「夕日綺麗だな…」
誰も居ない教室の窓を開けて、オレンジ色に染まった空を見ながらそう呟く
テスト期間中の為、吹奏楽部の練習も無いのである。
「拓哉君何してんの?」
「友恵か…ただ黄昏てるだけ…」
「ふ〜ん、優子達が探してたよ。拓哉君はどこ?って」
「あー…先生に頼まれてた事をやりに行ったからだね…」
「まぁ…早く行ってあげなよ。また優子怒るよ」
「あはは…そうだね…」
そう言って、自分の机にかかっている鞄を手に取り、教室から出ようとすると
「また明日、練習でね」
「うん、また明日ね」
友恵に手を軽く振って教室を出る。
******
「はぁ…いつ告白しようかな…」
私、加部友恵は彼、鈴木拓哉君の事が好きである。
去年、楽器を触った事のなくて、右も左も分からない私に丁寧に教えてくれたのが彼だった。
同じパートの香織先輩や優子も丁寧に教えてくれたけど、それ以上に彼の教え方は上手かった。
同じ中学だった優子や夏紀に聞いたら、中学では吹奏楽部に入って居ないというのをびっくりした。
-1年前の4月-
「なんで私にそこまで教えてくれるの…?」
「加部は初心者だからさ、最初は分からない事多いけどさ、僕は出来なかった事が出来る様になって笑顔になる人が好きなんだよね。ほら、数学だって解けたら問題が楽しくなるでしょ?それと一緒なんだよね」
と言ってくれた。
それから、彼に教えて貰いながら出来ると一緒に喜んでくれた。
それに、去年の騒動のときには、希美が
『だから コンクール目指して練習したいんです! お願いします!』
と言った際に、夏紀が
『言ってもムダだよ そいつら 性格ブスだから』
と言ってしまった際に、当時の先輩が2人に近づいて何かをしようした際に
「痛いなぁ…」
鈴木が希美と夏紀の前に入って先輩が殴られていた。
「鈴木…あんた…」
先輩もこの行動にびっくりしたのか動揺しているのが分かった。
彼は殴られた頬を摩りながら言う。
「なんですか?いくら先輩でも暴力を振ってくるのは良くないですよ」
「ぐっ…いいわ、あんたの大事な物を破壊してあげる」
なんと懲りていないのか先輩は私と優子に手を出そうとしてきた。
しかし、その手は私達に届く事が無かった。
その手は彼によって止められていた。
「いい加減にしてくれませんか先輩。それ以上は流石に手が出ますよ」
「鈴木大丈夫か?」
「松本先生遅いですよ。後少し遅かったらこの2人が殴られる所でしたよ。あはは…」
「そうか。後は私に任せるといい。それと分かっているな」
松本先生は先輩の事を見てそう言った。
「はい…」
先輩もこれには懲りたようで、この騒動は無事に終わった。
先輩には、私達に暴力を未遂とはいえしようとしたのは事実なので、コンクール参加禁止の判断が下った。
彼には松本先生から『次似たような事があったらまた頼むぞ』と言われていた。なんでも傘木さんが行動する時にこうなるだろうと予想していたらしい。
「あの先輩…本気で殴ってきたんだけど…」
「全く…あんたは無理し過ぎなのよ」
「拓哉は私が手を出されそうになって身体が勝手に動いたんでしょ…」
「それはそうだけど…」
保健室に、優子、夏紀、私の3人で彼の事を運び、手当をする事にしてあげた。
「ありがとう…言葉しか言えないけど…」
「その言葉だけで充分だよ。加部に怪我が無くて良かったよ。流石に大丈夫だと思うけど…先輩に目をつけられてしまったし。加部の練習は吉川に任せる事にするわ」
「えっ…ちょっと…」
「これは僕なりのけじめだからね」
「これで終わりよ」
「だから痛いって」
「うるさい!無理したあんたが悪い」
「えぇ…」
「それとさっきの話は聞かなかった事にしてあげるから明日からも来なさいよ」
「…吉川がそう言うなら…」
彼は、優子の言葉の通り、次の日も変わらず私達の練習に付き合ってくれた。この時、優子の頬が赤く染まっていた。
「優子、顔が真っ赤だよ」
「友恵…言わないでよ…恥ずかしい…」
そう言って優子は顔を抑えその場にしゃがみ込む。
この時、私もだけど優子も彼の事が好きになったんだと分かった。
つまりは、私達はコンクールメンバーとしても恋愛面でもライバルって事
でも、告白する勇気は私には無かった。
その間にも、優子、夏紀、みぞれ、希美、晴香先輩、鳥塚先輩…香織先輩もじゃないかと私は睨んでいる。ライバルが多すぎる。
「友恵!拓哉はどこ行った?」
「さっき優子を探しに行ったよ」
「本当にどこ行ったのよあいつは…あっ!友恵も勉強会来る?」
「えっ?いいの」
「うん、せっかくだしおいで。あいつの教え方上手だし」
「分かった。行っても良いなら行く」
まだ私にもチャンスがあるのかなと思ってしまう。
みぞれちゃんの幕間期待してる人居ると思いますが…分岐ルートやるんでかなり先です。
ヒロインは?
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小笠原晴香
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中世古香織
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鳥塚ヒロネ
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喜多村来南
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傘木希美
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加部友恵
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井上順菜
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剣崎梨々花