神のお告げですよ皆さん! 〜我が青春は神と共に〜   作:ウズベ

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一応つべでも反応集的なノリで動画はあるんですが、どっかの回し者疑惑が出てますが、どっかの早苗さんとは無関係です。本当です、信じてください。


お告げ8 新たなお告げとアルバイト

 

 ホシノが帰ってきた。

 

「うへ、めんどくさ〜い」

 

 この日は校舎の清掃をしていた。校舎に溜まった砂を屋外に捨てるのは勿論、先日襲撃してきたカイザーPMCにより破損した箇所の修復などを進めていた。

 

「ホシノ先輩、そうおっしゃらないでください。太陽の神の加護が得られなくなってしまいますよ」

 

「ニキちゃ〜ん、元気いっぱいだね〜」

 

「はい! 太陽の神だけではなく、慈悲深き神の加護も得られましたので!!」

 

 事件後ニキは皆に先生こそ神だったことを話すが、苦笑い一つで済まされていた。

 

「先生だから良いけど、ニキちゃんもあんまり変な人について行かないようにね? おじさんたちが心配しちゃうからさぁ…… ふわぁあ」

 

 ホシノが欠伸をしながら作業に移る。

 

 

 事件後、アビドスに介入したカイザーPMCの理事は指名手配されて追われる身となった。しかしカイザーコーポレーション自体にはダメージが無く、明確なダメージを受けてもいない上、未だ土地は奪われたままだった。一応、法外だった金利こそ大きく下げては貰ったが依然として彼らによって生じた借金はアビドスに残ったままだった。

 

 さらにアビドスで暗躍していた黒服についても仔細は分からないままになっていた。ゲマトリアという名前を含めて調査を続けるが明確な収穫も得られなかったのだった。

 

 だが、そんな中でも対策委員会は今日も活動を続けていた。

 

「ええっと、ここの修繕費用は……」

 

 アヤネがタブレットの画面を見つめ、思案していた。

 

「いらっしゃいませ〜」

 

 セリカはこの日はバイトだった。便利屋68の暴走で破壊されてしまった柴関ラーメンだったが、どういうわけか店の跡地にあった現金鞄をきっかけに屋台から再始動していた。

 

「セリカちゃん、お願いな!」

 

 大将も当初は引退を考えていたが熱烈なファンの存在が彼の心にもう一度火をつけ、セリカもまたバイトとして働いていたのだ。

 

「アヤネちゃん、校舎と屋上の砂をまとめました」

 

「うへ〜 おじさん疲れたよ〜」

 

 掃除を終えたニキとホシノ、ノノミが会議室のアヤネに連絡を入れた。

 

「それじゃあ体育館横に置いておいてください。ありがとうございました」

 

「はい」

 

 結局その日は清掃などで1日が終わった。

 

 

 その日、ニキは眠っていると突如頭上が光り始めた。

 

「むにゃむにゃ…… 神よぉ、偉大なぁ〜」

 

 寝言をしていると、彼女の元に未来に起こる光景が過った。

 

「はっ! 神のお告げ!!」

 

 目を覚ました彼女は起き上がり両手を空に向けて掲げる。

 

トリニティに暗雲あり。君主崩れし時、2人の君主乱れる。1人は過去からの荒波を呼び寄せ、もう1人は震えるだろう

 

 

 

 翌朝、ニキは登校中に夕べ見た光景を思い起こしていた。

 

(トリニティといえばヒフミさんだが……)

 

 以前ブラックマーケットで知り合い、覆面水着団として一躍裏社会で有名人となったファウストの正体がヒフミだ。

 

(そういえば先生は最近アビドス以外にも顔を出していましたね……)

 

 先生はシャーレ所属ということで、アビドス以外の学校にも向かっており大忙しだった。

 

「ひょっとしたら、トリニティにいるのかもしれませんね」

 

 思案している間に校門に差し掛かりシロコと軽く挨拶を交わして会議室へ向かい、一日が始まった。

 

 登校したニキは会議室に向かうが、何やらアヤネから黒いオーラのようなものが噴き出ていた。

 

「おはよう、ニキちゃん」

 

 ニコニコと笑みを浮かべる中、その日の会議は始まった。

 

(ニキ、また何かしたの?)

 

(いえいえ! まだ何もしてません!!)

 

 セリカとニキが耳打ちで話していたがアヤネが2人を見て微笑む。

 

「会議、始めますよ?」

 

「「は、はーい」」

 

 会議が始まったがアヤネはプルプルと震えていた。

 

「み〜な〜さ〜ん? これは一体どういうことですか?」

 

 アヤネが皆に見せつけたのは先日みんなが一人一人記入した新たな行動指針についての意見が書かれた紙だった。

 

「どうって?」 「言われても?」

 

「"残った資金を宝くじに投入、人生は一発逆転だよね〜作戦“を投入した方?」

 

「あっ、おじさんのやつだ〜」

 

 ホシノが名乗る中すぐさまアヤネは次に行った。

 

「"作戦:生徒を人質に大量に捕獲して強制的に転校させる15の方法"の方?」

 

「ん、わたし」

 

 続いてノノミがピクニックに行くための計画書を、セリカが石油を用いた詐欺が上がり……

 

「"布教&神のお告げ傾聴会"の方……」

 

 じっとニキを見つめる。

 

「自宅訪問よりも動画配信で神のお告げを恵まれない方達に神のお告げを届けるのです。それから興味を持った方に個別で神の素晴らしさを説き、転校という名の入信を……」

 

「良い加減にしてください!!」

 

 ホシノたちが出したのはどれも対策委員会のこれからの方針だったのだ。

 

「あぁ…… ごめんね〜」

 

「でもアヤネちゃん! とっておきの作戦がありますよ! 題して神の石像大作……」

 

「!!」

 

 アヤネの全力の怒りが込められた睨みがニキを閉口させた。

 

 

 

 翌日、アヤネが紹介したバイトをこなしに向かうがアヤネ本人は体調を崩していたのでバイトには参加できずにいたのだ。

 

「アヤネちゃん! 神のお守りを身につけてください! そのお守りをつければその身から邪気が消え……「はいはーい、そこまで〜」」

 

 ホシノに引っ張られてバイト先に向かうが……

 

「よし! お嬢ちゃん2人頼りにしてるぜ!!」

 

「はい〜♪」

 

「はい」

 

(あれ? ここで良いんでしたっけ?)

 

 なんとノノミとニキはバイト先を間違えていたのだ。

 

 シロコたち3人は積み下ろしのバイトの方に向かったのに対して2人は……

 

「えっほ、えっほ!」

 

「おぉ…… すげえなお嬢ちゃん! ったくそれに比べてオメエはどうなんでい、腰ぃ入れろ!!」

 

 資材を楽々持ち運ぶノノミに対し、ニキは苦戦を強いられていた。

 

「こ、こんなはずでは……!」

 

 ニキの体力は高い。時折シロコとツーリングに出かけることもあるくらいなのだが……

 

「もうちょい気合いをだなぁ……!」

 

 ニキにとっても肉体労働は突然のことで勝手がわからなかった。結局その日は筋肉痛で体の節々が痛むまま、帰宅し眠ったのだった。

 

 

 翌日__

 

「あぁ…… いったぁ〜」

 

「見つけたぞ!」

 

 突如目の前にスケバン3人が立ちはだかった。

 

「お前だな? アタシたちのバイトを横取りしたのは!!」

 

「へ?」

 

「とぼけんな! 仕事を横取りしやがって!!」

 

「ま、待ってください! なんのことかさっぱり……」

 

「うるせえ!」

 

 スケバンが銃を構えてきた。

 

「くっ! 神のお告げです、あなたたちはここで破れ去るでしょう!!」

 

「知るもんかよ!」

 

 武器を構えてきたスケバンの攻撃をかわして、反撃を仕掛ける。

 

「ぐわっ!」

 

「やったなこいつ!」

 

 もう1人のスケバンが走り出して掴みかかってきたがそのままプライム・フォーチュンの一撃を命中させた。

 

「ぎゃっ!」

 

「くっ、くらえ!」

 

 最後の1人が無差別に撃ち続けるものの、ニキは近くに壁に隠れて隙を窺っていた。

 

「くそっ!」

 

 リロードする瞬間に勢い良く飛び出したニキが引き金を引いた。

 

「う、うわあああああ!!」

 

 爆発音が響いたがニキはそのままそそくさと学校に向かった。

 

「遅刻してしまいますね…… いてて」

 

 筋肉痛に加えて小競り合いを起こして、慌ただしい一日が始まった。

 

 

 教室に入るとアヤネがまたしても神妙な表情を浮かべていた。

 

「アヤネちゃん?」

 

「ニキちゃん、ノノミ先輩と2人で行ったバイト先について覚えてる?」

 

「はい、あの肉体労働のやつですよね?」

 

「実は、そのバイト先に本来行く予定だったところと違ってたんだって」

 

 横にいたシロコが告げる。

 

「そういえばさっきスケバンに襲撃されましたね」

 

「えぇ!?」

 

「神のお告げで楽に倒せましたがね」

 

「実はその件で、今朝ノノミ先輩の元にスケバンが襲って来たんです。幸いシロコ先輩が追い払ったんですが……」

 

「でも神のお告げで追い払いました。それに……」

 

 ニキが咳払いした。

 

「新しいお告げです。トリニティに暗雲ありと出ました」

 

「は?」

 

 全員首を傾げた。

 

「これぞ好機! 暗雲の地に神の光を通し、アビドス復興の道の一歩としましょう!!」

 

「やめといた方がいいよ〜」

 

 ホシノが欠伸をして発言を止める。

 

「あそこは元々シスターが多くいる上に、正義実現委員会が黙っていない。それに相手はキヴォトスの中でも屈指の勢力を持ってるんだよ? ゲヘナと同等かそれ以上かもしれない。おじさんは感心しないなそういうのは」

 

「そうです! 他校での不審な言動はダメです!!」

 

 アヤネに求められてしまった。

 

「それに、暗雲ってなんなのさ」

 

「それは……」

 

 お告げの内容を話すが皆首を横に振った。

 

「とにかく、トリニティへの政治的な介入はダメ。おじさんとアヤネちゃんとの約束だよ」

 

「それにヒフミが許さない。私たちのリーダーファウストの怒りを買うの?」

 

「そうですよニキちゃん! ファウストさんを怒らせたいんですか? 

 めっ、ですよ!!」

 

 シロコやノノミにも反対された。

 

「……はい」

 

 トリニティへの行動は無くなってしまったが、ニキに与えられた予言は実のところ当たっていた。だが、それをアビドスの皆が知るのはまだ先のお話。

 

 To Be Continud……




次回予告

 ゲヘナ、トリニティに並ぶキヴォトス3大校それがミレニアムサイエンススクールである。

 ニキ「ここがミレニアムかぁ…… って、いきなり不良に絡まれましたね」

 ミレニアムにて新たな出会いがニキを待っていた。

次回 ミレニアム・サイエンススクール

 ニキ「神のお告げですよ、皆さん!」
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