ダブルリードの苦労人   作:桜紅月音

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49.卒業と苦労人

今日は卒部会

先輩方と会うのは本当に今日がラストなのだ

 

「それでは卒業生の入場でーす!」

 

加藤さんの言葉を聞いて、先輩方が入ってくる。

それと同時に拍手と歓声が起こる。

 

「すごく久しぶりに感じるね」

 

「何週間か来なかっただけなのにね」

 

「香織先輩ー!」

 

「早っ」

 

塚本と滝野によるロミオとジュリエット

記念贈呈

合宿の動画披露

低音によるマジック

 

などやった後、僕たちの出番がやってきた。

 

「では、ここで幹部3人で演奏を披露したいと思います」

 

夏紀がそう言った時、部員達から歓声が起こった。

 

「鈴木、キーボード出来るの!?」

 

「何もオーボエだけじゃないですよ」

 

来南先輩から驚かれたが、知っている人は知っていたようで

 

「かっこいい所見せてくれ!」

 

と知っている1人、滝野がヤジを飛ばしてきた。

 

「滝野、そこに静かにしてて」

 

「準備できた?」

 

「こっちはオッケーだよ」

 

「私もオッケー」

 

「うん、ではお聞きください!」

 

こうして僕達はバンドとして初めて人前で披露した。

 

*****

 

演奏を終え、夏紀が挨拶をしようとしたら、とてつもない拍手が沸き起こった。

 

「滅茶苦茶良かった」

 

「そのままバンドとしてやっていって」

 

などの言葉が飛んできた。

 

「夏紀、後は頼んだ」

 

「ええ!?」

 

この状況になったら挨拶なんて面倒くさいので夏紀に投げる事にした。

実際、このバンドのリーダー夏紀だし。

 

「えっと…ありがとうございました」

 

『ありがとうございました』

 

と僕達が頭を下げると拍手がもっと凄い事になった。

 

それから3年生演奏があって

 

「先輩たちと過ごした時間は そのすべてが 私たちにとってかけがえのないものです それを後輩にも伝え 北宇治吹奏楽部を作っていきたいと思います。そして全国 金をかにゃらず…」

 

あっ…嚙んじゃった…

 

「大事なとこで…」

 

「うるさい!」

 

いつものやつがあって…ああ…ここまで来ると頭が痛い…

 

優子えーっと では 私たちの決意を込めて 卒業生の皆さんに この曲を贈ります!」

 

そして演奏を行い、演奏が終わると先輩方から拍手をもらった。

 

「ありがとぉ」

 

と晴香先輩が泣く。

もう…まぁ…今日はいいか。

卒部会は終了し、僕はダブルリードの方々に捕まっていた。

 

「今日の演奏良かったよ」

 

「次会った時はバンドとしてかな?」

 

「バンドとしてやっていくつもりはないですよ」

 

「えええ!?あそこまで上手ならそのままやったらいいのに」

 

「僕はオーボエを極めたいので…あれはおまけみたいな物ですよ」

 

「もったいないよ」

 

という会話を先輩達とやって、こんな話を出来るのも今日で最後か・と思った。

そして、日は過ぎ卒業の日

 

「拓哉君には最後の挨拶はしないよ。だって毎日会いに行くもん」

 

「そうですか…」

 

ヒロネが近づいてきたかと思ったらそんな事を言ってきた。

 

「え~ヒロネ会えるのいいなぁ~」

 

「私は拓哉君のお母さんから支えて欲しいと言われてるの」

 

そんな話…初めて聞いた。

 

「という訳だから、私はクラの子と話してくるから」

 

「ヒロネって拓哉君の事大好きだよね。本当に」

 

「ええ~バレンタインの日、下駄箱で待ってて渡しに来た事ありましたし…」

 

「そんな話は置いておいて…晴香先輩卒業おめでとうございます」

 

「もう~拓哉君くらいはそんな堅苦しい挨拶をしないでいいのに」

 

「いえ、仲良くさせてもらってる立場とはいえ、こういう場では挨拶はしっかりとしないといけないですから。ヒロネ先輩にはまた言いますけど」

 

「そういう所しっかりとしてるよね。で、最後に聞きたいんだけどさ」

 

「何ですか?」

 

晴香先輩にそう聞くと、晴香先輩は耳元で

 

「拓哉君は誰の事が好きなの?」

 

「それは友達的な奴ですか。それとも恋愛的な」

 

「もちろん、恋愛的…かな?」

 

最後の会話が恋愛事だとは…

 

「気になってる人は居ますけど。好きかどうかは分からないですね」

 

「気になってる人って優子ちゃん?」

 

気になってる人が一人とは言ってない。

まぁ…ここは上手に交わすか…

 

「さぁ、どうなんでしょうね」

 

「答えてくれないの?」

 

「だって答えたら晴香先輩悲しくなりますよね」

 

「なんで気持ち分かってるの」

 

「さぁ…?とりあえず、来南先輩達にも挨拶してきますので…晴香先輩、今までありがとうございました」

 

「うん、こっちこそありがとうね」

 

晴香先輩に挨拶をして来南先輩の元へと向かった。

その途中で、久美子と遭遇したけど。あすか先輩の事を探しているようだった。

 

「あすか先輩見ませんでした?」

 

「あすか先輩ならさっきあっちに居たよ。帰る感じだったから走っていった方がいいよ」

 

「ありがとうございます」

 

と久美子は走っていった。

あすか先輩と会えたらいいね。

 

「鈴木!遅い!いつまで待たすの」

 

「すみません…ヒロネ先輩と晴香先輩に捕まってました…」

 

「まぁ…いいや」

 

いいんかい…

 

「私から一つだけ言うね。鎧塚さんの事頼んだからね」

 

「もちろん、先輩に言われる必要もないですよ」

 

「最後に言う言葉がそれか」

 

「来南先輩痛いですって」

 

こうして、先輩方は卒業していった

野球×ユーフォ ヒロイン 3年生順

  • 小笠原晴香
  • 中世古香織
  • 斎藤葵
  • 姫神琴子
  • 鳥塚ヒロネ
  • 吉川優子
  • 中川夏紀
  • 鎧塚みぞれ
  • 傘木希美
  • 加部友恵
  • 島りお
  • 黄前久美子
  • 高坂麗奈
  • 川島緑輝
  • 加藤葉月
  • 井上順菜
  • 堺万紗子
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