サプライズもありましたし、TRUEさんの生声も聞けたので感動ですよ本当に
「少し音が安定していないので各自気を付けて?」
「はい」
「自分の耳で自分の音と周りの音ちゃんと確認しながら外さないように」
「はい」
「じゃあ5分休憩 トイレ行く人は急いで」
試験も終わって、コンクールに向けての練習がいよいよ本格的になってきた。後日行われるオーディションに備え、各自コンクールで演奏する曲をひたすら練習する日々が始まった。
テストの結果はというと、真ん中より上とだけ言っておく。
「ヒロネ…こっち見てる」
「ウソ!チューニングずれてるってこと?」
「あ、葵先輩塾ですか?」
「うん。ごめんね。じゃあ、あとよろしく」
「あ うん」
斎藤先輩は今日も塾なのか。
勉強第一と言っていたので、無理もないか。
「先輩!今日は一緒に帰っていいですか?」
「うん いいよ」
「やったーーー!」
練習が終わって、吉川が香織先輩にお誘いをしていた。
どうやら今日は成功した模様。最近は、香織先輩とタイミングが合わないって言っていたし、良かったな。
「どうしたの?」
「高坂さんですよ。これ、ソロパートのところじゃないですか。香織先輩がいるのに」
「1年がソロの練習しちゃいけないって決まりはないでしょ。前にも言ったけど、無視とか嫌がらせとかしてないよね?」
「してませんよ? 高坂さーん」
「はい」
トランペットパートは少しばかり険悪な雰囲気なんだろうか。
香織先輩が居るからそんな事はないだろうけど。吉川も性格があれだけど、根は良い子なはずだし大丈夫だと信じよう。こんな事、本人の目の前では言えないけど。
「練習終わりよ。片付けて」
「わかりました」
「ほら、素直じゃない」
「ん? どうしたんですか? 香織先輩」
「ごめん、やっぱり先帰ってて」
「ぇぇーー」
ああ…今日も香織先輩と帰れないようだ。
こうなったら僕の元へとやってくるんだよね。
「ねぇ」
「今日も断られてたね」
「何よ」
「何もないよ、今日も一緒に帰ろうって誘いに来たんでしょ?」
「そうよ。何か用事でもある訳?」
「いや、香織先輩に断られた瞬間にこっちに来るだろうなと思っただけだよ」
「じゃ、一緒に帰りましょ」
******
「よっと」
「これで終わりですね?」
「うん」
「あれ? 雨降りそう」
「みどりは雨も好きですよ?」
「ねえ」
「あ、はい」
「そこの椅子、どこかに戻しておいてくれる?」
「あー、ほんとだ。倉庫ですかね?あ 持って帰るんですか?」
「うん、たまにはね」
「あは」
「そこ、邪魔なんですけど!」
「よけてけばいいでしょ?」
「ふんっ、ごめんあそばせっ!」
「あ おい、何すんの! ふんっ」
「前からああなの。犬猿の仲なんだよね」
「はー」
「こればっかりはもう慣れるしかないからね…」
「拓哉先輩」
「鈴木!早く!」
「おっと、呼ばれてるから先に帰るね、長瀬もお疲れ」
「お疲れ様です」
「あお2人が犬猿の仲でも、拓哉君が居る事によってなんとかなってるからね」
「そうなんですか?」
「夏紀ちゃんと幼馴染だからね」
***********
三日月の舞の練習が始まった。
すると滝先生は何かに気になったのか、サックスパートに視点を当てた。
そして、その相手が斎藤先輩へと向かった。
「わかりました。斎藤葵さん」
「はい」
「いまのところ、いつまでに出来るようになりますか? 残念ながらコンクールは待ってはくれません。いつまでにと目標を決めて課題をクリアしていく。そうやってレベルを高めていかないといい演奏は出来ません。わかりますか?」
「はい」
「ここは美しいハーモニーで旋律を支えなければいけません。今テナーサックスのあなただけが音を濁しています。受験勉強が忙しいのはわかります。が、同時にあなたはコンクールを控えた吹奏楽部員でもあるのです。もう一度聞きます。いつまでに出来るようになりますか?」
「先生」
「なんですか?」
「私、部活辞めます」
斎藤先輩の言葉に部員みんながざわざわとなる。
「理由はありますか?」
「今のまま部活を続けたら志望校にはいけないと思うからです。前から悩んでいたんですが、これからもっと練習が長くなることを考えると続けるのは無理です」
「そうですか。わかりました。後で職員室に来てください」
「はい」
「斎藤先輩、やめないでください」
「葵、待ちなよ」
と斎藤先輩は音楽室から出ていく。
その斎藤先輩を追って、晴香先輩と黄前さんが追っていく。
黄前さん…
「はぁ…」
こんな雰囲気では演奏なんて出来ない。
すぐさま、自主練となるのだが、誰も練習に身も入らないだろう。
「大丈夫なのかな…」
「大丈夫だよ!」
「なんで次から次へと問題が出てくるのよ!」
帰り道、夏紀、鎧塚と一緒に帰っていたら、吉川も混ざってきて、気づけば二年生4人でジャンクフード店に来ていた。
「ある程度の覚悟は必要かもね」
「と言うと?」
「斎藤先輩はあの感じだと恐らく抜けるでしょ?晴香先輩もショックはあるはずだから…」
「晴香先輩まで辞めるっていう訳?」
「そこまで話を飛躍はしてないよ。部長をやってくれる人だよ?そう簡単にやめる人じゃないよ先輩は」
「あんたはあすか先輩じゃなくて、晴香先輩派だったもんね」
「どっちでも良かったけど、恩がある以上は晴香先輩の助けにはなりたいからね」
という会話をした次の日
晴香先輩は休みで、晴香先輩にかわって指揮台に立つあすか先輩
もちろん練習に身も入る訳もなく、滝先生からいつも以上に指摘が多く飛び掛かった。
「あれ?香織先輩は?」
「帰ったよ?」
「ええーーー またーーー?」
「因みに言うと、拓哉君も帰ったよ?なんか用事があるって言ってた」
「はぁ!?」
*******
「斎藤先輩…本当に辞めるんですね…」
「うん、ごめんね。相談も無しに…」
「先輩の決めた事なんですから僕が言える事なんてないですよ」
僕は斎藤先輩と会っていた。
というより、斎藤先輩から連絡が着ていた。
「でも、いいんですか?晴香先輩と話さなくて」
「うん、晴香と会ったら気まずいかなって」
「斎藤先輩がそう言うだろうなって呼んでおきましたよ」
「拓哉君ごめんね、こんな先輩達で…」
「いえ、後は先輩達でしっかりと話あってください。やらなくて後悔するより、やることをやって後悔する方がいいですから」
とだけ言って僕は先輩達と別れた。
次の日
「昨日は休んでしまってすみませんでした。体調も戻ったので、今日からまた頑張ります」
復帰してきた晴香先輩を歓迎するかのように拍手が沸き起こる
「拍手するところじゃないって」
「これからは皆勤賞で頼むよー? 私は楽器とたわむれるためにここにいるんだからー」
「わかってるよ。じゃあチューニングベー」
「昨日はどこに行ってたの!?」
練習の休憩中、吉川に捕まり、昨日の事について聞かれた。
なんで、ここまで怒っているのか分からない。
「話すような事でもないよ。ただ…何も言わずに帰った事に関しては謝る」
「ふん、今日は一緒に帰ってもらうから」
「ごめんね、拓哉君いいかな?」
「いいですけど」
「昨日の事ありがとうね」
「先輩の事を思ってやっただけなので」
「その…お礼がしたいから放課後いいかな?」
「晴香先輩、鈴木と一緒に帰る約束をしてるんです!」
「あっ、そうなの」
「ごめん吉川、今度奢るから、今日は鎧塚辺りと一緒に帰ってくれないかな?」
「はぁ!?」
「えっ…いいの?」
「晴香先輩のお願いなので断れる訳がないですって」
「ちょっと!私との約束は!?」
斎藤先輩が居なくなった吹奏楽部は新たなスタートを切った。
2期分をしっかりと書きたいので1期分は飛ばし飛ばしで行きますが…1期が好きな人には先に言っておきますごめんなさい…。
ヒロインは?
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小笠原晴香
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中世古香織
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鳥塚ヒロネ
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喜多村来南
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傘木希美
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加部友恵
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井上順菜
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剣崎梨々花