ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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2期の11話、どうやって作ろうと悩んだ結果こうなりました。




41.後輩2人と苦労人

 

「鈴木先輩…ご相談があるんですが…良いですか?」

 

「高坂さんが僕に話しかけてくるなんて珍しいね。それで相談だっけ?」

 

「はい」

 

「オッケー、ここじゃ話しにくいだろうし…場所移動しよっか」

 

「助かります」

 

テストも終わり、全国大会に向けての練習に熱が入るとある日、高坂さんから声をかけられた。

 

「拓哉、どこ行くの?」

 

「高坂さんが相談したいって言ってきたから移動するだけ」

 

移動しようとした際に、こちらに気がついた優子が声をかけてきた。

僕がそう返事を返すと、優子の視線は高坂さんの方へと向かう。

 

「高坂…私の彼氏に手を出すつもりかしら?」

 

「優子先輩。安心してください。私、優子先輩の彼氏に手を出すように見えますか?」

 

「まぁ…高坂が好きになる訳ないか…」

 

「誰も優子の彼氏って言ってないんだけど…」

 

なんか知らない間に話が大きくなっている。

 

「あれ?先輩って優子先輩と付き合ってないんですか?」

 

「付き合ってないって…」

 

「そうなんですね」

 

本当にどこからそういう話に広がったのか分からない。

ここじゃ、話しにくいし場所を移動するか

 

「高坂さん、あそこの教室でいい?」

 

「構いません。誰も来ないのなら」

 

「了解」

 

高坂さんって、なんていうのかクールな女の子というか…怖い感じもするよね。

 

 

 

 

 

 

 

******

 

「それで相談事って?」

 

「鈴木先輩って滝先生の奥さんの事知ってますか?」

 

「僕は知らないよ…というか先生結婚してたんだ…」

 

もしかして合宿の時の黄前さんと橋本先生の話ってこれなのでは?

それなら、高坂さんに言えない状況も辻褄が合う訳で…

 

「はい…そうなんです…」

 

「というかなんで知ったの?」

 

「滝先生に 鍵 返しに行ったときに、確かめずにいられなかったんです。

それで橋本先生に聞きに行ったんです…そしたら『あっ もしかして 黄前さんに聞いたの?』って言われたんです」

 

「…そっか…それで高坂さん、動揺しちゃったんだ」

 

「はい…自分の弱さにびっくりしました…奥さんがいたって聞いた時 ヤバいくらい動揺して… 私… 何で気づけなかったんだろ お母さんにも 何で今まで 何も教えてくれなかったのって八つ当たりして… ホント 最悪… でも… 今は全国大会のこと考えないとダメだって分かってるんですけど…」

 

「そっか…でも、なんで僕にその話してくれたの?」

 

「鈴木先輩が最近、久美子と仲良いように見えたのでもしかしたら何か知ってるかもと思いまして…」

 

「なるほどね…詳しい事は僕も今知ったけど、黄前さんが悩んでいた事は知ってたよ。高坂さんから話を聞いて辻褄が合ったけどね」

 

「じゃ、先輩は話は知らなかったって事ですか?」

 

「それで黄前さんと話すの?」

 

「はい…久美子ときちんと話したいと思います」

 

「そっかーこれだけは約束してほしいかな」

 

高坂さんに、とある事を思いだして、高坂さんにそう前置きを置いて話す。

 

「約束ですか?」

 

「そう。黄前さんも悩んでみたいだから、問い止めるとかはしないであげて欲しい。でも、言いたい事はしっかりと言ってあげてね。その方が伝わると思うから」

 

「分かりました。先輩の言葉有難く貰います」

 

「大変だと思うけど、頑張ってね」

 

「はい」

 

高坂さんはそう言って席を立つ。

入れ替わりで優子がやってきた。

 

「優子先輩」

 

「何?」

 

「鈴木先輩って良い人ですね」

 

「そうでしょ!」

 

と何故か自慢そうに言っていた優子はそこには居た。

 

 

 

 

 

 

 

 

******

その日の夜

 

さつきの髪を手入れしていると、メッセージアプリの着信音が鳴った。

確認してみると黄前さんからだった。

 

黄前久美子『先輩、今から会う事って出来ますか?』

 

『会えるよどこで待ち合わせする?』

 

と返して黄前さんが返ってきた場所に向かった。

 

「黄前さん遅くなって悪いね。これ奢り」

 

「そんな…悪いですよ」

 

「いいから」

 

遅くなったお詫びとして、ジュースを渡した。

 

「それで早速なんですけど…」

 

「うん」

 

「先輩…麗奈と話したんですか?」

 

「高坂さんに今日の昼にね。相談したい事があるって言われてね」

 

「そうですか…」

 

「高坂さんも話してみますと言ってたから、さっきまで話してた感じかな?」

 

「そうです。お互いに言いたい事言えた様な気がします」

 

「それなら話した試しがあったな」

 

「先輩ありがとうございました。おかげで私も悩みがなくなったので」

 

「感謝される程の事はしてないよ。相談したいって言われたからしてあげただけだし。それに行動したのは高坂さんだからね」

 

「それに黄前さんも高坂さんに言わなかったのって高坂さんを傷つけたくなかったでしょ?」

 

「そうです…」

 

「黄前さんは高坂さんの事を想って行動した。確かに高坂さんを傷つける事になったかもしれないけど…最終的には話し合って仲直りしてる訳だし…結果良ければ全て良しだから」

 

「はい、ありがとうございます。励ましてくれて」

 

「いくら暖かいって行ってもこの時間帯は冷えるし帰るか」

 

「ですね。でも先輩良いんですか?」

 

「どうしたの?」

 

「私が誘っておいてなんですけど…優子先輩に黙って2人きりで会ってるの…」

 

そう言った黄前さんの頭を軽く叩いた。

 

「君は気にし過ぎな所、もう少し直した方が良いと思う」

 

「はい…気をつけます…」

 

「送って行くよ。この時間じゃ危ないし」

 

「えっ?良いんです…お願いしても良いですか?」

 

「早速実践できるとは良い子だね。それぐらい気ままにね。何かあったら頼ってくれたらいいからね」

 

「はい、あっ、先輩」

 

「まだ、何か用かな?」

 

「先輩の事、拓哉先輩って呼んでいいですか?」

 

「好きな呼び方で呼んでくれてもいいよ。じゃ、僕も久美子って呼ぶ様にしようかな」

 

「ふっ、ありがとうございます」

 

と笑う久美子。

そのまま二人でで並んで歩いていると久美子から突然

 

「先輩ってとても良い人ですよね」

 

「そうかな?昼の時に高坂さんにも言われたけど…」

 

「良い人ですよ。こんな夜遅くに呼び出して来てくれたりとか相談に乗ってくれたりとか」

 

「そう言われたらそうかもしれないな自覚はないけど…」

 

「先輩は良い人ですね」

 

「何?僕の事好きになったとか」

 

「そんなんじゃないです。でも、気になったのはそうかもです」

 

「って言うか久美子って塚本君の事好きじゃないの?」

 

「そんな訳ないです!」

 

あれれ…塚本君は久美子の事好きそうに思ったんだけど…

と話していると

 

「拓哉先輩、ここで大丈夫です」

 

「本当に?」

 

「はい。家近くなので」

 

「了解。ねぇ久美子」

 

「はい」

 

「全国で金獲ろうね」

 

「はい!」

 

 

ヒロインは?

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