイチャイチャしてばかりじゃないですか。ほんとに今日の神はどうされたのですか?)
「訳が、わから…」
そのままニキは気絶して倒れてしまった。
「ニキちゃんしっかり!」
目を覚ますと病院の天井にニキはいた。ホシノを含んだ皆が、その場にいた。
「大丈夫?」
「はい、なんとか… いででで!!」
「もう、無理に動いちゃだめですよ!」
「油断しました… まさか、彼女1人があそこまで強かったなんて」
「1人って… まさかニキちゃん、ゲヘナの風紀委員長と!?」
「無謀でしょ!? ニキも、シロコ先輩みたく戦闘民族なわけ!?」
アヤネとセリカが青ざめる。
「とりあえず、ドクターによると今日一日寝てれば大丈夫だって」
先生が廊下でドクターに礼を言っているのがニキにも見えた。
「そうだ、結局あの後どうなったんですか?」
「ゲヘナの風紀委員会はみんな帰ったよ。あの白髪のヒナって人が謝罪もしてね」
「いや〜 申し訳ない、おじさんもオフだったのに遅れちゃって」
ホシノが申し訳なさそうな表情を浮かべる横でシロコが視線を彼女に向ける。
「そうでしたか…」
「それじゃあ、また明日退院する時に迎えに行くからね」
皆が帰った後、ニキもホシノに違和感を覚えていた。
(なぜ、来てくれなかったんだろうか?)
ホシノはなぜゲヘナとの戦いに来なかったのか?その夜、ニキはホシノを占った瞬間、辺りはアビドス校舎に。
「ここは… アビドス?だけど雰囲気がどこか違う?」
校舎を移動するニキ、やがて後ろから声が…
「ホシノちゃ〜ん」
「…何ですか?」
声のした方向を振り向くが、すぐに現実に戻ってしまった。僅かな時間、ニキが辛うじて見ることができたのは過去のホシノだった。
「今のは、アビドスと… 昔のホシノ先輩?」
その眼差しはどこか鋭かった。
To Be Continued…
次回予告
アビドスの秘密、それは思いもよらないものだった。
シロコ「こうなったら… 調べに行こう!」
アビドス砂漠のカイザーPMC基地に乗り込んだ対策委員会が知ってしまった現実。そしてホシノが!?
ニキ「神のお告げです!カチコミです!」
次回、敗北の日
ニキ「神のお告げですよ皆さん!」
ホシノ「バイバイ、みんな」