変えてもいいかなと思いましたが…何も思いつきませんでした。
みんなと一緒に遊園地に行ったりして、優子と夏紀のバンドの手伝いとかしたりして、あっという間に卒業式の日がやってきた。
「二人は何してるの?」
「負けたら勝ちって勝負」
「なにそれ」
みぞれから説明を受けたけど、どういう事なのか理解が出来なかった。
その後、希美がやってきて全く同じやり取りをすることになった。
「そうだ!この三人で卒業式終わった後、一緒に写真撮らない?記念にさ」
「いいの?」
「そこはみぞれと二人の写真の方がいいんじゃないの?」
希美から写真を撮りたいって言われたけど、なんで僕まで入ってるのか分からなかった。
「せっかくの卒業式なんだからさ」
「…嬉しい」
希美がそう答えて、みぞれは嬉しそうに笑った。
「ありがとう希美」
「お礼言われることじゃない」
「それでも言いたかったから」
「そっか」
「うん」
「やっぱり二人で撮った方が良いんじゃないの?僕が混ざるのは…」
「まだ言ってる…」
すると、背後からやかましい声が聞こえてきた。
「あー!なんで今読もうとするの」
「だめ?」
「私が居ない時に読めって言ったじゃん」
「えー?言ったっけ」
「絶対わざとでしょ!本当に怒るよ」
「ごめんごめん、後で読むから」
「分かればよろしい」
本当にこの二人は最後の最後まで変わらなかったな…本当に
「本当に仲がいいな」
希美は呆れ半分にそう言った。
『仲良くないから!』
そういう所だぞと思ったがそれ以上僕は何も言わなかった。
*****
朝の登校を終え、教室に入るとこちらも変わらなかった。
「拓哉、ちょっといい?」
「優子?どうしたの」
「これ付けて貰っていい?」
そう言って出してきたのは桜のコサージュだった。
「なんで、友恵とか希美に付けてもらったらいいのに」
「本当はあの二人にしてもらうよ予定だったの。そしたら二人いなくなってて…」
優子がそう言い、周りを見ると本当にいなかった。
というより、吹部メンバーは僕と優子以外誰も居なかった。
「仕方ないなぁ…」
そう言って、優子からコサージュを貰って優子の制服に付けていく。
「拓哉、私のも頼んでいい?」
優子の制服に付けようとしたらいつの間にかみぞれがやってきた。
「オッケー優子にだけ付けたらみぞれに申し訳ないから付けてあげる」
「やっぱり…彼女との違いがあるのかしら…」
優子がボソッとそう言ったのを聞こえたけど、そうだろと心の中でそう思う。
「よし、これでオッケー」
二人のコサージュの取り付けを終えた。
「ありがと、でも、拓哉とこうやって過ごすのも最後なのよね」
「最後って言っても分かれの挨拶じゃないんだから…」
その後、卒業式を終え、先生達やクラスメイトと最後の挨拶を終え、吹部のみんなが待つ中庭に向かった。
「拓哉先輩、ご卒業おめでとうございます。」
卒業式の後、本当の最後のお別れ会をやっていた。
梨々花ちゃんは僕とみぞれの姿を見るとすぐにやってきて、号泣していた。
「うん、次のコンクールで全国金頼んだよ」
「拓哉先輩とみぞ先輩の気持ちも持って頑張りますから〜」
「あはは…最後くらいは笑顔で終わりたいんだけどなぁ」
「なんで先輩方は泣いてないんですか」
「えぇ…そんなに泣かれるとは思って無かったんだけど…」
「大丈夫。また来るから」
「先輩っ!」
そう言って、梨々花はみぞれに抱きつく。
「あっ!そうだ。梨々花に渡したい物があったんだ」
「渡したい物…?」
「はい!僕のリードあげる」
「それって…先輩が大事に使ってた…」
「そうだよ。けどこのリードは梨々花に持ってて欲しい」
「先輩…」
「それにリーダーとしてしっかりとやっていくんじゃないの?」
「そうですけど…」
何を言いたげな梨々花を横目に、優子と久美子、そして奏ちゃんがやってきた。
「挨拶周りは終わった?」
「こっちはオッケーだよ。久美子もこれからは頼んだよ」
「はい!拓哉先輩の思いも必ず叶えますから!」
「あの~私の事を忘れないで貰っていいですか?」
「忘れてた訳では無いんだよ。奏ちゃんも久美子部長の事頼んだよ」
「任せてください。久美子先輩は私が居ないとダメなので」
「奏ちゃん…」
「久美子、奏ちゃん、梨々花、後の事は頼む!」
「はい!拓哉先輩!」
「はい!先輩」
「何をやってんのよ…」
「本当ですよ…」
久美子、梨々花の2人と敬礼していたら、優子と奏ちゃんに呆れられてしまった。
「みんな集まってるじゃん」
「こっちも終わったよ」
お互いのパートメンバーに挨拶を終えたのだろう夏紀、希美がやってきた。
「先輩方…卒業おめでとうございます。寂しいですけど…今までありがとうございました」
「黄前さんも頑張るのよ」
「はい。必ず全国に行きます!」
「うん。約束よ」
そして、僕達5人と久美子は抱きしめて最後の別れを済ます。
「名残惜しいけど、そろそろ行く?」
「いいんじゃない」
「ただ帰りたいだけじゃないの?」
「そうともいう」
夏紀がそう言うと、みんなで笑う。
そして
「そうだ。久美子。これ渡しておくよ」
僕は久美子にとある紙を渡した。
使わない事を願っているが、念のためにね。
「なんですかこれ?」
「困った時に使ってよ」
「分かりました」
「じゃあね。また遊びに来るよ」
先に歩いている四人を追いかけて合流する。
そして僕らを見ている久美子にみんなで手を振って校舎を後にした。
ありがとう北宇治