昨日、梨々花ちゃんとおでかけの約束をした僕は、JRの方の宇治駅で梨々花ちゃんの事を待っていた。
「拓哉先輩~!」
スマホを触って待っていると、僕の事を呼ぶ声で聞こえてきた。
「はぁ…はぁ…お待たせしました」
息を切らしながら言う梨々花ちゃん
「ううん、僕も今さっき来たばっかりだから」
「はい。それで先輩」
「うん?」
「今日の恰好どうですか~?頑張って選んだんですよ~」
そう言い、その場で一回転する梨々花ちゃん。
梨々花ちゃんの恰好は、半袖にミニスカート。
「似合ってるよ」
「ありがとうございます!ミニスカート中々履く機会がなくてですね…今日、頑張って履いてみたんです」
「そうなんだ。ありがとね」
「しれじゃ、先輩行きましょうよ~」
そう言って、梨々花ちゃんは僕の腕に抱き着いてきて引っ張っていく。
「はいはい、そんなに急がなくても大丈夫だって」
「仕方ないじゃないですかぁ~楽しみにしてたんですから」
そう言う梨々花ちゃんは、とても可愛らしく思えた。
そして、やってきたのは京都市内。
「先輩!後で一緒に登りましょ~!」
そう言って指さす先には京都タワー。
高い所は苦手なので是非とも行きたくないのだが…
「えぇ…高い所苦手だから嫌なんだけど…」
「先輩、高い所苦手なんですね」
何故かニヤニヤとしながら言ってくる
「なんでそんなに笑ってるの?」
「いやぁ~先輩にも可愛い所あるんだぁと思って~」
「これ可愛いのかな…?」
なんて会話をしていると、今日の目的地である水着コーナーに来ていた。
「おお~たくさんありますね~」
「だね。入るの中々…勇気居るけど…」
「大丈夫ですって、こうすれば大丈夫ですよ~」
そう言って抱き着いてくる。
確かに、こうすれば周りから見ると、変な風には見えないか。
そう思いながら、梨々花ちゃんと店の中に入っていく。
「先輩ってどういう水着がお好きですか?」
「う~ん、特にそういうのないかな…?」
「そうなんですか?てっきりビキニとか大人の水着とか好きそうだと思ってたんですけど」
「そういうのが好きな男子の方が多いよね」
クラスメイトの男子達、この時期になってから、ずっとそういう話ばっかりして、優子が凄い剣幕になっていたのを思い出しながら言う。
「それなら、私が気になった水着を選んでいくので、先輩には感想を言ってもらう感じにします?」
「うん、そうするか」
そう言って、梨々花ちゃんはたくさんの水着を手に持って、僕に感想を求めてきた。
「これとかどうですか?」
「いいんじゃない?可愛いと思うし」
梨々花ちゃんが手に取った水着は、白のパンツにピンクのフリルが付いた水着。
「おお~!先輩が一番の反応を見せてる~これ試着してきますね~」
そう言って、近くにあった試着室の中に入っていく。
しばらくして、着替え終わった梨々花ちゃんがカーテンを開けて姿を見せる。
「どうですか?先輩」
身体をもじもじしながら言う梨々花ちゃん
「可愛いじゃん」
「本当ですか!?」
僕が褒めると、梨々花ちゃんはそう言い、その場ではしゃぎだした。
お店に迷惑になるから辞めようね…
その後、梨々花ちゃんは試着した水着を購入した。
「明日は、これ着ていくので楽しみにしててくださいね」
「楽しみにしてる」
「はい!それじゃあ、今からどこに行きます?」
「何か食べに行く?」
時間を確認すると、丁度昼時だった。
「なら、私がおススメのお店が近くにあるんですよ~一緒に行きませんか?」
その後、梨々花ちゃんおススメのお店に行って、また今度一緒に行こうと約束をした。
「じゃあ、また明日」
「は~い。先輩遅れないでくださいよ」
京都からの帰り道、宇治に近づいてきて、梨々花ちゃんは席から立ってそう言ってきた。
「大丈夫だって、梨々花ちゃんの方こそ遅れないようにね」
「分かってますって」
と言って扉が開いて電車から降りていく。
手を振ってくれる梨々花ちゃんに僕も手を振ってお盆休みの一日目は過ぎて行った。