ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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このルートでは、優子ちゃん、みぞれちゃんはほどほど出てきません。
先に言ってしまうんですけど…アンコンまでって決めてます。
その方がその後を書く上で都合が良さそうという点で…

とにかく、さつきちゃんはたくさん出していきたい所


面倒な後輩

 

昼時、サンフェスが控える中、サンフェスの説明をした友恵に一年生の事を聞いていた。

 

「どうだった?一年生達」

 

「う~ん、黄前ちゃん的には面倒って思ってるみたいだけど」

 

「久美子…」

 

どうやら、久美子が大変そうなのは分かった。

 

「それにしてもさつきちゃんは良い子だね。拓哉の妹ってだけあるね」

 

「どうした急に」

 

 

「だって、可愛いだもん。私にもあーいう妹が欲しかったなぁ」

 

友恵はそう言って僕の机に座った。

 

「友恵、愚痴るのは良いけど、机の座るのはどうなんだ…」

 

「え~いいじゃん、私と拓哉の仲じゃん」

 

「そうだけど…」

 

友恵とそんな話をしていると、外から僕の事を呼ぶ声が聞こえた。

ドアの方を見ると、梨々花ちゃんが立っていた。

 

「オーボエの子?」

 

「そう、剣崎梨々花ちゃん。オーボエかなり上手だよ」

 

「へぇ~拓哉がそこまで言うって事は本当なんだろうね~」

 

「とりあえず行ってくるね」

 

友恵にそう言って、梨々花ちゃんの元へと向かっていく。

 

「どうしたの梨々花ちゃん」

 

「先輩、お昼ってまだですか?」

 

「うん、丁度今から食べようと思ってた所だけど」

 

「それなら私と一緒にご飯食べませんか?」

 

そう言う梨々花ちゃんの手には弁当があった。

どうしようかと考えるが、後輩とコミュニケーションを取るのも大事かと思い、梨々花ちゃんと食べる事にした。

 

「もし、梨々花ちゃんが良いならだけど、ゆ、部長たちと一緒に食べない?」

 

「いいんですか!」

 

「うん、さつきも後から来るから三年生だけって事はないけど…」

 

「全然大丈夫です。むしろ先輩達と仲良く出来る機会なので~」

 

そう言って、梨々花ちゃんは僕達三年生の教室の中へと入ってくる。

その後、すぐにさつきもやってきて、僕、優子、友恵、さつき、梨々花ちゃんで昼を取る事になった。

 

「それにしても剣崎さん凄いね。三年生の教室に入ってこれるって」

 

「はい、先輩方と仲良くしようと思って」

 

「そうなんだ、それでまだ一か月も経ってないけど、うちの吹部どんな感じ?」

 

優子が梨々花ちゃんに対してそう聞いた。

 

「は~い、拓哉先輩と鎧塚先輩のおかげで吹部には大分慣れました」

 

「だよね、私も黄前先輩と夏紀お姉ちゃんのおかげで先輩達と仲良く出来てるし」

 

さつきと梨々花ちゃんは息が合っていた。

この二人はすぐに仲良く出来そうだな。

 

「随分と懐かれてるじゃないの拓哉」

 

と言いながら脇腹をツンツンとしながら小突いてくる優子。

 

「そんな事…あるか…」

 

「自覚あるのは罪よ」

 

「そうかぁ…」

 

そんな感じで、梨々花ちゃんを混ぜた昼食の時間は過ぎていった。

 

 

 

 

******

 

-音楽室-

 

「平石さん」

 

「はい」

 

「今 何を考えて 吹いてました?」

 

「あ…えっと…」

 

「ただ漫然と吹いているだけでは いけません 息づかい 音の形 周囲の空気 それらを感じて 1つのフレーズとして 音楽を作ることを意識しましょう」

 

『はい』

 

「ハーモニーも同じです 今 自分が何の役割を担っているのか それを意識してください」

 

滝先生がそう言った時、友恵が顎を手でさすっていたのが目に入った。

何もなければいいが…一応声をかけてみるか…

 

全体練習を終えると、僕は友恵の所に向かった。

 

「友恵」

 

「拓哉、どうしたの?」

 

「いや…さっき顎を気にしてたからさ、気になって」

 

「ただ、痒くて掻いてただけだよ」

 

「…本当に?さすっていたように見えたんだけど」

 

「本当だよ~拓哉は気にしすぎだって」

 

「分かったよ~友恵がそう言うなら…でも、気になったらすぐに言う事」

 

「うん、それは分かってるから」

 

今の出来る事はこれぐらいか…まぁ、優子にも言っておくか。

同じパートだし、何かあったらすぐに動けるようにはしておくか。

 

 

その後、優子にこの事を言うと、優子はなるべく気にするようにすると言ってくれた。

 

ひと先ずはこれでいいか。後は、普段の友恵を見ておくか

 

 

 

そんな事を思いながら階段を降りようと曲がると、落ち込んでいる久美子と一年の久石さんが居た。

 

「何してるこんな所で」

 

「あっ…拓哉先輩」

 

「副部長…」

 

「実は…」

 

この後、久美子から話を聞くと、秀一君が一年女子が仲良くしている所を見てしまったらしい。

 

「なんだ嫉妬か…」

 

「そんな簡単に済まさないでくださいよ…本当に落ち込んでるんですから!」

 

「それでなんで久石さんが居るの?」

 

「それはですね、久美子先輩から相談したいと言われて」

 

「なるほどね。それなら僕はさっさとここから離れるわ」

 

そう言ってこの場を離れようとしたのだが、腕を掴まれた。

 

「久美子…何故に掴む…」

 

「先輩もここに来た以上は話を聞いてもらいますから!」

 

「えぇ…」

 

久美子…強気でこれるようになったのはいいかもしれないが、僕…居る?これ

 

「それで私に頼みたい事って何ですか?」

 

「いや大したことじゃないんだけどね…相談っていうのは美玲ちゃんのこと」

 

「あ~そのことですか」

 

「ほら美玲ちゃんってまだ低音になじめてない感じでしょ?それで…」

 

低音パートって今、そんな感じなのか…

さつきからは特に何も聞いてないけど、

 

「鈴木美玲さんと友達になれってことですね」

 

「まっまあ…」

 

「いいですよ 私も仲よくなりたいと思ってましたし」

 

「ホント?」

 

「はい」

 

なんだ、僕居なくても解決できてるじゃん。

本当になんで居るんだ

 

「解決できたぽくて良かったね、じゃあ僕はこれで_」

 

「待ってください。先輩には秀一の事で相談したいんです」

 

「いやいや…久美子と秀一君が付き合ってるのは知ってるけど、人の恋路にアドバイス出来る程、恋愛経験ないよ僕」

 

「いいですから!」

 

その後、久美子の恋愛相談に乗る僕なのであった。

 

 

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