ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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9/16日修正


4.体調不良の苦労人

 

「あんたはどうなると思う?」

 

 

「知らんとしか言えない。先輩達の判断に任せるしかない」

 

 

現在、練習…はしていない。

朝から体調があまりよろしくはなかった為、保健室に行こうとしたのだが…吉川に捕まってしまい音楽室に同級生と先輩達と一緒にいる羽目になってしまった。そして、吉川からそう聞かれてそう返す。

と音楽室の扉が開いて

 

 

「はっ はっ 今、香織が発言したところ!」

 

 

橋先輩が戻ってきて、そう発言した。

そして、周りに居た先輩方も橋先輩に聞き返す。

 

 

「なんて言ってた?」

 

 

「先生に逆らったらサンフェスに出場できなくなるかもって」

 

 

と先輩たちのやり取りを聞いて、僕はそっと音楽室を後にしようとすると

 

 

「鈴木、ちょっとどこに行くつもり!」

 

 

と吉川に呼び止められるが

 

 

「それだけ聞いたら十分、静かな場所に行ってくる。先輩達が帰ってきたら呼んでくれ」

 

 

と言い手を振って音楽室を後にする。

あの空気感が苦手なのだ。静かになれる場所に行きたいのだ

 

 

「拓哉君って独特というか…」

 

 

「はぁ…また後で私が呼びに行くので…」

 

 

という会話を先輩と吉川がしていたが聞こえるはずもなく…僕は、保健室に向かった。

 

 

 

 

 

 

 

******

 

 

「鈴木、練習中だが、なぜここにいる」

 

 

静かな場所…つまりは保健室に向かっていると、副顧問の松本先生に見つかり、捕まってしまった。

今日はよく人に捕まるなぁ

 

 

「ちょっと気分が悪くなりまして、少し保健室で休もうと向かってました」

 

 

「そうか。呼び止めて悪いな、もし迎えとかいるなら言うようにな」

 

 

「はい。お気遣いありがとうございます」

 

 

と松本先生にそい言って、保健室に着くと。

 

 

「拓哉君も体調悪いの…?」

 

 

鎧塚が居た。音楽室に居なかったから教室に居るのかなと思っていたけど。

 

 

「ちょっとね…鎧塚も?」

 

 

「あの空気苦手…」

 

 

「分かるよ、僕の場合は体調不良だけどね…」

 

 

「先生に言わなくていいの…?」

 

 

「出てくるときに一言だけ言ってきたし、さっき松本先生に会ったから大丈夫だと思う」

 

 

「…そう…」

 

 

と鎧塚はそれだけ言って、僕とは反対方向を向いてしまった。

 

 

「先生、ベッド借りますね」

 

 

「はいよー吉川さん来たら起こしてあげる」

 

 

と保険の横山先生に言われて

 

 

「別に起こさなくてもいいんですよ…」

 

 

と言いながらベッドに横になるとすぐに寝る事が出来た。

 

 

「ほら起きない!」

 

 

次、目が覚めたら吉川の顔が目の前にあった。

 

 

「……吉川」

 

 

「…何?というか今日は随分と目覚めが悪いわね」

 

 

吉川はそう言いながら、僕の顔から離れていく。

 

 

「起こしにきてくれたのか」

 

 

「ふん、いつもの事だから」

 

 

「というかなんで体操着?」

 

 

いつの間にか着替えてきた吉川の恰好を見てそう返す。

 

 

「先生がグラウンドに集合って」

 

 

「滝先生が?」

 

 

「そう。体操服に着替えてグラウンドにって」

 

 

「走るのかな…」

 

 

「なんで思うのよ」

 

 

「いや…グラウンドだったら…」

 

 

「とにかく!着替え持ってきたから着替えなさい!」

 

 

吉川はそう言って、保健室を後にした。

 

 

「全く…優しいんだが、分からんな」

 

 

と言って、さっさと着替えを済ませて、グラウンドに向かった。

鎧塚は、ちょっと前に起きてグラウンドに既に居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「鈴木君、体調は大丈夫ですか?」

 

 

グラウンドに到着すると。こちらに気づいた滝先生がそう話しかけてきた。

松本先生が話を回していてくれたんだろうか。もし、そうなら後でお礼の言葉を言わないといけないな。

 

 

「寝てなんとか良くなりました」

 

 

「そうですか。でも無理はよくありませんよ?」

 

 

滝先生。本当は優しい先生だな多分。

 

 

「お気遣いありがとうございます」

 

 

と周りを見ると、吹奏楽部が一周走っていた。

 

 

「グラウンドを走ればいいんですかね?」

 

 

「はい、そうですが…無理しなくてもいいのですよ?」

 

 

先生は気遣ってそう言ってきた。

でも、体調は戻っているので、多分走れると思う。

 

 

「いえ、走れると思うので混ざって走って来ます」

 

 

「分かりました、でも少しでも悪いと思ったら休んでくださいね。タイムは90秒で、それ以上かかった場合はもう一周追加でお願いします」

 

「分かりました」

 

 

僕は先生にそう言い、グラウンドに駆け出した。

途中で、結構な人数抜かしていったけど、大丈夫だったのかな。

 

そして、ゴールすると先にゴールしていた人達が楽器を吹いていた。

綺麗な音ではなかったけど。

とかいう自分も息が上がっていたので、綺麗とは言えなかったけど

 

 

「なんであんたはそんなに元気なのよ」

 

 

先に走っていた筈の吉川から睨まれるようにそう言われた。

 

 

「毎日、走ってるからこれぐらいは平気なんだよね」

 

 

僕がそう言うと、吉川の表情は険しくなったのは言うまでもない。

 

 

 

 

 

********

 

 

「拓哉君、体調不良って聞いたけど、大丈夫だった?」

 

 

音楽室に戻ると、晴香先輩にそう声を掛けられた。

 

 

「はい、寝たら回復したんでもう大丈夫です。実際、グラウンド走りましたし」

 

 

「それならいいんだけど、無理だけはしないでね?」

 

 

「先輩に心配かけちゃってすみません」

 

 

「ううん、拓哉君が平気ならいいんだけど…その、優子ちゃんとかは特に…ね?」

 

 

「ああ……でも、大丈夫だと思います。さっき、睨まれましたし…」

 

 

「それは大丈夫なの?」

 

 

晴香先輩にそう言われたのと同時に。

 

 

「拓哉ー帰るよー」

 

 

夏紀にそう言われて、夏紀にちょっと待ってとだけ返し

 

 

「すみません、先輩、夏紀が呼んでるので帰ります」

 

 

「うん、気を付けて帰ってね」

 

 

「はい。また明日です」

 

 

「うん、また明日」

 

 

ヒロインは?

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