ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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ただ今、分岐ルートの結末を考えながら誓いのフィナーレ編作ってます。

何とか2期13話分は書き終えました。



10/31日修正


~2期編〜
19.もなかと苦労人


 

府大会を突破した僕達は、会場の外で写真撮影を行っていた。

 

 

「滝先生!」

 

 

「何でそんな所いるんですか」

 

 

「そうそう滝先生もこっちに来てください」

 

 

塚本君と瀧川君が先生の事を誘っていた。

先生は困惑しながらも二人に連れて行かれていた。

 

 

「賞状は誰か持って~」

 

 

「私はいいよ」

 

 

晴香先輩が香織先輩に賞状を渡そうしたのだが、香織先輩は断って何故か僕に回ってきた。

 

 

「拓哉君持って」

 

 

「えっ!?僕ですか」

 

 

「そう!」

 

 

晴香先輩に強制的に渡されてしまい、僕が持つことになった。

来南先輩に渡そうと思ったけど。先輩が

 

 

「せっかくなんだから鈴木が持ちなよ」

 

 

と返してきたため。仕方なく僕が持つことに……

そして、カメラマンの人が合図を送ってきて、みんなで集まって写真を撮る。

うん、悪くない。

 

 

「はーい、みんな集まってー」

 

 

晴香先輩の声が響き、部員達は集まる。

集まったのを確認した晴香先輩は、滝先生に『お願いします』とだけ一言。

 

 

「こういうのは初めてなので、何と言っていいのか分からないのですが、皆さんおめでとうございます」

 

 

「いえ、むしろ感謝するのは私たちのほうです」

 

 

先生の言葉に、晴香先輩がそう返して続けて言う。

 

 

「みんなせーの!」

 

 

『ありがとうございました!』

 

 

晴香先輩の言葉に合わせて、滝先生に頭を下げてお礼を伝える。

 

 

「あ…はい、ありがとうございます」

 

 

「あっさり?」

 

 

「盛り上がらねー」

 

 

部員達の言葉の通り、滝先生の言葉は盛り上がりに欠ける。

でも、滝先生はこういう人なのかもしれない。

 

 

「私たちは、たった今から代表です。それに恥じないように、さらに演奏に磨きをかけて 行かなければなりません。今この場から、その覚悟を持ってください」

 

 

滝先生のその言葉で、自覚が湧いてきた。

そうだ、僕達は関西に行くんだ。滝先生がやってきた四月。

府大会で金賞なんて夢のまた夢だと思っていた。でも、今は金賞を取って関西に行けた。

それが事実となって残っていた。

 

 

「では移動しまーす」

 

 

「とりあえず関西には行けたね」

 

 

とハイタッチをしてきたヒロネ先輩。

僕もハイタッチで返して話す。

 

 

「そうですね。でも、僕達は全国を目指してるんですからここは通過地点ですよ先輩」

 

 

「だね。関西でも頑張ろうね」

 

 

ヒロネ先輩はそう言って僕の肩を優しくポンポンと叩いてくれた。

こういう所は優しいんだよね本当

 

 

 

 

 

 

****

 

学校に戻ってきた次の日。関西大会までのスケジュールが配られた。

ぎっしりと詰められた日程がそこにはあった。

 

 

「皆さん行き渡りましたか?」

 

 

「8月の17,18,19の3日間 近くの施設を借りて、合宿を行います。今日帰ったらご家族に きちんと話しておいてください」

 

 

「その前の15と16が休みっていうのは…?」

 

 

「そのままの意味です」

 

 

滝先生がそう言った瞬間、部員達が騒いた。

 

 

「休むんですか?」

 

 

「練習したいのは、やまやまなのですが、その期間は必ず休まなくてはいけないと学校で決まっているらしくて」

 

 

「自主練もダメなんですか?」

 

 

「学校を閉めるらしいんですよ」

 

 

「外でやろ」

 

 

「うん」

 

 

そう呟く先輩達。

関西に行けた、目標としていた全国がすぐそこまで来ているという現実がやる気に満ちた雰囲気を作り上げていた。

 

 

「とにかく、今残された時間は限られています。3年生はもちろん、2年生と1年生も来年あるなどと思わず、このチャンスを必ずモノにしまちょう」

 

 

滝先生の言葉の通り、来年も同じように行けるとは限らない。

なら、ここで精一杯やるしかないのだ。

 

 

「では練習に移りますが、その前に」

 

 

滝先生がそう言うと、モナカのみんながそれぞれ楽器を持って僕達の前に立った。

 

 

「えーっと、皆さん関西大会出場、おめでとうございます」

 

 

「私たちチームもなかは、関西大会に向けて、これまでと同様みんなを支え、一緒にこの部を盛り上げていきたいと思っています」

 

 

「おめでとうの気持ちを込めて、演奏するので聴いてください」

 

 

「では」

 

 

「いくよ」

 

 

夏紀、加部、森田の言葉でもなかの10人は演奏をする。

曲は『学園天国』 どこかで聞いた事も多い曲だった。

 

 

 

『コングラチュレーション!』

 

 

「いやーうまくなったねぇ」

 

 

「うう…うっ…」

 

 

「部長何泣いてんの」

 

 

「晴香先輩!ここはしっかりとしてくださいよ」

 

 

「拓哉君まで…もー」

 

 

と言うと部員みんな笑っていた。

 

 

「ありがとうございました。みんなも忙しいのに…うう…」

 

 

「もう!こういう時は景気のいいこと言って締めないとダメでしょ!はい、いくよ!北宇治ファイトー!」

 

 

『おー!』

 

 

「それ私の…」

 

 

と呟く部長の声が儚く消えて行った。

本当に、晴香先輩って決め言葉を取られるよね。

 

 

 

 

 

 

 

****

 

 

「夏紀、上手だったよ。本当に上手くなったね」

 

 

「本当!?それなら頑張った甲斐があったよ」

 

 

帰り道、久しぶりに一緒に帰りたいと誘ってきた夏紀。

特に断る理由も無かった僕は、その誘いに乗る事にした。

 

 

「それでさ、話変わるんだけど、希美の事聞いた?」

 

 

「聞いたも何も本人から戻りたいって言われたよ」

 

 

夏紀の言葉から飛び出した問いに、僕はそう返す。

 

 

「それでなんて返したの」

 

 

「帰ってきないなら帰ってきたらとは言ったけど、それ以外の事は何も言ってないよ」

 

 

「あー……それで希美喜んでたんだ」

 

 

そうあの時、傘木から部活に復帰したいと言われた。

僕に断る権利もなければ許可を出す権利もない。なので復帰したいなら復帰すればいいと答えた。

 

 

「明日、あすか先輩に言いに行くつもり」

 

 

「え?何を」

 

 

「希美がね。拓哉とあすか先輩に許可が欲しいって言ってたの」

 

 

なるほど…ね。復帰するなら、先生に復帰しますと言えば良い。

でも、僕の所に来たのはそういう理由だったか。

 

 

「それで僕の所に来たって訳か」

 

 

「そう」

 

 

「本人がそうしたいならそうさせてあげるのが1番かもね」

 

 

「うん、

 

 

「練習の邪魔にならないようにだけ気をつける事くらいかな…」

 




晴香先輩と香織先輩のルートか…難しいなぁ…

ヒロインは?

  • 小笠原晴香
  • 中世古香織
  • 鳥塚ヒロネ
  • 喜多村来南
  • 傘木希美
  • 加部友恵
  • 井上順菜
  • 剣崎梨々花
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