-音楽室-
「今年の課題曲は『マーチ・スカイブルー・ドリーム』自由曲は『リズと青い鳥』です 高難度の曲ですが 皆さんの目標を達成するのにふさわしい曲だと私は考えています オーディションはテスト週間前に2日かけて行います 審査は一人ずつとなりますので そのつもりでいてください。コンクールメンバーの上限は55名ですが 出場するレベルに達していないと判断する人数が多かった場合にはその数を下回ることも十分にあり得ます 慢心せずに練習に取り組んでください」
『はい!』
滝先生から今回のコンクールの曲が発表された。
-パート連-
「この曲はね、『リズと青い鳥』という童話を元にして作曲された曲ね」
「へぇ~」
「どんな童話か気になるなら図書室にあったと思うから、借りてみるのもいいと思う」
「ありがとうございます~」
パート連でさっきの曲の説明を行っていた。
「オーボエのソロはどっちが吹くんですか?」
「う~ん…みぞれの方が良いと思うんだけどね。僕は」
「先輩はソロ狙わないんですか?」
「そういう事ではないよ、フルートとの掛け合いがあるからさ」
「そういう事ですかぁ~」
「流石梨々花ちゃん、理解が早くて助かるよ」
-次の日-
みんなよりも早くやってきて、廊下を歩いていると音楽室に入るみぞれと希美の姿が目に入った。
「2人ともお疲れ」
「拓哉こそお疲れ。もしかしてこれ借りに来た?」
そう言って希美は、
「そう」
「読む?」
「ううん、みぞれと梨々花ちゃんの為に借りようと思っただけだから大丈夫」
「そう 私も子供の頃、読んだことあるんだよな~懐かしい」
「リズっていう一人ぼっちの女の子のお話」
「ひとり…」
「ず~っとひとりぼっちだったリズのところに ある日知らない少女がやってくるの、二人はすごく仲良くなってそのまま一緒に暮らし始めるんだけど 最後二人は別れちゃうんだよね、リズの元にやってきた少女は 実は青い鳥でね リズの元から飛び立って行っちゃうんだ 確かそんな話 それで、『リズと青い鳥』ってさ 私とみぞれに何か似てるなって思ってた。みぞれがリズで希美が青い鳥」
希美がそう言って更に続ける。
「なんかちょっと私たちみたいだな」
「どういう…?」
「でも別れるなんて悲しいよね~ 物語はハッピーエンドがいいよ」
「うん」
「ちょっと吹いてみない? ソロのとこ 第3楽章」
「愛ゆえの決断…」
「頭のとこ」
2人はお互いに音出しをする。
「いいよ」
リズと青い鳥・第3楽章を吹き始めた。
「ん~ ピッチちょい微妙だったかな?まっでもこっからかかな~」
「まだ時間あるから、もっと上手になれるよ」
「そうだね」
「あー早く本番で吹きたいな この曲」
「のぞみは…」
「ん?」
「のぞみは 練習が 好き?」
「ん? 好きだよ めっちゃ好き」
「この曲 も?」
「すごい好き だって…」
「本番 楽しみだね」
希美がそう言うと、音楽室のドアが開いた。
「おはよ~ おっ 早いね~ 日曜なのに 感心 感心」
「おっはよございます」
「痛っ」
「あら部長さん、おはようございま~す」
「明らかに見えていたでしょ」
「ちょっと寝ぼけてて~」
音楽室に入ってきた優子と夏紀は、相変わらずだった。
「ハッハハ またやってる」
「おはようございま~す」
「あっ おはよ~」
「眠そうだね久美子…」
「皆さん 随分早いんですね」
「君らも十分 早いよ~」
「そうなんですけど…」
その、部員達が次々とやってくる。
希美もフルートの子達がやってきて
「パート錬行ってくる」
「うん」
「了解」
希美は僕達に手を振って、フルートパートに行ってしまった。
「先輩グミ食べます?」
「あっ もらうもらう」
「ちょ~っ 先輩に言ったんだよ~」
「朝ごはん食べてこなかったんだ~」
「食べてこないともたないよ~」
「朝ごはん何食べてます?」
「普通にトースト あとはチーズとか卵とか」
「ご飯となんか」
「みそ汁ぶっかけご飯」
「それ許せない」
「おいしいですよ~」
「許せない」
「蕾実は?」
「あ…フレンチトースト」
『お~』
「あっちは楽しそうで良いよね」
フルートパートの会話を聞いて、みぞれと梨々花ちゃんにそう聞いてみた。
「先輩も私達と一緒にします?」
「いやいや…」
梨々花ちゃんとそんな話をしているけど、みぞれは何も発していない。
「みぞれ…?」
「本番なんて 一生 来なくていい」
野球×ユーフォ ヒロイン 3年生順
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小笠原晴香
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中世古香織
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斎藤葵
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姫神琴子
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鳥塚ヒロネ
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吉川優子
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中川夏紀
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鎧塚みぞれ
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傘木希美
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加部友恵
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島りお
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黄前久美子
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高坂麗奈
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川島緑輝
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加藤葉月
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井上順菜
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堺万紗子