-卒業式の日-
卒業の日だからって何も変わらない朝。僕は通学路を歩いて行く。
すると、見慣れた姿があった。
「時間通りね拓哉」
「うん、おはよう優子」
「うん、おはよう拓哉」
いつものように挨拶を交わして、優子とグータッチを交わす。
「これで優子の制服が見納めになると思うと…寂しいような…」
「そんなに言うなら…偶になら着てあげるわよ」
「それは嬉しい限りで」
優子とそんな会話をしていると、背後から僕達の名前を呼ぶ声が聞こえてきた。
振り向くと、そこにはみぞれが居た。
「みぞれ。おはよう」
「うん、おはよう、優子も」
「私はついでなの?」
「ううん…優子に用事があった」
「用事?」
「うん、おはよう」
「お、おはよう?」
優子がみぞれにそう言って、挨拶を返すがみぞれからは何も返ってこなかった。
「まさか…挨拶が用事だったとか?」
「うん。挨拶は大事」
「確かに大事だけど…」
「みぞれは最後まで変わらなかったって事か」
と笑いながら言う僕に、優子はちょっとだけ苛立っていた。
「拓哉も笑わないの!」
「ごめんって…」
そんな会話をしつつ、その後、夏紀、希美も合流して5人で学校に向かった。
-教室内-
「僕が付けていいのこれ?」
「その代わりに私が拓哉の付けてあげてるんだからいいじゃない」
教室でお互いに桜のコサージュを付けあう僕達。
そんな僕達を見て、友恵が話しかけてくる。
「ええ~いいなぁ~拓哉君、私にもやって」
「うんいいよ」
そう言って友恵にも同じ事をやる。
「ありがと、本当は拓哉君にもやってあげたかったけど、それは優子だもんね」
「そう!私以外には居ないもの」
というやりとりを朝やって、卒業式を終えた僕達はクラスメイトと最後の挨拶を交わす。
「じゃ、また後で」
「うん!」
友恵と入れ替わりで夏紀とみぞれがやってくる。
「帰りの準備できた?」
「とっくの昔に出来てるよ」
「そっか」
「おの5人で過ごすのも今日で最後かー」
「そうね…」
「優子~寂しいの?」
「あんたねぇ…」
「みぞれ、音大でも頑張ってね」
「うん…頑張るからずっと見てて欲しい」
「うん、ずっと見てるからね」
「そこ!いい空気にならないの!」
「まぁまぁ…最後なんだし…」
「そうだよね。優子ったら拓哉の事本当に大好きなんだから」
******
「拓哉先輩、ご卒業おめでとうございます。」
卒業式の後、本当の最後のお別れ会をやっていた。
梨々花ちゃんは僕とみぞれの姿を見るとすぐにやってきて、号泣していた。
「うん、次のコンクールで全国金頼んだよ」
「拓哉先輩とみぞ先輩の気持ちも持って頑張りますから〜」
「あはは…最後くらいは笑顔で終わりたいんだけどなぁ」
「なんで先輩方は泣いてないんですか」
「えぇ…そんなに泣かれるとは思って無かったんだけど…」
「大丈夫。また来るから」
「先輩っ!」
そう言って、梨々花はみぞれに抱きつく。
「あっ!そうだ。梨々花に渡したい物があったんだ」
「渡したい物…?」
「はい!僕のリードあげる」
「それって…先輩が大事に使ってた…」
「そうだよ。けどこのリードは梨々花に持ってて欲しい」
「先輩…」
「それにリーダーとしてしっかりとやっていくんじゃないの?」
「そうですけど…」
何を言いたげな梨々花を横目に、優子と久美子、そして奏ちゃんがやってきた。
「挨拶周りは終わった?」
「こっちはオッケーだよ。久美子もこれからは頼んだよ」
「はい!拓哉先輩の思いも必ず叶えますから!」
「あの~私の事を忘れないで貰っていいですか?」
「忘れてた訳では無いんだよ。奏ちゃんも久美子部長の事頼んだよ」
「任せてください。久美子先輩は私が居ないとダメなので」
「奏ちゃん…」
「久美子、奏ちゃん、梨々花、後の事は頼む!」
「はい!拓哉先輩!」
「はい!先輩」
「何をやってんのよ…」
「本当ですよ…」
久美子、梨々花の2人と敬礼していたら、優子と奏ちゃんに呆れられてしまった。
「みんな集まってるじゃん」
「こっちも終わったよ」
お互いのパートメンバーに挨拶を終えたのだろう夏紀、希美がやってきた。
「先輩方…卒業おめでとうございます。寂しいですけど…今までありがとうございました」
「黄前さんも頑張るのよ」
「はい。必ず全国に行きます!」
「うん。約束よ」
そして、僕達5人と久美子は抱きしめて最後の別れを済ます。
「名残惜しいけど、そろそろ行く?」
「いいんじゃない」
「ただ帰りたいだけじゃないの?」
「そうともいう」
夏紀がそう言うと、みんなで笑う。
そして
「そうだ。久美子。これ渡しておくよ」
僕は久美子にとある紙を渡した。
使わない事を願っているが、念のためにね。
「なんですかこれ?」
「困った時に使ってよ」
「分かりました」
「じゃあね。また遊びに来るよ」
先に歩いている四人を追いかけて合流する。
そして僕らを見ている久美子にみんなで手を振って校舎を後にした。
-帰り道-
5人で帰っていると、希美から声をかけられた。
「そういえば、拓哉と優子っていつから同棲するの?」
「いきなりだな…」
「いつから?」
「遊びに来る気満タンじゃん…」
「それはそうでしょ!せっかくなら遊びに行きたいじゃん」
希美の声が伝わるけど、本当に遊びに来そう。
「一応、僕は下旬まではこっちに居るよ」
「そうなんだ、それなら4月に入ったら遊びに行くね!」
「まだ何もないんだけど…」
「それで私も手伝いに行かないと行けないんだよ?」
「それに関しては本当に感謝してる」
「…私も手伝いに行きたい…」
「みぞれ来る?」
「うん」
「それなら私も行きたい!」
「手伝いは多い方が良いから助かるよ」
本当に僕達の引っ越しの手伝いに来てくれた。
「良い所に住むんだ~いいなぁ~」
「言っておくけど…泊りはさせないからね」
「分かってるよ。そこまではしないよ」
「希美ならやりかねないでしょ…」
「ええ~偶にだったらいいじゃん」
「遊びにくるならいいけど泊りはだめ」
-その日の夜-
「いやぁ~拓哉君みたいな男の子が彼氏なんて、優子よく捕まえたな~」
「ちょっと!お父さん//」
「本当に拓哉君が居なかったらどうなってた事か…」
「お母さんまで辞めてよ//」
「こんな息子で良かったら貰ってください」
「あなた…」
『あははは』
「お父さん…酔ってる…」
「あそこまで行ったら…もうだめだ…」
とあるお店の個室で、僕と吉川家で一緒に外食にきたのだが、両方の父が酔っぱらって大変な事になっていた…。
「はぁ…優子何か取りに行くけど、何がいい?」
空のコップを持って優子にそう聞く。
「いいわよ。私も行くから」
そう言いながら空のコップを持って立つ優子
2人でドリンクバーの前まで行く。
「拓哉のお父さん、かなり酔ってるわね」
「それ言うなら優子のお父さんもでしょ」
「本当に…お父さんったら…」
優子は完全に呆れていた。
すると、さつきがやってきた。
「お父さんがダル絡みしてきたから逃げてきた」
「あーめんどくさい事になった…」
「そっちもそっちで大変そうね…」
野球×ユーフォの作品、書き始めてます。
色々と考える事が多いので大変です…。
元の高校名を弄ったりとか、モブキャラの名前とかね。
平安、国際、外大西、立命館、鳥羽、乙訓、成美、成章くらいは出す予定ではありますが…。
野球×ユーフォ ヒロイン 3年生順
-
小笠原晴香
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中世古香織
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斎藤葵
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姫神琴子
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鳥塚ヒロネ
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吉川優子
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中川夏紀
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鎧塚みぞれ
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傘木希美
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加部友恵
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島りお
-
黄前久美子
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高坂麗奈
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川島緑輝
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加藤葉月
-
井上順菜
-
堺万紗子