「やっぱりさあ、ひいきするつもりなくても知ってる知らないじゃ違うと思うんだよねー」
「結局、高坂さんをソロにするためのオーディションだったって話もあるらしいよ?」
「高坂さんのお父さんって結構有名なトランペット奏者なんでしょう?」
「じゃあ先生、いやとは言えないね?」
音楽室に入るや否、そんな会話があちこちから聞こえて来た。
どうやらオーディションの件の話だと思うけど、なんで高坂さんのお父さんの話が出てくるんだ。知り合いとか関係ないでしょ。
「どうにかならないんでしょうか?この空気」
「みどりはソロ譲るっていうの?」
「それも仕方のない事なのかもって思ってます」
「どうして? 高坂さん何も悪いことしてないじゃん」
「みどりだってそれは分かってます。でもこんな風に空気が悪くなるくらいなら」
「久美子はどう思ってんだろう?」
「高坂さんのことですからねえ」
後輩の川島さんと加藤さんの話し声が聞こえてくる。
どちらの意見も分かる。譲るかそのままか。
そんな中、毛布を片付けているのが見えた。
おいおい…勝手に片付けたら…と思っていると滝先生が入ってきて
「ん? どうして片付けてるんですか?」
「いえ、片付けているんじゃなくて、みんなが暑いって言うので練習が始まるまで」
「私は、取っていいなんて、一言も言ってませんよ 戻してください。戻しなさい 今すぐに」
『はい』
「釜屋つばめさん、どうしましたか?」
「何でもありません」
「あっ」
****
僕は、あの雰囲気の音楽室から、抜け出して香織先輩の元へとやってきていた。
さぼっている訳ではないのでそこは安心して欲しい。
「香織先輩」
「拓哉君…どうしたの?練習はいいの?」
「いいですよ、あの雰囲気でやっても何も生まないので」
「それで私に何か用事?」
「あの時言いましたよね。満足してないって」
「うん、言ったけど…」
「香織先輩の為に舞台は整えました。どうするかは香織先輩自身で決めてください」
「それって…」
「香織先輩…後悔のないようにしてくださいね」
困惑している香織先輩を置いて、僕は音楽室に戻ってきた。
そんな僕を見つけて寄ってきた人がいた。
「拓哉君?練習さぼってどこかに行ってたんだって?」
「鳥塚先輩そんな訳ないじゃないですか…」
「本当かなぁ?君ってすぐ変な行動をするから心配だよ、全く…」
鳥塚先輩に声をかけられたのである。
心配してくださるのは有り難いんですけどね…
「いいんですか?そろそろ練習始まりますよ。自分の席に戻っていた方が…」
「そうだね。練習終わったら捕まえにくるからそこでジッとしててね」
「えぇ…」
なんて会話をして、鳥塚先輩が席に座ったと同時に晴香先輩が中心に立って口を開いた。
「はい。えと、もう少ししたら先生が来ると思うけど、その前にみんなに話があります」
「だから、ララ思った」
「瞳さん、聞いて」
「あ…はい」
「最近、先生について根も葉もないうわさをあちこちで聞きます。そのせいで集中力が切れてる。コンクール前なのに、このままじゃ金はおろか銀だって怪しいと私は思ってます。一部の生徒と知り合いだったからと言って、オーディションに不正があったことにはなりません。それでも不満があるなら裏でコソコソ話さず、こで手を挙げてください。私が先生に伝えます。オーディションに不満がある人。はい」
そんなタイミングで先生が入ってきた。
悪い意味でも良い意味でも
「先生」
「今日はまた、ずいぶん静かですね。この手は?」
「オーディションの結果に不満がある人です」
「優子ちゃん!」
「なるほど、今日は最初にお知らせがあります。来週ホールを借りて練習することは皆さんに伝えてますよね。そこで時間を取って、希望者には再オーディションを行いたいと考えています」
その時、部室が大きくざわざわとし始める。
そして、香織先輩と吉川の視線がこっちを向いているのが分かった。
「前回のオーディションの結果に不満があり、もう一度やり直してほしい人はここで挙手して下さい。来週全員の前で演奏し、全員の挙手によって合格を決定します。全員で聞いて決定する。これなら異論はないでしょう。いいですね? では聞きます。再オーディションを希望する人」
「ソロパートのオーディションを、もう一度やらせてください」
「香織…」
「わかりました では、今ソロパートに決定してる高坂さんとふたり、どちらがソロにふさわしいか、再オーディションを行います」
そして、全体での練習が終わり、残りはパート練習をやってもいいしやらなくても良い。要するに自由って事である。
「鈴木はやって行くの?」
「今日はこのまま帰ります。妹が短縮授業で寂しくしてたらだめなので…」
「そういえば、妹さん居たんだったね。妹さん、晴香と香織、ヒロネは会ってるんでしょ?確か」
「そうです。縁が合って…」
来南先輩とそう話をしていると
「来南先輩、鈴木を借りても良いですか?」
「いいよ〜」
「鈴木、ちょっと来て」
と吉川に連れてこられたのは近くの階段を登ってた所の踊り場。
そして、吉川は僕を追いつめられていた。
「あんた…何したの?」
「香織先輩の為に滝先生に軽く言っただけ」
「それで再オーディションな訳?てっきり、ソロをみぞれに取られたからやったとばかり…」
「そこまで落ちこぼれない。鎧塚の演奏は南中から聴いてるから、ソロパートだと鎧塚の方が上手だよ」
「あんたが納得してるからそれでいいけど…なんで香織先輩の為に?」
「吉川が香織先輩の事を慕ってるのはよく分かってる。だから、香織先輩には後悔してほしくなくてね。もちろん傷つく可能性はあってもね…」
「どういう事?」
「吉川」
「えっ…何よ…」
吉川の両肩に手を乗せて
「再オーディションの結果がどういう形になったとしても、香織先輩の決めた意見だから、そこは認めてあげてね」
「うん…?」
吉川は理解していなさそうだけど…僕はやるべき事はやった。
後は香織先輩次第だ
さつきちゃんが推しなのって声優さんが好きなんですよね。
自分がやってるゲームの推しキャラの声優さんでもありますし。
どうでも良い話でしたー
ヒロインは?
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小笠原晴香
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中世古香織
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鳥塚ヒロネ
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喜多村来南
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傘木希美
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加部友恵
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井上順菜
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剣崎梨々花