縣祭りも終わり、一面白になった練習風景にも慣れてきた頃、オーディションが近づいた部の空気はより緊張感を増していた。
「Cの頭、タンバリンのロールにアクセントをください」
「はいっ!」
「今注意した点を重点的にパート練習を進めてください」
「はいっ!!」
「先生、クラなんですけど」
「はい、この後来てください」
「フルートもお願いします」
「はい」
各パートは、自分達のパートが足を引っ張らないようにと、練習に熱がこもり、個人錬では楽譜とにらめっこしている時間が次第に増え、それぞれが自分が目指すところだけをみつめ、不安に追いたてられるように練習を続けていく。ちょっと前の春の時とは対照的だ。
「鈴木君は緊張してる?」
「う~ん、そうだね。オーディションとは無縁だったからそういう意味では緊張してるかも」
「大丈夫、私達は練習でやってきたことをやるだけだから」
「うん、それはそうだね」
「意外ね、あんたこういう時には緊張しないと思ってたわ」
「いやいや、僕だって緊張するときはするよ」
勝手に緊張しない人みたいに思われるのはいいのか悪いのか…
「そういう吉川こそどうなのよ」
「私だって緊張してるわよ」
なんて会話をして、いつも通りの帰宅ルートだった。
分かれ道に到着すると、僕1人と吉川、鎧塚の2人で別れる事に
「また明日」
「そっちこそ遅刻しないでしょ」
「しないよ」
たわいもない会話をして2人が見えなくなるまで見送る。
「随分と仲良くなったみたいだね~」
「傘木から声をかけてくるなんて珍しいじゃん」
「学校では、声をかけにくくてね…」
背後から現れたのは傘木希美。
「それで声をかけてきてどうしたの?」
「私…吹奏楽部に戻りたいの…鈴木なら助けてくれるよね…?」
*****
「ではこれよりオーディションを始めます。 私たちが参加するA編成でのコンクールは、1チームに付き最大55名までしか参加することが出来ません。つまり、ここにいる何名かは必ず落選してしまうことになります。みなさん。緊張していますか?」
「してまーーす」
「ですよね。ですが、ここにいる全員、コンクールに出場するのに恥じない努力をしてきたと私は思っています。胸を張って、皆さんの今までの努力の成果を見せてください。でははじめます」
「よろしくお願いします」
オーディションの日がやってきた。
だからといって、何も変わらないのだ。
先輩も同級生も後輩もみんな頑張っているのだ。
僕もやれる事だけやった。
後は発表の日まで待つのみだ。
「それでは合格者を読み上げる。呼ばれたものは返事をするように」
「はいっ」
「まずパーカッション 田邊名来」
「はいっ」
松本先生は次々と呼んでいく。
我らがダブルリードは僕含めて全員選ばれた。
「続いてユーフォニアム 田中あすか」
「はい」
「黄前久美子」
「はい」
「以上2名」
そうか夏紀落ちてしまったのか…。
「では最後にトランペット 中世古香織」
「はい」
「笠野沙菜」
「はい」
「滝野純一」
「はい」
「吉川優子」
「はい」
「高坂麗奈」
「はい」
「以上5名 ソロパートは高坂麗奈に担当してもらう」
その時、部室が驚きの声が響き渡った。
そんな異質の雰囲気の中、高坂さんは
「はい」
と表情を変える事もなく返事をするのだった。
今更ではありますがざっくりまとめた主人公の説明を…
名前は鈴木拓哉君です。知ってるかそれは
夏紀ちゃんや優子ちゃんと南中出身です。
担当楽器はオーボエです。プライベートではピアノとキーボードをしています。夏紀のバンド組の1人になりそうですね。
トランペットもメンバーに入れるくらいには出来る。優子ちゃんからトランペットに入れと言われたけど本人にやる気がなかった為断られる。
吹奏楽経験者であったが、部活に入らず帰宅部。
希美ちゃんが居た楽団に所属←この作品では触れないかも…?
幼馴染である夏紀ちゃんと2人でよく居る所が見られたとか。晴香先輩、ヒロネちゃんとは塾で一緒で知り合った仲。
当初は北宇治では無く、立華に行くつもりだったが晴香ちゃんやヒロネちゃんの熱いアピール、優子の熱意に押され北宇治に入学、そのまま吹奏楽部にという流れ。
どこかのKRさんと似てるような…
優子ちゃんとは中学3年間一緒のクラスだったこともあり面識有り。
なんなら、夏紀ちゃんがいない時は優子ちゃんが居たとか←希美ちゃんの証言有り
北宇治では進学クラスではなく普通科を選択。
そのため、1.2年は優子ちゃんと同じクラスの為5年一緒である。
↑もはや運命を感じる。
なんでも部活に力を入れてみたいからとかなんとか。
みぞれちゃんとはお互いに面識はあったが、北宇治に入ってからまともに話した模様。
よく事件に巻き込まれる人(自ら突っ込んでる場合もある)である。
妹が1人いる←これは触れるのでお待ちください。
ざっくりとまとめました。
頭の隅にでも偶に思い出しながら見てください←作者が1番忘れそうではある。
ヒロインは?
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小笠原晴香
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中世古香織
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鳥塚ヒロネ
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喜多村来南
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傘木希美
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加部友恵
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井上順菜
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剣崎梨々花