ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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10/8日修正


サンフェスに向けて

 

久石さ…奏ちゃん(そう呼ぶように言われた)は美玲ちゃんと一緒に帰るようになったとさつきから聞いた。

また、友恵も今の所は問題無さそうな感じだった。

 

その中で始まったサンフェスに向けての練習

 

 

「今年もよろしくね緑ちゃん」

 

 

「はいです!」

 

 

僕達ダブルリードは、外で演奏出来ない為、コントラバスの緑ちゃんと求君と一緒になって練習をする事になる。今年は、同じオーボエの梨々花ちゃんと、コントラバスの求君も混じっての練習だ。

 

 

「すご~い」

 

 

「さすがです、ミドリ先輩!」

 

 

求君が緑ちゃんの事を凄く褒めていた。

なんか凄いねこの子

 

 

「流石。緑ちゃん」

 

 

「褒めすぎですって先輩」

 

 

とやっている中で、遠くから

 

 

「ぐわっ!痛~…」

 

 

優子がドラムメジャーとして、バトンの練習をしていたのだが、取るのをミスっておでこにぶつけていた。

長瀬さんが声を掛けていた。

 

 

「今はほっとくしかないんじゃない?追いかけてるのは去年のドラムメジャーなんだから」

 

 

夏紀がそう言った事で、あすか先輩は本当に凄かった事を自覚させられる。

去年はこれよりも一からのスタートだった事も考えると

 

 

「部長の事いいんですか?」

 

 

「心配になる気持ちも分かるけど、今はする事はないからね。今の僕達に出来るのは自分達の技術を上げる事だけだから」

 

 

緑ちゃんが不安そうに聞いて来たがそう返すしかなかった。

優子には悪いけど、優子でどうにかしてもらうしかない。大丈夫。本番には出来るようになってるはず

 

 

その後、それぞれのパートでマーチングの練習を行って、全体での練習という流れで進んでいった。

 

 

そして、気付けば帰宅する時間になっていた。

 

 

『お疲れさまでした~』

 

 

「梨々花ちゃん、ちゃんと日焼け止め塗ったの?」

 

 

「先輩…持ってくるの忘れてしまいまして…」

 

 

「あらら…家に帰ったらちゃんとケアをしないとだね」

 

 

「です…」

 

 

そう言う梨々花ちゃんはかなり落ち込んでいた。

 

 

「あれ? 帰っちゃうの?」

 

 

「はい 練習はもう終わったので」

 

 

「そっか…お疲れ」

 

 

「お疲れさまでした」

 

 

そう言って帰っていく美玲ちゃん

 

 

「さっちゃんは?」

 

 

「私は残ります、まだ全然できてないので」

 

 

「私たちも残る?」

 

 

「だな」

 

 

「黄前先輩は?」

 

 

「えっ?あ~私も残ろうかな」

 

 

チューバ組は美玲ちゃんを除いてみんな残るらしい。

さつきも残るって言ってるし、手伝ってあげるか。

 

 

「後藤、僕が見てあげようか」

 

 

「いいのか?」

 

 

後藤に声を掛けると、そう返事が帰ってきた。

 

 

「うん、家に帰ってもする事ないし、それにさつきが残るって言ってるから、僕も残るよ」

 

 

「それなら助かる」

 

 

「その前に、水分補給しないとだね」

 

 

「そうだね。私達も先に水分補給しよっか」

 

 

「だな」

 

 

僕の言葉に長瀬さんが乗ってくれて、低音パートの皆は水分補給をし始める。

もちろん、僕も。

 

 

「じゃあ私もここにいますね」

 

 

「えっ?」

 

 

「ダメですか?」

 

 

「いいんじゃない?」

 

 

そう言って、僕と同じ方向に進んでいく久美子と奏ちゃん

 

 

「私 先輩にずっと聞きたいことがあったんです」

 

 

「何~?」

 

 

「先輩はさつきと美玲どちらが好きですか?」

 

 

「どうしたの?いきなり」

 

 

「質問が悪かったですね、聞き方を変えます。さつきと美玲、どちらが部活を頑張っているように見えますか? どうぞ」

 

 

久美子に水筒を差し出す奏ちゃん

 

 

「ありがとう」

 

 

「正直に言えば 一緒にいる時間が長い人の方が好感が持てるよ」

 

 

「さつきってことですか?」

 

 

「でも部活的な観点で言えば、演奏能力があって、短時間で成果を出す方が優秀とも言える、どちらもいいところがあって私はどっちも好きだよ」

 

 

「その答えはズルくないですか?」

 

 

奏ちゃんから見れば、臨んだ答えではなかったのだろう。そう返していた。

 

 

「そう言ってもらって構わない、でもこれが正直な私の気持ちだから」

 

 

「フッ…すみません意地悪なことを聞きましたね」

 

 

「別にいいよずっと気になってたんでしょ?」

 

 

「さすが久美子先輩お心が広い」

 

 

「何それ…」

 

 

「本心ですよ。私思ってるんです。久美子先輩は本当に尊敬できる方だなって」

 

 

二人のそんな話を聞いて、美鈴ちゃんの事が気になったけど…下手に突っ込まない方が良さそうだなと思った。

 

 

「よし、久美子、奏ちゃん、練習再開するよ」

 

 

「え~先輩…早くないですか~」

 

 

「そうですよ!もうちょっと時間をくださいよ!」

 

 

久美子と奏ちゃんからブーイングの嵐だが気にしない。

実際、チューバ組は準備が出来ているのだ。

 

 

「そんな事言ってもさ、チューバ組は準備終わってるよ」

 

 

と言って、グラウンドを指さす。

 

 

「なるべく早くね」

 

 

「はい、分かりました」

 

 

それだけ言って僕はグラウンドに戻って行き、二人が合流するの待ち、練習を開始するのだが……

 

 

「さつき、歩幅合わせないと…」

 

 

「こう?」

 

 

「そうそう」

 

 

「後はー夏紀」

 

 

「何?」

 

 

「音が走ってるから、落ち着いてやろう」

 

 

「分かった」

 

 

気になった事を二人に言うと、長瀬さんからも大丈夫かなと聞かれたので、二人は大丈夫だと答えておいた。

 

 

チューバはなんとかなるだろう。ユーフォも…まぁ心配する事はないか。

 

 

「久美子も奏ちゃんもその調子で頑張っていこう」

 

 

「分かりました」

 

 

「気になった事があったらどんどん言っていいからね」

 

 

その後、許される限り、低音パートの練習を見る僕なのであった。

 




このルートのヒロイン、何人か決めてるけど、特典で出た子をヒロインにするか。これで緑ちゃん出たらどうしよう…
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