「えっ…あすか先輩を連れ戻すぞ大作戦?」
あすか先輩の騒動があって、夏紀と一緒に黄前さんを捕まえて、とある作戦名を言った。
「そっ」
「何ですか その作戦…」
黄前さんから返ってきた答えはそれだった。
「深くは聞かないで…」
「鈴木先輩まで…」
「言っとくけど 作戦名 決めたのは香織先輩だから」
「す… ステキな作戦名ですね…」
黄前さん気持ちはわかるよ。
僕だって最初はそう思ったし。香織先輩…まじでごめんなさい
「でさ 黄前ちゃん 来週 あすか先輩の家に 勉強 教わりに行くんでしょ?」
「無理です」
「また何も言ってないけど」
「そこでお母さん説得してこいって言うんですよね?」
「まあね…」
仕方ないよな。
目の前で見たからなぁ。あのお母さんを見たからなぁ…。
「無理ですよ!無茶言わないでください」
「大丈夫、香織先輩からいいものもらってるから」
と夏紀はこちらに目を向けてきて
「駅前の幸富堂の栗まんじゅうがオススメって香織先輩から聞いて買ってきた」
とまんじゅうの袋を黄前さんに渡す。
「なんですか これ…」
「あすか先輩のお母さんの好物なんだって これさえ持っていけばすべてオッケー」
「私の目を見て言ってください」
「オッケー…」
「まぁ…頑張れとかしか…」
「ハァー」
僕と夏紀の押しに、黄前さんは深いため息を吐いた。
「けど本当に 今まで うまくやってきたよ 高坂さんの時も みぞれの時も」
「私は何も…なんなら鈴木先輩の方が…」
「そんなことない」
黄前さんの言いたい事も分かるけど、解決したのは黄前さんのおかげ。
それをそのまま伝えた。
「うんうん。黄前さんの方がよくやってくれたよ」
「あすか先輩が どうして黄前ちゃんを呼んだと思う?」
「わかりません…」
「私は 黄前ちゃんなら何とかしてくれるって期待してるからだと思う」
「そんなことないです それに それで もし あすか先輩が戻ってきたら 夏紀先輩 吹けなくなります…」
「私はいいの 来年もあるし 今 この部にとって一番いいのは あすか先輩が吹くことなんだから」
「それは… 夏紀先輩の本心ですか?」
「黄前ちゃんらしいね うん 本心だよ」
夏紀と黄前さんが話し終えると、傘木と鎧塚が入ってきた。
「夏紀ー? 終わった?」
「あっ もう… 私から行くって言ってたのに」
「希美先輩、鎧塚先輩…」
「伝えてほしい あすか先輩に「待ってます」って」
「鎧塚先輩…」
「黄前さん…あすか先輩を戻せるのは君しか居ないから頼んだよ!」
黄前さんの目をしっかりと見て僕はそう言った。
彼女にこの気持ちが伝わったか分からないけど、彼女ならきっとやってくれると信じて
「確か今日だっけ?黄前さんがあすか先輩の家に行くの?」
「やっぱりその話になるかぁ…」
「黄前さんの感じはどうなのよ。話したんでしょ」
朝、教室に着くと優子と加部の2人が僕を取り囲むようにして近づいてきた。
「うん。僕達が追い詰めたみたいになっちゃったから…いつもより緊張してそうだったけど…」
「追い詰めたって…後輩に何してんのよ…」
「まぁ…それに関しては次会った時に謝るとして…今は彼女に頼るしか出来ないよ」
「拓哉が黄前の事を凄く信用しているのは知ってるからこれ以上は言わないわ」
「2人ともありがとうね。で…優子は何してんの?」
優子は何故か僕の足の上に乗ってきた。
「癒してあげようと思って」
「癒し方が違う君が…」
「ひゅーお2人さん朝見せつけてくれるねぇ〜」
「そうよ、これが私達の関係だからね」
と友恵に揶揄わられるのももう慣れた。
黄前さん、頼りない先輩かもしれないけど。あすか先輩の事本当に頼むよと心の中で思った。
ヒロインは?
-
小笠原晴香
-
中世古香織
-
鳥塚ヒロネ
-
喜多村来南
-
傘木希美
-
加部友恵
-
井上順菜
-
剣崎梨々花