オーディションがやってきた。
「ありがとうございました」
「本当に鈴木君は良い音を出しますよね」
「ありがとうございます」
「本当に音大に行かなくて良いのかってくらいの演奏だな」
「先生まで言わないでくださいよ」
「では、低音パート、ユーフォの方を呼んできて貰っていいですか?」
「分かりました」
と言って椅子を立つ。
「では失礼します」
滝先生、松本先生に挨拶をして音楽室を後にする。
そのまま低音パートへと向かっていく。
「夏紀、次だよ~」
「拓哉が呼びにきたの」
「いいから早く行かないと。久美子と久石さんも頑張ってね」
「はい!」
「はい…」
久石さん…大丈夫かなぁ…
とりあえず滝先生の依頼はこなしたし、戻るかー
-パート連教室-
「お疲れ様」
「先輩~お疲れ様です~」
「2人ともお疲れ~」
「緊張しました~」
「梨々花ちゃん、来年も再来年もあるんだから今のうちに慣れておくんだよ。来年は僕達居ないんだから」
「分かってますけど…」
オーディションを終えると、やってくるのがテスト週間だった。
その中で、優子が二人きりで勉強会をしたいと言ってきたので、僕の家でやる事になった
のだが…
「拓哉君…ここ分からない」
「どこ?」
「…なんでみんなが居るのよ…」
当初の予定だと、優子と二人でするはずだったのだが、家に帰った時には二人だったけど、気づけばいつもの五人になっていた。
「優子、拓哉と二人きりで勉強会したかったんだ~」
「当たり前でしょ!」
「優子~勉強会やるんだったら私達も誘ってくれたら良かったのに」
「違う!私は拓哉と二人きりでしたかったの!」
「なんでみんながやってきたのか…分からないんだけど…」
「あっ、希美とみぞれにばらしたの私」
「夏紀ー!」
勉強会を行っている事をばらしたのは夏紀だったか…
「ごめんごめん。勉強会終わったら2人の時間作ってあげるから」
「勉強会終わったら帰りなさいよ…」
夏紀と優子の言い合いは二人にしては珍しい短い時間で終わった。
優子はさりげなく僕の隣にやってきて、勉強会中、僕の手をずっと握ってきていた。
そんな勉強会も終わり、テスト週間を乗り越え、オーディション結果の発表がやってきた。
「これより コンクールメンバーを発表する。呼ばれたものははっきりとした声で返事をしろ」
「トランペット 吉川優子」
優子から始まってユーフォの3人は全員が選ばれた。
「チューバ 後藤卓也」
「はい」
「長瀬梨子」
「はい」
「鈴木美玲」
「はい!」
「コントラバス 川島緑輝」
「はい」
「月永求」
「はい」
「低音パートは以上だ 次に木管 クラリネット 島りえ」
「はい」
さつき落ちてしまったか、それをいうと加藤さんもだけど…
あんなに僕と一緒に吹きたいって言ってたからな…今日は慰めてあげないとなぁ…
「オーボエ、鈴木拓哉」
「はい」
「鎧塚みぞれ」
「はい」
「オーボエは以上だ」
梨々花ちゃんもか…
今日はさつきと梨々花ちゃん誘って一緒に何か食べに行くか。
-その日の寄り道のファミレス-
「お兄ちゃんと一緒に吹きたかったあああ…」
「先輩と一緒に吹きたかったですぅ~」
「…」
僕が思ってた以上に重症だった。
「とりあえず…好きな物頼んでいいから…」
「先輩っ…ありがとうございます~」
「お兄ちゃんありがとう~」
「…」
うん、かなり重症である。
こりゃどうにもならないわこれ…時間が経てば解決する問題ではないけど。時間が経つのを待つしかない奴だよねこれ…
「2人とも…何気に高いパフェ頼んでるね…」
「先輩…奢ってくれるって」
「うん…もう食べてくれて良いから」
誘った時に奢るって確かに言ったから何も言えないわ。
「お兄ちゃんも食べたかったの?」
「気にしなくていいから。自分で食べたらいいから」
「先輩~私があ~んしてあげますよ~」
「それはもっとだめだから」
といった事があった。
誘ったのは良かったのかな。
「先輩~奢ってくれてありがとうございました。次はダブルリードの会のみんなでやりましょう」
「うん、機会があればね」
「梨々花ちゃんバイバイ」
「うん、さつきちゃんバイバイ~」
そう言ってさつきと梨々花ちゃんは手を振りあっていた。
話を聞くと、友達になったんだってさ。本当に良かったと思う僕だった。
野球×ユーフォ ヒロイン 3年生順
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小笠原晴香
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中世古香織
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斎藤葵
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姫神琴子
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鳥塚ヒロネ
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吉川優子
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中川夏紀
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鎧塚みぞれ
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傘木希美
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加部友恵
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島りお
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黄前久美子
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高坂麗奈
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川島緑輝
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加藤葉月
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井上順菜
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堺万紗子