「今日は早いんですね」
「鎧塚と一緒に練習するって約束をしていましたから」
「そうですか」
と滝先生から鍵を貰う。
「滝先生、今日もよろしくお願いします」
「はい。こちらこそよろしくお願いします」
と言う滝先生に頭を下げて職員室を後にする。
職員室の近くで待っていた鎧塚に声をかける。
「鎧塚、ほら鍵借りてきたよ」
「ありがとう」
「今日、日直だから先に行っておいてくれる?」
「うん、分かった」
と言って鎧塚に鍵を渡す
途中まで一緒に行って別れた。
*****
教室で日直を仕事を終わらせた僕は、音楽室へと向かっていた。
その途中で黄前さんと高坂さんが話しながら僕の前を歩いているのが見えた。
何の話をしていたのかは分からないけどね。
「黄前さんと高坂さんおはよう」
『おはようございます』
「二人で来るなんて珍しいね。朝練?」
「そうです」
「鈴木先輩も早いですね」
「同じ学年で同じパートだしね。せっかくならって事でいつもやってるよ」
と二人と話しながら音楽室に入ると、鎧塚はこっちに気づいて視線を僕達の方へと向けてくる。
「珍しいね 今日は二人?」
「はい 今日二人なんです」
「そう」
「あのー 鎧塚先輩って いつも こんなに早く来てるんですか?」
「うん 来てる」
「練習 好きなんですね」
「うん、鈴木君がいるから好きっていうより楽しい…?」
「嘘でもいいから…はっきりと言ってくれ…」
そんな会話をしているけど。二人で過ごすこの時間は好きだったりする。
******
合唱練習の休憩の合間。
吉川が鎧塚に声をかけていた。
「みぞれは夏休みの宿題終わった?」
「半分くらい」
「いいなー 私 全然だよ ねぇ お盆休み ヒマ? 一緒にやらない?」
「いいけど」
「やったー!」
僕は二人と違って、僕は音楽室の近くに居た。
「あのさ あなた 低音パートの1年だよね?」
「はい」
「あすか先輩いる?」
「あすか先輩?」
「ちょっと希美!」
「うぇぇっ」
「あんた何勝手なことやってんの 7組で待っててって言ったじゃん」
「あっ いや でも…」
「夏紀先輩」
「変なマネしてやっかいなことになったら 困るのは あんたなんだよ」
「分かった… 夏紀 ありがとね」
「礼なんて言わなくていいよ」
「黄前ちゃん 悪いけど 今見たこと あすか先輩には内緒にしておいてもらえない?」
「え?」
「お願い」
「いいですけど…」
「ありがとう」
「どうしたの?」
「いえ 何でもないです」
と言ってるけど、気にならない人なんて居ないよな…
傘木…復帰したいのは分かるんだけど…
****
「よろしくお願いします」
『よろしくお願いします!』
「よろしくお願いします では早速 合奏を始めていきますが 今日は市の前に、一人紹介したい人がいます」
「おっ まさか婚約者?」
そんなまさか…
橋失礼します!」
「彼は この学校のOBで パーカッションのプロです 夏休みの間 指導してもらうことになりました」
「プロ!?」
「マジで!?」
パーカスのメンバーは喜んでいる。
そりゃそうかプロって言われたら喜ぶか。
「橋本真博といいます どうぞよろしく あだ名は はしもっちゃん こう見えても滝くんとは大学で同期です 滝くんのことで知りたいことがあったら どんどん聞きに来てねー!」
「あれ? 反応薄いな」
「余計なことは 言わなくていいですよ」
「滝くんモテるでしょー 女子に キャーキャー 言われてるんじゃないの?」
「はい 吹奏楽部員以外の女子には」
鈴鹿先輩がそう言うと、部員のみんなが笑いだす。
「アハハハ! 吹部女子には人気ないかー ごめんなー 滝くんが口悪いのは昔からでね… 痛っ!」
「余計なことは言わなくていいと 言いましたよ」
再び笑いが起こる。
同期ってそんなものなのかな。吉川と夏紀もあんな感じだし
そんな中、何も反応していなかった黄前さんの元に橋本先生が近づく。
「起きてるー?」
「あっ はい」
「新任のコーチなのに興味なし? 落ち込むなー」
「すみません」
「ほい パーカス! 早速 ビシビシいくよー」
そう言うと、パーカスのメンバーの声が聞こえてきて、ハードな練習が始まった。
ヒロインは?
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小笠原晴香
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中世古香織
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鳥塚ヒロネ
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喜多村来南
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傘木希美
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加部友恵
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井上順菜
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剣崎梨々花